『お前に相応しい
風は黄色い
『全てを焼き尽くす、
風は
『生み出す事を許さない、
一つ目と同じように二つ目を
『そして、鋼の力、
最後は容器を叩き、勢いよく
『食べてみろ、渾身の、3色オムライス!!』
赤、白、茶色のソースが掛かった黄金に輝く卵の中には、ケチャップで味付けされたお米が食べられるのを今か今かと待っている。
「か、風殿ー!!カグラは、カグラは!!風殿の手料理なら、いつまででも食べていられます!!」
「ど、どうしたカグラ!?」
「……シモン、兄さん?…風殿の手料理は!?」
「何を言っているんだ?あいつが居なくなって
そ、そうだった。エルザ義姉さん達が消え、風殿が行方不明になったS級昇格試験から
「長旅で疲れているんだろう。明日は俺が、近くの街で情報収集をする。明日は一日休んでおけ。」
「私も!!「カグラ!!」分かった。明日は休む。」
寝る時間も一日3時間に短縮して風殿を探していたから、あんな
シモン兄さんに心配は掛けられないから、はやる気持ちを抑え、次の日は一日休むことにした。そして、情報収集から帰って来たシモン兄さんは何か興奮した様子だった。
「偶然街で出会ったんだが、ウォーリーから吉報を受けた!!」
「ウォーリーから?」
「…無事、兄リチャードを釈放出来たらしい!!それも、俺達と一緒に風を探す手伝いをしてくれると言っている!!」
「ほ、本当!?」
ミリアーナと一緒に西へ向かったウォーリーからの嬉しい知らせ。評議院に捕まっていた兄リチャードを釈放したと云う知らせだった。それも、風殿を探す手伝いを買って出てくれていると言う。頼もしいかぎりだ!!
『探す人数が増えると云うのは心強いね。』
突然響いた青年の声。
「ああ。今日一日休んだから体調も戻った。何時もの様に貴殿と修練を積みたい。頼めるか?」
カグラはその声へ
『任せてくれ。これでも〝ミステリア〟では名を馳せた剣士だったからね。それに、君は強くなった自分を風に見てもらいたいんだったっけ?』
「弱いままだったら、風…オホン、
カグラは白い両刃の
『フフフ、風は良い娘に好かれているようだね。』
「く、
…風殿、貴方はいったい何処にいるのですか?
~7年前フィオーレ
「放せ!は・な・せぇ!!」
「放せマカオ殿!私は風殿を、エルザ義姉さんを探しに行く!!」
「だぁー!!分かってる。分かってる!!アイツらが簡単に死ぬような奴らじゃねぇって事もな!!もう少し、もう少し待てカグラ。評議院や
「貴方はマスター〝代行〟。マスターではない貴方の命令を聞く必要はな<バタン!!>誰だ!!」
エルザ達を単独で探しに行こうとしているのは、二代目
「……。」
入って来たのは、顔をフードで隠しマントを付けた人物。
「悪いな。今は取り込んでてな。また明日出直してくれや。(警戒してくれって言っている様な格好で入ってきやがって、何者だ?)」
入って来た人物にトレードマークのタバコを咥えた男、ワカバが出直すように言った。
「……。」
だが、その人物は動こうとしない。
「は~。じゃ、話だけでいいか?だが、今このギルドは仕事を請け負える様な状態じゃねぇんだ。そこん所は了承してくれよ。」
「分かっている。話は外で。」
ワカバにそう言われ、謎の人物は外で話をする事を提案した
<チラ>
瞬間。
「あっ!!」
マントで
「が」
走る。
「ぜ」
走る!!
「ど」
カグラがその人物へ走って行く!!
「の゛ー!!」
そして、その人物の胸へ飛び込んだ。<ポヨン!!>
「がぜどの゛~!!<プニップニプニッ!!>ごん゛な゛に゛柔ら゛がい゛胸筋に゛な゛っでじ、ま、わ、れ…て?」
その人物の右手に見えたのは、懐かしい黄金の武器。だが、
「こ、この弾力!この形!!か、風殿が女体k「チビッ子が!馴れ馴れしくエンジェルちゃんの胸を揉むんじゃないんだゾ!!」<ゴチン!!>痛い!?」
飛び込んだ先には慣れ親しんだ(カグラの中では)細マッチョで鍛え上げられた胸筋では無く、たわわに実った…オホン。母性を感じる弾力だった。そして、カグラの脳天に振り下ろされたその右腕。
「エ、エンジェ…デカちち女!?何故!?どうして!?風殿は!?その右腕は!?いったいどう言うことだー!!」
「ハイハイ、落ち着けチビッ子。…こうなるのが嫌だったから、外話をしようとしていたんだゾ(小声)。仕方ない、一つずつ説明していくんだゾ。まずは―」
驚いた事に入って来たのはエルザ達と同じように
闇ギルド最強
「最後にしゃしゃり出て来たクソ〝黒龍〟。アイツの
「成程、そこまでの経緯は何となく分かった。でもどうして、デカちち女は無事で風殿の
誰もが思う疑問。風や島にいた
「……無責任だけど、
「デカちち女!何故風殿だけは無事だと言えるんだ!!」
「エンジェルちゃんの右腕にある魔銃。以前風に聞いたけど、これは風の
その言葉を聞き、カグラ達は魔銃に耳を近づけ音を聞いた。
<ドクン。>
「「「!!」」」
確かに彼女の右腕から心音が聞こえた。
「これで、
「『エンジェルちゃんの風』だと!!風殿は、風殿は!!」
「フッフッフ、今
エンジェルは無造作にカグラへ〝ファーブラから渡された白い雲の剣〟を投げつけた。
「<パシ!!>…良いだろう。その腕叩き切ってやる!!」
「ハァ、ハァ、ハァ。デカちち女!!」
「ハァ、ハァ、チ、チビッ子、風情が!!」
ギルド内を所狭しと暴れた二人は肩で息をし満身創痍。
「ど、どっちが早く風殿を見つけるか勝負だ!!」
「ハン、どうせエンジェルちゃんに決まっている!!」
そして始まった人探し勝負。
「お前なんかに風殿は渡さない!!」
「チビッ子には10年早いんだゾ!!」
~7年後フィオーレ
以前の見る影もなくボロボロになった
〝
阿寒湖様、ネタ提供ありがとうございました。