取り調べを受けた日から数日、外から一日一回爆裂魔法が聞こえてきたりしたがルミは特に気にしていなかった。少しずつ疲労や痛みも抜け、まだ生まれたての子鹿のように足が震えたりするが一応は立てるようになった。そして右腕は握力はともかくほとんど元どおりに動くようになっているので重点的に動かして元の感覚を取り戻そうとしている。今日はカズマはついさっき外に連れていかれたらしいことを、向かいの牢屋にいるアッシュから教えてもらったが、できることもないのでなんとなく右手で左腕があった部分をさすってみる。どことなくトゲトゲしているような箇所も残っているが、まあ気にすることでもないや、と思ってさするのをやめる。
「それにしても、片腕がなくなるなんて不便っすよね…」
「うーん、戦ったりするのはやり方だけ変えれば問題ないと思うけど…」
「それで戦うつもりっすか⁉︎っていうか気にするとこはそこじゃないっすよ!」
「大丈夫だよ。とっさの判断で左腕を使おうとして隙ができるかもしれないから遠距離から攻撃するつもり。まあ、弓は持てないけど呪術を使えば大丈夫だと思う。」
「一応教えてはもらったっすけど、ホントいろんなことができるっすね…いや、話を戻すようっすけどまだ僕は声高に気にするところが間違ってるって言いますけどね?普通考えるのは日常生活とかっすよ。うん。」
この数日で、歳が近いのもあってか、ただ単に波長が合うからか、ルミとアッシュは友達と言える程度の関係になっていた。
「あ、そう言えばっすけど、僕、今日こっから出るっすよ。っていうか追い出されるっす。」
「あ、そうなの?」
「いやー、話してるのを聞かれてたんすかねー?これ以上冬越しのためにここに入るんだったら食費払えって言われたんすよね〜。」
「あー…それは仕方ないね。うん。」
「呆れるほど有効な戦術とか言ってたのは誰なんすかねー。」
「いや、アッシュだけど…」
「覚えてないっす。」
「いやいや…覚えてるでしょ…」
そんな牢屋の中であるにもかかわらず、友達の家に遊びにきているような口調で話す二人の元に、数人の看守がやってきた。
……………
どうやらカズマの裁判が一度保留となったようで、その関係もあってルミも釈放されることになった。ついでとばかりに、アッシュも釈放…というか追い出されるらしい。
「じゃあ僕はこれで。しばらくはアクセルにいるつもりっすから、また会うかも知んないっすけど。」
「うん、その時は遊んだりしよっか!」
「そっすね!じゃあ僕はクエスト受けてくるっすー!」
もう夕暮れ時だが、アッシュはそう言って走り去っていった。
「…私も帰ろ。みんな元気かなぁ。」
ルミは少しぎこちなく歩きながら数日会ってない仲間たちに思いを馳せた。
……………
「うぐっ…ひぐっ…」
「……………」
「うわああああぁぁぁぁああん!!」
…が、いつもみんながいる部屋に入ると死屍累々と言えなくもない状態になっていた。ダクネスはいないが、それ以外の三人…カズマは向こうを向いてぐしゃぐしゃになったジャージを抱きしめて涙を流し、アクアは耳を塞ぎたくなるほどの声で泣き喚いている。めぐみんはうつ伏せでよくわからなかったが、不規則に体が動いているので泣いているのだろう。
「あ、あれっ?みんな何があったの⁉︎」
そんな声に寒そうな石の床の上で寝返りをしてルミの方を見たカズマがルミに言う。
「…周りを見てくれ…」
「…えっと…机とか椅子どころか暖炉用の薪すらないね…なんかたくさん紙が貼られてるけど…」
「…借金の形に持ってかれたんだ…吹き飛ばした貴族の屋敷の…置いてあったルミの武器とかも全部持ってかれてたぞ…」
「あー…そっか。裁判自体は保留って言ってたもんね…弁償とかはそのままってことだよね…明日からクエスト行こっか?」
