大轟竜転生奇譚〜これが私の大轟竜としての、生き様だ〜(友人の金の月もいるよ!) 作:熨斗付けた紅白蛇
空の見えるところまで送るのは良いけどね
エリア2
上段に蔦が張り巡らされ、そこには何者かの巣らしきものがある場所。ただし、巣の持ち主は誰も見たことがないという些かミステリーな場所でもある。
そんな場所に、前回金レイアを搭載して走り抜けて来た主人公があのティガレックス特有の爆騒音を響かせながらやってくる。背中の金レイアは悲鳴あげっぱなしである。
そうやって急ブレーキをかけて金レイアを蔦の上に落っことしてようやく止まった。
『酷い! 扱いが酷い! もっと優しく降ろして?!』
コミカルかつ素早く起き上がって早速文句を言いだす金レイア。
『帰り道を考えてなかったバカ者にはこれで上等』
『いやたしかに帰り道考えてなかった私も悪かったよ?! 悪かったけど! でもあの扱いは酷いよ?!』
『あーハイハイ、私が悪うございましたー』
その言葉を聞きながら、やはりジト目で見ながら、そしてとてつもなくめんどくさそうにため息をつきながら棒読みの謝罪を口にする。本当に帰り道を考えなかったバカ者としか見ていないらしい。
『心がこもってなーい!!! 前々から私の扱い酷かったけど、余計に酷くなってない?! ぶっちゃけ棒読みにも磨きがかかってないかな?!』
当然、金レイアはすぐさま反応。涙目である。
『んー、別にあんたなら多少扱いが雑になっても大丈夫かなって』
『酷い! 私限定なのが余計に! 余計に酷い!
そんな酷いんだったら…私だって噛み付くよ?!』
『どうぞご勝手に?』
『わーい、脅威すら感じられてなーい。
いいよいいよ! だったら本当に噛み付いてやるー!!』
『いいけど尻尾ね。それ以外に噛み付いたらそのまま爆走ドライブだから』
『逆らえないっていうのはこのことであった!
ではそれではお言葉に甘えて……』
なんだか色々と間違えまくりながら、金レイアは尻尾に噛み付くべく、寄っていく。
そして、いざ噛み付こうかというその時
バサっ
『へあ?』
金レイアは突然降ってきた影の主を見て、間抜けな声を上げる。それを認識した主人公は逃げのための体制に入る。
紅き翼をはためかせる、最も知られる飛竜種。
リオレウス通常種。別名を空の王者。
『うっそ?! このタイミングで来るの親父?!』
そして、この金レイアの言葉で、この個体にだけ付与される別名"金レイアの親父"。
しかし、そんな父親なのだが、金レイアが普段見知った父親とは少しばかり様子が違った。
『えーと? 親父なんでそんなに怒ってるの?』
そう、怒っているのである。
そして、口を開けば耳をつんざく咆哮を______
『このバカ娘! どれだけ探し回ったと思ってる!!!』
______上げるのでは無く、それは確かに聞き取れる言葉として変換される唸り声。
突然のことに主人公とまさかの知らなかったらしい金レイアはポカーンとする。そして、当の本人は『あ、やべっしまった』とかつぶやく。しかし今更後の祭り。この親父が喋ったのは間違いなく、正気に戻った金レイアが
『ウッソォォォォォおおおお?!?! 親父まで喋れたの?!?!』
『親父じゃなくてせめてお父さんと呼べ!』
『却下!』
『却下じゃなくてな?!』
すぐに叫び声をあげる。そしてすぐに呼び名変更は却下する。そんな、親子漫才を目の前で見せられた主人公は
もう帰ってもいいかなとか、
これが空の王者……王者ってなんだっけとか思いながら、それを見ていた。
みなさん……せめて一月更新を目標にしようとした作者の末路、二ヶ月後更新です。続きが全く思いつかなかった私の頭がいけない。そもそもにして、この親父殿喋らす予定は無かった。なぜ……なぜこんなアドリブが……!
まあいいか。お助けキャラ的な感じで考えよう。(放置)
そんなわけで、お久しぶりです。寒くなってきた最近でございます。今年も気づけば残り二ヶ月もなく、その割には全然落葉樹林が葉っぱ落としてないためあまり冬らしくないものです。
そして、自分こと作者は、完全に日常に忙殺されてました。課題ってやだね!
不定期亀更新をこれからも続けると思いますけど、
生暖かく優しい目で、気長に、待っていてくださると……嬉しいです……。
ついで
ちょっとだけ書き方というか、改行的な意味で書き方変わっております。