クレヨンしんちゃん〜嵐を呼ぶ人類お助け大作戦!〜   作:ちりめん山椒

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どうも最近しんのすけのナンパ台詞を考えるのが楽しいオリフィス01です。今回あの大御所歌手の名を冠するアレがでてきます。もちろん運営様に許可を取ってあるので違反ではありません。

皆さんは今回のボーイズコレクションは引きましたか?私は今回は引かずに貯めようと思います。おじいちゃんでの傷がまだ癒ないんでの。

不快な思いになると感想がありましたので、一部変更させていただきました。


悪のもみあげ顕現、だゾ

アーサー王がしんのすけ目掛けて剣を振り下ろした時、しんのすけに向かっていく影があった。

 

「アンアン!」

 

その影はしんのすけに体当たりを食らわせ剣の軌道からしんのすけ共々外れる事が出来た。しんのすけがぶつかって来たものを見ると白い毛がみえる。

 

「お〜! シロ〜オラのこと助けてくれたのか〜! ありがとぉ〜。帰ったらおつやいっぱい上げるからな〜」

 

「ハッハッハ、アン!」

 

その影はしんのすけの飼い犬のシロだった。しんのすけは助けてくれたシロを抱きしめくるくる回っている。が、直ぐにシロを離し、剣を振り下ろしたアーサー王に対し、説教を始める。

 

「んもぉ〜、こんな物騒なもの人に向けちゃダメでしょ〜。怪我したらどうするの?」

 

説教をされている当のアーサー王は、その言葉を無視してしんのすけに向かって水平切り繰り出した。急に剣が迫って来たしんのすけは驚き後ろに大きくのけぞり、それを回避したが仰け反りすぎて地面に頭をぶつけた。アーサー王は避けられる事も予想していたのか素早く斬撃を加えて行くのだが、頭をぶつけた痛みであちこちをのたうち回るしんのすけに当たることはなかった。

 

「あひぃあひぃあひぃ!うおぉ痛いゾ〜」

 

結果、のたうち回っているうちにマシュ達の所に戻って来たしんのすけ。アーサー王は息を切らしながらあり得ないものを見るようにしんのすけを見ている。

 

「なんなのだその子供は⁉︎ 本当に人間なのか⁉︎」

 

「私たちにも分からなくなって来たわ……。あの子本当に人間よね? 実は英霊でしたって言われても今なら驚かないわよ……いや確かに今は半英霊みたいなものだけれど」

 

アーサー王の叫びにオルガマリーが応えようとするも、自分でもしんのすけが人間なのか疑わしくなってきて返答に困る。

 

「オラは春日部に住むちょっとお茶目な普通の幼稚園児だゾ!」

 

「ええいもう面倒だ。纏めて消滅してやろう」

 

アーサー王はそう言うと、しんのすけやマシュ達のいる場所へ手に持つ剣-------エクスカリバーを腰下で構えた。

 

 

「卑王鉄槌。極光は反転する。光を呑め!『 約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)!』

 

 

その口から紡がれるは破壊の詠唱。振り上げられたエクスカリバーから極大な黒い光の奔流が襲い掛かる。

 

「アクション仮面! オラとアクションビームで対抗しよう!」

 

「無理だしんのすけ君! 威力が違いすぎる。普通のアクションビームでは太刀打ちできない!」

 

しんのすけとアクション仮面か話している間にも黒光は迫ってくる。するとしんのすけ達の前に何者かが立ちふさがる。巨大な大盾を持つデミ・サーヴァントの女性、マシュである。マシュは盾を構えると同時に黒光が襲い掛かった。なんとか耐えることはできているが、マシュの顔は苦痛に歪んでいる。それを見たしんのすけはいてもたってもいられずマシュの足に掴まり後ろから支えるように力を入れる。それを見ていた立香もオルガマリーの制止を振り切りマシュ達の下へ向かう。立香もマシュの背中を押し、負けるものかと力を込める。

 

「マシュやしんちゃんが頑張ってるのに私だけ何もしないなんてできないよ! 私も一緒に頑張るからマシュも頑張って!」

 

「先輩……、はい! マシュ・キリエライト、絶対に勝ってみせます!」

 

 

「宝具、展開します……! うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁああ!!!!」

 

 

マシュが咆哮をあげ宝具を擬似解放する。盾の前に巨大な光の障壁ができ、アーサー王の黒光を防ぎきった。立香達は大いに喜んだ。がしかし、その喜びもすぐに消え去った。アーサー王が先ほどと同じ構えを取っていたからだ。アーサー王は現在大聖杯からの魔力補給がある。と言うことはつまり宝具撃ち放題だと言うこと。だかこちらもただではやられない。

 

「しんのすけ君。さっきはアクションビームでは太刀打ちできないと言ったが、普通(・・)のアクションビームならとも言ったね?」

 

「ほい」

 