「…ああ…」
○
次の日、とりあえず朝早くに家を出てウィズに会いに行った。結局、最近しばらく会えてなかったので近況報告のようなつもりで訪ねた。
「ウィズ!ウィズー!」
「あら?あ!お久しぶりですルミさん!その、カズマさんたちからお話は聞いてたんですけど大丈夫ですか?」
「うーん、まだ体の動きはぎこちないけど一応大丈夫かな。まあ、見ての通り左腕はまだ治らないみたいだけど。いちおう、ヒールが効くらしいんだけど、なんでか今は効きにくくなってるみたいなんだ。」
「そうなんですか?回復薬もダメなんでしょうか?」
「うん、多分…少なくとも私のやつじゃダメだった。昨日も一応アクアに回復魔法かけてもらったけどやっぱりほとんど治らなかったし、元に戻るまではしばらくかかると思う。」
「回復魔法も効かなくなるなんて…どういう原理なんでしょう?」
「うーん…わかんない。あ、それでなんだけど、片手じゃお薬作るのできないからしばらく売りに来れないと思う。」
「ああ、確かに片手では調合できないですよね…薬師の心得というスキルでしたか?」
「うん、そうそう。」
そんな話をしながら椅子に座ってウィズと一緒に紅茶をすする。
「「ふはぁ〜…」」
二人揃ってリラックスしているが、開店する前なので問題はない。…まあ開店した後でも、ルミのおかげでわずかに増えたとはいえほぼほぼ客はいないのでそれでも問題なかったりするが…
「…じゃあ、とりあえず私一回帰るね。最近会ってなかったし、ちょっとした近況報告だよ。なんだかまた借金が増えちゃったみたいだからクエスト受けないとね。」
「そういえばそうでしたね…すいません、私がコロナタイトをランダムテレポートで貴族の屋敷に送ってしまって…」
「ウィズは悪くないよ!ウィズがテレポートしてくれてなかったらアクセルの街がなくなってたかもなんでしょ?…まあ貴族の人のお家を壊しちゃうのがいいことってわけじゃないけど誰も巻き込まれてなかったんだから大丈夫だよ!じゃ、そういうことで!」
そうしてウィズの魔道具店からルミは出て行った。…が、まだ体がうまく動かせないのを忘れて走ろうとしたために足をもつれさせて顔から地面に倒れこんだ。
「ふぎゃっ!………うぅ…痛い…なんか最近こんなのばっかりだ…」
「だ、大丈夫ですか⁉︎」
「う、うん…ちょっと悲しいけど慣れつつあるから大丈夫…じゃ、じゃあね…!」
顔を打った物理的なものと、少しの気恥ずかしさによる精神的なもので顔を真っ赤にしながらルミは今度は歩いて去って行った。
○
そうして屋敷まで来て中に入ると、どことなく騒がしい。めぐみんが爆裂魔法を撃ちに行きたいとか言ってるのかなーとか考えながら居間に入ると、それぞれが外に出る準備をしていた。
「あれ?カズマはまだしもアクアまで準備してるね。何かあったの?」
「ね、ねぇルミ?私普段そんなイメージなの?クエストを受けたら私だってちゃんと行くわよ?ねぇ、聞いて?」
「さっきセナさんが来て、外壁の外で大量発生したジャイアントトードを倒せって言われてな。魔王軍だ、とかテロリストだ、とか疑われてるから大量発生は俺の仕業じゃないかって言われたんだ。…まあ実際爆裂魔法のせいなんだが…俺、悪いことしてないのに…」
「おい、何か文句があるのなら聞こうじゃないか。」
「あっ…めぐみんの爆裂魔法で冬眠から目覚めちゃったのか…真夜中に爆裂魔法の音聞こえてたなぁ。…あれ?そういえばなんで真夜中に爆裂魔法撃ってたの?」
「この駄女神の指示だ。」
「…な、なによ!私が全部悪いみたいに!わ、私だってカズマを助けようとしたの!結果は失敗だったけど悪いことをしたかったわけじゃないの!運が悪かっただけなの!」
「お前運のステータス1だろ!運が絡んでる時点でほぼ確信犯だろうが!」
