自分らしく生きた結果、見事ぼっちになりました!   作:Narvi

1 / 7
 どうもこんにちは! ナルヴィです!

 新作書きました! ちょっとラノベ感出ていれば僕は満足です。

 基本週一ペースで読みやすい字数にしている(つもり)なので、たまーに覗きに来て、楽しんでくれたらなーと思います!

 では、どうぞ!


1章 幼馴染との共同生活スタート!
1話 幼馴染はお母さんでした


『お前は好きに生きればいい。自分らしく生きなさい。そして、その道に誇りを持ちなさい』

 

 これは俺の大好きで、今はもうこの世にはいないおじいちゃんの言葉だ。

 小さい頃はよく遊びに行った。すごく厳格な人でとても周りや自分に厳しかったが、俺が周囲からの目に悩んでいた時によく相談に乗ってくれた。

 

『自分らしく……?』

 

『そうだ。自分でしっかり考えて、悩んで、苦しめ。失敗してもいい。ただ、悔いだけは残らないようにしろ』

 

 おじいちゃんは、少し強めの口調でそういった。

 小学生の頃の俺にはその言葉の全てを理解することはできなかった。でも、おじいちゃんが本気で伝えていることはわかったので、俺は素直に頷き、ひたすら悩み、考え、苦しんだ。

 

 そんな、懐かしい、夢を見た――

 

 

 

 

 ジリリリリとけたたましい音でなる目覚まし時計を足で無理やり止め、なかなか覚めない目をゴシゴシと擦る。

 

 ――ああ、今日も朝がきた。

 

 そう頭では思っているのに、なかなか体を起こせないのは、なぜだろう。

 

 うーん、うーんと布団の上で唸っていると、下からドタドタと階段を登ってくる音が聞こえた。

 

 ――やべ、今日も来た!

 

「唯斗~! 起きなさい!」

 

 その声と同時に、バタンと勢いよく開かれるドア。俺がまだ寝ていたいっていうだけで、ドアに悪気はないんだ。許してやってくれ。俺は無駄だと思いつつもバレないようにかけてある毛布を顔までかぶる。

 

「どーせ!起きてるんで……しょ!」

 

 そう言って声の主は俺の被っている毛布を剥がそうと全力で引っ張る。

 

「もうちょっと寝かしてくれって……」

 

「もうっ!今何時だと思ってるの!」

 

「うーん……六時くらい?」

 

「そんなわけ無いでしょ! もう七時半だよ!」

 

「ふーん……」

 

「――って、こら! 寝るな~!」

 

 声の主は声を張り上げて起こしにかかる。

 

 ――こうして、俺の一日が始まるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、早く食べて……」

 

 疲れた表情でそう言うのは、紗綾――俺の幼馴染だ。俺が高校生になってひとり暮らしを始めてからはよくこの家に来て、世話を焼いてくれている。

 

「うん、やっぱり紗綾の作る朝ごはんは最高だね!」

 

 俺は箸をおいて紗綾に向かって親指を立てる。

 

「わかったから、早く食べなさいよね……」

 

 なぜ疲れているのかなんてわかりきってるから聞かない。多分聞いたらまた怒りを買うだろう。

 僕は味わいつつ急ぎで食事を済ませ、紗綾が持ってきてくれた鞄を受け取る。

 

「ほんと、紗綾がいなかったら俺、今頃死んでたと思う……」

 

 そう思うのはきっと仕方がないと思う。実際に家事のほとんどは紗綾がやってくれているし、朝も起こしてくれる。ここまでしてくれるのは、もう幼馴染というよりもお母さんだ。

 

「合鍵ももらっちゃったし、さすがに私もそう思うわ……」

 

「いっそお前も、ここに住む?」

 

 なんつって。さすがに紗綾にも家庭の事情があるだろうし、そもそも高校生で同棲とか、聞いたことない。年頃の男女が同棲とか、どう考えてもまずいからな。

 

「……」

 

「ん? どうした?」

 

「……よ」

 

「え、なんて?」

 

 声が小さくて、なんて言ってるか全然聞こえない。

 

「紗綾、もっかい言って?」

 

「そうよ!! その手があったわ!!」

 

「うわ!?」

 

 紗綾が耳元で叫ぶ。僕は驚いて反射的に後ろへ引いた。

 

「もう合鍵も持ってるんだし、わざわざ通わなくたって、別に最初から住んでしまえばよかったのよ……。なんでこんな簡単なことに気付かなかったんだろう……」

 

「いや、いや……冗談だからね? もしかして、本気にしてる?」

 

「ただでさえ唯斗はモテるんだから……ここで幼馴染としての力を見せないで、どこで見せつけるって言うのよ……! 一緒に住むのが一番、むしろこれ以外にありえない!!」

 

「……おーい、聞こえてるー?」

 

「ここで胃袋を掴んで、唯斗を私だけのモノにして……。夜もしかしたら『一緒に寝ないか?』なんて言われちゃって……? まだ高校生なのに! まだ高校生なのに!? キャー!!」

 

「お、おーい……紗綾さーん? 聞こえてますかー?」

 

「……あ、な、なに? 唯斗?」

 

 ようやくわれに帰った紗綾が、僕の問いかけに気づく。ずっと小声でブツブツと繰り返してたからどうしたかと思った。

 

「長い時間寝てた俺が言うのもなんだけど、学校遅刻しちゃうけど?」

 

「あ……」

 

 時刻は八時十分。それが示す答えは……。

 

 

 

 

 

「「すみません! 遅刻しましたー!!」」

 

「またお前らか! 早く席に付け!」

 

 俺たちは勢いよくドアを開け、担任に向かって叫んだ。

 

 何度も言うが、ドアは何も悪くない。俺は少しだけドアに同情した。




 こんな感じで物語は進みます。

 最初のうちは幼馴染しか出てこないですが、もっとたくさんキャラ出していくので待っててね!

 次回は――ってかんじで予告でも毎回していこうかな、って思ってるんですけど、今回は次もすぐ投稿するのでなしで! 流れで次も読んでいってください!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。