倉持技研が無くなった翌日、勿論ニュースでは倉持技研が突然爆発し、崩落したことが朝からどの番組でも取り上げられており、多くの説がテロが多かった。だがその後の政府の発表は、倉持技研のパソコンに何らかの誤作動が起きて、機密情報漏洩防止用の自爆装置が発動したことによる崩落だと発表した。技研で働いていた研究員は全員無事だと政府は発表するが、匿名のタレコミがマスコミに入ったのだ。その内容が
『倉持技研の崩落は、政府が仕組んだ事だ。研究員達は爆発に巻き込まれ死んだ。第2棟にいる篝火ヒカルノ博士等を亡き者にするためにワザと自爆装置を起動させた。』
マスコミは勿論このタレコミに喰いつき、倉持技研で何があったのか調べ始め、ISを違法改造したと言うネタを掴み、政府に押し寄せた。政府は噂を何とかしようと必死にあの手この手でもみ消そうと必死になったそうだ。
そんな中、IS学園にこっそりと戻ってきたアキトは寮の部屋で、本を読んでいると扉がノックされ、アキトは確認の為扉を開けると
「山田先生? 何か御用ですか?」
「えっと、アキト君は臨海学校の準備ってもう出来ましたか?」
アキトは準備?と首を傾げていると、あぁ。と言って思い出す。
「そう言えばまだしてなかったな」
そう言うと、真耶はぱぁー、と明るくなりある提案を出す。
「じ、実は私もまだ準備が済んでなかったの、一緒に買い物に行きませんか?」
「買い物ですか? ……そうですね、水着とか買わないといけないですし、いいですよ」
アキトは真耶の提案に乗ると、真耶は頬を赤く染めながら喜ぶ。
「ありがとうございます! それじゃあ13時くらいにレゾナンス前で集合でいいですか?」
「えぇ分かりました」
では、待ってますね。と真耶は去って行った。その足取りは軽やかで、スキップしながら去って行った。
時間は13時となり、アキトは私服でレゾナンス前にいると、レゾナンスにあるアニメグッズなどを販売している店から知っている顔が2人出てきた。
「あれ、簪に本音じゃないか」
「あ、アキト」
「おぉ~、アッキー。やっほ~」
二人はアキトの元に来る。
「さっき出てきた店って、アニメグッズとかを専門にしている店だよな。もしかしていつものヒーローものか?」
「うん、歴代仮面ライダーが書かれた設定資料が、漸く入ったって連絡を貰って買いに来たの」
「私はその付き添いなのだ~」
「アキトはどうして此処に?」
簪はアキトが此処に居る訳を聞こうとした時、一人の女性が走ってアキトの元に来た。
「すいませ~ん、遅れちゃいました! あれ、更識さんに、布仏さん。どうして此処に?」
真耶は走った時に乱れた呼吸を整え、簪たちがいる訳を聞く。
「簪たちは買い物をしてたらしいんです。で、その途中で俺と会ったんです」
「あ、そうだったんですか。そうだ、更識さん達は臨海学校の準備はもう終えましたか?」
真耶にそう聞かれ、簪達は首を横に振る。
「いえ、まだです」
「この後買いに行く予定だったんです」
「それでは、一緒に行きませんか?」
真耶の誘いに、2人は別に断る理由もないと思い、真耶の誘いに乗り一緒に水着を買いに行くことにした。
そして4人はレゾナンスの中で水着を専門に取り扱っている店に到着し、中へと入る。中は色とりどりの女性物の水着があり、アキト以外の3人はどれにしようかと悩み始める。
「それじゃあ俺は、男用の水着買いに行ってくるんで、後で合流でいいですか?」
「分かりました」
「また後でね、アキト」
「アッキー」
本音に呼ばれ、アキトは何だ?と聞くと
「水着、期待しててね♪」
本音は色っぽく言い、アキトは頬を赤く染めながら慌ててその場を後にした。
「本音、恐ろしい子」
「……布仏さん、何処からそんな声が」
「ふふん、秘密奥義の一つです」
そして3人は水着を買いに行く。そしてそれぞれどれを買おうかと悩んでいると、簪はふと気になったことを、真耶に聞く。
「えっと、山田先生。一つ聞いてもいいですか?」
「はい? 何ですか?」
「先生はアキトの事、好きなんですか?」