「こんなことになるなんてわかるわけないじゃない!」
「ああそりゃそうだよな!お前知性も低いもんな!」
「うわああああぁぁぁぁ!カズマがいじめるぅぅ!酷いわ!あんまりだわ!」
「あ、またですか…だから言ってるじゃないですか。カズマの口撃力はシャレになってないんですから、ある程度自重してくださいよ。…まあ、そういうわけなので、ルミもなにかしら用意して来てはどうですか?」
「うーん、そうは言っても、私の武器は全部持ってかれちゃったみたいだからね…あれ?めぐみんは杖持ってるけど?」
「これはマナタイト製ではない方の古い杖です…あっちは持っていかれました…ああ、あの色艶が懐かしい…」
「あんまり価値のなさそうなやつは持っていかれてないけど、ルミの場合ほとんどが価値がありそうだって判断されたんだろうな。形とか珍しいのばっかだったし。ほら、俺の武器も少しバイトしてすぐ手に入ったこの剣と、それから最近買った普通の弓だけだからな。価値なんてほとんどない。」
「そういうことかぁ…まあ、しばらく武器は使う予定無かったからいいんだけど…近くで戦うと咄嗟の判断で左腕を使おうとして隙ができるかもしれないし…」
「…というかルミは戦うつもりなのか?ついてくるだけじゃなくて?」
「大丈夫だよ!これでも戦力にはなると思うから!」
「…あんまり無理しないでくれよ?なんでかわからないけど回復魔法も効きにくくなってるんだし…」
「うん、ちゃんと近づかれたりしたら逃げるよ。」
「…ならいいか。よし、じゃあそろそろ出発しよう。セナさんに怒られたくないしな。」
○
そんなこんなでとりあえずセナと合流してから、門の外に出た。そしていつものように無慈悲にカズマの口車に乗せられたアクアはカエルから逃げ回っていた。それを見ているカズマ、ルミ、セナの後ろにはカエルにくわえられて上半身だけ外に出す、すでに爆裂魔法を放って役立たずと化しているめぐみんがいる。
「…カズマ、どうするの?」
「そりゃカエルを倒すんだよ。この弓と俺の新しいスキルでな。」
「なんていうスキルなの?」
「ソゲキッスキルだ。運が高ければ高いほど当たりやすいっていう俺にうってつけのスキルだな。」
「え?狙撃?」
「いやいや、ソゲキッだ。」
「…その発音必須なの?」
「まあ見てろよ。ちゃんと当ててやるから。」
ルミの疑問はスルーしてカズマは弓矢を構えた。ルミ自体、メインの武器は弓矢なのである程度の集中が必要なことはわかるので、少し静かにしておいた。
(でも、なんか忘れてる気がするんだよねー…)
そんな不吉な考えをしながら、カズマが矢を射るのを見つめる。
「ソゲキッ!」
「やっぱりその発音必須なの?」
ルミの言葉に答えず、矢をカエルの頭に命中させたカズマは得意げだ。
「フッ…」
「ちょっとカズマ!私の顔に傷でもついたらどうすヒグッ⁉︎」
「あ。」
だが、死んでいなかったカエルは目の前で転んでから文句を言っていたアクアをくわえた。
「カ、カズマ!急いで!」
「う、うおおぉぉぉぉ!」
現状素早く動けなくなっているルミがカズマにそう促して、カズマはアクアをくわえたカエルに突撃していった。
「あー…忘れてたのってこれかー…」
「い、いや、大丈夫なんですか⁉︎」
「……まあ、うん…いつも通りかな…」
「ふぁぁ…ルミ、暇になって来たのですが。」
「そう言われても…あれ?めぐみん、なんとなくさっきより飲み込まれてない?」
「大丈夫ですよ。まだ杖は引っかかってます。」
「ならいっか。」
「いいんですか⁉︎」
「…あれ?ルミ、向こうの方何か見えませんか?今眼帯してて見にくいのでよく見えないんですが。」
「ん?んー…あ、カエルが四匹出て来てる。……大変だよ⁉︎カズマー!カエルいっぱい来てる!」
