ぼっちと魔術師   作:SPZS

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滑出しにしては上々なのではなかろうか


2話 ゲームにバグはつきもの

前回までのあらすじ

 

転生したらなんか美少女に水の入ったビンをぶつけられたよ!やったねチクショウ!

 

 

**************************

 

 

いきなり水の入ったビンをぶつけられた…。これが異世界の洗礼ってヤツなの?村人Aに話しかけたら水瓶を投射されるとかどんなクソゲーだよ!

 

俺が異世界への理不尽を嘆いていると

 

「あれ!?聖水がまるで効いてませんよ!!てことはあれは悪魔ではなくモンスターですか!?」

 

え?悪魔?モンスター?もしかして俺の事?

 

「ネェ、人の事をイキナリ悪魔とかモンスター呼ばわりスルのって酷くナイ?」

 

「じゃああなたは一体何なんですか!?」

 

やたらと興奮気味に質問を投げかけてくる彼女。いやいや今の俺はイケメンだぜ?モンスター呼ばわりされる言われもないはずだ。

 

「ナニって僕はニンゲn……」

 

俺は見てしまった…

 

自分に足が無いことを…

 

つーか

 

俺、浮いてんだけど…

 

あれ!?何だこれ!?さっきまで違和感がなかった自分の体に違和感が芽生え始める…

 

そういや足の感覚がない…そして腕は…

 

存在しなかった

 

ただ腕のように動かせるモノはあった

 

それは…自分の体から離反している手のような何かだった……ん?

 

あれ?この手どっかで見たことあるような?そう思い自分の体をよく見てみる。

 

あぁ…なるほどね…

 

うん

 

これは

 

「マホロアじゃねぇかヨォォォォォ!」

 

なんと!俺はマホロアそのものになっていた!いや確かに転生特典はマホロアの能力を願ったさ!けどね、だからってマホロアそのものはないんじゃねぇの!?俺イケメンにしろって言ったよね?これはアレか!バグか!ひっでぇわ!口調が変わるだけかと思ったらその口調ごと全てがマホロアに変えられたってことか?フザケンナ!!

 

と心の中で嘆いていると…

 

「キシャッー!!!!」

 

「!?」

 

唐突に俺の耳(?)に鋭い痛みが走る。

何事かと思ったら…

さっきの一番小さい子が俺の耳(仮)に噛り付いていた…

 

「ギャアァァァ!!!」

 

「姉ちゃん!今夜の夕食捕まえた!」

 

「こ、コラ!こめっこ!離れなさい!毒でもあったらどうするんですか!?後ゆんゆん!貴方は近くにいる大人を呼んできてください!」

 

「わ、わかったわ!」

 

そう言い長女?はどこかへ行ってしまった…いや、そんな事はどうでもいい。とりあえず…

 

「チョ、チョット!やめて!イタイから!とりあえず話でもシヨウ!」

 

「フシャッー!!!」

 

猫みたいに威嚇して全く離してくれそうにないこの子。ヤメロォ!耳が取れる!

 

そう思ってたとき不意に

 

「あああああああああ!!!!」

 

姉の方にそこらへんにあったのかそこそこ大きな石で殴られ、俺の意識は再度闇に沈んでく…

 

クソ…こんな事なら普通に転生しとくべきだった…ガフッ…

 

 

**************************

 

……

 

「こいつはなんなんだろう?」

 

「さぁ…聖水が効かなかったらしいしなんかのモンスターじゃないかな?」

 

なんか遠くから声が聞こえる。あぁ…頭イテェ…確か棒で殴られて木を失ったんだっけか

 

そう思い目を開けると見知らぬ天井…そして

 

「!?」

 

俺は固まった。なんと俺の周りを紅い目の大人たちが取り囲んでいた…しかもみんな中々のイケメンだ。ムカツク

 

「おや、目が覚めたかい?」

 

一人のダンディなヒゲを生やしたおじさんがそう聞いてくる。

 

「我が里の者が失礼をしたね…とりあえずこれでも飲んで落ち着きなさい」

 

そう言って粗茶を出してくる。ふむ、いい茶葉を使ってやがる。

 

「エット…ここはドコ?」

 

「ここは紅魔の里…そして私は紅魔の里の族長だ。ところでコレが何かわかるかい?」

 

そういいおじさんはレストランとかの受付にあるチンチンなるアレを取り出した。

 

「ウン。レストランとかにアルやつダロォ?」

 

「え?」

 

「エ?」

 

あれ?違うのか?

