超超高校級の78期生   作:天星

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※ 今回から学級裁判パートが始まりますが、いちいち誰がどうこう言ったと書いてるとテンポが悪くなりそうなので部分的に台本形式を試験運用します。
必要なさそうであれば後から修正するかもしれません。


概念の魅了者

 何かよく分からないけど学級裁判する事になったので、超超高校級達は捜査に乗り出す。

 一部の人間は事件現場に張り付いている。現場保存とか、まあそんな感じの理由だ。

 

 しばらく捜査してると放送が鳴った。

 

『え~、皆さん、学級裁判の時間です。

 本校舎一階の赤い扉まで来てください』

 

 どうやら時間のようだ。

 15人の超超高校級の高校生達(正確には変装中の軍人はただの超高校級なので14人と1人)は指定された場所へと向かう。

 

 赤い扉の中に入るとそこはエレベーターになっており、下へ下へと向かっていく。

 まるで地獄の底へと向かっているようだ……と感じる人は居るかもしれない。

 

 しばらくしてエレベーターが止まり、扉が開く。

 そこにあったのは円形の会議場、と言うより裁判所か。

 15人の高校生たちが適当な場所へと立つ。

 

『え~、それじゃあ学級裁判を始めます!』

 

 先に来ていたモノクマがそう宣言する。

 学級裁判の始まりである。

 

 

 

※ 以下より台本形式にします。

 

 

 

 最初に口火を切ったのは噛ま……御曹司の少年である。

 

眼鏡「では、訊くまでも無い事だが一応訊いておこうか。

   犯人に心当たりのある者はその名を言え」

 

 この発言に対する反応は3つに別れた。

 

軍人「そんなの居るわけ無いでしょう。居たらとっくに言ってるわよ」

プロ「そうだよ!! あんな事する人に心当たりなんて無いよ!!」

水泳「うぅぅ……私には分かんないよ……」

占い「舞園っちを殺した犯人を占ってはみてるんだけど、全然出てこないべ」

文学「白夜様の期待に応えられないなんて、アタシは何てダメな奴なの!?」

 

 否定する者5名。上から軍人、プログラマー、スイマー、占い師、文学少女である。

 

暴走「犯人自体には心当たりはねぇが、まず間違いなく知ってる奴には心当たりがあるな」

風紀「暴走族と同じ意見というのも癪だが、僕も同じ意見だ」

同人「そうですな。あの人に聞けば一発でしょう」

博打「ええ。彼女に聞けば一発でしょうね」

格闘「我も同じ意見だ」

探偵「そうね。彼女に訊きましょう」

幸運「あの、僕らは黙ってて良かったんじゃないかな……? あ、霧切さんと同じ意見だよ」

 

 心当たりがある者に心当たりがあるという意見が実に7名。

 上から暴走族、風紀委員、同人作家、ギャンブラー、格闘家、探偵、幸運である。

 

  「言っちゃって良いんですかね……? 何か黒幕さんが可哀想になってくるんですが……」

 

 やや遠回しに心当たりがあると言っているのがアイドルの少女である。

 ……もう一度言おう。アイドルの少女である。

 

軍人「って、えええええ!?」

占い「アイエエエ! ナンデ!? マイゾノっちナンデ!?」

文学「あばばばばば!!」

アイ「あの、私、エレベーターから居ましたけど……?」

 

 念のためもう一度言おう、今回の事件の被害者であるアイドルの少女である。

 

プロ「あ、あの、し、死んじゃったんじゃなかったの?」

水泳「あ、夢だったんだね。良かったぁ~」

探偵「いや、夢じゃないわ。そうよね? 超超高校級のアイドルさん?」

アイ「はい、襲われてお腹に包丁を刺されたのは事実ですね」

 

 説明しよう。彼女は超超高校級のアイドルである。

 さて、アイドルとは一体何か?

 

  「アイドルとは、永遠の夢の体現である!!

   そしてゲームアイドルは日々進化を遂げており……」

 

 あ~、どっかの世界の超神級のギャルゲーマーさんは帰ってください。

 アイドルと一口に言ってもその仕事は多岐に渡る。

 どっかのステージで踊ったり、握手会したりとか。

 どっかの島で自給自足生活をしたり……え? これはレアケース? まあそうだね。

 で、その仕事の一つにドラマ出演がある。

 そして、ミステリーやらサスペンスやらホラーやらの場合、時に『死体役』が必要になる。

 超超高校級のアイドルである彼女はその死すらも完璧に演技する。

 そして、生きて帰ってくる。

 

 つまり、包丁で刺される事など彼女の日常生活の一環でしか無い。そのまま仮死状態を維持して完璧な死体に見せかける事も、そこから自力で蘇生する事も容易である!!

 

 ただまぁ、かなり無茶な事には違いないので一部の超超高校級の連中には見破られていたようだ。

 

幸運「偶然、体が少しだけ動くのが見えたからね」

探偵「探偵は検死を誤らないわ。この世の常識よ」

眼鏡「うちの執事は優秀だからな」

暴走「集団事故が起こったときのトリアージはマスターしてる。助かる人間かそうでない人間かくらい余裕で分かる」

風紀「こういう言い方もどうかとは思うが……死体(ゴミ)と人間の区別くらい付く」

同人「拙者、妄想と現実の区別くらい付きますぞ!」

博打「今日はジョーカーを引かなかったので、死人は出ませんわ」

格闘「相手の死んだふりに引っかかっていては格闘家は務まらぬ」

殺人「死体とそうでないヤツの区別くらい付くっての。あっひゃっひゃっ!!」

 

占い「……あっ、そっか。舞園っちを『殺した』犯人探してたからダメだったんだな。

   そう考えれば舞園っちが生きてるの分かったのか!」

 

アイ「う~ん、私もまだまだですね。これからも頑張らなくては」

軍人「いや、十分過ぎるからね!?」




  超超高校級のアイドル
 『概念の魅了者』と謳われた人外級のアイドル
 アイドルとして行い得る仕事の全てを完璧にこなす事ができる。
 本編でも述べたようにあらゆる殺害手段を用いても仮死状態に抑え、自力で蘇生する事が可能。
 なお、脱出系マジック等も極めているので閉鎖空間からの脱出もお手の物である。
 彼女の凄さを一言で表現すると『カムクラ君が裸足で逃げ出すレベル』

 実は最初は『概念の偽装者』でしたが、その称号は今回の場面に特化し過ぎてたのでアイドルっぽい別の称号にしてみました。



Q、超神級のギャルゲーマーって誰やねん。

A、『神のみ』でググれ。作中でアイドルについて熱く語る場面があるので引用してきた。
  ちなみに、本人は神を自称しているし、ゲームで神に負けるシーンもあるので超神級という称号は相応しくない。
  そしてゲーム全般に精通しているのでギャルゲーだけに特化しているわけでもない。
  よって妥当な称号は『超高校級のゲーマー』……あれ?

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