今回は初めてのレイシフト。つまりは冬木の地で俺が体験した出来事について愚痴りたいと思う。
今でこそこんな感じで話すことができるが当時はそれはもうみっともないくらい焦った。すぐそばにマシュがいたからまだ発狂するような真似はしなかったが多分一人でレイシフトされていたら俺は何も出来ずに死んでいたと思う。そういう意味ではやっぱり俺やマシュと出会うまでたった一人で生き残っていたあいつは優秀な魔術師なんだと思う。
まあ当時あいつの能力をまるで知らなかった俺はこいつの周囲に大量のクレーターが出来ていたことに思わず変な声を出して驚いたのだがそれはまあ置いておこう。そのせいであいつに気に入られてしまったのだから置いておける問題ではないと思うが今は関係ない。
それから道中カルデアの索敵範囲ですら届かない位置にいる敵を『マシュに汚いものを見せるわけにはいかない』という理解できるような出来ないような理由で爆撃したことについても今は置いておく。
通信で所長やDr.ロマンに聞いたところカルデアではマシュのお兄ちゃん的な立場にいたと聞いたときは驚いたが取り敢えず置いておこう。話が逸れて愚痴れなくなってしまえば俺の胃が大変なことになると思うからだ。
それで、話を戻しておいてなんだが、合流した後Dr.ロマンや所長から指示で色々と頑張ったのだがその辺りはあまりよく覚えていない。
やはり初めてのレイシフトというよりも初めて命をかけたやり取りを行なって精神的にかなり参っていたのか記憶が曖昧になっているのだ。
まあそんな感じの精神状態の俺が今もハッキリと覚えているのだ。それだけでいかにあいつが変人か理解してもらえると思う。
それは最終決戦。聖杯を守るために俺たちの前に立ちふさがったセイバーオルタと出会った時の出来事だ。
キャスニキと出会い、擬似とはいえマシュの宝具も解放できるようになり、戦力としては当時できる最高の状態で挑んだのだがそこで事件は起こった。
どういうわけかはじめはマシュやキャスニキに指示だけを飛ばしていたのだがある程度戦闘を見てマシュが戦いに慣れ始めた時あいつは突然固有結界を発動してオルタ共々姿を消したのだ。
それはもう焦った。なんせ敵は冬木の最終ボスにしてこのカルデアでも上位に入る実力者なのだ。そんな存在と一対一それもいくら強いとはいえただの魔術師が戦うのだ。キャスニキは笑っていたが普通に笑えない。命を諦めたと受け取られてもおかしくない行為だが結局あいつは帰ってきた。
普通に重傷を負っていたが『いい作品ができた』と子供のように笑うあいつを見ていたら何も言えなかった。
その後あいつ以上にボロボロになったオルタが現れたときは軽く引いたが満足そうな顔をしていたのでまあいいだろう。
ちゃっかり触媒を貰っていたあいつが後日召喚するのだがそれも今は置いておこう。
余談だが召喚されたセイバーオルタにあの後何があったのか聞いたら顔を真っ青にしてマナーモードよろしく震え出したので結局何が起こったのかは当時は知らなかった。後日とある事件をきっかけに何が起こったのか知ることになるのだがそれはまた時が来たら話すとしよう。
そんな感じで心臓に悪い初めての人理修復が完了した訳だが事件はそこでも起こった。といっても今回は先ほどとは違ってむしろ気持ちがスッキリしたので問題があるわけではないのだがまあ愚痴っておいて損はないので語らせて貰おう。
セイバーオルタを倒した俺たちは早速聖杯をとってカルデアに帰ろうとしたのだがそこで今回の事件の首謀者であるレフが現れたのだ。
気持ち悪い笑顔をこちらに向けて現れたと思ったら今度はあいつを見て忌ま忌ましそうに顔をしかめた。
その後よく分からないことを自慢げに話した後、後ろに何やら危険な雰囲気漂う空間を作りあげてあいつに向かって『貴様を永劫の地獄に放り込んでやる!!』と叫んだところを爆撃されて後ろの空間に吸い込まれて消滅したのだ。不謹慎だが笑った。それはもう爆笑した。おかげでさらに気に入られたがそれが気にならないくらいにはツボにハマってしまったがこれは俺は悪くないと思う。だってマシュもちょっと笑ってたし。