 

「こ、これは嘘をつくと鳴る魔道具だよ。単刀直入に聞こう君は何者だい?」

 

なるほど嘘発見器か…

 

そういい族長を始め周りの人達の目が紅く光る。

 

怖! あの人達の目!俺にはわかる!あれは研究者の目だ!気になった事をとことん調べ自分の納得のいくまで止まらない!そういう目だ!そしてその目は俺にこう言ってくる…

 

 

解剖したい…

 

 

「ヒィ!!」

 

 

ヤバい!これは言葉を間違えるとモルモットにされる!

 

「ボ、ボクの名前は星野 ロア「チリーン」エ?」

 

アレ?いやいやおかしいでしょ!俺の名前だよ!?まさか俺の名前は偽名だった…?

 

 

 

 

ん?あぁ…そうか「ボク」の名前かぁ…。

 

「…ボクの名前はマホロア。彼方からの旅人ダヨ。後信じてもらえないかもしれないケド、ボクはニンゲンだっタンダ」

 

シーン…

 

魔道具が鳴らない事を確認すると大人たちは顔を合わせザワザワしだす。

 

一応信じて貰えたのかな?

 

そしてその後自分の身にあった事を洗いざらい話した。

ちなみに死んだ件と女神の件は伏せた。知られたくないしイタイ子だとは思われたくない。

 

一通り話した後俺はお茶を飲んで一息つく。

 

 

「なるほど…ところでそのお茶は美味しいかい?」

 

イキナリどうしたんだろう?

 

「ウン、なんか体の内側からあったかくナル感じがするヨォ」

 

「そうかい。実はそれは聖水入りでね、君を試させてもらったんだ。許して欲しい」

 

そういい族長は笑いかけてくる。

 

はは〜ん。なるほど試させて貰ったわけね。つーかこれで俺に聖水が効くなら俺は内側から溶けてたんじゃ…うん。考えるのをやめよう吐きそうになる。

 

ところで…

 

「アノォ何故みんなはボクを見て目を紅く光らせてるんデスカ?」

 

 

気のせいか…さっきの「研究者の目」よりも紅くなってる気がする…

 

「あぁ、それはね君の設定が我々の琴線に大きく振れてね。紅魔族は興奮したり感情が高まると目が紅くなるんだ」

 

なんかジ○リの○蟲みてぇだな…

 

 

「とりあえず君の処遇についてだが…君は帰る事ができるのかい?」

 

「ムリダネ。遠すぎてもう帰ることはできそうにないヨォ」

 

「ふむ…両親とは?」

 

「死に別れタネ」

 

俺がな

 

「そうかい…」

 

そう言うと周りの空気が心なしか重くなる。

 

「…なら君を我が家で預かろうと思うんだが、どうだい?」

 

 

ふむ、悪くない提案だ。何しろ俺は今無一文だしこの世界の事がよくわかってない。この人達はなんとなくいい人達の様な気がする。俺の勘がそう言ってる。ま、なんとかなるかぁ…

 

「ジャアお言葉に甘えさせて貰おうカナァ」

 

 

「そうか!私は紅魔族の族長かみつれ!これからよろしく!」

 

 

か、かみつれ?それ本当に名前か!?この世界ではそれが常識なのか!?ま、まぁいいや。

 

「改めテ、ボクはマホロア!よろしくネ!」

 

「じゃあこの子は我が家で保護するとこになった!これにて解散!」

 

 

こうして俺は紅魔族の族長の家にお世話になる事になった。

 

集会所から出ると空はもう赤くなっていた。そして、みんな≪テレポート≫と叫んで消えた。

すげぇ!あれが魔法ってやつか俺の特典にも似たような奴があるけど…まぁ明日試してみよう。

 

