総領娘様には姉がいたようです   作:アリス姫

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どうもこんにちは。
やっとの思いで戻ってくることが出来ました
アリス姫です…
IDとパスワードをしっかり忘れて、使っていた端末もなくなり、
忙しい毎日を頑張ってました。

正直、端末がなくなってしまってるので、当時書いていたものは全て消え去ってしまいましたので、私の記憶にある原稿を元に、物語を進めていくことになります、なので、投稿ペースはそこまで早くはありませんが、完成度が高いものを書いていきますので、よろしくお願いします。

やっとストレス発散ができます笑


・ 姉VS妹 後編

 

神槍『スピア・ザ・グングニル』

 

高らかにスペル宣言をしたと同時に少女の手には大きいすぎるほどの赤い槍が出現した。目にも留まらぬ速さで常人では想像のつかない程の飛躍をし槍を振りかぶり。そして投擲。

 

明確な殺意を込められた槍は真っ直ぐと獲物に向かい突き進む。

 

「さっきとやってる事何も変わらないじゃない、学習のないやつね。」

 

天子は正面からその殺意に満ちた槍を受け止めた。

それを耐え切ることができると信じていたのだ。それほど自分の頑丈さには自信があった。

天界の桃には体を丈夫にすると言う効果があり、それを信じて毎日10個は食べるようにしているのだ。

大抵の攻撃には無傷とまでは行かないが傷が残ることは無かった。

 

だが…

 

「学習のないやつは貴様だろう。」

 

レミリアは自慢のスピードを生かし、槍を投擲と共に自分自身も天子に向かって動き、後ろに周りもう一本槍を出して投擲していた。

2本の槍が前からも後ろからも。

 

__私は正直関心をしていた。コウモリ風情とは言ったものの、速すぎるのではないかと。ただ、家にはもっと衣玖(速いヤツ)がいるのよ。

 

天子は即座に飛んでかわす。

…が

 

「逃がすはずないでしょ?」

 

レミリアがそう言うと、槍は共に進行を少し逸らし交差するそのまま上へと方向転換して狙いを私に定めた。

 

「さぁ行きなさい。自分の(おうち)へ帰してあげるわ。」

 

以前天子ははるか上空まで飛んで逃げる。

そして、レミリアは

三本目の槍を出現させ、投擲。

1人の獲物に赤い槍が三本、ライオンが獲物を狩るのに本気を出すと同様に

容赦ない技が天子を襲う。

 

 

 

 

「地の者が天を撃つ…ね、おこがましいのもほどがあるわよ」

 

怒気の含んだ一言が、手に持つ1枚のカードが、吸血鬼の圧倒的な聴覚と勘に響いた。

レミリアは自身の能力、運命を操る程度の能力を本能的使いその場から動いた。

 

 

「全人類の緋想天」

 

緋想の剣が高回転を起こし、周りの気質を赤い霧ごと吸収し凝縮する

その際、赤い霧と大きいな雲すら無くなり、照りつける太陽が天子を照らし

神々しく写す

 

「天の裁きを受けるがいいわ!」

 

そう高らかに叫び、緋想の剣から赤い閃光が紅い屋敷ごと、穿つ

 

 

 

 

 

 

 

__イラッとしていたとは言えど、やりすぎなのではないか。

冷静になった時には既に私のラストスペルを放った後だった。

 

「さすがにあの館の4分の1を消し飛ばしたのはまずいかも。お姉ちゃんに怒られちゃうかしら。」

 

上空から舞い降りた天子は冷静に状況を把握し始める。

状況を読めば読むほど、どんどん青ざめていく

 

「そういえば…霊夢もいたのよね、この部屋に」

 

決め手となったのは博麗の巫女、霊夢の存在だった。

 

「お姉ちゃんの友人ごと消し飛ばしちゃった!?ほんとにまずいわ!確実に怒られる!!」

 

