クレヨンしんちゃん〜嵐を呼ぶ人類お助け大作戦!〜   作:ちりめん山椒

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どうもちりめん山椒です。前回のサブタイトルがカルデアに、いくゾだったんですが行ってないので今回こそはカルデアに行きます。


覚悟を、決めるゾ

ヒロシは眼が覚めると椅子に座っていた。辺りを見回してみるとどうやら飛行機に乗っているらしい。とにかく両隣のみさえとしんのすけを揺さぶり起こす。

 

「お、おいみさえ、しんのすけ、起きろ」

 

「ん〜、お?父ちゃんおはよー」

 

「あなたおはよう」

 

「たいやい!」

どうやらひまわりはみさえに抱かれていたため一緒に起きたようだ。

とにかく現状の確認をすることにしたヒロシ達は立ち上がろとシートベルトに手をかけようよした時、野原一家の前にオルガマリーが姿を現わす。

 

「眼が覚めたようね」

 

「あ!チャルメラのお姉さん!」

 

「お、おいしんのすけ、この娘の事知ってるのか?」

 

「カルデアよ!いい加減に覚えなさい!……コホン、私はオルガマリー・アニムスフィア。人理継続保障機関フィニス・カルデアの所長をしています」

 

「カルデアって言うとあの国連出資の医療研究所かなんかじゃなかったか?」

 

「それは表の顔ね、本当の目的は『人類の未来を見守る』事よ」

 

「人類の未来を見守る事? どうやってそんなことするんだよ。……まさかタイムスリップとかしたりして」

 

「まっさかぁ、そんな事なんどもあるわけないじゃないあなた」

 

「そうだよな!あははははは!」

ヒロシ達はそんな事なんども起きないだろと笑っていたがオルガマリーの次の言葉で固まる。

 

「ええそうね、してもらうわね。タイムスリップ」

 

「あはははは…………え”?」

オルガマリーはさも当たり前のようにのたまう。それに対してヒロシ達はこの後に起こる事を大体察した。

 

 

ま た 巻 き 込 ま れ た !

 

「ちょっとどう言う事だよ!俺は明日会社だってあるししんのすけだって幼稚園があるんだぞ! 家のローンも32年残ってるし『父ちゃんの足は臭いし母ちゃんの腹は三段だし』そうそう俺の足は臭いしみさえは三段腹だし、ってコラ⁉︎ 何言わせんだしんのすけ!」

 

「へー、誰の腹が三段腹だって〜?」

 

「み、みさえ?これは違うんだよしんのすけが勝手に…」

 

「言い訳するな!」

 

 

げ ん

 

 

こ つ

 

 

「お……おう、なかなかきくぞ母ちゃん……」

 

「ん”ん”!続きを話していいかしら#」

 

「ア、ハイ」

 

「正確にはあなた達ではなくあなた達の息子になるのだけれどね」

 

「しんのすけだけ?なんでだ?」

 

「この世界には魔術という科学とは違うものが存在するのよ。そしてそれに科学を掛け合わせることによって私たちカルデアは100年後の地球を観測することができる道具を創り出した。そしてこれを使うことによってカルデアは人類の未来を約束していたのよ。しかし、突然観測機の地球から文明の光が消えた、つまり100年後の地球には人間は存在していないの。そして調べて行くうちにわかったことが2つ。1つは2017年に人類が消滅すること、そしてもう1つが過去の2004年に観測機では“観測できない領域”があること、この2つを阻止しなければ人類に未来はない。そして私達カルデアは過去にレイシフト、いわばタイムスリップする道具を新たに開発した。それを使うにはマスター適性を持った人間でなければいけない。これは魔術の優れた人物でも生まれつき持っていなければ手に入れることのできないもの。だから私たちは世界中からマスター適性を持つものを集め、人類の消滅を阻止する作戦を実行するためにこうしてあなた達を連れてきたのよ」

 

「ということは、しんのすけが人類を救うことができる適性を持ってるってことか?」

 

「そういうことよ、一般人にも検査するために駅や公園の近くでマスター適性を持つ者を計測してたのよ。そこで見つかったのが野原しんのすけ、あなた達の息子よ」

 

「じゃあなんで話を俺たちに通さずに勝手に誘拐なんてしたんだ!」

 

「あなた達はこれを聞いても息子を連れて行くのを良しとしないでしょう?私たち、いえ人類には時間がないの!そんな些細なことで時間を取られるわけにはいかない!」

 

「……しんのすけ、お前はどう思うんだ?今の話を聞いて」

今まで黙っていたしんのすけにヒロシは問う。お前はどう感じたんだ。どうしたい、と。

 

「…お姉さんは困ってるの?大勢の人を救えるの?オラならそれができる?」

 

「ええ、出来るわね。少なくとも73億人の中の四十九人にしか出来ないことよ」

しんのすけはオルガマリーのその言葉を聞き、顔を上げる。その目には決意が見受けられる。

 