「ここは私の宝具を解放しようと思う。しんのすけ君も手伝ってくれるかい?」

 

「おお〜! オラアクション仮面のお助けするゾ!」

 

「よし! では今から私と共にこの言葉を言ってくれ。……いくぞ」

 

 

「「悪を滅ぼす正義の歌声。今ここに見参せん!」」

 

 

するとしんのすけとアクション仮面を光が包み込み。その形を大きく変えていく。それは広く高くなっていき、光が収まると、そこにあったのは煌びやかで巨大な衣装を身に纏い、左右の広がった個所に巨大なペガサス、アクション仮面やしんのすけが顔を出している下には日本の某大御所歌手の女性を模した機械が瞼を閉じて祈りを捧げるように両手を合わせている。そしてそれはとてもデカイ。劇場のステージを端から端まで使うくらいデカイ。

 

「な、なんなのよこれ⁉︎これが宝具だって言うの⁉︎」

 

オルガマリーが遠くから何か言っているが他は全員無視。アーサー王も頬を引きつらせているがすぐに引き締め、先ほどと同様の一撃を放った。こちらに向かってくるレーザーの如し黒光に焦る事もなくアクション仮面としんのすけは必殺の名を呼んだ。

 

 

「「小林幸子アクションミレニアムびぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃいぃ」」

 

 

ビームの所で某大御所歌手の目と口が開き、ビブラートのよく聞いた音声が放たれると同時に小林幸子アクションミレニアムビーム発射装置から超音波の如きビームが放たれ、アーサー王の黒光が激突する。

 

最初は互角の威力で一進一退の攻防が繰り広げられていたが、徐々にしんのすけ達が押され始めた。だんだん黒光がミレニアムビームを押しのけてこちらに迫ってくる。このままでは後ろにいる立香達も殺されたしまう。そう考えたしんのすけはある行動に出た。

 

「アクション仮面。オラに考えがあるゾ!」

 

「それは本当かいしんのすけ君! 私も君に従う!」

 

「それじゃぁいくゾ。ゴニョゴニョ」

 

「いぃっ⁉︎ ほ、本当にそれで大丈夫なのかい……? ええい従うと言ったんだ。男に二言はない! 皆さんここから離れてください! 今すぐに!」

 

しんのすけの話を聞いたアクション仮面は直ぐに立香達に離れるように伝える。全員が離れたことを確認したしんのすけは背負っているバックからカードを一枚取り出した。もう分かるだろう、スゲーナスゴイデスのトランプだ。オルガマリーに渡した枚数を抜くと、残り50枚になる。実はヘンダーランドでオカマ魔女を倒した後、メモリ・ミモリ姫から新しいカードをお礼として受け取っていたのである。しんのすけは頭にある物を思い浮かべ、魔法の言葉を口にする。

 

「スゲーナスゴイデス!」

 

そしてしんのすけの前に現れたのは黄色いブロック状のお菓子。ヘーデルナ王国で作られ、かつてしんのすけがスパイとして取りに行ったもの……『メガヘガデルⅡ』である。しんのすけはこれを自分とアクション仮面の分を呼び出し、同時に食べた。少量でも大量のガスを生成する『メガヘガデルⅡ』はしんのすけ達のお腹を膨らませながらどんどん生成され収まる頃には宝具の形が変わるほど膨張していた。

これで準備が出来たとしんのすけは判断し、作戦を決行した。

 

「オッナラターーボ!!!!」

 

バヒュゥゥゥゥゥゥゥン!!!!

 

後方に大量のオナラを噴出しながら巨大な宝具がアーサー王めがけてミサイルの如く発射された。背面は壁であったので作用反作用の法則により射出されたのだ。アクション仮面が離れろと行っていなければ今頃立香達は悶絶していたことだろう。

 

発射された小林幸子アクションミレニアムビーム発生装置ミサイルはアーサー王の黒光を押し返しながら一直線に飛んでいく。アーサー王も黒光の威力を上げるが最後まで阻止することはできなかった。黒光を搔き消しアーサー王に宝具ごと激突した。

 

「……私達は要らないのではないか?」

 

最後まで戦闘に参加することのなかった又兵衛がそう呟く。

 

「あの伝説のアーサー王がこんなに呆気なく倒されるなんて……。これは夢かしら」

 

「あっ⁉︎ 所長しっかり! 気をしっかり持ってください!」

 

目の前のことが信じられないオルガマリーは気を失いそうになって倒れかけたがマシュと立香が支える。

 

『もうしんのすけ君だけでいいんじゃないかな……?』

 

通信越しにロマンまでそういう始末。件のしんのすけはアクション仮面共々宝具を収め、アーサー王の下に立っている。

 

「ね〜ね〜お姉さん。大丈夫?」

 

「……フッ。知らず、私も力が緩んでいたらしい。最後の最後で手を止めるとはな。聖杯を守り通すつもりだったが、己の執着に傾いたあげく敗北してしまった。結局、私ひとりでは同じ結末を迎えるということか」

