Grand Order Of Fate   作:レモンの人

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キャメロット編開始です。キアラ実装?メルト引くので手一杯だったよ(半ギレ)







円卓神聖領域 キャメロット
その剣は…


──何故だ!何故押される!?

 

ロンの槍を構えた私は、我が身に付いた幾つもの切り傷…そして、それ以上にボロボロながらも膝を付く事無く剣を構える1人の男を倒す事が出来ずにいた。この神性を宿した槍で幾ら叩いても刺しても…死なない。それ以上の意志と覚悟でとうに刃毀れした剣を振るい私に次々と生傷を作り続けている。

 

──何故…何故死に恐怖しない!!!もう致命傷を幾らも与えているのに!──

 

 

震える膝…失禁する程に怯えた私は、今までの武勇など忘れてしまう程にその男の存在に恐怖した…。私は───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はッ!?」

 

目を覚ますとそこはいつも見る寝室の天井だった。眠い目を擦りながら私はベッドから降りて着替えを始めた。じっとりと濡れたパジャマをいつものように洗濯カゴに入れていつもの戦闘服に袖を通した。

今日はいつも以上に困難な任務だ。足手纏いになるつもりはない。

鈍剣を手に取り、天井の灯に照らす……鏡のように磨いた刀身に映る私はいつも以上に疲れた顔をしていた。

 

************************

 

 

 

 

 

「よし、全員集まったようだね。早速ブリーフィングを開始するよ」

 

俺達全員が集まった事でロマンが早速ホワイトボードに文字を書いた。

 

「今回の特異点はイスラエルだ。第九次十字軍が終了し、エルサレム王国が地上から姿を消した直後の時期に当たる」

 

追加で彼は「生存者」という文字も書いた。

 

「それと生存者についてなんだけど、僕が改めてコフィンを調べてみたら魂だけが偶然レイシフトした者が2名居た事が分かった。身体的には生存しているんだけど、魂だけが空っぽ…分かりやすく言えば脳死の状態だ。1人はまだ捜索中なんだけど…もう1人がイスラエルに居る。オマケに『1人で飛ばされたのに救難信号も出さずに調査している相当な頑固者』らしいんだ」

 

助けを呼ばすに1人でミッションを遂行してたのか!?なんか相当凄い奴だな。

 

「彼を探知出来たのはこの特異点を発見した時だ。勿論、今回のコレは明らかに異常だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それを詳しく調査していた途中で偶然彼の魔力を探知出来たんだ。これは奇跡と言っていい。今回の任務では特異点の修復をしつつ生存者を救出して欲しい」

「分かった」

 

今でさえギリギリの状態だ。助けが必要である事は誰が見ても明らかだった。ここでその「偏屈」な野郎を仲間に出来れば心強い。今回はマシュも参戦するし俺が安全に任務を遂行出来る確率も上がっている。

 

「じゃあ、コフィンに入ってね。ここから先は未知の領域だ。何せ歴史が最も狂っている場所だからね」

「安心しろ。いざとなればオレが助けるぜ」

「今回は私も参加します!今度こそ先輩の力になります!」

 

マシュやモードレッドもそう言ってくれたし安心して行けそうだ。

コフィンに入った俺はレイシフトに備え緊張を解いた。

 

 

レイシフト開始───




今回はレイシフト開始までです。今回のキャメロット編ではアルトリアの過去を少し掘り下げていく予定です。

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