舌打ち混じりに『マシュに気持ち悪いもん見せてんじゃねえよ』といってたけどそれはあの謎の空間のことだよね?決してレフ本人のことじゃないよね?頼むから前者だと言って欲しい。じゃないと俺が笑い死ぬ。
そんな感じで最後までやりたい放題やっていたあいつだがここで召喚後のあいつとセイバーオルタについて話したいと思う。
はじめこそあいつに苦手意識を持っていたセイバーオルタだがあいつの芸術家魂はそれはもう凄かった。
『嫌がる女を描いて本当に美しいものが描けると思うか?』という理由で令呪こそ使わなかったがだからこそタチが悪かった。
聞いてるこっちが思わず恥ずかしくなってしまうくらいにセイバーオルタを褒めはじめたのだ。それも外見だけでなく中身も。それにセクハラまがいの質問までする始末。曰く『性格の悪い女ってのは絵からも滲み出るものだ。もちろんだからと言って作品の質が落ちる訳ではないし、それを分かった上で描くやつもいる。だが個人的に外面と中身が大きく異なる作品を俺は作る気は無い。考えても見ろ?例えばマルタ。彼女を描く時ニコニコ笑っているのとファイティングポーズをとってるのどっちの方が美しいと思う?つまりはそういうことだ。俺にとって初対面だろうと相手の内面を理解する能力は必須だ。だがそれも絶対では無いし、やはり絵を描くにあたって本人の口から自分のことを話して貰えればこちらのモチベーションも上がるというものだ。.....レフ?確かにあいつに裏があることは知っていたがそれを抜きにしてもあいつはダメだ。あの顔で全身緑とか頭沸いてるとしか思えん。そのくせやたらとマシュの近くにいたから何度殺そうと思ったことか』だそうだ。
言ってることはなんとなく筋が通ってると思うし、納得もいくがだからと言って食堂であれこれ聞くのは理解できない。見て見ろよセイバーオルタを。顔真っ赤どころじゃ無いぞ?『病的なほどに白い肌というのも美しいものだがそれに朱色が乗るとさらに美しくなるんだな。成る程これは勉強になった』じゃねえよ!!褒められ慣れていないセイバーオルタさんをこれ以上褒めちゃまずいぞ!!セイバーオルタさんも早く逃げてください!!
え?これが終わったらあいつ手作りのハンバーガーが貰えるって?あんたそれで買収されたの?!もっとこう英雄としてのプライドは無いのか?!
プライドで飯が食えるかって?その通りすぎて何も言えねえ?!
さて長々と愚痴らせて貰ったがこの後あの芸術バカ主催の花火大会に呼ばれているので俺はここで失礼させてもらおう。
ん?どうしたのセイバーオルタさん?あっ浴衣姿可愛いですね。え?あいつは褒めてくれるかだって?まあなんだかんだ言ってあいつはあなたのこと見てますし褒めてくれるんじゃ無いですか?いや、お世辞じゃないですよ。あの芸術バカですから。ほらあいつも呼んでますよ?だから変じゃ無いですって。
お?マシュも浴衣着てるのか?ん?もしかしてあいつに見立てて貰ったのか? いや、なんとなくそうじゃ無いかと思っただけだどやっぱりそうだったのか。悔しいけどこと人を美しく魅せることに関して言えば俺はあいつ以上にすげえ奴を知らねえからな。っと花火が上がるぞ。
.........ああ綺麗だな
オリ主
遠、中距離戦を得意として基本的に物量にものを言わせた戦闘をする。宝具では無いためヘラクレスを殺すことは出来ないが時間制限を設ければ英雄王とも打ち合うことが出来る。
近接戦闘は回避に専念すれば英雄相手でも時間を稼げるが反撃は出来ない。基本接近されたら被弾覚悟で爆撃して距離をとる。
傀儡は一人の時しか使わない。理由としては毒により味方が負傷するのを防ぐため。
レイシフト中は周囲に四体以上の粘土分身をおきなおかつ上空にも数体見張りを置くという徹底ぶり。変人のようでいて最善は尽くしている。
今回セイバーオルタに対して一対一に持ち込んだのは勝てると判断したのと精神的にマシュが限界であることを悟ったため。
なんだかんだ言ってマシュには甘いシスコン。ただしレフ、てめえはダメだ