クレヨンしんちゃん〜嵐を呼ぶ人類お助け大作戦!〜 作:ちりめん山椒
そして、しんちゃんが何故サーヴァントにダメージを与えれるのかという疑問の答えも出ます。私なりに設定を考えてみました。
あと一つ不安が。
アクション仮面の方がにする予定のあの装置、名前にあの大御所が入っていますが、出したらこの小説凍結されますかね?
しんのすけの叫びと共に、パンツの中から飛び出た人影。
「サーヴァント、アーチャー!アクション仮面!しんのすけ君の声を聞き、正義の名の下にここに参上!」
青い仮面を被ったその人物は、しんのすけが大好きな正義のヒーロー…、アクション仮面だ。
又兵衛の横に着地したアクション仮面は、しんのすけを地面におろす。しんのすけはアクション仮面が二度も自分のパンツから出てきた事に驚いていたが、アクション仮面が助けに来てくれた事を理解すると大いに喜んだ。
「おお〜、アクション仮面〜!オラのピンチをお助けしに来てくれたの⁉︎」
「やぁしんのすけ君。君のピンチの声を聞いて、駆けつけて来たよ。もう大丈夫だ、私がしんのすけ君を守るよ」
「うっほほーい!ところで、アクション仮面はオラのパンツから2回も出てくるなんて、そんなにオラのパンツが好きなの〜?」
「し、しんのすけ君!それは言わない約束だよ。あと私はパンツが好きなんじゃなくて、そこから召喚されただけだよ!」
アクション仮面はしんのすけの言葉に必死に否定する。そんなしんのすけ達に、横にいる又兵衛が声をかけた。
「よく分からぬが、そなたもしんのすけに召喚されたようだな。私は井尻又兵衛由俊という。よろしく頼む」
「ということは貴方も。私は正義の味方、アクション仮面。よろしく」
「オラ!野原しんのすけ!よろしく」
「「知っている」」
又兵衛とアクション仮面が名を言い合っていると、先ほど倒れた敵ランサーと殴られた敵アサシンが起き上がって来た。
「一体ナンナンダ⁉︎マルデ理解デキン!」
「クソゥ、ヨクモヤッテクレタナ。大事ナトコロダゾ!」
敵は抗議するようにしんのすけ達を詰めるが、しんのすけ達は相手にしない。
「ふんふふーん。先に襲って来たのはおじさん達の方だゾ。オラ知らなーい」
しんのすけはフラダンスを踊りながら正論を述べる。襲って来たのはあちらなのだ。逆に攻撃されても文句は言えない。
「グヌゥ…!おいアサシン、俺ハアイツヲ殺ラネバ気ガ済マン。オ前ハ向コウニイル女子供ヲ殺レ」
「仕方ガナイ。此方ハ任セル。逃スナヨ」
「コレ以上舐メラレテタマルカ」
敵ランサーはしんのすけを何としても殺したい。しかし、向こう側の獲物も逃してはならない。のでアサシンに獲物を狩るように指示を出す。アサシンは又兵衛達を無視し、立香達の方へ向かっていく。又兵衛達がさせるかとアサシンに向かおうとするが、敵ランサーの槍に阻まれいくことができない。その間にも敵アサシンは立香達の方にどんどん近づいている。
「ちょっと、こっちに来たわよ⁉︎マシュ、なんとかしなさい!」
「分かりました!マスター指示を!」
「うん!まずは迎え撃つ!」
一方その頃しんのすけ達も敵ランサーとの戦いが始まっていた。
○●○●○
又兵衛達は行く手を阻んだ敵ランサーを睨む。しんのすけは馬上の又兵衛にしがみつきながら敵ランサーに叫んだ。
「オラ達に勝てないからって卑怯だゾ!男なら正々堂々戦え〜!」
「人ノ股間ヲ狙ッタオ前ガ正々堂々デハナイダロウ!貴様ダケハ俺ガ首ヲ落トシテヤル」
敵ランサーは溢れ出る怒りをぶつける様に槍の先を地面に叩きつける。するとその地面がひび割れていき、小さなクレーターを作った。
「その様なことは認められぬな。」
「そうだ。しんのすけ君は私達が守る」
しんのすけを守ると断言する2人は前に出て、それぞれ構える。
「しんのすけ、わしにしっかり掴まっているのだぞ。今は此方にいる方が安全だ」
「ほいほーい。オラおじさんから離れな・い・ゾ♥︎」
「…お前は時々よく分からない事を言うな」
又兵衛はしんのすけの言葉に呆然とする。
「ハァッ!」
その間にアクション仮面が動き出した。敵ランサー目掛けてパンチを繰り出す。相手は槍でアクション仮面のパンチを受け止めるが、アクション仮面は構わずラッシュを浴びせかける。しかしそれも槍を巧みに扱い、ラッシュを受け流し時に防ぐ。
「セヤァッ!」
