青いポニテとヨーソロー~ちょくちょくちかりこ~ 作:さとそん
ごめんなさい、もっと早くに投稿するつもりが忙しくてなかなか進みませんでした……。
というのも今回の話を執筆していたのは登校中の信号待ちとかだけなんすよ……(笑)
それと予定のタイトルと少し変更しました。似たようなタイトルの作品があったので。
前のように更新ペースは早くないと思いますが読んでいただけると嬉しいです!
それでは「青いポニテとヨーソロー~ちょくちょくちかりこ~」スタートです!
──北海道某所。
「ふぅ、この身体にもそろそろ慣れてきたなぁ……」
俺が黒魔術を掛けられてからすでに数週間が経とうとしていた。
あの時はゴールデンウィークで怠けていたからこんなことになるとは思っていなかった。
突然東京にいるはずの母親が俺たちの住む家に押しかけてきて少し談笑したと思ったらいきな真剣モードになって「跡を継げ」と言われて……。
変な呪文も掛けられたしね……、今思い返すとアレは本当に呪文だったのだろうか?最初の方はST〇P細胞とか言ってた気がするんだけど。
まぁそんなことはどうでもいいか。
とりあえず言いたいことは俺が星空聖流の分身になってすでに結構な時間が経っているということだ。
最初は違和感だらけだった身体も今では元通りのような感覚だ。
その身体をベッドから起こしリビングへと向かう。
「あ、漣!起きたんだね♪」
階段を下りてリビングに入ると果南がキッチンで朝ごはんを作ってたらしく声をかけてくる。
「あぁ、おはよ」
星空 漣(ほしぞら れん)。これがいまの俺の名前だ(命名:母親)。
名前の由来とかあるの?と聞いてみたら
「姉が凛だし名前の語呂よくね?」と返された。
いや、適当すぎだろ。
まぁでも結構カッコイイから気に入ってるんだよなぁ〜。
「今日はどこか遊びに行く予定はあるの?」
俺が朝ごはんが出来るのをTVを見ながら待っていると果南から質問がくる。
あー、そっか。そういや今日は土曜だもんな……。
「いや、特に予定は無いぞ?強いていえば家でゴロゴロしたい」
「それは予定とは言わないね」
失礼な、俺はまだ病み上がりなんだぞ。家でゴロゴロしたいなんて当たり前じゃないか!
これはこういう時のテンプレかもしれないが、だって休日だぜ?『休む日』なんだぜ?
みんな一緒に休もうぜ!というか休め。俺が許す。
「どうせ暇なんだったら買い物付き合ってくれない?」
「えー、やだ。めんどくさい。曜が拗ねるし」
昨日の夜に聞いた話だと曜は今日、千歌や梨子ちゃんと一緒に買い物に行く予定だったらしくもうすでに外出しているようだ。
曜は自分がいない間に俺と果南の2人で出掛けることが気に食わないらしい。何故か。
そして最近は果南や曜、たまに千歌や梨子ちゃんからも好意を寄せられている気がする。
自意識過剰乙wwとか思ったそこの君たちは後でお仕置きな。
いや、最初は俺もそう思ってたんだけどさ。
だっていきなり寝起きにハグされたり寝る時にベッドに入ってきたりお風呂に凸してきたり壁ドン&顎クイしてとか言ってくるしetc….
めちゃくちゃ疲れるんだよな〜……(建前)。めちゃくちゃ可愛い(本音)
なんでだろうか、黒魔術を掛けられて分身になってから急にデレデレしてくるようになった(ような気がする)しそろそろ理性がやばいかもしれない。
何かのキッカケでおれのぞうさんが暴走していつのまにか童貞卒業とかありえなくないから怖いね。
それにしても遊びに行くか……。うーん、今日はなんか気分が乗らない。すこし風邪っぽいしなんかダルくて動く気分になれねぇや。
「わりぃ、今日は少し風邪っぽくて……。また今度でもいいか?」
「え!?風邪?それは大変!待ってて、いま熱測るからね」
そういって果南はこちらへ歩いてきて俺のおでこに自分のおでこをぴとっとくっつけてくる。
ちょっ、顔近い可愛いイイ匂いやめてやめて俺の理性がゲシュタルト崩壊するから!
「うわっ、すっごい熱い!今すぐベットで寝た方がいいよ?」
「いや、これはそうじゃなくてだな……」
お前の顔が近いからだ、なんて意識高い系(笑)とは違うヘタレの俺には言えないよなぁ……。
「??」
「いや、なんでもない。とりあえず果南の言う通りベッドで寝てることにするよ」
逆に考えればこのおかげで出掛けることが無くなったんだ。俺の大好きなオフトゥンと一日中添い遂げられる、そう考えよう。
this is ポジティブ☆シンキング♪
さてさて、それではレッツゴーマイルーム&グッナイ!
☆☆☆
「ねぇ、漣……いいでしょ?」
先程までは俺しかいなかったはずの部屋のベットで扇情的な声が聞こえてくる。
ベットで寝ている俺の下腹部に跨り果南は自分の服の裾を捲る。その艶かしい純白な肌と服の間からは綺麗なオヘソがちらりとコチラを覗いている。
ナニガアッタノダロウカ……?
