お前のような踏み台がいるか!(白目)   作:ジャック・ザ・リッパー

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内容を思い出すのに苦労する。


第一台

俺の名前は、伊織朱音。

踏み台転生者を目指し、頑張っている。しかし、俺は今困っている。その理由は、怒った高町なのはが俺のことを放さないことである。

 

「んにゃぁ、朱音くん」

 

「......どうした、嫁?」

 

「なんでもないの、ギュー!」

 

高町なのはが俺に抱きついて離れないのだ。可笑しい、俺は踏み台としての行動は正しく行った筈だ。なのはを嫁扱いもした、頭も撫でた。他には......ああ、気持ち悪い笑顔でなのはを誉めてないな。忘れるところだった。

俺は、なのはに笑顔で質問する。

 

「嫁よ、俺のことを好きか?」

 

「ええ!?いきなりにゃにを!?えっと、その......ううぅ。」

 

俺の質問になのはは、俺の胸に顔を隠すため埋めてしまった。しかし、耳まで赤くなっているので顔が赤くなっているのがわかる。

 

「俺は嫁が好きだぞ。なのは、お前の答えを聞かせろ」

 

「それは......。もう、バカ!朱音くんのそういうところ嫌い!」

 

なのはは、そう答えると怒りでぎゅっと締め付けてくる。

良し!なのはが俺のことを嫌いと言ったぞ!

踏み台転生者としていい仕事したぜ!だけど、あんな臭い台詞を言ったせいで、俺も真っ赤なんだろうけどな。

そうこうしているうちに時間は過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、俺はなのはに誘われて翠屋に来た。目的はケーキを食べることだ。なんでもなのはのお父さんの怪我が治り、家族に俺を紹介したいらしい。

なぜ紹介したいのかはわからないが、あの日からなのはがべったりくっついてくる。二人で遊ぶ時間の3分の1は、なのはが俺を絞め殺しにきている。

 

もしかして、なのはは俺を消すためにかの有名なシスコン、恭ちゃんを俺をけしかける気じゃ......。いや、考えるのはよそう。そこまで嫌われてないことを俺は願った。

俺は、翠屋で美人のお姉さんに挨拶をした。

 

「どうもこんにちは、伊織朱音です。よろしくお願いします、お姉さん。」

 

「あら!きちんと挨拶ができるのね。今日はゆっくりしていってね。後、私はお姉さんじゃなくてなのはのお母さんよ。」

 

本当に可笑しいなこの世界は。この人が子供を二人も産んでこの若々しさなのか。高校生の制服を着てても違和感無さそうだ。

俺となのははケーキを頼んだ。

 

「お母さん、私はシュークリーム!」

 

「俺は、ガトーショコラをお願いします。」

 

「えっ、なら私も......。」

 

「なのは、お前はシュークリームにしておけ。」

 

「う、うん。」

 

少しすると、すぐにシュークリームとガトーショコラが運ばれてきた。なのははシュークリームを頬張って食べているが、俺は行儀よくガトーショコラを食べる。

なのはの顔を見ると、口の回りにクリームが沢山ついている。

 

「なのは、口の回りにクリームがついてるぞ。沢山な」

 

「は、早く言ってよ!もう!」

 

なのははそれを聞いて急いで口の回りについたクリームをティッシュで拭き取る。しかし、全部は拭き取れなかったようで頬にもついていた。俺は、そのクリームをとってやることにした。

 

「なのは、動くなよ」

 

俺はそう言ってなのはの頬についたクリームを親指でとった。それにしても、このクリーム美味そうだな。碧屋はシュークリームが有名みたいだし、指についたクリームをそのまま味見することにする。

 

「......美味いな。いいカスタードクリームを使っているな。ん?なのは、どうかしたか?」

 

俺がクリームの評価をしている中、なのはは俺を見て顔を真っ赤にして固まっていた。もしかして.....俺がクリームを食べたことを怒っているのか?食い意地が張っているな。仕方がない、俺のガトーショコラの残りを分けてやるか。

 

「ほら、なのは。俺のガトーショコラ、食べてもいいぞ。」

 

俺はなのはに向かってそう言うが、高町は口を開いて固まったまま動かなかった。仕方がないので俺はガトーショコラをフォークで刺してなのはの口の中に入れておいた。

 

その瞬間、酷く鋭い殺気を浴びせられた。その殺気の出所はわかっている、高町なのはの兄である恭也からだ。恭也はカウンターからゆっくりと俺に近づいてこう言ってきた。

 

「お前はなのはの友達だな。」

 

「そうだが、なんですか?」

 

「道場までついてこい。お前がなのはの友達に相応しいか、俺が見極めてやる。」

 

おい待て、その理屈は可笑しい。何故友達を見極めるのに道場に連れていく必要があるんだ?このシスコン、絶対俺がなのはと友達なのが気に入らないから理不尽な暴力で俺をボコボコにしたいだけだろ。

 

「お断りさせてもらう、やる理由がない。」

 

「そうか......。なら、お前のような腰抜けがなのはを守れる筈もないか。もう二度となのはに近づくな。」

 

うん?何言ってるのこの人?

この人はあれか?戦闘民族で、男は強くないと女の子と仲良くしてはいけない風習でもあるのか?

まぁ、そこはもういい。しかし、なのはに近づけないとなると、踏み台として過ごすにはかなり致命的だぞ。

何たって、嫁を言う相手がいなくなるのだからな。負けるとはわかっているが、仕方無いか。

 

「......わかった。でも、あんたは間違ってるよ。」

 

「間違っているだと?」

 

「ああ。俺がその間違った思い込みを叩き直す!」

 

俺とシスコンは、原因であるなのはをおいて道場に向かった。


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