そう思って族長さんの後ろを飛んでついていくと、いつのまにか家についていた。

 

「さぁ!ここが我が家だよ!これからはここを自宅と思って使うといい!」

 

見ず知らずの人(?)にここまで優しくしてくれるとは…この人めっちゃいい人やん。

 

「タダイマ!」

 

そう言って俺は新しい我が家に入る。

 

「ここが君の部屋だ。自由に使うといい。困った事があったらリビングにいるから呼んでくれ。夕食の時になったら呼びに来るよ」

 

そう言って族長さんは部屋を出て行く。

 

部屋には一通りの家具があってなかなか広い客室と言ったところだろうか。

 

とりあえずベッドの上に横になって頭の中を整理してみる。

 

いろんな事があったなぁ…死んで自分の欲しい能力を貰って新しく転生…するはずがアノ駄女神のせいでマホロアとして転生。転生してから初めて人に話しかけると水瓶を投げつけられて齧られて殴られて拉致されて今に至る……か。

 

うん、散々だな!なんだこれ!最初から何一ついい事がねぇな!強いて言うなら住むところを見つけれた事だけが唯一の救いだなぁ…

 

そう軽く憂鬱になっていると

 

トンットンッ

 

ドアがノックされる。族長さんかな?

 

「ドウゾー」

 

そういい中に入ってきたのは…

 

「お、お邪魔します…」

 

 

昼間の女の子(長女?)が入ってきた。

 

 

予想外の来客に思わず固まってしまう。

 

「あ、あの、大丈夫ですか?」

 

「エ?あ、ウン!ダイジョウブダヨ!」

 

ついついきょどる俺。

 

「ソ、ソレで君はどうしてココ二?」

 

「あ、私族長の娘のゆんゆんです」

 

もう名前については何も言わんぞ。

 

「ゆんゆんか!ボクはマホロア!よろしくネ!」

 

「よ、よろしくお願いします」

 

「ア、それと敬語はやめてクレ。ボクは居候の身だしネ」

 

「わ、わかりまし…わかったわ。よろしく」

 

「ウン!ヨロシク!」

 

「じゃ、じゃあ一つ質問いい?」

 

「構わナイヨ」

 

「マホロアって一体何者なの?」

 

まぁそうくるわな、うん。

 

俺は大人達にした話と同じ話をした。

最初は興味津々に聞いていたゆんゆんだが、俺がこの体になったあたりで急に顔を青ざめさせて

 

「ご、ごめんなさい!」

 

急に謝ってきた

 

「エ?どうして謝るノ?」

 

「だ、だって私のせいでマホロアが人じゃなくなったんでしょ!?」

 

あぁ…そゆことね。

 

「ウウン、違うヨ。悪いのは全部その青い髪のおバカさんダヨ。だから多分ゆんゆんのセイじゃないヨォ」

 

そう、全て悪いのはあの駄女神なんだ。今度会ったらジャイアントスイングしてやろ。

 

「で、でも私のせいかもしれないんでしょう!?」

 

「マァ、そのカノウセイがないわけじゃないケド…」

 

「じゃあ元の姿に戻る方法はないの?」

 

「タブンないと思…」

 

いや、あったわ…あの駄女神確か「魔王を倒したら願いを1つ叶えてくれる」て言ってたな。それなら戻れるんじゃないか?神様だし。なんでもって言ってたし。

 

「どうしたの?」

 

そう言って顔を覗き込んでくるゆんゆんに俺は言った。

 

「イヤ、あることにはあるヨ。マオウを倒して神に願いを叶えてもらうっていうネ」

 

「え!?」

 

と、驚愕の表情を浮かべるゆんゆん。そして

 

「え、えっと私にできる事があったらなんでも言ってね?」

 

ほう…なんでもか…

 

「ジャア!ボクと一緒に旅をしヨウヨ!」

 

「え?」

 

ゆんゆんは何を言われたのかわからないのか頭の上に?を浮かべたような顔をしていた。

 

「ダカラ、マオウを倒すためにボクはそのうち旅にデル。その時ゆんゆんもついてきて欲しいんダ!」

 