突然確信就いた質問に真耶は、頬と耳を真っ赤に染めながら慌てる。
「ど、ど、どうしてそう思ったんですか?」
「以前、アキトから先生のこと聞いたんです。先生は元アメリカ軍にいて、アキトとよく訓練していたって。それで今日のこれでちょっと気になったんです」
そう言われ、真耶はあぁ、この子と布仏さんもアキト君のことが好きなんだ。と分かった。
「……はい、私はアキト君のことが、一人の男性として好きです」
「そうですか。でしたら」
そう言い、簪は真剣な目を真耶に向ける。
「私達と手を取り合いませんか?」
「え? どいう事ですか?」
真耶は簪の提案がどういう意味なのか分からずにいると、簪はその訳を説明し始める。
「実は私と本音の姉達も、アキトの事が好きなんです。私達は4人一緒にアキトのことを支えようって決めたんです。その時、アキトの事が本当に好きな人が私達以外にいたら、その人も私達の中にいれて、一緒に支えていこうって決めたんです」
そう言われ、簪達は別に重婚してもいいと言っている様なものだと分かり、自分の想いを言う。
「そうですね。その提案、私乗ります! 一緒にアキト君の事支えていきましょうね」
「はい!」
「はぁい!」
3人が握手を交わしている中、アキトは水着を買い終え、3人の元に来ていた。
「何で3人は握手を交わしているんだ?」
「な、何でもないですよ」
「う、うん。女性同士の秘密」
「秘密なのだ~」
そう言われアキトは首を傾げた。その後3人はなぜかアキトに水着を選ばせるという、アキトの理性を打ち破るような行為をさせ、買い物を終えた。
因みにそれぞれの水着は、簪は黒白の水玉の付いたタンキニ。本音は何故か着ぐるみ付きの黄色の三角ビキニ。真耶は黄色のバンドゥビキニに緑のパレオが付いたもの。
その頃、束はと言うと、大量の水着に埋もれながら、水着選びをしていた
「クーちゃん、マジでどれにしよう?」
「束様の良いと思うものがいいと思いますが」
「……あんた何してんのよ」
ナターシャは部屋でガサゴソとしている同居人に、何をしているのか聞きに行くと、部屋中水着で一杯だったことに驚いていた。
「あ、ナーちゃん。いや~、もうすぐアッくん達は臨海学校があるって聞いてね。それで水着をどれにしようかなって考え中なんだ~。おぉ! クーちゃん、これなんてどう?」
そう言って束が引っ張り出したのは、ほぼ紐のマイクロビキニだった。
「これでしたらアキト様は、一発で束様にK.O.されると思います」
「……あっくんがK.O.。そのまま夜になったら……。キャ~! あっくんのエッチ!」
そう言いながら顔を真っ赤にさせ、イヤんイヤんと顔を両手で隠しながら首を振る束。ナターシャはこのエロ兎は。とため息を吐きながら呟くと、足物にある水着に目が行く。どんな水着かしら?と思い引っ張りだすと、それはスリングショットタイプの水着だった。
「ちょっと束! あんたこんな際どい水着まで買ってたわけ!?」
「おっ! それそんなところにあったんだ~。う~んどっちにしようかな?」
そう言いながら束はナターシャが持っている水着と自分が持っている水着を悩み始める。
「やってられないわ」
そう言ってナターシャはクロエに水着を渡し、部屋から出て行く。そして自分の部屋に行き、以前衣装ケースに入れた自分の水着を取り出す。その水着は、モノキニだった。
「これ結構前の奴だけど、まだ着れるかしら」
そう言って、試しに着てみようと服を脱ぎ、水着に着替える。着替えた結果、見事に横から若干お肉が出ていた。
「……不味い。アキくんと再会する前にこの肉を何とかしないと」
と、ナターシャはダイエットしようと、決意したそうだ
次回予告
臨海学校当日、バスに揺られながら暫くして旅館に到着する。アキトは真耶と同室となり水着を着替え終え、海へと遊びに行く。そしていつものメンバーと遊び、夕飯を食べ一日を終了した。次の日専用機持ち達は岩部に来ると、ISに守られながらやって来たヘリが現れた。そして人参も飛んできた
次回簪の新たな専用機~これがかんちゃんのISになります!~