ダンジョンに天パ侍がいるのは間違っているのだろうか   作:TouA(とーあ)

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題名通りです。


↓銀魂のBGMを脳内で補完し、しばしお楽しみください。いわゆるBGオンリーです。

3人のゆる〜い会話にお付き合いください。





マヨネーズが足りないんだけどォォォオ!!

 

 

 「次の遠征に向けての会議はこれで終了だ」

 

 「はぁ〜やっと終わった」

 

 「後は諸連絡だね。何か有るかい?」

 

 「金欠」

 

 「それは君がギャンブルで全部スったからだろう?自業自得だよ銀時」

 

 「フィンさまがつ〜め〜た〜い〜銀子泣いちゃう〜〜〜」

 

 「はぁリヴェリア」

 

 「フンッ」

 

 「ひでぶっ・・・いってぇな、杖で殴るこたぁねぇだろ?」

 

 「今日の朝と言い、貴様には辱められてばかりだからな。いい報いだろう」

 

 「あれは自分で墓穴掘っただけじゃねぇか・・・」

 

 「はいはい、そこまでにしておこうか。それでリヴェリアは?」

 

 「食堂の担当の者から苦情・・・いや、相談が2件ほど来ている」

 

 「ふむ。どんなのだい?」

 

 「マヨネーズが足りない、という何ともまぁ間抜けな相談と、食堂から深夜にズルルルッと何かを啜る音がする、という相談だ」

 

 「・・・その二つの相談事は繋がっていると僕は思う。深夜に食堂に行った犯人がマヨネーズを盗み取る。そして我慢出来なくなった犯人がその場でマヨネーズを啜る。そうすると音の問題も解決するし・・・高貴なハイエルフのリヴェリアには絶対理解出来ないと思うけど」

 

 「そんな下劣な事をする輩がこのファミリアにいると言うのか・・・早急に対処せねばなるまい」

 

「ハッハッハッハッハッ!!」

 

 「何だ銀時・・・何が可笑しい?」

 

 「おいおいリヴェリアさんよぉ、オメェ朝に────」

 

 

 

────貯蓄しているマヨネーズが毎晩無くなったりと、お前達は私を過労死させたいのか!!

 

 

 

 「って、嘆いていたじゃねぇか。低俗な者が豪華な生活に憧れる様に、高貴な者はそんな低俗な行為をしたくなるもんなのさ・・・つまり犯人はお前だァァァ!!」

 

 「何を言い出すかと思えば・・・証拠など何もないだろう?とばっちりのスカスカ推理もいいところだ」

 

 「証拠なら有る。俺とお前の長い付き合いだ。お前がドレッシングよりマヨネーズ派だってこたァ前から知ってる。コロッケにもトンカツにもマヨネーズをかけている事を俺はよぉく知ってんだ」

 

 「〜〜〜〜〜っ!ふ、ふぅん、よく私を見てるんだなお前は。だがな銀時」

 

 「ぁん?」

 

 

「いつから私がマヨラーだと錯覚していた?」

 

 

 「なん・・・だと・・・・・・」

 

 「確かに私はマヨネーズは好きな方だ。だからといって容器に入ったマヨネーズを直で啜る様な低俗で下劣なことはしない。調味料の中では好みといえ、そこまではしない」

 

 「だってよ銀時。僕もリヴェリアが犯人だとは思えない。それにリヴェリアが本当に好きなのはぬいぐ────」

 

 「そこまでだ。それ以上言えば命はないと思え」

 

 「あはは・・・だって銀時も知ったんだろう?なら別に隠さなくても────ごめんごめん、もう言わないから魔法唱えるのやめてくれない?」

 

 「ふんっ!────私はもう部屋に戻る」

 

 「おう、お疲れ〜」

 

 「お疲れ様。また明日」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ダンジョン24階層》

 

 

 ダンジョン24階層。

 アイズと【ヘルメス・ファミリア】は黒衣の人物からの冒険者依頼(ク エ ス ト)に合同で取り組んでいた。内容は平時より数倍多いモンスターの出現の原因の調査と解明である。

 それとは別行動でレフィーヤ、ベート、【ロキ・ファミリア】と協力関係を結んでいる【デュオニソス・ファミリア】の団員のフィルヴィスが調査に来ている。

 

