オウガテイルになったんだが 作:腹ペコ
返信はなんというかこう苦手なのでこの場で感謝を。
いつも通り狩りを終えた帰りにボロボロで倒れている少年を発見した。金髪で年は16〜18くらいだろうか腕輪を付けていないのでゴッドイーターではないようだが...どうしたものか
「この人間どうする?」
「巣に持ち帰って食べますか?」
「この場で食っちまいます?」
いやいや食べない食べない!!
確かにアラガミ的に食べるのが普通なんだろうけども!
ピクピク動いているからこいつは生きている。まぁもし死んでいたとしても食べるつもりはない。穴でも掘って埋めるさ。
食べようと思えば食べられるだろうがそのまま人間を食べることに慣れてしまいそうだ。それにもし美味かったら人を襲うようになるかもしれない。
それは、嫌だ。体はともかく自分の心は人間だ。そこを譲ってしまったらただ喰らうだけの、本当の意味でのアラガミになってしまう気がするから。
人間を襲うな(死にかけの人間を食べないとは言ってない)
いやそれも襲うだから!
人間を見たら助けるように言った方がいいのだろうか...?
未知の食材を前にヨダレを垂らす仲間たちを必死に説き伏せながら少年を背中に乗せて拠点に連れて帰ることにした。
「おかえりなさい」
「お疲れっした〜」
「今日も異常なしでしたぜ」
戻ると仲間たちが口々に迎えの言葉をかけてくれる。
ここを拠点にしてしばらく暮らすうちに思い出した。誰かが迎えてくれることの心地良さを。
帰っても誰もいない。カップ麺やコンビニ弁当を一人寂しく食べるのが当たり前だった。
咳をしても一人で苦労を分かち合う同僚も友達もいない。
いたのは仕事を押し付ける上司と面倒を見ていた部下だけ。
仕事以外に自分の繋がりはなかった。
上司は自分に信頼など微塵もなくただ道具として扱うだけ。
部下だって自分のことは仕事を押し付けられる都合の良い存在だと思っていたのだろう。
まあ部下に関しては自分が好きにやっていたことであるしそこはどう思われようと構わないが...
・・・ダー!リーダー!
おっと少し思い出に浸りすぎたようだ。辛い思い出に浸ってどうするというのか...
軽く首を振り悪い悪いと謝る。
「大丈夫ですか?」
「お疲れなら休んだ方がいいっすよ」
「藁を集めて休めるようにしといたぜ」
前とは全然違うな....
いや、でも部下からは心配されていた....ような気もする。就職してからは仕事以外のことはどうも記憶がない。あの頃は一体何のために生きていたんだろうか....
だがしかし大事なのは今。
今、仲間たちが幸せならそれでいい。仲間と一緒に活動し帰ったら迎えてくれる。
自分はそれだけで十分だ....
「それはそうと背中の人間は....」
「リーダーの分は残しとくっす」
「手足はオレ達でいいか?」
いやだから食べるなって!!
金髪くんとの絡みを書こうとしたのですがね....
「自分」の独白になっちゃいましたね