IS ~織斑一夏に次ぐ男~   作:ゆけむり

7 / 13
ども、お久しぶりのゆけむりです。


この日常を守るとしよう。

 

 さて、俺達は今ピットの中で戻ってきた一夏とプチ反省会をしていた。

 「はーい織斑一夏、なんで負けたと思う?」

 「え、えーと・・・何でだ?」

 「「はあ」」

 おっと、織斑先生とため息が被った。

 「織斑先生、この阿呆に説明しちゃっていいですか?」

 「構わん」

 「ありがとうございます」

 と言い一夏の方を向く、そして

 「まず初めにお前が使っていたのは零落白夜であってるな?」

 「おう」

 「それの特性は理解しているか?」

 「特性?」

 一夏が首を傾げる。

 「ああ、それでここからは織斑先生の受け売りだけど零落白夜はISの装甲を突破して相手に絶対防御を発動させて大幅にエネルギーを削るというものだ」

 「なるほど」

 「で、ここで問題なのがそんな攻撃力がタダで使えるはずもなく多大なエネルギーが必要になってくるだろうな」

 「エネルギーが必要・・・まさか」

 「やっと感づいたか。そのまさか、零落白夜は自分のシールドエネルギーを利用してその攻撃力を誇っている、という事だ」

 「なるほど、だから俺は最後負けたのか」

 「そう言うこと。要するに今回の敗因をあげるなら、武器の特性を理解しないまま突っ込んだからってところだな」

 「なるほど」

 「ま、今後は要練習って事だな。それに練習自体は俺も付き合う。今回試してない装備が一つあるからな」

 「そっか、じゃあ宜しくな!」

 「おう、よろしく」

 こうしてクラス代表決定戦は幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クラス代表決定戦の次の日。

 「と、言うわけでクラス代表は織斑に決定した」

 織斑先生が言う。

 「え、ちょっ!待ってくれ千冬姉!なんで・・・」

 ガン!

 出席簿で叩く。

 「織斑先生だ」

  手厳しい限りで・・・。

 「わ、分かりました。で、織斑先生なんで試合で負けた俺がクラス代表なんだ?峰斗とかいるよな?」

 首を傾げる一夏。

 「俺は勝っても負けても何も言わないから参加しろと言われただけだからなるはずが無い」

 即否定

 「じ、じゃあオルコットは?」

 「私は辞退しましたわ」

 しれっと言う。

 その後も一夏は抵抗を続けてみたがその全てが意味をなさなかったという。

 そして一日も終わりその夜。

「というわけで!織斑くんクラス代表決定おめでとう!」

 一夏のクラス代表決定の祝勝会が開かれた。

 その様子を峰斗は端っこの方から眺めていた。

 すると、

 「お前はあそこに行かなくていいのか風切」

 織斑先生が声を掛けてきた。

 「ええ、まあああ言うのは苦手なんですよ俺は・・・それに・・・」

 そこで止めた

 「それに・・・なんだ?」

 「いえ、なんでも無いですよ。忘れてください」

 「それは無理だな。私は一度気になるとそれを追求したくなる性分でな」

 「嫌な性分ですね」

 苦笑する。

 「まあ、ここで吐き出しとくのもいいかもしれないっすね」

 峰斗は一息ついて、

 「あそこに行けない、いや、行きたくない一番の理由としては後ろめたさ、と言うか罪悪感みたいなものなんですよ」

 「罪悪感?」

 「ええ、俺一夏に酷いことしてしまいましたし篠ノ之にも手を挙げてしまいました。しかも自分が嫌悪しているはずの言われのない理不尽な暴力という形で。その後考えて二人に謝罪もして二人は心良く許して和解できたと思います」