「わ、私なんかでいいの?」

 

「ダイジョウブ!実はボクも魔法が使えるし、結構強いはずダカラ!」

 

ふむ、少し強引だったかな?でも目の前にぶら下がるチャンスをみすみす逃すのはもったいないだろう。それにパーティに美少女がいるとモチベが上がる。

 

「や、やった!私、人見知りが激しくて…外に出てもパーティを組めるかどうか不安だったんです」

 

あれ?普通こんな相手の失言につけこむようなマネをしたら嫌そうな顔するのに…

 

「ナ、ナラちょうどよかった!これからは仲間だネ!」

 

何はともあれ仲間ゲットゥ!いろいろあったけどやっぱりいい事ってのもあるもんだな!

 

「ならさ!ゆんゆんの事も教えテヨ!」

 

「え?」

 

「ダカラ!ゆんゆんの事とかこの里の事、他にもいろいろ知りタイナァ」

 

「えっとね、それじゃあ「マホロア君、ご飯ができたよー」」

 

ゆんゆんから話を聞こうとしたところで族長さんがドアから入ってきた。

 

「おや、ゆんゆんとはもう会ったのか。マホロア君、ゆんゆんと仲良くしてやってくれ。その子はどうも友達が少なくてね…」

 

 

「ちょ、お父さん!?その話今は関係ないでしょ!?」

 

まじかよ…この子アレか、俗に言うボッチって奴か…じゃあせめてものお礼にこの子に友達をたくさん作ってあげよう!

 

「ま、まぁご飯ができたからリビングにおいで。マホロア君の口に合うといいんだが」

 

「アリガトウ!ボクは基本なんでも食ベルから大丈夫ダヨ!」

 

**************************

 

「と、そんなワケでゆんゆんとボクは旅をしようと思うんダケド…いいカナ?」

 

「ハッハッハ!構わんよ!ちょうどゆんゆんは外に出ても仲間を作れるかどうか不安だったんだ!マホロア君、ゆんゆんをよろしく頼むよ!」

 

「よかったわねぇゆんゆん、もう旅仲間が見つかって!」

 

そう言って族長さんと奥さんは笑う。ちなみに、奥さんは「るんるん」という名前だ。ともかく両親から承諾を得られてよかった。ちなみにゆんゆんはさっきから照れてるのか顔を赤くして俯いてる。

 

あぁ〜楽しいなぁ〜こんな風にいろんな人と話しながら食べる食事はいつぶりだろう…

 

そんな楽しい夕食は終わり、俺はゆんゆんといろんな話をしていた。

 

「トコロでゆんゆん。妹達はどこにいるノ?」

 

「え?私は一人っ子よ?」

 

「アレ?じゃあ昼間にいた他の二人ハ?」

 

「あぁ、同級生のめぐみんとその妹のこめっこちゃんの事ね」

 

え?同級生、あの中くらいの子とこの子が?

 

「…ゆんゆんっテ、今何歳ナノ?」

 

「?12歳だけど」

 

「!?」

 

まじか!このスタイルで12歳…だと?将来有望過ぎるだろ!流石異世界…いろんなところがダイナミックだな…ん?

 

「ネェゆんゆん。同級生って事は学校がアルノ?」

 

「?あるわよ、ただ紅魔の里以外にあるとは聞いてないけど…」

 

その後俺はゆんゆんと学校について話した。12歳までは一般的な教養を身につけて、12歳からは学校で魔法の勉強をするらしい。そして普通の人は上級魔法というのを身につけると卒業するらしい。ちなみにその話をしている際に紅魔族特有の名乗りがある事を知って、どんなものかゆんゆんに見せてくれと頼んだところ、顔を真っ赤にさせながらも名乗りあげてくれた。名乗りは正直引いたがゆんゆんが照れて可愛かったのでどうでもよかった。

 

そうしている内に眠くなったので2人(?)ともそれぞれの部屋に戻って寝た。

 

 

**************************

 

翌日

 

