衛宮切嗣
カリヤとアインツベルンに突撃してイリヤを奪還。結局舞弥は後妻に収まった。
冬木市でつつましいながらも暖かな家庭を築いて暮らす。
時々カリヤやキレイと共にウェイバーに協力して大暴れすることもあった。
その時に冬木市出身の赤髪の青年と出会い師弟となった。
イリヤが18歳の時にアイリの死の真相を話す。
しばらくは険悪であったが赤髪の弟子による取りなしでなんとか許された。
同時期に美津里のライバルである正義感の強い魔法使い「アーノルド・ラスキン」を紹介されて意気投合。
稗田教授からは、皮肉屋で悪党に容赦ない、友好的な人外との絆を武器に戦う民俗学教授にして召喚師「バロネス・オルツィ」を紹介され彼とも交友が芽生える。
正義感の強い武闘派魔術師ばかりなので苛烈で言葉を飾らない他者から見れば胃の痛くなるようなやりとりだが、本人たちはわりとくつろいでなごやかに談笑してるつもり。
仲間や弟子とともに「魔術使い派」という魔術協会内の派閥を発足。
世間からは「正義派」と揶揄される時もあったし、
「エミヤ派」という俗称の方が有名だがそれでも一つの大きな流れを生み出す。
弟子の錬鉄の英雄の方が有名で切嗣にはたいした名誉はなかったが、やりがいがある上、ちゃんとイリヤや家族を養えるくらいには稼げたので本人的には何も問題はない。
孫や友人、弟子に囲まれ満足して死ぬ。
言峰綺礼
娘のカレンを引き取る。還俗して激辛中華料理屋をやる傍らSMクラブ経営も行う。
娘との関係はそれはもう冒涜的かつ倒錯したもので、しかし本人同士は納得していて他人には無害なものだったらしい。
キアラと名乗るエロ尼僧と出会いこれもまた筆舌に尽くしがたい複雑な、しかし良好な関係となる。
キアラには別の本命が複数いるそうだが、それはそれとして遠慮せずゲストークができるので気楽な間柄らしい。
なにしろ彼女は本命には恋愛初心者な乙女であるので。
彼の中華料理屋は繁華街にあり、そっち方面であまりにも有名なのでたまに性の悩みを相談に来る者がいるそうな。
遠坂時臣
ほそぼそと宝石商と不動産業を行い、ほどほどに魔術も行い、特筆することのない平穏な人生を過ごす。
意図せずカリヤの言葉に従うこととなった。
なお娘の凜はウェイバーの組織で頭角を現し現代の英雄の一人となる。
ウェイバー・ベルベット
イスカンダルと共に世界的な怪異対策チームを作りとても忙しく冒険の日々を送っている。
やがて、イスカンダルとウェイバー、部下の赤髪の青年、のちに錬鉄の英雄と言われる男とその友人達は現代の英雄と呼ばれるようになる。
イスカンダル
ウェイバーと怪異対策チームを立ち上げ世界的な名誉と大金を手にすることになる。
しかしあまりにも忙しいので宇宙移民船の船長となり宇宙の果てへと旅だった。
彼がどこまでたどり着けたのか、その隣にウェイバーがいたのかは定かではない。
しかしイスカンダルとウェイバーは間違いなくどれほどの物理的距離があっても生涯ずっと王と臣下であった。
ケイネス
1年の交際を経てソラウと結婚。
人体実験など後ろ暗いプロジェクトから身を引き、教師として一生を送る。
時計塔大量逮捕の時も彼は時効あるいは微罪であったため刑務所にぶち込まれることは無かった。
死ぬまでおしどり夫婦といわれたそうだ。
カリヤ
数年後にアサコと結婚、一男二女をもうける。
本編で彼自身が語った通りごろごろしたり家族サービスをしつつ、金がなくなったら冒険したりウェイバーの手伝いをしていた。
現代の英雄の一人とも言われるが、それ以上に冒険家写真家ライターとして有名になる。
孫が大きくなるころアサコと共にいずこかへと旅に出る。
「途中でイスカンダルの所に遊びに行く、それだけの長い旅になるので覚悟しておいて欲しい。
だけどお前達ももう一人前だ。俺の手がなくてもお前たちはやっていけるだろう」
と言っていたため盛大に見送られることとなった。
彼らもまた、どこまでたどり着いたのかは誰も知らない。
アサコ
カリヤと結婚。良妻賢母と近所で評判。
子供に手がかからなくなってからはカルチャースクールを開いてそれはもう万能ぶりを見せることとなる。
孫が大きくなってからカリヤと共にいずこかへと旅に出る。
ハサム
じつはちゃっかり生き残っていた。スキルは健在。
ありえない20人目のハサン「一貌のハサン」と言われる。
ウェイバーの手伝いをしながら生前はできなかったことを、ということでまっとうな剣の道に進む。
普段はアサコのカルチャースクールで武道教室をやっている。
錬鉄の英雄もたまに鍛錬にくるらしい。
