お前のような踏み台がいるか!(白目) 作:ジャック・ザ・リッパー
プロローグ
俺の名前は、伊織朱音[いおりあかね]。神様転生をした転生者である。
踏み台転生者目指してます。だから、名字と名前のくっついた二文字をとってオリシュ何て呼ぶなよ!絶対だぞ!
転生特典は、5つ!
逃走スキルEX、防御スキルEX、カウンタースキルEX、聖王オリヴィエと覇王イングヴァルトの子孫として生まれること、最後は保留こと神様に適当に決めてもらった(自分も何なのか知らない)。
最初の三つは、戦闘になった時用の特典だ。え?普通踏み台は、最強の武器とか能力を選ぶって?まぁ、そうだろうね。でも、この特典を選んだのは理由がある。
それは......踏み台って結構な頻度でヒロインやオリ主くんに殴られたり斬られてるイメージしか沸いてこなかったから(大体、踏み台の自業自得)、SLB級の技から逃げられるように逃走を、並みの攻撃をされても痛くないように防御を、理不尽に襲われたとき用にカウンターを手に入れたのだ。
最後に、みんなが突っ込みたいであろうもう1つの特典について説明すると、普通は銀髪オッドアイとか金髪オッドアイなんていきなり生まれてこられても日本人の親がビックリするだろうと思い、(神様から、名前は前世のものを使う事になるらしいので、日本人の親ということを予測)原作で金髪と銀髪のオッドアイキャラと言うと、聖王と覇王が俺の中で思い付いたのだ。
こうして、俺は銀髪オッドアイになった。
そして俺は、踏み台としての第一歩を踏み出そうとしていた。
公園で一人、ブランコに座って揺られている幼女を発見!綺麗な顔立ちとツインテール、そしてボッチな所から原作主人公である高町なのはだと特定した。
踏み台の最初の第一歩!それは、高町なのはを嫁扱いして嫌われること!見ず知らずの相手に、いきなり嫁扱いなどされれば嫌ってくれる筈だ!
そう思いながら、俺は幼女に話しかけた。
「おい、お前。」
「ふぇ?なに?」
「お前、一人なのか?」
俺がそう聞くと、幼女は顔を暗くしてうつむいて答える。
「う、うん......。そうなの」
「そうか、俺も一人だ」
「そうなんだ......」
「「............」」
ふえぇぇぇん(泣)。女の子と話したことなんて殆ど無いから、うまくしゃべれないよう。次、何て言えばいいの!?もうおうち帰りたい、誰か助けて!
俺がそんなことを考えていると、幼女の方から不安げな顔で話しかけてきた。
「よ、よかったら、一緒に遊ばないかな?」
「......いいのか?」
「う、うん!一緒に遊ぶの!」
その日から、俺は幼女と遊んでいた。
名前を聞いたら、やはり高町なのはだとわかった。遊ぶ内容は、砂で山を作ったり、おままごとが殆どだった。逆に鬼ごっこなどは殆どしていない。理由はなのはが遅すぎて相手にならないのだ。
あれ?何か忘れてるような?
なのはと遊んでから1ヶ月、表情を暗くしたなのはがいきなり自分の家庭の事情について説明してきた。お父さんが大きな事故で入院していて家族が忙しいこと、家族に迷惑をかけたくなくて一人で我慢していること、本当は家族に甘えたいこと。
いやいや、いきなりそんなこと説明されても困るんだけど。俺にできることなんて無いよ?あ、思い出した。
俺まだなのはを嫁扱いしてなかった!嫌われないと踏み台なれないじゃん‼よし!
「なのは、言いたいことがある」
俺は、なのはの頭を両手で掴み、目を無理やりあわせて踏み台としてなのはに伝えた。
「お前を俺の嫁にしてやる」
「......へ?」
なのはは、俺の言葉を聞いてポカンとしていたが、理解したのかみるみるうちに顔を赤くしていく。よし!怒ってるぞ!ここで畳み掛ける!
「なのはは、今から俺の嫁だ。異論は認めない」
「ちょ、ちょっと!朱音くん!いきなり、にゃ、にゃにをいってるの!?」
「お前が俺の嫁で、俺がお前の旦那だってことだ。家族に甘えたいんだろ?お前の夫である俺がお前を甘えさせてやる」
フッ、決まったぜ!踏み台として最高の台詞を俺は言いきったぞ!なのはは、俺の言葉を聞いて顔を赤くして俺を抱き締めてきた。何で!?と思ったが、いい感じに首に回った腕が決まっている。やっぱり怒って絞め殺しに来ていた。防御スキルが無かったら失神していた。
俺は、絞め殺しにきているなのはの頭を撫でながら踏み台の決め台詞を呟いた。
「全く、照れやがって。俺の嫁は可愛いなぁ」