俺は今、冒険者カードを作りに族長さんと出かけている。ちなみにゆんゆんは朝早く学校に行ったので会えなかった。

 

「君は魔法は使えるのかね?」

 

「使えるヨォ。とっても強力でかっこいいのガ!」

 

「おぉ!それは楽しみだ早く見せて欲しいなぁ」

 

「カードを作ったら見せてあげるヨォ!」

 

そう話してる内にギルドに着いた。

 

「いらっしゃいま………!?」

 

ウエイトレスさんが俺を見て固まる。まぁそりゃそうだわな。

 

「えっと本日はどういったご用件で…」

 

俺の方をチラチラと見ながら族長さんと話すウエイトレスさん。

 

「今日はこの子の冒険者カードを作りに来たんだ」

 

「!?」

 

まじかよお前って顔をしながら俺と族長さんを交互に見るウエイトレスさん。わかるけどされた方からするとなんかムカつくな

 

「で、では奥のカウンターにどうぞ」

 

そう言って受付まで案内される。

 

「えっと…ここに必要事項を記入してください」

 

そういい差し出してきた紙には、

 

・名前

 

・性別

 

・身体的特徴

 

などが書かれていた

 

マホロア…男…と書いていたペンが止まった。

 

「アノォ、身体的特徴ってボクは何を書けばいいのカナァ?」

 

人間から見ればこの項目に書ききれないほどかけるがマホロア視点だと今の俺は「普通」なのだ。

 

「うーん。浮いてるでいいんじゃないかな?」

 

「ナルホド」

 

ここはもう任せておこう

 

「は、はぁ…では次にこの装置に手をかざしてください。あなたの身体的ステータスなどを鑑定する魔道具です」

 

ふむふむこれで自分のステータスやアビリティがわかるわけだね。

 

そう思いながら手をかざしてカードを作る。すると

 

「はい、有り難うございます。えぇとあなたのステータスは…ハァァァァ!?なんですかこのステータス!!!魔力や知力、後生命力がありえない数値になっていますよ!!!?貴方一体何者なんですか!?」

 

「マホロアダヨォ」

 

もう説明すんのもめんどくさくなったのでこの一言で済まそう。

 

「凄いじゃないかマホロア君!君そのステータスならアークウィザードになれるのではないかい?」

 

「はい!問題なくなれますね!じゃあ職業はアークウィザードに………あれ?」

 

ん?

 

「ドウしたノ??」

 

「あの、職業選択の欄に一つ得体の知れないものがありまして。」

 

何それこわい

 

「チナミにそれハ?」

 

「≪魔術師≫と書いてあります。」

 

「ジャアソレで」

 

「え、あっはい。かしこまりました。では職業は≪魔術師≫で…」

 

…多分アレだな。チートのせいだな。恐らくチートを心置きなく使えるような職業なんだろう。

 

「ようこそ!冒険者の世界へ!私達は貴方の活躍に期待しています」

 

そう言って冒険者カードを渡してくる

それにしても似たようなセリフを昨日聞いたような…

 

「本当にアークウィザードじゃなくてもよかったのかい?」

 

「ウン、多分これが一番ボクにあってると思うんダ!」

 

と冒険者カードに目を通す。

 

ステータスは何が基準なのかよくわかんないけど高いらしい。ちなみに種族はマホロアになっていた。マホロアってなんだろう(哲学)

 

ふと、スキル習得欄に移動するするとそこには

 

 

・習得済み

魔力球lv1

ワープ

 

マホロアパック1 (15p)

・マホロア砲lv1

・キルニードルlv1

・ワープホール

 

マホロアパック2 (25p)

・レボリューションボウル

・虚無の波動

・リフバリア

・ブリザード

 

ブラックホール (35p)

 

ローア召喚 (40p)

 

 

うん?あれ?これってまさか…

 

「族長サン族長サン、スキルってどうやって取得するのかについて教えてヨ」

 

「スキルはね、ある程度のスキルポイントを消費して取得するんだ。モンスターを倒したり、そういう食べ物を食べることでレベルが上がる。その時にスキルポイントも増えるんだ。ちなみにスキルアップポーションというのを飲んでもスキルポイントを得られるぞ!」

 

「………」

 

これはあれか、つまりは

 

 

 

自分で覚えろってことカァァァァァァ!!!!