ひとまずこれだけは言っておこう。
「いや、良くねぇよ。」
主に俺の精神に。
「てかその格好どうしたんだよ?いくらもうすぐ夏だからといってもまだ寒いだろ、北海道の夏をナメるんじゃねえ」
あれだぞ?北海道って五月の中頃までなら余裕で雪降るからな。雪のせいでゴールデンウィークが外出できないことだってたまにあるくらいだ。雪よ滅べ。
「いやいやナメてるわけじゃないよ♪ただ風邪ひいてる時には人肌で暖めるのが一番ってよく言うでしょ?」
「お前更に脱ぐつもりだったの!?」
なんだ?静岡の女子はこんなにアプローチ激しいのか?!
「だって風邪治したいでしょ?」
「いや、元々風邪はひいてないんだって……っておい、脱ごうとするな!」
みえてるよ!その水色のブラジャーがチラチラ見えてるから!俺の脳内メモリーにも保存したもんね!めちゃくちゃ似合ってる!……ってそうじゃなくて。
「ちょっ、まじやめろ!ホントに頼むから降りてくれ!」
「えー?そんなこと言って本当は嬉しいくせにっ♪」
なんだこいつ酔ってるのか?いつもの様子からは考えられないほどにテンションが高いし……。
「いいから降りろって!」
「いやー、漣に襲われるー(棒)」
「ちょ、そういう言い方するのやめてくんない!?曜たち帰ってきたら誤解されるから!」
「ただいまー!」
「お邪魔しまーっす!」
「お邪魔します」
「「「「「…………え?」」」」」
「ねえねえ梨子ちゃん、今の声聞こえた?」
「うん、漣さんの部屋からだったね……」
「そうと決まれば突撃ヨーソロー!突っこめ突っ込め〜」
やばい、こんなタイミングで帰ってきやがった!しかも2人連れてきたぞ!?というか最後のブリ〇ツランサーいなかったか?
「果南!早く降りろ!誤解されてるぞ!」
「えぇ〜?別に良くない?むしろ見せつけちゃおうよっ♪」
「この状況で何を言ってるんだ!?ちょ、おい、倒れてくるんじゃない!」
ドタドタガチャ
「たっだいまー!……ごめんなさい、失礼しました。」
「ちょ、曜ぅぅーっ!?おい、果南降りろ!マジで!」
「ん〜……しょうがないなぁ、はい」
なんでさっきまで頑として降りなかったのにいきなり素直になるんだよ……。
☆☆☆
「ふぅ……やっと誤解が解けた……」
あれからリビングへと降りて話すこと2時間ほど。
一から十まで説明し、なんやかんやで誤解は解けた。……はず。
自分のことながら適当すぎだな。
なんやかんやって超便利♪焼肉のタレといい勝負だね!
ただ俺にはやるべき事がひとつある。それは──
「もしもし、母さんか?」
「はいはーい!愛しのお母さんだよー?」
そう、このめちゃくちゃテンションの高いお母さん(クソババア)に言わねばならないことがあるのだ。
「単刀直入に聞く。おまえ果南になんかしたろ?」
「し、してないしてない!貴方が倒れてる最中にふざけてみんなに黒魔術掛けたりなんかしてないんだからね!」
「説明どうもありがとうございますクソババア。」
なんか最近変だなと思ってたがやっぱりやりがったな……!
って……
「え、みんな……?」
「……あ。」
「おい、説明しやがれください」
「ごっめーんっ!わたし用事あるから切るねーっ☆あ、安心していいよ!とりあえずその効果は今日で切れるからね!じゃ、ばいばーいっ♪」
「あっ!おい!人の話を聞きやがれぇえーっ!」
ちっ、切りやがった……。
「あ、お兄ちゃん発見♪」
電話をするために外に出ていたのでそろそろ家へと戻ろうかと思っていると後ろから声が聞こえてくる。
「おぉ、曜か。どうしたんだ?」
「さっきの果南ちゃんとのアレをみてたらなんか身体が疼いちゃって……その、私とも、シない……?」
「果南ともシてねぇしっ!」
結局誤解とけてねぇじゃねぇかっ!というか曜!お前も何を口走ってんだよ!?
母さんがいってたみんなに掛けた黒魔術ってこれの事かよ!
「クソババアぁーっ!ぜってぇ許さねぇからなぁーっ!」
「ほらほら、早く♪」
「ちょっ、おい!引き摺るなぁーっ!やめてぇーっ!……あんっ」
どうでしたでしょうか?
面白いと言っていただけると嬉しいのですが……(笑)
あ、もし前作を読んでない方がいれば朗報です。ぶっちゃけ分身とかあんまり関係ないので気にしなくて大丈夫ですよ?←
いや、これがマジなんですよね……。気になる方がいれば前作の最終話をご覧になっていただければ分かるかと思います(笑)
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