 

 「ガァッ!!」

 

 「・・・はぁはぁ」

 

 

 赤髪の女が金髪金眼の少女、アイズに()()で吹き飛ばされる。

 赤髪の女は以前18階層で刃を交えた調教師(テイマー)だ。名をレヴィスという。

 レヴィスは24階層の問題の首謀者の一人だった。つまり、18階層の事件とも繋がりがあるということになる。

 

 今現在、レヴィスの策略により、アイズとレヴィス、他のメンバーと数々のモンスターとで分断されてしまった。だがレヴィスにとっては誤算が多く生じることになったのだが。

 

 

 「おい『アリア』・・・お前、剣無くても戦えるのかよ・・・とんだ誤算だったぞ」

 

 「銀ちゃんに教えてもらった・・・【目覚めよ(テンペスト)】」

 

 「チッ!!」

 

 

 アイズの愛刀は遠くに刺さっている。目の前にいるレヴィスに弾き飛ばされたからだ。

 チャンスだと考えたレヴィスはアイズに特攻したが、失敗に終わった。なぜならアイズは徒手空拳でも十分なほどの強さを持っていたからだ。

 

 アイズはただでさえ押しているにも関わらず、付加魔法を使い威力を更に上げる。レヴィスは危険を感じ、全速力で前線から去る。

 

 

(『リル・ラファーガ』はロキが考えてくれた剣の技。そして、これが銀ちゃんが私の為に考えてくれた全てを終わらせる“拳”の技・・・)

 

「もうこれで・・・終わらせる・・・だからありったけを」

 

「く、来るなっ!!」

 

 

 テンペストによりすぐに追いついたアイズは右拳に風を集束させる。それを見たレヴィスの顔は恐怖に染まる。

 

 

 

「ジャンッ拳ッグ〜〜〜(棒)」

 

 

 

 アイズの放った拳はレヴィスの横顔を綺麗に捉えた。

 Lv.6へと器を昇華させた力と付加魔法のテンペストによる風により、レヴィスは弧を描くどころか、階層をぶち破る勢いで吹き飛んだ。

 レヴィスは、アイズと他のメンバーを分断していた緑の複数の柱にぶつかり粉砕。だが勢いは止まらずそのまま外に蔓延っていたモンスターにぶつかり、穿孔し、灰へと還す。そして漸く止まった。

 

 

「あ、アイズさん!」

 

「レフィーヤ、大丈夫?」

 

 

 愛刀を手に取ったアイズはレヴィスの体の張った穿孔痕をくぐり抜け、レフィーヤ達が交戦していたモンスターを次々と屠っていく。

 

 

「ぐっガハッ・・・」

 

「おいレヴィス、口だけか?」

 

「黙れ・・・オリヴァス」

 

 

 止まったレヴィスに一人の男が近寄る。

 レヴィスがオリヴァスと呼ぶその男は白骨の鎧兜をかぶっている。状況から察するにオリヴァスという男もレヴィスと同じ調教師(テイマー)である事はアイズらも理解していた。

 オリヴァスはレヴィスが灰へと還したモンスターたちの魔石をレヴィスの傍に放り投げる。レヴィスはその魔石を人目も憚らず一気に口に入れた。

 

 

「レヴィス、一旦引くぞ。戦況が悪い」

 

「バリッバリッゴクン・・・チッ、わかったよ。巨大花(ヴィスクム)を使うぞ。いいな?」

 

「仕方ない。行くぞ」

 

 

 アイズにやられた傷がみるみる塞がっていくレヴィス。

 オリヴァスとレヴィスは自身が一旦引くために最終手段を使った。

 

 

「な、なんだ・・・」

 

 

 恐ろしい程の体積が鉄槌となって地面に叩きつけられ、今日一番の衝撃が大空洞中を震撼させた。

 階層主を優に超える巨大花のモンスターに上級冒険者達は一様に戦慄する。

 

 

「蹴散らせ」

 

 

 オリヴァスの命に従い、巨大花が動く。

 食人花の如く首を高くもたげることもできない超重量の体を蚯蚓(ミミズ)の如く蠕動(ぜんどう)させ、周囲の冒険者に一斉に襲い掛かる────が。

 