それを聞いたカズマとアクアは逃げ出した。…ルミたちがいる方に。
「わ、わぁぁぁ⁉︎」
「な、何故こっちに⁉︎」
ルミとセナは走り出して、アクアとカズマの二人も加えた四人で四匹のカエルから走って逃げだした。
「はっ……!はっ……!ルミ、一匹だけでもなんとかできないか⁉︎このままじゃ囮の数も足りない!」
「ご、ごめん!今は、走るので精一杯だし、攻撃にもちょっと時間かかるよ!確かにせめて一匹だけでも倒せれば私とアクアとセナさんで囮になれるけど!」
「な、囮前提に話をしないでください!そもそも私は監視しに来ただけであって、協力する理由も巻き込まれる理由も」
その瞬間、セナの腰あたりに舌が巻きつけられた。
「「「あ⁉︎」」」
「きゃああぁぁぁ⁉︎」
「セ、セナさんが引っ張られて食べられた⁉︎」
「チ、チャンスよカズマ!今のうちにカエルを仕留め」
立ち止まったからか、今度はアクアが舌で巻き取られ、カエルの口に吸い込まれていった。
「「あ⁉︎」」
「いやああぁぁぁぁ⁉︎」
「あ、アクアまで⁉︎」
「すいません、杖のつっかえが外れて飲み込まれ始めたので、そろそろ助けてもらえないでしょうかぷくっ…!」
「ル、ルミ!少し距離を取るぞ!」
「う、うん!ひぎゃっ⁉︎」
「ルミ⁉︎なんでこんな時にこけてんだ⁉︎」
ルミのすぐ近くにカエルが来て、今にも食べられそうだ。カズマのすぐ近くにもカエルが近づいて来ているが一人ではどうしようもない。アクアとセナはなんとか抵抗して飲み込まれまいと、カエルの口から顔を出したり戻されたりしている。めぐみんはすでにとんがり帽子しか見えなくなっている。ルミが今まさに飲み込まれようというそんな時、二つの声が聞こえた。
「ライトオブセイバー!」
「ウインドスピア!」
その瞬間、それぞれのカエルが爆ぜ、救出された。声の主たちだろうか、楽しそうに話し合っている。
「やったっすね!さすがゆんゆんさん!」
「うん!アシュリーちゃんもこんなに強くなってたなんて!」
「あれ?この声…」
ルミがそちらを見ると、片方はどこか…というかつい昨日見たばかりの人物がいた。
「あれ?アッシュ?」
「へ?あ、ルミじゃないっすか。奇遇っすね〜。」
「ん?でもアシュリーって…あれ?」
「ああ、そっちが本名っすよ。アッシュは愛称みたいなもんっす。」
そんな話をしていると、アクアとセナを見送ったカズマが近づいて来た。
「な、なんだ?ルミ、二人と知り合いか?」
「こっちの方だけだけど…アシュリー?アッシュ?」
「どっちでもいいっすよ。」
「じゃあアッシュで。牢屋にいた時に、向かいに入ってたんだよ。」
「なんで牢屋に?」
「えっと…無銭飲食して捕まってて…」
「一応捕まってる間って食べ物貰えるじゃないっすか。だから、それで冬越ししようとしてたんすけどなんでかバレちゃって追い出されたっす。」
「…何やってんだ…ってか、まだ子供だろ?そんなになるぐらいならなんだって冒険者なんかに…」
「子供とは失礼っすね。もうすぐ11歳っすよ?」
「いや、子供だし…ってかルミとほぼ同じじゃないか…」
「親が魔法の勉強しろってうるさいんすよ。確かに使いたい魔法はあるっすけど、全部が全部そうってわけじゃないっすし魔法をメインにしたくもないっす。」
「それで家出したのか?」
「まあ、悪いとは思ってるんで仕送りに手紙は毎月出してるっすけど。まあ、色々あってだいたいお金が毎月足りなくなるんすけど。」
「そうなのか…そういえばもう一人いたよな?」
「ああ、ゆんゆんさんっすか?ゆんゆんさんはめぐみんの姉さんに会いに来たんすけど、まさかめぐみんの姉さんがカエルに今まさに食べられてるところとは思ってなかったみたいっすし、さすがに食べられるのもあれってことでこうして助けに来たってかんじっす。あ、自分はクエストの帰りだったんすけど、久しぶりに会ったんでゆんゆんさんと一緒にいたんす。」
