クレヨンしんちゃん〜嵐を呼ぶ人類お助け大作戦!〜   作:ちりめん山椒

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カルデアに、行くゾ

小学生以下なら外に出て遊ばないと損だと感じるだろうよく晴れた日、さらに小さい幼稚園児たちがかわのそば公園で遊んでいた。

周りの大人達から見たら微笑ましい光景だろう。しかし実際に通り過ぎた大人達は驚愕しながら二度見する。

 

「お帰りなさいあなた、今日は夕食食べるわよね?」 「ワンッ」

 

「あー、今日も仕事先で食べてきたんだ。悪いけど夕食はいらないよ」

 

「最近いつも仕事先で食べて来るわよね、昔は必ず家で食べてくれたのに…、この間なんて仕事だとか言って2、3日帰ってこなかったじゃない。ねぇ、なんの仕事をしてたの?」 「ワンッ」

 

「お前には関係ないだろ。こっちだって取引先との付き合いがあるんだよ」

 

「嘘ばっかり、じゃあこの写真の女は誰なのよ!こんな手を組んだりして!」 「ワンッ」

 

「なっ、なんだその写真は⁉︎なんでそんな物があるんだ⁉︎」

 

「あなたの最近の行動が不自然だから探偵を雇って調べさせたのよ!そしたらこんな写真が送られてきて!今日の問で本当のこといえばまだ余地はあったけどもう許せない!この子とペットのおにぎりと一緒に実家に帰らせてもらいます!」 「ワンッ」 「ボー」

 

「そ、そんな!待って〜!僕を1人にしないでくれ〜!相手とも別れるから〜」

 

「んもぉ〜トオルさんたら〜そんなこと言ってイ・ケ・ズゥ♥︎」

 

「こ、こらしんのすけ!ここは出番じゃないだろ!」

 

「何やってるのよしんちゃん、もぉ〜はい一旦終了!」

 

「あ〜やっとおわったよぉ」

 

「ボー、お疲れ、お疲れ」

 

 

と、こんな風にベタベタな昼ドラを展開している幼稚園児達達を見れば誰だって驚愕する。

 

 

「もぉ〜しんちゃんが変なとことで出て来るから」

 

「エヘヘへ〜今の場所で出たらいいと思いまして」

 

「リアルおままごとはリアルを追求するの。急にアドリブを入れないで」

 

「ほっほ〜い」

 

「僕もうずっと犬の真似してたからしんどかったよぉ」

 

「僕は、赤ちゃんの真似、大変だった」

 

「マサオ君もボーちゃんも良かったわよ、この調子で次も頑張ってね!」

 

「僕はもう疲れたよ、なんなのさ日々の仕事の疲れに癒しが欲しくて不倫に走ったけど妻にすぐバレた夫って」

 

「そんなの決まってるでしょ風間君。こういう役が風間君に似合うからよ」

 

「何気にひどくない?ネネちゃん…」

 

「オラはトオルちゃんの不倫相手〜♪」

 

「しんちゃん?今度からはしっかりやってよ」

 

「えぇ〜、オラ別の遊びが『いい?』ヒィ⁉︎わ、わかったゾ…」

 

「も、もう今日は遅いし帰ろうよ。ね、みんな?」

 

「そ、そうだね。もう6時だよ」

 

「ボー、もうじき、暗くなる」

風間君が公園の時計を見て帰るように話を逸らすと同じく時計を見たマサオ君とボーちゃんも同意する。

 

「あらもうこんな時間?しょうがないわね、明日もまたやるからしっかり覚えておくのよ!じゃあね!」

 

そう言ってネネちゃんは小道具をタイヤのついた箱に入れると一足先にかえっていった。

 

「明日もやるのか…」

 

「ネネちゃん怖かったゾ」

 

「仕方ないよしんちゃん、ネネちゃんリアルおままごとはガチだもん」

 

「ボー、それじゃあみんな、また明日」

 

「ほっほ〜い!それじゃ、お達者で〜」

こうして幼稚園児五人組、しんのすけ、ネネちゃん、マサオ君、風間君、ボーちゃんはそれぞれ帰路についた。

 

 

 

○●○●○

 

そしてしんのすけは家のドアを開け、帰ったことを知らせる挨拶を言う。

 

「ただいマンボーは恥ずかしがり屋〜♪」

 

「おかえリスはイタズラ好き〜♪しんのすけー先にお風呂はいってきなさーい」

 

「ブ、ラジャー!」

しんのすけは母のみさえに言われて脱衣所に向かう、すると後ろからドアの開く音が聞こえて来る。

 

「ただいまー、今帰ったぞ〜」

どうやら父のひろしが帰ってきたようである。

 

「おお〜!父ちゃんおかえりぃ!」

 

「おっ!しんのすけ〜今帰ったぞ〜!てかなんで裸なんだよ…」

 

「母ちゃんが先に風呂入ってこいって」

 