 「なら・・・」

 「でも、それで過去は消せない。俺はあの二人の隣、いや、あのクラスで笑っている資格、とでも言うんですかね、そういうものがないんですよ」

 ふっ、と自嘲気味に笑う。

 「はあ、馬鹿者だな貴様は」

 織斑先生が呆れたように言う。

 「あいつらがそんなことを気にすると思うか?」

 「気に・・・しないんでしょうね、たぶん」

 そこで一息ついて続けた。

 「でも、怖いんですよ。あそこに加わるのが。自分の感情で周りをまた傷つけそうで」

 「はあ、やはり馬鹿者、いや大馬鹿者だな。いいか、風切、失敗するのはお前だけじゃない。人間なら誰しも失敗する生き物なんだ。そうできている。だから人はその度に悩むし壁にぶつかる。でもな人はそこから学ぶ事が出来るんだ。お前だってそうだ風切。今お前は壁にぶつかり悩んでいる。」

 「俺が悩んでいる・・・」

 「ああそうだ、お前の話を聞く限りお前は自分の力の方向性に迷っていると私は感じた。そこでだ教師からのありがたいアドバイスだが。まずは何かを守って見ることから初めて見てはどうだ。少しは変わると思うぞ」

 「何かを守る・・・」

 「それと、他人を頼ることを忘れるな。人は何かしら一人でできるが、それにも限度がある」

 「他人を頼る、ですか」

 「まあ、私に出来るのはここまでだ。後は自分で悩んで足掻いてもがいてそれでもダメなら誰かを頼って自分なりの答えを見つけるといい。お前はまだ若いんだ、時間はある。少なくとも三年ある。だから焦るなじっくり探せ」

 そう言って織斑先生は立ち去って行った。

 すげえ、格好良いな。惚れちまいそうだよ全く。

 「答えを見つける・・・か」

 そう呟いて自分も立ち去ろうとした時、

 「おーい、峰斗ーお前の取材がしたいって新聞部の先輩が」

 「断っといてくれ」

 「えっ、でも」

 「君が二人目の男性操縦者かー、あっ!私は新聞部の黛薫子よろしくね!で、君からもコメントを貰いたいんだけど一言いいかな?」

 「これ、ダメって言うと捏造されるパターンですか?」

 「おお!よく分かってるね!」

 「否定しないのかよ」

 呆れた視線を送る

 「分かりました、一言だけですよ、ひ・と・こ・とだけ」

 「うんうんいいよー。そんじゃお題は”専用機を手に入れて”でお願いね」

 「分かりました。それじゃ・・・

 

 

 

 

 ・・・センヨーキモラエテチョーウレシーッス」

 「凄い投げやりで適当!?」

 黛さんは驚いてる様子。

 「ぷっ、なんだそのコメント」

 一夏が笑う。

 こうして今宵は過ぎていくのだった。

 

 

 

 

 ま、今はこの日常を守るとしよう。

  

 

 

 

 

 

 




風切峰斗と織斑一夏の次回予告?
峰斗「どもー次回予告任された風切峰斗です」
一夏「同じく織斑一夏です」
峰斗「ところで次回予告って何すりゃいいんだ一夏?」
一夏「さあ?」
峰斗「ま、適当にやるか」
一夏「そうだな」
峰斗「えーとこの台本によると・・・」
一夏「えっ、なんだよそれ俺もらってないぞ?」
峰斗「嘘だろ?監督からもらってないのか?」
一夏「へっ?監督って?」
峰斗「お前の後ろにいる方だ」
一夏「後ろって・・・」
くるっ
一夏「げえ!関羽!」
がん!
???「誰が三国の英雄だ」
一夏「いってえー!何するんだよ!千冬姉!」
がん!
千冬「織斑先s、ゴホン、織斑監督だ。わかったな」
一夏「はい」
峰斗「ところで、そろそろ尺無くなってきてるんだけど」
千冬・一夏「なに!」
一夏「ど、どうしよう!千冬姉!」
千冬「織斑監督だ、って落ち着け一夏ここは臨機応変に・・・」
峰斗「ああ!もう!次回はあの方登場!以上!今日の次回予告終わり!」
一夏「ちょっ!峰斗!」
千冬「なぜお前が仕切っている!」
峰斗「しょうがねえだろ!もう尺ないんだから!」
ワーワーギャーギャー
???「ちょっとー!私の紹介少しはしてよ!名前だけでいいからs」


峰斗・千冬・一夏「それではまた次回!」


???「わ、私の活躍にも注目してよね!って結局名前でないんかーい!」



次回あのキャラ登場!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。