「めぐみんのことも知ってるのか?」
「住んでたとこの近くにいたんすよ。うーん…まあ、近所のお姉さん的な関係っすかね。」
「じゃあアッシュも紅魔族なのか?」
「ああ、微妙に違うっす。僕はハーフっすよ。」
「へー、そうなのか。そういえばオッドアイで片目が紅いな。あれ?そういえばアシュリーって言ってたけど女の子?ってことになるのか?」
「僕は女っすよ?うーん、まあ髪もそんな手入れもしてないショートっすし、服装も冒険者スタイルっすからわかんなくても無理ないっすね。」
「私は動きにくいからする気は無いけどおしゃれとかしないの?」
「おしゃれなんかのための服って馬鹿みたいに高いじゃないっすか。男物の方が安いっす。」
「ああ、まあそりゃそうか…あれ?そういえばめぐみんとゆんゆんって人は…」
そうしてカズマがめぐみんがいると思われるところに目を向けると、カエルの粘液まみれのめぐみんがゆんゆんに抱きついている光景が見えた。
「………何やってんだ…」
「…またゆんゆんさんがめぐみんの姉さんに勝負でも挑んだんすかね?今まで勝ったことないっすけど…」
「…あれ?俺体力とかめぐみんに分けた覚えないんだけど。なんで動けてんの?」
「ふふふ、私が動けないからといって油断しましたねぇ!一歩二歩ぐらいのほんの少しなら気合でなんとかなるようにはなってるんですよ!近づいて来たのが運の尽きです!」
「うわぁぁん!離してめぐみん!私の負けでいいからぁぁ!」
「今日も勝ちぃ!」
「…ホント何やってんだ…ってか一歩二歩しか動けないのかよ…」
「まあ、二人がああやって勝負するのはいつものことっすよ。ゆんゆんさんは僕が連れてくっすから、めぐみんの姉さんはお願いするっすよ。」
「…それはいいけど、なんでめぐみんを姉さんって呼んでるんだ?血が繋がってるわけでもないんだろ?」
「まあ、昔よくお世話になったっていうか…うん、そんな感じっす。」
「へぇ…めぐみんがなぁ…」
「あぁ…うん、相変わらずの爆裂道っすね、姉さんは…頑張ってくださいっす。」
「…紅魔族にもまともな奴はいるんだな…アッシュは名乗りとかもあげないし…」
「まあ、紅魔族じゃない方の父が紅魔族以外だとおかしいって教えてくれたっすから。あ、ただ、感性って意味ではゆんゆんさんの方が普通に近いと思うっす。僕もどっちかといえば名乗りたい派っすから。」
「ゆんゆんって子は?」
「名乗るのが恥ずかしい派っすね。」
「なるほど、普通だな。」
「カズマ、まだ止めなくてもいいのかな?粘液で体も冷えてるだろうからそろそろ帰った方がいいと思うんだけど…」
「ああ、それもそうか…おーい!めぐみん!それとゆんゆんって子も、そろそろ終わっとけよ!」
「うぅ…お願いします、助けて下さい…めぐみんがぁ…」
「すいません、もう動けません。ドレインタッチで体力を分けてくれませんか…?」
倒れているゆんゆんに上から抱きついためぐみんはもう動けないようだ。完全に上に乗られているのでゆんゆんも脱出できない。
「…触りたくないなー…」
「でも、めぐみんを動かさないとずっとあのままだよ?」
「…だよなぁ…はぁ…しょうがねぇな…」
そうしてカズマはめぐみんに体力を分けて、ゆんゆんから離れさせた。
うたわれるもの用語
薬師の心得…本編ではスキル名とかなかったので募集したやつです。クオンというキャラクターの色々な薬を作れるのをもとにしたスキル。ただし、一部の薬は副作用が大変なことになる。今のところそこまでの薬は作っていない。
アッシュ(アシュリー)のプロフィールは大きな戦闘の出番があったときにでも後書きに書こうかと思います。まだ戦闘スタイルとかも出てないですし。