「お!じゃあ今日は父ちゃんと一緒にはいるか!」

 

「おお〜!」

 

「あなたおかえり〜、今日はやけに早いのね」

 

「おうみさえただいま、それがなんだか変なんだよ。今日部長に呼ばれて今日はもう帰りなさいって言われたんだ。なんでか聞いても答えてくれなくてさぁ」

そう、今日ひろしは自分の仕事場である双葉商事で仕事をしていると部長に呼ばれて今日は帰るように言われた。理由を聞いても答えてくれなかったが、部長はひどく真剣な顔をしていた。

 

「なんででしょうねぇ?」

 

「まあ、ラッキーだと思って帰ってきたけどな、あははは!そう言うわけで今からしんのすけと風呂入るよ」

 

「わかったわ。ひまのことも後で面倒みてね、その間にご飯作っとくから」

 

「たいあう〜」

 

「了解了解っと、さてしんのすけ!風呂でぞうさん踊りやろうか!」

 

「おお〜!父ちゃんふともも〜!」

 

「それを言うなら太っ腹だろ?」

 

「そーともゆー。それじゃあ出発おしんこー!ナスのぬか漬けー!」

こうして野原家は家族団欒の時間を過ごす。しかしこの後大変な大冒険が始まることをこの時野原一家は知る由もなかった。

 

 

○●○●○

 

 

そしてひろしとしんのすけは風呂でしっかりぞうさん踊りをしてひまわりの世話をしながらご飯ができるのを待っていた。そうしてひまわりと遊んでいるとみさえがご飯作り終えてお盆に乗せて持って着た。

 

「しんのすけ、シロのエサ入れてきて」

 

「ほっほ〜い」

シロは昔しんのすけが拾ってきた名前のとおり真っ白な毛並みの犬でありしんのすけ達に大変なついている。色々な芸も出来て結構賢かったりするがよくしんのすけがエサを与えるのを忘れたりするせいでエサのない日がよくあるかわいそうな犬だったりする。

「シロー、ご飯だゾー」

 

「アンアン!ハッハッハッ」

 

そして今日のお昼もエサを忘れられたシロは待ちに待ったエサに嬉しさから尻尾を左右にすごい勢いで振っている。

 

「そうかそうか嬉しいかシロ、ほらたーんとお食べ」

 

「アン!」

シロは嬉しそうにエサにがっつく。よほどお腹が減ってたようで食べる速度もすごい早い、どこぞの腹ペコ王といい勝負だ。

 

 

しんのすけはそれをみた後に家の中に戻り、リビングで家族揃ってご飯を食べ始める。もちろん食べる前の挨拶も忘れない。

 

「「「「いただきます!(たたたたたぅ!)」」」」

そして野原一家の楽しい食事は続いていった。途中しんのすけが嫌いなピーマンを残そうとしたのをみさえに口にねじ込まれたりもしたが…。

 

そして寝室に布団を敷き寝る準備に入るところにシロの吠える声とインターホンの音が聞こえてきた。

 

 

☆★☆★☆

 

 

「ここがあの子供の家ね」

今、野原一家の家の前に銀髪を腰まで伸ばした美少女を先頭にした黒ずくめの集団がいた。

この集団の目的は野原一家の拉致・連行、なぜそんな物騒なことを行おうとしているのかはまだ不明である。

 

「本当はやりたくないけど、今は人理継続のため猫の手も借りたいくらいなのよ…」

何か言い訳めいたことを言っているが今からやろうとしていることははたから見たらただの犯罪なので結局意味はない。

 

「とにかく今からインターホンを押すから出てきたところを抑えて連れて行くわよ!」

銀髪の少女が背後の集団に命令を出しインターホンを押すと奥から犬の吠える声が聞こえて来る。完全に集団を警戒している声だ。

 

「うるさいわねぇ!こっちは忙しいのよ犬っころ!」

犬の吠える声に銀髪の少女が逆に吠えた。やることが山積みでこの少女も

ストレスが溜まっていたので少々短気になっていたからである。

 

「はーい。どちらさまですかー?」

すると家のドアから男性と赤ん坊を抱いた女性が出てきた。それを期に少女が合図を出し黒ずくめの集団が一斉に襲いかかった。

 

 

☆★☆★☆

 

 

所変わって家の庭にしんのすけはいた。インターホンが聞こえてきたところで滅多に吠えないシロが警戒心をあらわにするように吠えたのだ。それに疑問を持ったしんのすけは窓を開けてシロの様子を見にいった。

様子を見に行くとシロはしきりにドアの方に向かって唸ったり吠えたりしている。

 

「どうしたのシロ?そんなに発情して〜」

 

「キャン⁉︎クゥーンクゥーン」

シロは誤解だとばかりに首を左右に激しく振る。

そして首輪につながった紐をしんのすけに待つように咥えてさしだしてききた。

 

