異界の召喚憑依術師~チート術師は異世界を観光するついでに無双する~   作:秋空 シキ
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【第十二話】 

 その後、目を覚ましたグレイスさんとグレイスさんの過去も含めて、アレコレお話してゴブリンジェネラルの魔石は魔導具の媒体として魔導具店に直接売ることになった。なんでも冒険者ギルドに売るのと直接売るのとでは値段が違うらしい。
 薬草は冒険者ギルドに売却した。最近の需要がそれなりに高いらしく結構な値段になった。耳が沢山あったので五回分の依頼と合計して、8800ルペ。うーむ、日本円にして約九万円。道端の草を売ったと言ったら聞こえがいいが、借金の総額と比較するとどうにもなあ。
 
 それから悲報と朗報だ。なんでもグレイスさんが養子に入った家が宿屋を営んでいるそうで、パーティを組んでくれるのなら無料で部屋を貸してくれるそうだ。
 泊まる宛がない俺はそれを渋々了承した。
 そんなわけで俺は、口が軽そうで、酒癖がわるくて、美人なグレイスさんとパーティを組むことになった。
 
 ついでに只今グレイスさんは、初心者の森にゴブリンジェネラルが出たという異常性に疑問を持ったということで、冒険者ギルドの支部長と会談中だ。

「ここか」

 見上げると看板が目に入り、『アルキス魔導具』と書かれている。ハイスペックブックの地図に照らし合わせてもここを示していた。

「こんばんわー」

 扉を開けると扉に付いていた鈴が、チリンと鳴った。うむ、いい音だ。心が洗われる。グレイスさんもここに来るといい、一瞬で酔いが覚めるだろう。

「いらっしゃい、お母さん!お客さんきたよー!」

 出迎えてくれたのは、黒いローブを被った可愛い少女である。

「あらそう、ちょっと受け答えしてて、今、手が離せないからー」

 二階から声が聞こえてくる。澄んだ声だ。

「わかったー」

 どうやらお母さん、もとい店主は出てこれなさそう。
 困ったな。

「お客さん、なにを買いますか?」
「ううん、買うんじゃなくて、売りに来たんだけど…大丈夫かな?」
「うーん、大丈夫だと思うよ?」
「まあいいか。……これなんだけど、ゴブリンギェネラルの魔石でね、売ろうと思うんだ」
「うーん、大きさはこれくらいか、魔力濃度はAと……たしかそれだったら……」

 少女はぶつぶつと小言を言うとカウンターらしき場所まで走って行った。

「あったあった!これだよ!」

 元気よく持ってきたのは一つの書面。
 
「えっとねぇ、いちじゅうひゃくせん、六万ルピだよ!」

 おお、そんな大金になったのか。しかしこのお店にそんな備えなんてあるのか?なんて不思議に思ってたら少女がなにやら腰から革袋を取り出して、はい!と元気に金貨を渡してきた。


 





 書き加えをします






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