因みに・・・ココアはもう少ししないとフラグが立ちにくい。
ーーーーーーチノーーーーーー
「ふわぁ〜・・・」
朝の4時半。
一緒に寝たココアさんの寝言で、目が覚めてしまった。
トイレに行った方がいいかなぁ・・・
意を決して、ベッドから抜け出して、トイレに向かう。
「って、翔さんじゃないですか。」
「あれ、チノ。おはよう、どうした?こんな時間に。」
「あ、私は・・トイレですけど・・・・し、翔さんこそこんな時間にどうしたんです?」
「・・・知りたい?」
「・・・は、はい・・・・」
「んーじゃあ、30分で出かける用意をしてくれる?」
「え?なんでですか・・・?」
「その時になったらわかるって、僕も行くから。」
「・・・は、はい!」
まだ朦朧とする意識の中、その言葉は私に興味を持たせるのに十分だった。
20分で支度を終わらせると、翔さんが軽食を2人分作ってくれていた。
いつの間に・・・しかも美味しいし・・・
「って、なんで軽食を作るんですか?」
「ああ、結構歩くからね。ここからだと・・・45分くらいかな。」
「辛そうです・・・・」
「無理は禁物だよ。もし眠いとか、疲れたとかあったらいうんだよ?」
「・・・いえ、行くと言ったのは私自身です。それに・・・」
「それに?」
「・・・へ?い、いえ・・・何でもないです・・・」
「そっか・・・まあ万が一、チノくらいならおぶっていけるからだいじょうぶかn「!?」・・・へ?」
「な、ななな何言ってるんですか!・・・・子供扱いしないでください!///」
「お、おう・・・ごめんな・・・?」
熱い。顔から火が出るなんてことないと思ったがそんなこともあったようだ。
ていうか、恥ずかしい・・・///
・・・でも、もし・・・翔さんがおぶってくれるなら・・・・
あああ!想像しちゃダメだ!もっと顔が赤く・・・
「さ、先ほどはどうもすみません、取り乱しました・・・」
「ああ、いいんだよ。こっちこそ子供扱いしてごめんな。チノだって、立派な一人の女性として見ないとな・・」
「!!・・・ほ、ほら、早く行きましょう!///」
それからしばらくして。
二人で手をつないで、そこまで歩いたのは二人だけの秘密。
りゆうは・・・手が冷たいからだといいな。
ここは・・・
町で一番高く、街全体を見下ろせる丘。
5:55。
翔さんの手には、銀色に輝くトランペット。
「・・・翔さん、ここに来た理由ってもしかして・・・」
「そう。目覚ましのトランペット!今日からは僕がやるんだ。」
この町では、四十年前からずっと毎日欠かさず、朝6時に担当がここに来て
起床を知らせるトランペット吹きがいる。
今日から翔さんはその担当になっている。
「先代に頼まれてね、給料も割としっかり出るし、これからは毎日かな。」
そして、その時が来た。
翔さんは、
きっちり1分間のファンファーレみたいなのを吹き終わった。
そのすがたは、まるで・・・
この町に呼びかけているような、そんな演奏だった。
「・・・よし、かえるかな・・・」
「し、翔さん!」
「ん?なに?」
そう、これは・・・私の心からのアンコール。
「演奏、かっこよかったですよ。」
「ーー!! あ、ありがと・・・//」
「それと・・・もうちょっとだけ、二人っきりで・・・いたいです・・っ」
「・・・5分だけだぞ?」
いいね!
あまぁーい展開になってきましたねー!
チノが可愛い・・・