 

「【吹き荒れろ(テンペスト)】」

 

 

 金髪金眼の少女を中心に風の渦が吹き荒れる。いや、それはもう風の渦などと簡単に形容する事は出来ず、人災と呼ぶに相応しい。

 

 

────一閃。

 

 

 最大出力の風を愛刀に付与したアイズの横薙ぎの一閃。

 たったそれだけで巨大花(ヴィスクム)の首が斬り飛ばされた。その場にいるアイズを除く全員が時の流れが緩慢になる錯覚を覚えた。

 

 

「何を固まっているのですか!急いで片付けますよ!!」

 

 

 周囲に呼び掛けた水色の髪の女性────【ヘルメス・ファミリア】の団長、アスフィ・アンドロメダはいち早く動き出した。周囲も魔法や飛び道具を使い、モンスターの核だけを狙っていく。

 

 

「────差ァ開けられた」

 

(ベートさん・・・)

 

 

 未だにLv.5であるベートはアイズの戦い振りに対抗心を燃やす。

 隣ではレフィーヤが魔法を唱えている。が、ベートの感情の篭った呟きをどうしてもレフィーヤの耳は拾ってしまった。同じ気持ちをレフィーヤも持ったからだ。

 

 

「クソがァァァァァア!!」

 

 

 狼人(ウェアウルフ)の青年が空に向かって吼える。直後、地を蹴り瞬間加速し、モンスターらを屠る為に蹴りを見舞う。

 

 

────ボトッ

 

 

「・・・ふぇっ?」

 

 

 レフィーヤは思わず詠唱を止めてしまった。

 狼人(ウェアウルフ)の青年が地を蹴った瞬間に、その場にある物が青年のポーチから落ちたからである。別段、それだけなら大して驚きもしない。だがそれが予想の斜め上に行く代物だったからだ。

 

 

「ま、マヨネ────」

 

「オイ」

 

「ひゃいっっ!!」

 

「何も見てねぇよなぁ!?なぁ!!」

 

「は、はいぃぃぃ!!!」

 

 

 爆速で帰ってきた狼人(ウェアウルフ)の青年は、その代物をさっとポーチに直し、再び雄叫びをあげながらモンスターの群れに突っ込んでいった。

 

 レフィーヤは先の記憶を消し去ろうと無我夢中で詠唱し、全てのモンスターを焼き尽くした。まぁ消えることはなかったが。

 

 

 こうしてダンジョン24階層の事件は取り敢えずは収束した。

 だが再び、調教師(テイマー)達と合間見えることをどこか【ロキ・ファミリア】の面々は心の奥底で感じていた。

 

 

 

 

 

 

 




マヨラーがリヴェリアだといつから錯覚していた?(ヨン様風)


お久しぶりです。二週間ぶりの更新ですね。今回は小ネタばっかり挟みましたが・・・まぁ気付かれた方が多いでしょう。

この作品を書くにあたってメタ発言は出来るだけ避けています。ですから銀魂らしさがイマイチ出辛いんですけどね…苦悩のしどころです。


毎度恒例謝辞。

『カイ3227』さん、『ひでお』さん、『メイ(^ ^)』さん、『耶義』さん、『紅彦』さん、『ましろんろん』さん、『surimu』さん、最高評価ありがとうございます!!

『カガミン』さん、『リッキー001』さん、『メイド@AI』さん、『たむマロン』さん、高評価ありがとうございます!!

ランキングにも載るようになり、更に気が引き締まる思いです!!ありがとうございます!!


話は変わりますが…

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=147098&uid=106761


次の話で番外編をします。その為のアンケートです。

↑のリンク、私の活動報告でこの作品の番外編のアンケートを取っています。

ここまででも、6番のリューとのデートが多いです。


いいんだな?ただのリューとのデートでいいんだな!?


はい。期限を設けます。三日後の五月十三日まで。まだまだ募集してますのでドシドシおくってください!


※全部とか書かないんだからねっ!



前回の感想で一言。

リヴェリア可愛くね?っで感想沢山もらいました。感想だけでなく評価の欄にも書いて頂いたりと。それはもう沢山。

僕もそう思う。はい。



ではまた次回!感想と評価、お待ちしてます!!

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