その間に又兵衛は敵ランサーの後方へ回り、槍を突き出し攻撃に参加する。しんのすけは振り落とされない様に馬に必死に張り付いている。
又兵衛達が挟んで攻撃を加えるも、敵ランサーはそれをいなし、逆に反撃してくる。又兵衛の繰り出す槍を自分の槍に滑らせ上に弾き、そのまま一回転させ馬に向かい石突を打ち、アクション仮面の拳を体を捻り避け、蹴りを横腹に放つ。
「ヌゥン!」
「グゥッ!」
アクション仮面は横腹をけられて大きく後ろに後退し、又兵衛は馬が怯み、大きく仰け反ぞった。馬が仰け反った衝撃で踏ん張りが利かず、しんのすけは空中に放り上げられた。
敵ランサーはこれを好機として、しんのすけの落下位置に素早く移動し、槍を構える。又兵衛やアクション仮面は先の衝撃で反応できなかった。
「うおおうおうおう⁉︎…おら、今飛んでるゾ〜!」
「「そんなこと言ってる場合か⁉︎」」
「コレガ貴様ノ最後ダ!」
しんのすけが重力に従い落下し始めると、敵ランサーが槍を一閃。又兵衛達はしんのすけが死んでしまう、と衝撃から立ち直るとすぐに敵ランサーへ攻撃に出るが、このままでは間に合わない。しかし、しんのすけはここでもあり得ない行動に出た。
「秘技…真剣ケツ刃取り!アーンド母ちゃん直伝ケツでかアターック!」
しんのすけは迫り来る槍の一閃を横からケツで挟んだ。そしてケツで挟みながら下に滑り降り途中で飛び、敵ランサーの顔面にヒップドロップをお見舞いして着地する。それに怯んだ敵ランサーに、しんのすけを助けるために此方に向かっていた又兵衛達の攻撃が直撃する。
「セイヤァ!」
「アクションパンチ!」
又兵衛は相手の槍をを弾き飛ばし、アクション仮面は相手の顎を打ち砕く勢いで拳を振り上げた。顎を打たれた敵ランサーは上に大きく吹き飛び、その間にアクション仮面はしんのすけにある物を渡す。
「しんのすけ君!これを使い私とともにアイツにトドメを刺すんだ!」
アクション仮面が渡したものは、持つものが誰でもアレが打てる様になる物……、アクションストーンだ。
「おお〜!オラやるゾアクション仮面!」
そして2人は空中に飛ばされは敵ランサー目掛けて、後ろに仰向けに倒れながら、必殺技の名前を叫んだ。
『アクショォン、ビイィィィィィィィィム!!!!』
2人の構えた腕から雷の様なビームが放たれた。敵ランサーは避けようと必死だが、空中であるため、思う様にいかない。努力むなしくビームを真正面からくらった。
「クソォ!アト少シデ我ガ手ニ出来タモノヲ!グワァァァァ!」
そしてテレビの中の怪人の様に、最後の言葉を残し敵ランサーは空中で爆発した。爆発の後、金色の粒子がさらに登っていくのがしんのすけには見えた。
「オラもアクションビーム撃てたゾ!うっほほーいうっほほーい♪」
「そうだね、しんのすけ君のおかげで倒せたよ。一時はどうなるかと思ったが無事でよかった」
「そうだぞしんのすけ。あのケツ刃取りとはなんだ?肝が冷えたぞ」
又兵衛達はしんのすけの無事を喜ぶが、当のしんのすけはアクションビームをまた撃てたことの方が嬉しかった様で、自分が死にかけていたことなどすっかり忘れていた。
「さて、向こうの方もなんとかなった様だ。さっきまで居なかった者もいるみたいだしの。敵に攻撃しているということは味方として見ても良いだろう」
又兵衛がいう様に、立香達の方も戦闘が終わっている様だった。
○●○●○
しんのすけ達は立香達と合流した。立香達の元には見覚えのない杖を持った男が増えていた。
「貴方達も戦闘が終わったのね。無事でよかったわ」
「お〜!オルガマリーお姉さんがデレた〜!珍しいですなぁ」
「私だって心配くらいします!貴方達が死んだら私の護衛が減るじゃない!」
「やっぱりお姉さんはかっこ悪いゾ…。で、お兄さん誰?」
しんのすけはいつの間にか増えてた青い服を着た男に疑問をぶつける。
「おう、俺か?俺はキャスターだ。本当の名前はまだ言えねぇからな」
「ほうほう、キャスターのお兄さんなのか。どこのテレビ局?関東?関西?」
「ニュースキャスターじゃないよしんちゃん…」
「キャスターとはですね。主に魔術に優れたサーヴァントと思えばいいですよ」
立香はしんのすけの言葉に呆れながら訂正し、マシュが説明する。一方キャスターは面白そうにしんのすけを見ている。
