Guilty Gear Xtension―ギルティギア エクステンション―   作:秋月紘

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Episode 02 -Common Crossbill-
Trailer-JUDGEMENT-


「ねえ、イセネ島から住人が消えたって噂なんだけど」

「……ああ、あの話か」

 

 

 

──それは、ある噂話から始まった。

 

 

 

「本当なんですか? 住んでた人達が誰もいなくなるだなんて、普通有り得ないですよ」

「それを調べに行くのが今回の目的。何かしら大変なことになってるとは思った方がよさそうだね」

 

 

 

──千人にも満たない住人が住む、南海の孤島イセネ。その立地や地形から聖戦においてもギアの侵攻はほとんどなく、かつての平穏をそのまま残していた土地。

そんな島からある日突然、全ての住民が姿を消してしまったという。

 

 

 

──最初は皆が一様に単なるデマや都市伝説の類いであろうと高を括っていたが、噂話を聞いて島に向かった者たちが帰還せず、またイセネへの連絡がいかなる手段をもってしても通じなかった点から、彼らはそれが単なる噂話でない事と、情報が伝わって来ていた時点で既に、事態は取り返しのつかない所まで来てしまっていたことに気付いた。

 

 

 

「警察機構が調査隊の編成を進めてる、って話だったけど……」

「……正直、警察の人には見せられない状況ですよね、コレ」

「そうだね。いっそ討伐隊でも組んだ方が良いんじゃないかってレベルだよ」

 

 

 

──消えた住人の捜索と『イセネで目撃されたという化物』の実態についての調査。

街で聞いた話を元に、真偽の知れぬ噂話を追いかけていた少女らが見たのは、あまりにもおぞましい光景であった。

 

 

 

「なるほど……コイツが今回の首謀者って訳か」

「この資料、クリスさん達を狙ってた人が持ってた物でも見た事のある記述があります」

「イヌス……何だっけ、異界の王? でもアレって上位世界(バックヤード)絡みの与太話みたいなものだったような……」

 

 

 

──動物や家畜の姿すら見えなくなった町や村を跋扈するギアの群れ。僅かに残っていた者たちを襲い喰らう化物の姿。

まるで聖戦の最中に巻き戻ったかのような惨劇が、かつては平和だった島を襲う。

 

 

 

「プレゼントを用意しておいたよ。受け取りたまえ!」

「ッ……悪趣味な玩具持ち出して喜んでんじゃないわよ!」

「逃がしません!」

 

 

 

──そして、人でありながら人を超えんとし、遂には『異界』と呼ばれる世界への扉を開いた男。

 

 

 

「世界に君臨するのは、闇を照らし出すのは正義ではない……審判だ!」

 

 

 

──身の丈を越えた人の業に、罪に、無尽の刃をもって審判(JUDGEMENT)は下される。

 

 

 

Guilty Gear Xtention

Episode 02

-Common Crossbill-


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