 

「お姉さんはひとりだったの? 一人でこのせい…はい?ていうのを守ってたの? アサシンとかランサーとか洞窟の前にいたお兄さんは?」

 

「ふん。あいつ等は私の手駒なだけだ。アーチャーは……正気を保っていたがな」

 

「ん〜よくわかんないけどひとりって寂しくない?」

 

「寂しい……か」

 

「そう、寂しい。オラには父ちゃんや母ちゃん、妹ひまわりにペットのシロ。家族がいるけどお姉さんには今誰もいないんでしょ? オラはそれは寂しいと思うゾ。だからお姉さんが一人にならないようにオラが一緒にいてあげるゾ! おいでシロ!」

 

「アン!」

 

「お〜よしよしえらいゾ〜。今ならシロもいるゾ。これで寂しくないでしょ?」

 

「……最初は訳のわからない小僧だと思っていたが、なかなか面白い奴だ。ああ、確かにひとりじゃなければ寂しくないな。小僧、名前を聞かせろ」

 

「オラ小僧じゃないゾ! 野原しんのすけだゾ!」

 

「野原しんのすけか、覚えておこう。しんのすけもさっき言った自分の言葉を忘れるのではないぞ」

 

「もろちん! オラ美人なお姉さんとの約束と男の約束は絶対守るゾ!」

 

「……フッ。そうか、なら良い。しんのすけ、お前はこれからも戦いに身を投じる事になるだろう。グランドオーダー______聖杯を巡る戦いは、まだ始まったばかりだからな」

 

「アーサー王。君は何か知っているのか?」

 

「アクション仮面といったか。貴方ものちに知る事になる。今言えることはそれだけだ」

 

アーサー王はそう言うと光の粒子になってかつてのコンピュータウイルス豚侍のように消えて行った。その場に黒に赤のラインの入ったバイザーと透明な結晶を残して。

しんのすけがそれに気付き、拾った時、洞窟の入り口から

 

「なんだよもう終わってるじゃねぇか」

 

と言う聞き覚えのある声が聞こえてきた。しんのすけが振り返るとそこにいるのは上半身裸の兄貴ことキャスターだ。

 

「おお〜! 兄貴も無事だったんだ〜。て、なんで上裸なの、露出が好きなの?」

 

「ちげぇよ! 戦闘中にちょっとな」

 

「ふ〜ん。って兄貴も体が金色のつぶつぶになっていってるゾ⁉︎」

 

しんのすけの言う通り、キャスターの体もアーサー王同様光の粒子になっていっている。

 

「あぁ。ここで強制送還らしい。後は任せたぜ、しんのすけと嬢ちゃんたち。次があるんなら、そん時はランサーとして呼んでくれ!」

 

そう言うとキャスターも消えていった。

 

「セイバー、キャスター、共に消失を確認しました。……わたしたちの勝利、なのでしょうか」

 

『ああ、良くやってくれたマシュ、立香ちゃん、しんのすけ君! 所長もさぞ喜んでくれて……あれ、所長は?』

 

ロマンが所長何処か気にしだした頃、その所長はひとりアーサー王の言ったことに疑問を持っていた。

 

「……冠位指定(グランドオーダー)……あのサーヴァントがどうしてその呼称を……?」

 

「……何か気になることでも?」

 

そこに立香が声をかける。

 

「え……? そ、そうね。良くやったわ、立香、マシュ、しんのすけ。不明な点は多いですが、ここでミッションは終了とします。まずあのしんのすけの持っている結晶体を回収しましょう。セイバーが異常をきたしていた理由……冬木の街が特異点になった原因は、どう見てもアレのようだし」

 

「はい、しんちゃーん! その結晶体を私たちに渡してくだ______な⁉︎」

 

マシュがしんのすけに結晶体を渡すように言った言葉が途中で驚愕により途切れる。何処からか男性のものと思われる声が聞こえてきたからだ。

 

「いや、まさか君達がここまでやるとはね。計画の想定外にして、私の寛容さの許容外だ。48人目と49人目のマスター適正者。全く見込みのない子供だからと、見逃してあげたのが私の失態だよ」

 

その声の主は大聖杯の前に姿を現した。モスグリーンのタキシードを身に纏い、同色のシルクハットを被るその人物。その名は

 

「あっ! ばくはつもみあげ!」

 

__________ばくはつもみあげである。




と言うことで、大御所歌手の装置がやっと出せました。最初に考えてたのと違かったけどまぁいっか!そしてフォウと又兵衛さんが完璧に空気になってしまわれた……私の文章力の無さが恨めしい。

オルトリアの口調がわからないんですよねぇ。マテリアルを見ながら書いてるんですけどチグハグな表現がありましたらお知らせください。

次回で序章も最後になると思うので、その次は番外編が始まります。

誤字・脱字・御指摘ありましたらお知らせください。

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