「なかなか面白い坊主だな。こいつ自身も面白いが、今の状況も面白い」
「どういう事?」
キャスターの発言に、オルガマリーが反応を示す。
「あんたも薄々気づいてるだろ?この坊主が英霊の様な力を持ってるって。いや、ちょっと違うな、この坊主は自分の英霊から力を得てるんだな。だから英霊にもダメージを与えれる。いわば生きながら英霊の力を持ってる様なものだな」
キャスターはとんでもない事を口にした。しんのすけは英霊の力を得ているという事を。そこにロマンからも驚く言葉が飛び出す。
『確かに数値を見ていると人間というより英霊に近いね。しかも召喚したサーヴァントが1人の時より2人の時の方が強い力を得ている。つまりしんのすけ君は英霊と契約すればするほど力が上がっていくんだ!」
「だから相手の英霊を気絶させることができたのね。こんなの時計塔なんかに知られたら大変なことになるわ」
オルガマリーの言う通り、しんのすけの特性を外部に知られたら誘拐される可能性は高い。自分の目的の為なら他はどうなろうが構わないのが魔術師だ。しんのすけを捕まえて実験する事など直ぐに想像がつく。
「この事はここだけの秘匿事項にします。絶対に外部に漏らさない様に」
「「わかりました」」『了解です』
「なんかよく分かんないけどオラって凄い?」
「おう。坊主は前例がないくらい凄いぞ。よかったな」
「えへへぇ〜。それと、オラ坊主じゃないゾ。野原しんのすけだゾ」
「そうか、ならしんのすけと呼ぶか」
「オラもお兄さんの事、兄貴ってよんでいい?なんかそんな感じがする〜」
「ん?構わねぇよ。好きに呼べ」
「おお〜!兄貴〜」
しんのすけはしんのすけでキャスターと仲良くなっていた。どうやらキャスターもしんのすけが気に入った様だ。
そして、オルガマリーは又兵衛達に、キャスターの情報を元に大聖杯を特異点の元凶として指定し、その元へ向かう事を伝える。キャスターが言うには、残りの敵はアーチャー、バーサーカー、そして大聖杯にいると言うセイバーのみ。アーチャーはともかくバーサーカーは敵のセイバーも手を焼く存在なので、襲ってこない限り無視する事も視野に入れることにする様だ。
「アンアン!」「フォーウ!」
話が終わると、それを見計らったかの様にシロとフォウが鳴き声をあげた。しんのすけ達が振り返ると、シロとフォウは前にも見た虹色のモヤットボールを一つずつ加えていた。聖晶石である。どうやら先ほど倒した敵サーヴァント達からドロップしたらしい。
「お〜シロ〜それにフォウも〜。新しいモヤットボールを見つけてきたんだねぇ。偉いゾ〜」
「しんちゃん、それはモヤットボールじゃなくて聖晶石だよ」
「そーともゆー」
しんのすけはシロとフォウから聖晶石を受け取り、自分のリュックに入れる。これで聖晶石は三つになった。
「う〜カバンが重いゾ…」
「ならしんのすけ。わしの前に乗れ。少しはマシになるだろう」
見かねた又兵衛が馬からおり、しんのすけを持ち上げ馬に乗せる。
「…もう今度は落ちたりしない?」
しんのすけは又兵衛にそう質問する。これは又兵衛が生前しんのすけを自分の前に乗せていた時のことを言っているのだろう。それに気付いた又兵衛は苦笑しながら
「ああ。今度は落ちたりせんよ」
としんのすけの頭を撫でながら断言した。その返答に納得したのか、しんのすけは笑顔になり撫でられ続ける。それを見ていた周りは何のことか全くわからなかったが。
そして、一休みしてからキャスターの先導の元、大聖杯に向けてしんのすけ達は歩き出した。
と言うことで、ハサン・弁慶戦はおしまいです。マシュとアサシンの戦いやキャスニキ登場シーンはカットしました。しんのすけが関わっていないから原作そのまま書くことになりそうだったので。
次回はあのオカンが出てきます。アクション仮面を見た反応どうしようかな…。
そして、リクエスト皆様ありがとうございました。番外編に採用する話が決まりましたので発表します。今回は3つです。
一つ目
淵深 真夜様のステンノ&エウリュアレ姉妹としんのすけ
二つ目
影鴉様のケツだけ歩きに挑戦するサーヴァント、カルデアメンバー
三つ目
ポケスケ様のシロとフォウのカルデア内の散歩
今回選ばれなかったリクエストは、次回リクエストを募集するときにもう一度お書きください。皆様ありがとうございました。