「オラやるよ。オラがやらなきゃ風間君やネネちゃんやボーちゃんマサオ君とか父ちゃん母ちゃんひまわりシロもみんないなくなっちゃうんでしょ?オラそんなのやだ!だからオラはじんるいをお助けするゾ!みんなをお守りするんだゾ!」

 

「……そうか、しんのすけは決めたか、なら俺たちも親として子供に恥ずかしいところは見せられないな!そうだよなみさえ?」

 

「そうね、今までいろんなことがあったものね。今回だってやってやろうじゃないの!人類の1つや2つ救ってやるわ!」

 

「たいたい!たいや!」

しんのすけの言葉に覚悟を決めた野原一家はもう止まらない。こんなに頼りになる家族が他にあるだろうか、いやいない。

「じゃあいっちょやるか!野原一家〜」

 

「「「「ファイヤー(タイヤー)!!!!」」」」

そして家族が1つになったところでお約束のセリフを言う。

 

 

こうして野原一家は人類をお助けすることを決意しカルデアに着くのを待つ。その家族を後ろから見ていたオルガマリーの羨ましそうな、それでいてどこか寂しそうな表情には気づかずに。

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

野原一家が決意を固めている間、一方シロは……。

 

 

「クゥーンクゥーン」

飛行機用のカゴに入れられて貨物庫にいた。しんのすけ達に忘れられていることも知らずに……哀れシロ。そして気付かれたのは飛行機が空港に着く2時間後のことだった。

 

 

 

☆★☆★☆

 

 

そして野原一家は飛行機から降り、貨物庫からしんのすけのリュックと忘れていたシロを回収しカルデアに向けて出発し数時間かけて(カルデアは標高6.000mな雪山に存在している為、黒ずくめの集団から登山用具を渡され自力で山を登り)カルデアの入り口まで着いたところだ。

 

 

「ふぃー、まさかガチの登山するとは思わなかったぜ……」

 

「ホントよねぇ、ひまわりを早く暖かいところに連れていかないと」

ヒロシ達は雪山登山させられたことにブツクサ言っているが渡された登山服には魔術が編み込まれており体温の上下の危険な赤ん坊のひまわりも元気である。

 

「着いたらまずはあなた達をカルデアに登録するわ。あなた達をはこっちよ。息子の方は私に着いてきなさい。

そう言われてヒロシ達は黒ずくめ集団と、しんのすけはオルガマリーと共に別々の道を進む。

 

「お姉さ〜ん。もしかしてオラとあ・い・び・き?いや〜照れますなぁエヘヘェ」

 

「そんなわけないでしょ! ふざけないで!……ホント調子狂うわね、っと着いたわ、ここがマスター適性を測るシュミレーター室よ。今からここで貴方にはサーヴァントを使っての戦闘をシュミレーションしてもらうわ。いい?」

 

「ほっほーい、……サーヴァントってなに?」

 

「サーヴァントは歴史に名を残した英雄や偉人のことよ。そしてサーヴァントを使役する者のことをマスターと言うの」

 

「ほうほーう、で?なにするの?」

 

「だから戦闘のシュミレーションをするの!」

 

「ブ、ラジャー!」

 

「本当にわかってるのかしら……」

オルガマリーは眉間を指で揉む。しんのすけに関われば大抵の人は頭痛と戦うことになるだろう。

 

「それじゃあ今から始めるわよ。準備はいいかしら?」

 

「終わったらチョコビ食べていい?」

 

「はいはい好きにしなさい。……開始!」

オルガマリーのその声を最後にしんのすけはだんだん眠くなりそして意識を手放した。

 

 

☆★☆★☆

 

 

所変わってカルデア内部廊下。そこに1人の少女が眠っていた。橙色の髪に整った顔立ち、大抵の人が可愛いや綺麗だと思うであろう少女だ。

ではなぜこんなところで寝ているのか。それは先ほどしんのすけが行ったシュミレーションにの後遺症である、霊子ダイブに慣れていない場合表層意識が覚醒し切らず意識が朦朧とするのである。

そこに色素の薄い髪に片目を髪で隠し眼鏡をかけた少女が小さなリスのような動物を追いかけて通りかかる。

リスのような動物はその寝ている少女の元に行き頬をペロペロと舐めている。

寝ている少女に気づいた彼女は少し驚き、すぐに少女に駆け寄った。するとリスのような動物のペロペロがきっかけなのか少女は目を覚ました。

 

「あの、朝でも夜でもありませんから、起きてください、先輩」

 

「……あなたは?」

 

「いきなり難しい質問なので、返答に困ります。名乗るほどのものではない________とか?」

 

「ほうほーう、お姉さんは名乗らないのですなぁ」

 

「え?あ、貴方は誰ですか?一体どこから」

 