お寺にたまたま立ち寄ったらなんか強そうな侍の亡霊がいたので時々立ち合ったり、いっしょに鍛錬をしたり、意外に二人とも風雅が好きだったのでお茶したり、技を高めあう友人ができた。
カリヤたちがいなくなってからは子孫たちの執事のようなことをして子々孫々見守り続けた。
桜
トラウマを抱えつつもたくましく育った。
小学生までおじさんの家で暮らすが中学生からおじさんの知り合いの魔女たちの家を転々とする。当然えらいことになった。
だがそのおかげで「影」をコントロールできるようになったり、魔女としては大成。
精神的にも依存性や弱みが消え、したたかさがしなやかな強さになった。
高校から落ち着きだし表面的には家庭的でおだやかな、正史に近いが影がなく、より健康的な感じになった。しかし蛮族ムーブが隠せていない。
ウェイバーの組織で錬鉄の英雄と出会い情熱的な恋に落ちる。
姉の凜、錬鉄の英雄、いろいろあって再召喚された騎士王との四角関係は後の世で物語として、とても有名になるほどだった。
これは時に、その時点ですでに聖杯は破壊されているのにも関わらず「第五次聖杯戦争」と呼ばれる。
恋の参戦者が増えて六角関係になりちょうど七人であったため。
その恋の決着は歴史の謎であるが、少なくとも犯罪者として罰された記録は無く後の世に彼女の子孫も墓も存在する。
それを考えるにおそらくはそれなりには幸せをつかめたらしい。
二代目「水底の魔女」と呼ばれる。
初代のこの名を持つとある魔女との出会いはこの姉妹と錬鉄の英雄に愛と死とは何かを深く考させるきっかけとなった。
この魔女から虚数属性を操るすべとして「
凛
両親が健在な影響で正史より冷淡でおとなしく育てられる。
その分うっかりを突き抜けてぽんこつになってしまったが、その程度では彼女の「あかいあくま」は腐らなかった。何度失敗しようともタフに立ち上がる姿は多くの賛同者を集めることとなる。
桜とは中学までなんとなく壁があったが、向こうから壁をブチ壊して人外魔境の魔女めぐりに何度も付き合わされることとなる。その時に「あかいあくま」として覚醒。
負けずに凛の側からも壁をブチ壊していくこととなる。
宝石魔術や八極拳、ガンドはより磨かれた。しかしそれ以上にさまざまな特殊な格闘術、たとえば生命を操る特殊な呼吸法とかあらゆる防御も貫通する鉄球投擲術とか。徹甲作用ももちろん教わった。
そういうマジカル格闘技の類が合ったようで桜と物理的魔術的に喧嘩しても問題なく張り合えるようになった。
このころから「心の贅肉」という表現を使わなくなり、別の言葉で言うようになる。
それはどこか肯定的なニュアンスだったそうだ。
紆余曲折あるが魔女としても人間的にも大成する。
二代目「炎の魔女」と呼ばれる。
初代のこの名を持つとある魔女との出会いはこの姉妹と錬鉄の英雄に正義と誇りは何かを深く考えさせるきっかけとなった。
この魔女から人を超えた相手と人間として戦うすべを教わる。
イリヤ
後妻である舞弥と切嗣から不器用ながらも精一杯の愛情をこめて育てられた。
両親の及ばない所はセラとリズの二人のメイドがカバーした。
そのおかげで子供のころは無邪気で天真爛漫に育つ。
第五次時点で18歳。少し若いアイリのような姿に育った。
激動の時代であり、切嗣の稼ぎは荒事で、家族はほぼ全員元魔術関係者のためどこかずれているが、根本的には恋やおしゃれ、娯楽が大好きな一般人よりの性格になった。
だが家族や大切な人を守るためであればためらいなく命をかけ、自らの犠牲を顧みず、絶対に諦めない。そして一線を超えた相手にはとことん冷酷かつ残酷に。それはあきらかに父の背中を見て育ったためである。
全体的には残虐さの抜けた正史、あるいは最初から勇気搭載のプリズマという感じになった。
錬鉄の英雄とは父の弟子、学校の後輩という関係であり、親しくもお姉ちゃんぶりたい態度で接する。
魔術的には膨大な魔力があるだけ。小聖杯は安全にオミットされ、寿命も人並みに。
そのため「理論を飛ばして結果を出す」能力はなくなる。
とはいえ護身術くらいはないとヤバいので切嗣がアイリの使っていた銀糸や髪の毛を使い魔にする魔術と切嗣自身の銃器の扱いを教えた。しかし拷問じみた訓練も人外魔境地獄めぐりも行っていないため大火力ではあるものの常識の範囲内になった。
母の死の真相を告白されたときはしばらく両親と険悪になったが錬鉄の英雄によるとりなしでなんとかなった。だがこれが恋の争奪戦をさらにややこしくした。
まあそれなりに楽しく人生を生きたようだ。