『貴様にふさわしい、ソイルは決まった!!』
風は六本の足で歩行する古代都市へ向け叫ぶ。
「す、凄まじい魔力だ!!」
スキンヘッドの男、
「な、何なんだこの男は!?」
眼球が黒く白髪の男、闇ギルド
『冴えわたる知性の煌めき、マーベラスオレンジ!』
ベルトに刺していたソイル入りの弾丸を顔の前に持っていき、指ではじき一本目を魔銃へ装填する。
『限りなき探求への欲望、マニアックパープル!』
更に、二本目。
『そして、完全勝利の誓い、ウルトラショッキングピンクゥゥ!!』
何時もとは違い、何やらハイテンションの風が最後はベルトを叩き、弾丸を勢いよく飛ばしシリンダーに装填した。魔銃にある風の心臓の鼓動が早くなりドリルが唸りを上げる。
「これぞ完璧無敵の組み合わせ、唸れ魔銃、ソイルの導く生ご…ソイルが導くがままに!!(あの六本の足で動く城は危険だ。これ以上
「出でよ!究極の召喚獣!
~数時間前~
「…もうそろそろ指定の場所か」
今日は、珍しくアイツからの依頼。あのミストガンが俺に頭を下げてまで頼んで来た依頼だ。余程
「カグラは元気だろうか?」
カグラちゃん元気かな~。って、これじゃ俺もミストガンの事言えんな。んで、あの娘って言うのは、ミストガンが俺に会うずっと前、この世界に来て初めて助けたって言っていた
「
風は走る。今回、正規ギルドの4つが集まり連合を組み
■□■□■□■□
「…これは、どうなっている?」
やってきました!! 此処が、今回闇ギルドを討伐するチームが集合する場所でぇ~す!! ま、
「………人が、倒れている。他には誰もいない―」
一人、お腹を押さえて倒れているだけで誰も居ないんだけどね!!さぁ、応急処置しなくちゃな。簡単な応急処置ならお手の物。伊達に数年間この世界で生きてないぜ(キリッ
「メ、メェ~ン…」
お、まだ人が居たの…くぁwせdrftgyふじこlp!?<ドン!ドン!!>
「メ、メェーン!? き、君!私を撃たないでくれたまえ!!怪我人だぞ!!」
「…済まない。条件反射で撃ってしまった」
に、人間だったのか!? 変な生物かと思って撃ってしまった。でも、後悔してない。
「メェ~ン!」
何か、濃ゆいし、仕草がムカつくから。
「ジュ、ジュラさん!? いけない!手当は君がしてくれたのか!? ありがとう!! でも、念のために痛み止めの
お、何かいい匂い。
「グ、ぬかった!! 一夜殿、早く彼らの加勢に!!」
「まだ動いてはいけない!!」
何か良くない事が起きたか? だったら、
「…俺も手伝おう。俺の名は黒き風。
手伝うのが、普通っしょ!!
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………れ、連合…ぜ、全滅やねん。なんでやねん! でもこれ、ほんとやで。
って使い慣れねぇ関西弁やっている場合じゃない。俺と変な生き物(
「私の腕ごと斬り落とせ!!」
腕に毒を受けたエルザって人は、足手まといになるから腕ごと毒を排除しようとするし!? ホント、どうなってんだよ!!
「あの娘は天空の滅竜魔導士、天竜のウェンディ!! あの娘ならその人を治療できるわ!!」
ありゃりゃ、俺が無い頭で一生懸命整理していると、いつの間にかウェンディちゃんの救出が決定されたみたい。
「それと、貴方は誰? あの二人を助けてくれたらしいけど?」
おっと、ネコさんがこちらに質問してきた。此処は華麗に、分かりやすく、友達が出来る様に、近所のオッサンの様に気さくに自己紹介をしよう!!
「ある人物から
チ、チックショー!! 悔しいです!! な、何故こんな硬い自己紹介しか出来ないんだ!! 友達がミストガン以外居ない俺。知り合いがミストガンしか居ない俺。…さ、寂しくないやい!!
「お前が風!? ラクサスの
「楽園の塔でエルザさん達を救ったって言う!?」
「…カグラが感謝してたぞ」
ナツ、ルーシィ、グレイが風に話しかけた。
オイオイ、一度に話しかけるな。照れるだろ!! って違う。俺は聖徳太子じゃねぇからいっぺんに話しかけるなっての。それよりも、
「カグラが世話になってる。それより今はウェンディの救出だ。俺も手を貸す」
「うおぉぉ!! コイツ今から仲間だ!!」
「心強いわ!!」
そ、そんなに期待しないで!! 外見は大丈夫だけど、中身は一般人だよ!!
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「な、何故エンジェルちゃんを助けたんだゾ?」
何故、お前を助けた、か。ウェンディを連れ去った理由、
「知るかよ!人を助けるのに理由が居るのか? それより、ウェンディちゃんを攫った理由と、さっきの光がニルヴァーナって魔法だろ? そいつを教えてくれねぇか、嬢ちゃん。」
…先程の光を見てから何かがおかしい。
「て、天空の巫女を攫ったのはジェラールと言う人物を回復させ、巫女を人質にニルヴァーナの有りかを吐かせる為だゾ」
ジェラール、聞き覚えのある名だ。…つい最近牢獄に入れられた犯罪者だったな。
「ジェラール、確かあの変な塔で何かしようとしてた兄ちゃんだったな。で、何故回復がいる? それに、そいつは牢獄の中だったはず…それと、あの兄ちゃんはウェンディの兄貴だったのか?」
「…ジェ、ジェラールはニルヴァーナの正確な位置を知っているから、エンジェルちゃんのジェミニ(星霊)を使って脱獄させたゾ。脱獄させたら、何故か善人になってたから拷問して吐かせてやろうとしたけど…口を割らなかったゾ。だから此処まで連れて来て「あ~、嬢ちゃんもういいわ」な、何なんだゾ!!」
人とはこうも変われるモノなのか……良い事だな。
「あの兄ちゃん改心したのか。良い事だぜ。済まねぇなこっちで話を振ってんのに中断させちまって。だが、これ以上嬢ちゃんの話を聞いてると、殺気が抑えられなくなる。で、ジェラールとウェンディの関係は?」
「ブ、ブレインが言うには恩人らしいゾ」
…恩人、か。
「ま、それじゃ仕方ねぇわな。最後にこの魔法に付いて教えてくれや」
「ニ、ニルヴァーナは―」
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「すげぇヤベェ魔法じゃねぇか!!」
表と裏を入れ替える魔法。(正しくは光と闇の感情を入れ替える魔法である)
「俺みたいに思考と口調が逆転しちまったら、世界が混乱しちまうぜ!!」
風は走る。先程地面が隆起し大きな都市が動きだした方向、
そして、冒頭に戻る。
2017/6/5修正しました。