先程の傲慢さからは想像できないほどの慌てぶりだった。

それはそれはもう、例えばの話だが、妹が姉のおもちゃ壊した時の様な程に

頭を抱え、青ざめている。

だが、天子には世の中そんなに上手くいかないことをまだ知らなかった。

 

「あんた、私ごと消し飛ばすつもりじゃなかったのね」

 

_不意に後ろから声をかけられた

何も無いはずの空間から

振り返りそして私は口を開く。

 

「…霊夢!?」

 

__私は霊夢に近寄り体の隅々を触り生存を確認した。変な目で見られはしたが、ほんとによかったと、生まれて初めて思った。

 

「あんたねー、さっきまであんな高飛車に人を煽ってたくせに、人のこと心配できるのね、ちょっと意外だわ」

 

よくよく考えると人を心配することなんて初めてだと思っていた。

 

ポツリ

 

額に雨が落ちた。降り始めるのかしら?

天子がそんなことを考えていると不意に殺気を感じ後ろを見ると、無傷のレミリアが立っていた。

私たちが彼女を見据え、声を出そうとした。その刹那

 

パチーン。

 

レミリアはフィンガースナップをする。

それと同時に地中と天井から赤い鎖が出現し

天子を縛り上げる。

 

「なによこれ!?解きなさいよ!」

 

天子は鎖をちぎろうと暴れるが徐々に動きが悪くなる。

 

「あんた、不意打ちなんていい度胸してんじゃないの」

 

霊夢は威嚇するように、言葉を紡ぐ

 

「危険と判断したからそうしたまでよ、逆に私の屋敷を壊すだなんていい度胸ね。さて、次の相手はあなたでいいのかしら?博麗の巫女」

 

 

しばらくの間、沈黙が続いた。聞こえるのは先より酷くなった雨音だけ。

そして霊夢はため息吐きながらこう呟く。

 

「わかったわよ、早く何とかなさい」

 

霊夢の発言は虚空を飛び去り、返事されることなく雨音に消えていく

レミリアにとっては意味が不明な言葉でしか無かった。

だが、その直後、すべてがわかる。

 

「うざったいわねほんとに。良かったわ、外が雨で。」

 

気符「天啓気象の剣」

 

鎖に繋がれている天子は1枚のカードをかざす

高らかにスペルカード宣言をしたと同時に緋想の剣が青く光る。

妙にうるさかった雨音がピシャリと止まる。

そう雨が止んだのだ。

 

「雨は浄化の雨。全てを流し沈静させる」

 

青く光る緋想の剣を鎖に繋がれながらも、無理やり振り切る。

青い斬撃を放つために。

 

「貴様は退場だ、どうせ、この鎖もどうにもできないだろう。何せ私の魔力が直接流れているのだから。」

 

余裕の表情で、レミリアは天子の愚行を見下ろす。

だが、その表情は驚愕の表情に変わる。

斬撃が直撃した鎖が緩くなり、はてには解けてしまったのだ。

レミリアはその光景のあまりに硬直してしまう。

 

それをお構い無しに天子は次へと次へと鎖を解いていく。

全ての鎖が解け、天子は地面へと着地する。

レミリア一点を見つめて。

 

「吸血鬼が雨に弱いとは知っていたけど、魔力も雨に弱いだなんてね。案外直感でやるのもわるくないわね、さて、第2ラウンドに洒落こもうじゃない!」

 

硬直から抜け出すレミリアは冷や汗を書いていた。

自分の弱点を利用し自分の前に立つものは何百といた。

それらをレミリアは払い除けてきた。

だが、今目の前にいるものは違う。

(天敵)を操る天子(天敵)とは巡り会ったことは無い。

 

「さぁ、行くわよ吸血鬼。」

 

レミリアはその発言に感激を覚えた。

自分の知らない感情がどんどんと湧き上がる

この感情はなんなのかと脳で考えるが。

心ではわかっていた。

刃をむき出しに狂った笑みを浮かべる。

 

