IS ~織斑一夏に次ぐ男~   作:ゆけむり

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皆様からのご注意本当に感謝します。


胸糞悪い・・・

 いやはやまさかあの全くもって関係の無い俺が決闘に参加させられるなんてな。とりあえず一言

 なんて日だ!

 「上条さんあんたはこれ以上の不幸を体験してんのか?それなら超尊敬するわ」

 俺は今指定された自室に向かって歩きながら愚痴を呟いている。

 ちなみに俺はもともと自宅から通学するはずだったのだが要人保護プログラム?だかで強制的に寮に入らされた。

 ちなみに荷物は織斑先生のご好意で必要最低限なものは取り寄せてくれたらしい。

 他に必要なものは後日自分で取りに行け、だそうな。

 

 それにしてもやはりこの学園の敷地は広いな。

 何せ案内用の地図がある程だ。

 普通の高校には無いぞ。たぶん。

 そんなことを考えていると。

 「ここか・・・1072」

 ポケットを探り教室で山田先生から渡された紙を見る。

 そこには1072と書いてある。

 間違ってはいないようだ。

 しかし事故があってはいろいろとめんどくさい。

 そのための保険は掛けておかねば。

 コンコンコン

 まずはノック。

 しーん

 返事はないようだ。

 続いて、

 ガチャガチャ

 ドアノブのチェック。

 鍵はやはり開いていない。

 大丈夫なようだ、では気を取り直して・・・

 ガチャッ

 鍵を開け中へ突入!!

 「おお!!」

 部屋が広い!しかもベッドが二つ。それに作りがしっかりした机にシャワールーム完備!クローゼット等も申し分ない広さ!キッチンも簡易的ながら設置されている。

 「うわー結構金掛けてんな!」

 さっきからテンション上がりまくりだぜ!

 そして落ち着くまで数分かかり今は落ち着いて荷解きをしている。

 「本当に必要最低限なものしかないな」

 届けられていた荷物を確認するとその中には、衣類とスマホの充電器だけだった。

 「ま、ありがたいと言えばありがたいか」

 

 

 一通りの荷解きが終わり夕飯を食べ、シャワーも浴び今はまったりしている。

 しかしその平穏もつかの間だった。

 ドンドンドン

 ドアが急に叩かれた。

 「だ、誰かいるか!?いるなら助けてくれ!」

 この声は織斑一夏だ。

 それにしても慌てすぎではないか、何かあったのか?

 でも何故だろう嫌な予感しかしない。

 居留守を使うか?いや待て、ここで奴に、織斑一夏に貸しを作っておけば後々面倒事を押し付けるのに役に立つのではないか?

 思考することコンマ一秒。

 ガチャ

 俺はドアを開け

 「入れ」

 織斑一夏を匿ってやることにした。

 

 

 そして織斑一夏を部屋に入れて数秒後

 ガンガン

 おいこら人の部屋のドア壊す気か!

 「一夏!いるのは分かっているんだ!覚悟して出てこい!」

 「と、仰っているが?」

 「いやいや!この状況で出てけと!?」

 「いやだって外うるさいし、アンタの命で俺の平穏が守られるなら安いもんだろ?」

 「全然安くねえよ!」

 「ハア、じゃあこうしよう一旦外のやつを中に入れるその際アンタはしっかり外のやつと和解しろ。わかったか?」

 「あ、ああ」

 織斑一夏が頷く。

 「そんじゃ開けるぞ?」

 「頼む」

 俺は心の中でカウントする。

 3・・・

 2・・・

 1・・・

 ガチャ

 「天誅!!」

 ドアを開けた瞬間竹刀を持った女に切りかかられた。

 遅い、これなら簡単によけれるな。

 でも、それじゃつまらない。

 だから・・・

 ガッ

 頭にそこそこ鋭い一撃が入ったが痛くも痒くもない。

 「さてこれでお前に手を上げても俺の正当防衛は成立すると言うわけだな」

 わざと受けたのはこれが理由だ。

 「お、おい風切何言ってんだよ?」

 織斑一夏が困惑している。

 「いや、そのすまない。わざとではないんだ」

 目の前の女、篠ノ之箒はバツが悪そうに頭を下げた。

 「ふざけるなよ?謝れば済むと思ってんのか?思ってんならお前剣の道はもう捨てろよ」

 「なっ!」

 「おい風切!言い過ぎだろ!」

 織斑一夏が激昂してくる。

 しかし

 「だってそうだろ?お前は今人を殺そうとしたにも関わらず自覚がないんだから」

 「な、何を言っている?」

 「はあ?分かんねえの?今お前が持ってんのは竹刀だけどな、もしそれが真剣だったらどうなってんだ?」

 「っ!!本当にすまなかった。」

 「そう思うなら剣を捨てろ」

 「そ、それは出来ない」

 「そうかよ」

 そこで俺は一拍おいて

 「再起不能にしてやる」

 そう言うと同時に俺は篠ノ之箒の腹部に挨拶替わりに軽いジャブを御見舞する。

 「ぐはっ、」

 体重もなにも乗ってないジャブなのに篠ノ之箒は吹っ飛んで廊下に転がった。

 「おい、立て」

 転がった篠ノ之箒に向かって言った。

 「まさかほんの挨拶がわりのジャブで気絶かよ、だらしねえな」

 「おい!風切何やってんだよお前!」

 「何って正当防衛だよ」

 悪びれず言い放った。

 「やり過ぎだろ!確かに箒にも非があったけど、それでも殴ることはねえだろ!」

 「ああもういいや。お前も仲良く寝てろ」

 そういった次の瞬間織斑一夏の腹部に拳をめり込ませた。

 「な・・ん・・・で」

 そして織斑一夏は崩れるように倒れた。

 「ちっ、気分わりい」

 そう言い捨てて俺は部屋に戻った。

 

 

 ほんとに胸糞悪いな・・・

 

 

 

 




すみません。今回は専用機出ませんでした。てか出せませんでした。ほんとにすみません。

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