ペルソナ4 有里湊のif世界での物語 番外編   作:雨扇

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永劫:鳴上悠コミュ
コミュ2


 天城救出後。

 

 ジュネスのフードコート。僕と鳴上は飲み物を飲みつつ、僕らの力「ワイルド」について話していた。

 

「俺より有里の方が詳しいと思う」

 

「どうして?」

 

「……そうマーガレットが言ってた」

 

「だろうと思った」

 

 マーガレットが言ったのだろうと察することは出来た。鳴上に言える範囲で何が言えるか……。まずは、基本的なことでいいか。

 

「ワイルドは複数ペルソナが持てる。チェンジが出来る。ここまでは鳴上も実戦済みだから問題ないと思う」

 

 鳴上は頷く。周りの客の雰囲気は明るいのにここだけかなり冷たかった。冷たいというか暗い? そんな感じが漂っていた。

 

「ペルソナを増やせば“合体”が出来る」

 

「合体?」

 

「その名の通り。二体のペルソナを合体させて一体のペルソナにする。物によっては三体や四体、それ以上もある」

 

 強いペルソナほど合体に必要なペルソナは多くなる。そのせいでペルソナ全書から引き出すときにどれだけの金を使ったか……。

 

「それに関してはきっとベルベットの人たちが知らせてくれると思うからきっと大丈夫」

 

「そうか」

 

 するとバイト終わりだという花村が来た。空気読もう。

 

 話は変わってマヨナカテレビについてになった。

 

「マヨナカテレビって結局何だろうな? 事件の予告?」

 

 花村がそう言う。確かに、天城がテレビに入る前には鮮明ではなくノイズ音の混じった荒い画像だった。鮮明になったのは恐らくテレビの中に入れられたあと。

 

「事件の予告なら防げるかもな」

 

 鳴上の言うとおりかもしれない。防げれば面倒なシャドウとの戦いも防げるし、殺人も防げる。一石二鳥だ。

 

「今、有里シャドウとの戦いを面倒とか思わなかったか?」

 

「……別に」

 

「そうか」

 

 何故か鳴上に悟られていた。ワイルド同士だからか?

 

「あ、花村飲み物おかわり」

 

「俺が払うの!?」

 

「じゃあたこ焼きがいい?」

 

「飲み物にしてくれ」

 

 僕は「冗談だ」と言ってお金を渡した。自分で買いに行くのは面倒だから、そこは花村にやらせた。奢りではないことが分かると花村はすんなり飲み物を買いに行ってくれた。

 

「そうだ」

 

「どうした有里?」

 

「たぶん、どこかで選択する場面が来るかもしれない」

 

 僕はベルベットルームとの契約を思い出した。「自分の行動に責任をもつこと」。鳴上も聞いたと思うけど、一応言っておこう。

 

「洗濯?」

 

「違う選ぶ方の選択。鳴上はボケないでよ」

 

 ……少し話がずれかけたが問題ない。僕は話を続ける。

 

「イゴールに言われたと思うけど、「自分の行動に責任をもつこと」。……忘れないで」

 

「ああ」

 

 飲み物を買いに行ってた花村が戻ってきた。事件の話は一旦置いておき、三人でしばらく話をした。とても楽しい時間だった。

 

ーーランクアップ。「永劫:鳴上悠コミュ2」


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