ダメだった!!マホロアそのものになるバグの他にここにもバグが出ていた!!どんだけバグだらけなんだよ俺は!チー○ーマンかよ!

つーかマホロアパック1ってなんだよ!!カードゲームじゃねぇんだからさぁ!!

 

「それで、君の魔法を見せてくれるのか!」

 

「エェ、ア…一部だけナラ…」

 

かなりがっかりしながら、俺達は外に出る。

 

「トリあえず、初期に覚えてた物を出してみるカナ?」

 

そういい手を空に掲げ、力を入れる。すると…

 

キューという音と共に手のひらの上にはバスケットボールくらいの紫のボールが浮いていた。

 

おぉ!自分で出しといてなんだけどこれスゲェな!ほとんど何もできないけど今ならなんでも出来る気がする!そんな感じ。

 

「それが君の魔法かい?それでそのボールをどうするんだ!?」

 

少し興奮気味に族長が言ってくる。

 

俺はそれを思いっきり近くの木に向かって振り下ろした。

すると魔力球はまっすぐ木に飛んでいくと…木に当たった瞬間破裂し、木の表面の皮を削った。初期にしてはなかなかの威力ではないだろうか。

 

「見たことない魔法だ…他は…他にどんな魔法が使えるんだ!?」

 

「アトはこれダネ!」

 

その木のそばに意識を集中させ手を素早くクロスさせる。すると自分の目の前に木があった。いや、自分が木の前に移動したのだ。

 

「コレが、ワープダヨォ!」

 

「ボクの視界の中ならどこでも瞬時に移動できるんダ!」

 

そういいながら族長の後ろにワープする。

 

「…テレポートではなく好きな場所にワープすると…凄い。他にはどんな魔法あるんだ!?」

 

俺も使って見せてやりたいよ!でもできねぇんだよチクショウ!

 

「ミセたいのはヤマヤマなんだけど…技の大部分が封印されてて使えないんダ…」

 

それによく見てみると第三形態の技がねぇ…除外されたのか?

 

「格好いい…だが、それは残念だ…」

 

一瞬目を紅くさせがっかりする族長。

 

「デ、デモスキルポイントがあればいろんな魔法が使えるヨ!」

 

「そうか!」

 

うーんこれからどうしようか…早くいろんな魔法を使いたいしレベル上げするしかないかなぁ…でもワープと魔力球だけでモンスターが倒せるか?

 

そう思ってると族長が

 

「マホロア君、君学校に行ってみないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ローパー召喚の奴は入れようと思ったけど召喚した後どうなるかわからないからダメになりました。

魔力球lv1. ノーマルのマホロアが使う紫の球。
lv2で赤黒く lv3で深緑色に。

キルニードルlv1 ノーマルのマホロアが使うキルニードル紫の針。 lv2では深緑色になってトゲも生えてくる。
*ワープホールと合わせることでキルニードルワープになる。

マホロア砲lv1 ノーマルの(ryが使う白いビーム
lv2ではコーラみてぇな色になる
*ワープホールと合わせるとマホロア砲ワープになる。

ワープホール どこでもドアの容量。

レボリューションボウル 魔法陣から回転する3つの火の玉を打ち出す。

虚無の波動 凍てつく波動の容量。バフなどの解除

リフバリア 本編おなじみのクソバリア。演出のための技だったが、今作品では弱い魔法、物理を無効化し、そこそこの攻撃なら5回無効化する感じ。

ブラックホール なんでも飲み込むダイソン。吸い込まれたら亜空間の中でもみくちゃにされる技。

ブリザード 完全に忘れてた。リフバリアの演出の時に使ってた技。

ローア召喚 空飛ぶ船ローアを召喚する。今作品のローアはアナザーディメンションに行く能力はない。

第三形態の技はそのうち出す予定。







なかなか自分の思う通りに物語が進まない。小説って難しいね。これからも頑張ります。
批判、感想、なんでもお待ちしております。




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