「やはりここでは退屈せずに済みそうね。」

 

 

お互いに瞬歩で間合いを詰め、拳と拳がぶつかる。

瞬時に衝撃波が周りの瓦礫を吹き飛ばす。

 

先に動いたのはレミリアだった、横からのハイキックが天子のこめかみに命中。天子は少し鈍る

そこをすかさず、距離を置き、紅色の大型弾幕を放つ

 

天子は頭を左右にふり、体制を立て直す。

青く光る緋想の剣を縦1文字に振り下ろす。

紅い弾幕と、青い斬撃が衝突し、爆煙を引き起こす。

爆煙からなにか宙に飛ばされたのをレミリアは見た。だか、それと同時に、青い斬撃が爆煙を裂き、自分目掛け飛んでくる。

 

すかさず、自分も1枚のスペルカードを掲げる

 

必殺「ハートブレイク」

 

先程の赤い槍よりは大きくは無いが

数はこっちの方が多い槍型弾幕を放つ。

 

「質も大事だけど、数も重要だと思わない?」

 

青い斬撃はくしくも、爆煙狼煙上げ、圧倒的数の弾幕が降り注ぐ。が

天子は緋想の剣で弾きながらレミリアに特攻を仕掛ける。

レミリアもその光景を目に量を増やすがそれも意味をなさない。

格段に速度をあげ、槍を交わすことなく、レミリアの目の前までやってきたのだ。そして

 

「捕まえた。」

 

そう言い、後ろに周り羽交い締めをする。

 

「捕まえたからと言って何も出来ないだろう!」

 

レミリアはそれを振り払おうと暴れるが、一向にほどける様子は無い。

急に動かなくなり、力が抜けているのを天子は確認し告げた。

 

「降参、かしら?」

 

その言葉にレミリアは1枚のカードで返した。

 

紅符「不夜城レッド」

 

自信を中心に十字架型の赤い光を放射する。

圧倒的な魔力と、妖力をその光から霊夢は感じる。

 

「大丈夫かしらあいつ。」

 

霊夢のその発言とは裏腹に

天子は余裕そうであった。

 

「貴様なぜ離さない!?効いていないのか!?」

 

レミリアは焦ったように天子に聞く

だが帰ってきた言葉を予想のはるか斜め上だった。

 

「もっと強くしてもいいかも。」

 

一瞬で血の気が引き、スペルを中断してしまった。

感情が、本能が、こいつには勝てないと察したのだ。

レミリアは諦めたように体の力を抜く。

 

「ようやく観念したようね、さて、トドメよ!」

 

天子は自信良くハッキリと呟く

 

要石「天地開闢プレス」

 

空中に浮いているレミリアと天子の頭上に影が掛かり

レミリアは天を見る。

 

自身の数十倍の大きさの縄のついた岩が落下している様に呆気に取られた。

 

「…お前。これどうするんだ?」

 

レミリアは呆れながら、天子に問いかける

 

「え?どーするって、このままペシャンコよ?」

 

改めてレミリアは戦う相手を間違えたのだと、気持ちをそっと飲み込んだ。

これで決着なのだと。

強いて言うなら、「自分事、ペシャンコが最前提」なのねと

 

その刹那。岩とレミリアたちの間に1人の人物が入り込む。

 

「きゅっとしてドカーン…」

 

あれほど大きい岩が、無惨に砕け爆散する。

その背中から生える7色の宝石の羽が一際インパクトを醸し出す。

岩が砕けたことを見送り、そして振り返り少女は呟く。

 

「お姉様…。」

 

 

end




とりあえず、書き終えることが出来ました。
しばらくの間、創作をしていなかったのでブランクを感じるかもしれません。ですが。今自分にできることを全てやりました。
これからも徐々に書いてブランクを取り戻していきますが、何卒、暖かい目でみてくれるとえれしいです。

それでは次回でまたお会いしましょう。

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