「オラ野原しんのすけ、5才。ひきわりより小粒納豆がタイプです。埼玉のカスカベって所に、とーちゃんとかーちゃんと、妹のひま、それから犬のシロの4人といっぴきで住んでるゾ。双葉幼稚園、ひまわり組のボーちゃん、ネネちゃん、マサオくん、風間くんとカスカベ防衛隊としてみんなの平和をお守りしてます!お姉さん達もオラに密着ガードされてみる~?」

 

「い、いえ、遠慮しておきます」

 

「オラのことは気軽にしんちゃんって呼んでね。それで、そっちのお姉さんはなんて言う名前なの?」

 

「私は藤丸立香。よろしくね、しんちゃん」

 

「エヘヘ〜よろしくだゾ立香お姉さん!ところでここどこ?」

 

「ここはカルデアのエントランスゲート前の廊下です。先輩はここで寝ていたんですが、しんちゃんはどこから来たんですか?」

 

「オラなんか計測するからってオルガマリーお姉さんと部屋に居たんだけど気づいたら寝てたんだゾ。おきたら誰も居ないし仕方ないから廊下に出て歩いて来たんだゾ」

 

「それって所長と一緒にいたってことですか?だとしたら説明会のために先に出たのかもしれませんね」

 

「説明会って?」

 

「今回集まったマスター候補に対しての説明会です。今後の事についてや、作戦内容のミーティングのようなものです」

 

「それなら私たちもいかないと。しんちゃんはなんでカルデアにいるの?お父さんやお母さんは?もしかして迷子?」

 

「そう、オラは愛の迷い子、よかったらオラの愛の保護者になってくれませんか?」

 

「え?……え?」

 

「はぁ、よく分かりません」

しんちゃんお得意のナンパに立香も眼鏡の少女もタジタジ。ツッコミのいないしんちゃんはどんどんボケたおしていくのだ。

 

「フォウフォーウ!」

するとしんのすけと立花の足元から鳴き声が聞こえてくる。

 

「そういえばフォウさんの紹介をしていませんでしたね。このリスっぽい方はフォウ、カルデアを自由に散歩する特権動物です。私はフォウさんにここまで誘導されお休み中の先輩を発見したんです」

 

「フォーウ。ンキュフォーウ!」

フォウはそう鳴きながらその場を離れてまたどこかへ行ってしまった。

 

「ん〜、シロみたいに芸をおしえたりできそうですな」

 

「シロ?シロってさっき言ってたペットの事?」

 

「そうそう、うちのシロは賢いんだゾ。あとで見せてあげるゾ」

しんのすけはシロと仲良くなれそうだとどこかに行ってしまったフォウのことを考えていた。

するとそこに緑の服を着たモジャモジャなもみあげを持つ男が歩いてきた。

 

「ここにいたのかいマシュ、1人で歩き回っては駄目じゃないか。……おっと、先客がいたのか。初めまして、私はレフ・ライノール。ここで働かせてもらっている技師の1人だ」

 

「初めまして、藤丸立香です」

 

「オラ野原しんのすけ、五才!」

 

「ふむ、藤丸立香君に野原しんのすけ君か、しんのすけ君は元気があっていいね。野原しんのすけということは最後のマスター候補者は君だね。藤丸君も48人目の一般採用のマスター候補者か」

 

「オラのこと知ってるの?」

 

「ああ、知ってるとも。私もここの職員なんでね。しかもまだ幼稚園児だと聞いていたから印象に残っていたよ」

 

「エヘヘ〜それほどでも〜♪」

 

「「「いや褒めてない、褒めてない」」」

とまぁこんな感じで喋っていたがマシュと呼ばれた少女があることを思い出す。

 

「あっ、説明会のことを失念していました!もう時間がありません、早く向かいましょう!レフ教授、私も説明会の参加が許されるでしょうか?」

 

「うん?まあ、隅っこで立っているくらいなら大目に見てもらえるだろうけど……なんでだい?」

 

「先輩としんちゃんを管制室まで案内するべきだと思ったからです。先輩はまた熟睡する可能性があります」

 

「君を1人にすると所長にしかられるからなぁ…結果的に私も同席する、ということか。まあ、マシュがそうしたいなら好きにしなさい。立花君もしんのすけ君もそれでいいかい?」

 

「よろしくお願いします。レフさん、マシュさん」

 

「よきにはからえ〜」

 

「分かりました。それと先輩、私のことは呼び捨てでお願いします」

 

「話がまとまったようだから早く行こうか、所長は少々短気なんだ」

レフがそういうとしんのすけ達はマシュの先導のもと管制室へと歩き出した。

 




なんか自分でも書いていて訳わかんなくなってきました笑
途中からキャラが空気だったり、地の文が少なかったりetc
少しずつ練習していきます。

誤字・脱字・ご指摘ありましたらお伝えください。

*蛮鬼さん、Dr.クロさん誤字報告ありがとうございます。

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