マイペースな夜鳥さん(仮題)   作:倭ねこ

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大変お待たせいたしました……毎日毎日スイッチスイッチと問い合わせの嵐で…勘弁して……
スプラトゥーン2の発売日は地獄でしたゾ……


夜鳥さん何を咥えてるんだと推測なさってる方が何人かいらっしゃるようです
はてさて正解は?

無理矢理感あるけど許してください(震え)
半分以上は今朝一気に書いたんです……(疲労)


9:卓越した能力がなくとも

「……居ないな」

 

「微かに戦闘音は聞こえるが……」

 

 

エリア4に移動し辺りの様子を伺う2人。

森の中でもやはりモンスターが見当たらない。いや、居ない訳ではないのだが、気配がするだけで顔を出してこない。二つ名モンスターの脅威を本能的に理解し、巻き込まれるのを恐れ、隠れているのだろう。

 

 

そのお陰でとても静かな為に燼滅刃らの戦闘音を追っていく事が出来ている訳だが……

 

 

 

「戦闘音がするって事は朧慧はまだ生きてるのか?燼滅刃相手に」

 

「……だが、夜鳥の鳴き声は聞こえないぞ……」

 

「それが妙なんだよな」

 

 

 

戦闘音が途切れては居ないのに、燼滅刃以外の鳴き声がしない。既に狩られているなら戦闘音がするのはおかしいし、他のモンスターとやり合っているというならそのモンスターの声がする筈。

 

同族とやり合っている可能性もあるが、通常の斬竜ならば相手にならないだろうし、燼滅刃同士なら周囲への被害は甚大になる。しかしそんな雰囲気でもない。第一燼滅刃が複数いたならば観測隊の目に留まらない訳が無い。

 

 

 

「…………あっ!居たぞ………っ!?」

 

 

 

 

*****

 

 

 

 

「(よし、大詰め…)」

 

 

集中して掛かった為か被弾すること無く誘導することが出来た。当の燼滅刃は格下にちょこまか逃げ回られて相当イラついてる様子。その分私もひたすら逃げ回ってたからかなり疲れてきたけれど、ここで集中を切らすわけにはいかない。

 

落ち着け。急いては事を仕損じる。

 

 

「(っと!)」

 

 

言ったそばから振り抜かれた尾が掠めそうになる。

勘弁してくれ。今は危険物を抱えているのだから。

 

 

まだだ、もう少し奥へ。

 

火焔を吐かれる。位置が悪い。もう少し。

 

 

 

塵粉を纏い尻尾を研磨せんと噛んだ!位置もベスト!ここだ!

 

 

 

「(くらえ滅びの呪文!)」

 

 

 

ずっと口の中に隠していたそれ―――

数匹の光蟲を噛み潰し、

 

 

 

 

強烈な閃光が奴の網膜を焼いた。

 

 

 

 

「グォアアアアア!?」

 

「(ぐぅっ……)」

 

 

光蟲の放つ光、特に絶命時に一際強く放たれるそれはボウガンの弾に利用される程の電光である為に口内が痺れるが、それを堪えて閃光に呻き思わず尻尾を離した火の粉が漏れたままの燼滅刃の口へ、

エリア5のキャンプ跡地で調達したタルにニトロダケを目一杯詰め込んだ物を叩き付ける勢いで投げ込み、即座に翼を広げて離脱。

 

直後漏れた火がニトロダケに引火しヤツの口内で大爆発。その爆風を利用しさらに急上昇。

 

 

 

……燼滅刃は火に強い。だが、爆発の衝撃も平気な訳ではない。

強力な攻撃に利用する為に纏った塵粉を意図せぬタイミングで爆発させられた時、燼滅刃は派手にすっ転んでしまうのだ。……これをしないと塵粉が中々手に入らないので塵粉を纏った部位を狙った人は沢山いるだろうが、それはまあさて置いて。

 

 

 

現実にどのようにすっ転んでくれるかはやや賭けではあったが、ものの見事に吹っ飛んでくれた。

 

 

 

 

誘導しておいた、エリア8の崖っぷちへ。

 

 

 

 

崖っぷちに前脚と牙が引っ掛かり、辛うじて落ちるのを堪えているが、突然の閃光目潰しに顔面大爆発、しかもその状態で落ちかけているという三重苦に然しもの燼滅刃も混乱している様子。明らかに覇気がなくなっている。

 

相手が(ホロロホルル)という格下であった事も大きいだろう。力の差がある筈の相手に追い込まれるというのはかなりの動揺を招く。自分の強さを自負している程それは強く、酷ければ恐怖さえ感じる事もある。

 

夜鳥(わたし)はこの世界のヒエラルキーでは下の方だ。決して強い方じゃないし他の大型モンスターが怖くない訳でもない。だからこそ戦うにしても逃げるにしても、ある程度冷静でいられる。相手の方が強いのが前提だから。

 

ここまで追い込めばあと一息。上空でくるりとUターンして急降下―――――

 

 

 

 

 

「(知恵と根気があれば、夜鳥(わたし)でも崖から蹴落とす位は出来るんだよっ)」

 

 

 

 

 

速度と体重を全て乗せたキックを崖にしがみつく燼滅刃の顔面にお見舞いし、その反動で後退し着陸。

 

 

 

「グァ……ガアアァァァ…………!!!」

 

 

 

悔恨やら業腹やらが入り交じった唸り声を上げながら崖から落下していき、程なくして樹木を巻き込んだのか、バキバキと木の折れる音と共に落下音が届いた。

アレで死んだとは思えないが、どうか諦めてはくれないだろうか……

 

 

 

 

「(……ああもう疲れたホント無理もう寝たい)」

 

 

 

 

光蟲の残骸を飲み込み、脱力。だってリアルオワタ式だったんだよ?リアルバキクエだよ?裸でイビルジョー狩れだの極限ラージャン狩れだの馬鹿じゃないの、アレ。

 

 

ああしかし本当に疲れた。さっきまでは意地で動いていたけど、緊張の糸が切れたのかどっと疲れが押し寄せてきた。隠れ家まで帰れるかなこれ……飛ぶ元気もないんだけど……

 

とにかくえっちらおっちらと脚を進める。こんな所でぶっ倒れる訳にはいかん。狩場で寝るなんて襲ってくださいって言ってるようなもんですよ。変な意味じゃなく文字通りの意味で。

 

 

 

「(なるべく茂みに身を潜めながら帰ろう……あ、鱗粉纏っとくか……)」

 

 

 

翼を広げて一呼吸。あとはくるりとジャンプして鱗粉を……

 

 

 

「すごいな!燼滅刃を撃退するなんて!」

 

「おいコトネ、今は悠長に話してる場合じゃ……」

 

 

 

もう帰らしてーや。




いつの間にかお気に入り3桁越てる……じわじわ伸びててビビる……

安西先生……文章力が欲しいです……
場面は出来てても文章に起こすのに手間取るのです……


バキクエはジンオウガ以外挑む気が起きません。無理。

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