「何?玄関に行きたいの?んもぉ〜しょうがないですなぁ〜シロは」

しんのすけは犬小屋につながれた紐をとって片手で持ちながらシロと玄関に向かった。

 

庭の方から回ってきたらちょうどその時ドアの方からヒロシとみさえが出てきたところだった。

 

「お?父ちゃん母ちゃん誰が」

きたの?と言葉が続くことはなかった。

ヒロシとみさえがドアから出てきた瞬間黒ずくめの集団が一斉に襲いかかったからだ。

 

そして何かを鼻に近づけられた後にヒロシとみさえは崩れ落ちるように黒ずくめの集団にもたれかかった。ひまわりは銀髪の少女に抱きとめられたが寝ていたので泣くことはなかった。

それを見たしんのすけはシロとともにヒロシ達のところに駆けつけた。

 

「父ちゃん!母ちゃん!何がどうなってるの⁉︎」

しんのすけは大きな声で呼びかけるが返事がない。そんなしんのすけとシロに銀髪の少女が近づいてきてこう言った。

 

「あなたが野原しんのすけね?悪いけど貴方には私たちについてきてもらうわ。貴方の家族と一緒にね」

 

「…お姉さん誰」

 

「私はオルガマリー・アニムスフィア、人理継続保障機関フィニス・カルデアの所長をしているわ。貴方にはマスター適性があることが判明したので連れて行くことが決定したの」

 

「陣地計測和尚気管フィリップ・カルメラ?誰それ」

 

「人理継続保障機関フィニス・カルデア!いわば地球の未来を守る組織よ!」

 

「ほうほう、それよりお姉さん玉ねぎ食べれる〜?」

 

「な、何よ急に…、食べれるに決まってるでしょ」

 

「ほうほーう、いや〜お姉さん綺麗だなーって思って、オラが後10歳若かったらほっとかないゾ」

 

「10歳若かったらって貴方五歳でしょ!バカにしてるの⁉︎」

 

「まぁまぁ細かいことは気にしない気にし無い〜」

 

「なんか調子狂うわねこの子の相手すると…。とにかく貴方には私たちのもとに来てもらいます!手間をかけさせないで!」

 

「おおぅ、このお姉さんなんだか怖いゾ。んとねぇそれってどのくらいかかるの?春日部のどこ?遠いなら準備したいんだけど」

 

「春日部の中じゃないわよ。日本どころか海外に行くのだから」

 

「おぉ!おらメキシコなら行ったことあるゾ!取り敢えず荷物準備してくるー!」

 

「ちょっと!待ちなさい!」

そう言ってしんのすけはオルガマリーの静止も聞かずに家の中に入って行った。そしてひろし達が襲われたこともしんのすけは忘れていた。

 

しんのすけは家の中に入るとかつてヘンダーランドに1人で行った時のようにリュックサックの中にアクション仮面のフィギュアやカンタムロボ、ぶりぶりざえもんの描かれた画用紙や怪獣シリマルダシにスゲーナスゴイデスのトランプ、数々のコスプレ衣装に伝説のアクションカードNo.99と又兵衛からもらった刀、カスカベボーイズ変身パンツにサンバホイッスルとスパイヨーヨー、そして忘れてはいけないおやつのチョコビ。これをカバンに入れ(ようにも入らないからコスプレ衣装は黒ずくめの集団の男に渡した)、オルガマリーのところまで戻って来た。

 

「準備オッケー!」

 

「やけに素直ね、今の状況わかってるの?」

 

「お姉さんと旅行行くんでしょ?あ、父ちゃん母ちゃんこんな所で寝てると風邪ひくゾ」

 

「全くわかってないわね…。まぁいいわ取り敢えず眠らせなさい」

オルガマリーがそう言うと黒ずくめの集団がしんのすけに何かを嗅がせた。

 

「何するんだ!」

そして何かを嗅がされたしんのすけはそこで意識を失った。

☆★☆★☆

 

 

しんのすけがヒロシ達のように崩れ落ちるように気を失ったのを確認するとオルガマリーは直ちにこの場を立ち去るように行動を移した。

 

「アンアン!」

それを見たシロはしんのすけに向かって走り出そうとしたが集団の1人に捕まって籠に入れられてしまう。

そして部下の何人かを家に残してオルガマリー達はしんのすけ達を連れて行った。




初めましてちりめん山椒という者です。大学入試が終わり暇になったので久しぶりに小説を書こうと思い、リハビリ感覚でやっていきます。
なんか色々詰め込みすぎた感が否めない…。
スゲーナスゴイデスなどの映画のアイテムは大事に保管していた設定でお願いします。
と言うかこれサブタイトル詐欺じゃん…、次回は行くので許してください何でもしマシュから

私はクレヨンしんちゃんもFateも好きですがFateはstaynightとプリズマ☆イリヤのアニメとFGOしか知りません。
クレヨンしんちゃんは3分ポッキリ大進撃までのDVD持ってます。

誤字脱字ご指摘ありましたらお伝えください。

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