つまり二次創作では七年生は自由に書けるということだ!
……それはそれで難しいですね。
それでは82話どうぞ。
時刻は二十三時三十分。
レオ、ダンブルドア、ハリーが
アルバス・ダンブルドアという不死鳥の騎士団トップとホグワーツ最強の戦力であるレナード・テイラーの二名が不在ということで教師たちや防衛のために派遣されていた騎士団員たちは緊張していた。
レオ不在を知らされていたジニー・ウィーズリーを筆頭にした
ビー! ビー! ビー!
突然だった。ホグワーツ中に警報が鳴り響く。ホグワーツ襲撃を予想していたレオによる警告魔法である。これが鳴り響いたということはホグワーツの敷地内に侵入する者が現れたということだ。
教師と騎士団員が警戒しながら表に出る。
校門には続々と仮面とマントをつけた
まさか真正面から攻め込んでくるとは完全に予想外であった。
さらに
対してホグワーツ側の人員はおよそ十数人。
「止めろ!」
誰かが叫んだ。走って来る
それを
当然、閃光が命中する。しかし
不気味に走り続けるだけの
妨害しようにも数で押し切られ、魔法も速度を鈍らせる程度、結果としてそのうちの一人が校舎にたどり着いてしまった。
全速力のまま校舎の壁に激突する。
次の瞬間、その男が破裂して猛烈な炎が体から噴き出る。見る見るうちに炎が侵食していく。
近くにいた騎士団員が消火を試みるが、炎の勢いは全く衰えない。
「悪霊の火だと!? まさかこいつら全員が!?」
騎士団員が味方全員にこのことを伝える。何としてでも通すわけにはいかない。
あの人数、全員が悪霊の火を体内に秘めているのならホグワーツを全焼させてもおつりがくる。
「
スネイプが放った魔法が
「
切断や衝撃で
それでも数の差で少しずつ校舎への攻撃を許してしまう。
「先生! 私たちも戦います!」
教師たちが奮戦している場にジニー・ウィーズリーとその仲間たちが現れた。
「ミス・ウィーズリー!? 何をしているのです!? 速く寮に戻りなさい! これは命令です!」
「嫌です! ここは私たち、皆のホグワーツです。このままじゃあそれが無くなってしまいます。私たちだって戦えます! お願いします!」
「そうです! ここで逃げたら魔法界はお終いです!」
「私たちも覚悟を決めました!」
「ハッフルパフ生だってやれるところを見せつけてやるぜ!」
「闇の魔法使いなんか怖くねぇ! ぶっ飛ばしてやる!」
「あなた達……。いいでしょう! ただし私たちには従ってもらいます! それと! 自分の命を最優先にしなさい!」
「「「はい!」」」
生徒たちは教師や騎士団の元に少人数のグループになって配置についた。
生徒の加勢によってどうにか侵攻を押しとどめることはできたがそれでも
「くそぉ!」
「このままじゃあ……!」
魔法が追い付かずジニー・ウィーズリーに
思わず目をつぶってしまう。だが来るはずの衝撃と灼熱はなかった。
代わりに優しく抱きしめられるのを感じる。
「大丈夫ですか?」
「あ……クーさん……?」
「はい。あまりにうるさいので加勢に来ました。」
城の近くに迫っていた
「どうやら殺せばその時点で引火するみたいですね。さっさと処分してお母様が安眠できるようにしなければ。」
クーは相変わらず一直線に向かってくる
メイド服から漆黒の鎧装束に、髪は伸び鋭い刃に、全身の細胞を活性化させ走り出した。
「すごい……。」
誰かが呟いた。普段はメイドとしてレオやハーマイオニーの後ろで控えていることが多くこうして戦闘をしている場面を見たことがある人間はほとんどいないのだ。
クーが
下手に魔法で攻撃してはかえってクーの邪魔になると判断したのだ。
クーが敵を撃退している限りホグワーツにダメージを与えることはない。
それは闇の陣営も理解しているだろうが相変わらず次から次へと校門からわらわらと湧いてくる。
「いいかげん面倒だ。」
クーはそう言って分裂した。そのうち一方が巨大な蛇のようになり校門に向けて突撃しようとする。
その瞬間だった。
校舎の上に闇の印が打ち上げられた。
それが合図だったのか、一直線に進んでいた敵はピタリと立ち止まって今までとは逆方向に走って逃げていった。
「何だ……? まぁいいか。ふぅ、これでお母様も安心してレナード様を出迎えることができますね。」
クーはメイド姿に戻って研究室で母と主人の帰りを待つことにした。
今回の襲撃でホグワーツの少なくない面積が燃やされたが、教職員、騎士団員、それに生徒たちの活躍、何よりクーがいたからこそ人的被害はゼロであった。
その後クーからの連絡を受けたレオとダンブルドア、ハリーが帰還する。
レオはさっさと研究室に戻ってしまったがダンブルドアは校長室で今回の襲撃の目的、敵戦力の分析を他の騎士団員と共に行っていた。
「校長、我輩はこの
「頼む。わしはこの襲撃は陽動ではないかと考えておる。裏に何かしら本当の目的があるはずじゃ。それに狙ったようにわしとレオがいない時に襲撃があったことも問題じゃ。スパイ、もしくはこちらの動きを把握する術を持っていると考えて良い。」
「ダンブルドア校長、私たちは引き続き校舎内の警戒を続けます。」
スネイプは闇の帝王の元にスパイをしに、マクゴナガルとスプラウトが見回りに校長室を出ていった。
(……何が狙いだったのか。ホグワーツにある何か? 特攻を陽動として姿をくらませて侵入したと仮定してどこにどんな目的があったのか? これはセブルスからの情報を待つ必要がある。現状は侵入者対策とR・A・Bが持ち去った
ダンブルドアは一つの可能性に行き当たった。トム・リドル、ヴォルデモートはホグワーツに強い執着を持っていた。闇の魔術に対する防衛術の教師を志望したり、
つまりこのホグワーツに
この騒動でそれが持ち去られたとしたら?
推測に過ぎないが可能性は高いとダンブルドアは判断した。
(レオに協力してもらったにもかかわらず目的は達成できず、しかもホグワーツが襲われてしまった。これはまずいのぉ。)
アルバス・ダンブルドアとレナード・テイラーがいるとにもかかわらずホグワーツが襲撃されるこのことは魔法界に大きな衝撃をもたらすであろう。
そんなことは関心がないレナード・テイラーは愛する恋人と一緒に安眠しているのであった。
ホグワーツ襲撃される。
警報はあくまで外からの侵入者対策としての魔法です。
原作と違ってフォイやその他が手引きしていないので真正面から襲撃。
今回の死喰い人はマグルやマグル生まれを利用して人間悪霊の火爆弾として特攻させました。
クーがいなかったらホグワーツは燃やし尽くされてました。
クーが動き始めてからレオに襲われていると通信が入りました。
真正面からの襲撃は陽動。本当の目的は次回明らかに。
なんだかんだでダンブルドアは生き残ってますね。
それでは次回お楽しみ。