ケロちゃんのヒーローアカデミア! 作:諏訪子大好き
諏訪子ちゃんによって魔改造されたエリアは大変みたいだ。石柱と石柱の間をロープで進むのだけど、途中にある鳥居から先のエリアに進んでいると大きな石でできた大蛇が襲い掛かってくる。まるで龍のように移動している。
かっちゃんは喧嘩をうったようだけど、大暴れした蛇に谷底に落とされた。巻き込まれた人もかなりいていい迷惑になっている。それにおそらくここの攻略法はすでに判明している。
隠れながらこっそりと進む。この蛇は石でできているせいか、音で判断しているようだ。大人しくひっそりと息をひそめていたら通りすぎてくれたから。つまり、スニーキングミッションを行うべきだ。
壁に捕まりながら石柱に作られた狭い足場を進んでいくと大蛇がいた。大蛇は梅雨ちゃんと睨み合っていた。助けるべきだ。蛇と蛙では相性が悪すぎる。大蛇は舌を出して何時でも丸飲みできるように口を開けている。
「ふふ、これが正解よね」
梅雨ちゃんが
「あら、緑谷ちゃん」
「梅雨ちゃん……」
「あ、早くしたほうがいいわよ。食べられちゃうわ」
「そ、そうだね」
ボクも
「よくわかったね」
「襲い掛かってきたの、鳥居の先だったからよ。諏訪子と一緒によくお参りにいっていたから、わかったの」
「神社を参拝する作法ってことだね。てことはここは神威ととらえられているのか」
「みたいね。同時に最短ルートでもあるみたいよ」
「本当だ」
出口ちへと案内してくれたようで、頭部が反対側の鳥居のある石畳の場所へ到着した。僕は先に降りて降りてくる梅雨ちゃんに手をかす。
「あら、紳士ね」
「これぐらいはしないとね。助けてもらったし」
「便乗してきたもんね」
「うん、ごめんね」
「いいわよ」
「それでこれからどうしたらいいのかな? 神社の作法とかしらないんだけど」
「そうね。お供え物をするのがベストだけど、そんな物なんて持ち込んでいないわ。だからお礼いって最初と同じように
「わかった」
二人でちゃんとすると大蛇は帰っていった。
「このまま進みましょう」
「そうだね」
二人で向かうとデンジャーゾーンと書かれた場所に到着した。見た感じ地雷原の標識があるけど、どうみても植物でできた迷路だ。
「これって」
「諏訪子ね」
「この看板からみて地雷原ってことだよね」
「地雷原の迷路とか進みたくないわ」
「確かに」
石を持って進みながら適当に投げてみる。爆発した。競技用のようで威力は高くない。しかし、みた感じ距離はそこまで長くない。
「梅雨ちゃん、ちょっとジャンプして先を覗いてみてくれない?」
「いいわよ。ケロっ!」
10メートルくらいジャンプしてくれた。下から見上げるけど随分と……って、まずい。視界を外して降りてくるのを待つ。
「距離はどうだった?」
「そう長くはないわね。2,300メートルくらいよ」
「それならどうにかなりそうだ。飛んでみない?」
「それがいいわね。轟ちゃんが先に進んでいるし。でも、私は途中までしかいけなさそう」
「迷路の壁の上を進んだらいいんじゃないかな。それかボクが抱えていこうか? さっき助けてもらったし」
「抱えてもらうのはいいわ。このまま壁の上を進むわ」
「わかった。それじゃあ」
「また後で会いましょう」
「うん」
力を使って一気に飛び上がる。空中で体勢を整えてスマッシュを空気の壁に撃つイメージで放って加速する。先頭をいく轟君においついてそのまま足に連続で発動して突き抜ける。
「ちぃっ!」
足が少し痛むけど問題ない。このまま突っ切る!
ゴールした瞬間、拍手で迎え入れられた。周りをみると諏訪子ちゃんが退屈そうに足をぷらぷらとさせながら土で作った椅子に座ってまっていた。
「お疲れさま~」
「うん疲れたよ」
「楽しかったでしょ~」
「大変だったよ!」
他の人達がゴールしてくる中、しばらく話していると梅雨ちゃんもやってきた。
「お姉ちゃん~」
「諏訪子、後でお仕置きよ」
「なんで!?」
「これだけやらかしているからじゃないかな?」
さて、ゆっくりと待っていると本戦の内容が発表された。
「次は騎馬戦よ。ポイントは先の順位によって変動する。下位から五ポイントずつ上がっていくわ。そして! 一位は一千万! つまり下克上が可能よ!」
皆が一斉に諏訪子ちゃんをみる。諏訪子はびっくりとして身体を抱いて震わせる。
「襲われるっ! 犯されるっ!」
「「「違うわっ!」」」
梅雨ちゃんの背中に隠れながらそういってくる。確かに一人の小さな女の子をみんなして襲うのだから。
「今からチームを組むように」
「お姉ちゃん組もう! というか、組んで! ものすごく怖い!(やっちゃいそうで」
なんか不吉な言葉はうしろにあった気がする。
「仕方ないわね」
諏訪子ちゃんはお姉さんの梅雨ちゃんと組むみたいだ。僕はどうしようか。