仕事中に書くな!なんて言わないで…。
こ、こいつ…何を聞いてもご飯関連しか返事こねぇ…。会話が成り立たない。いや成り立ってるのか?俺の投げたボールの4分の1くらいキャッチしてくれてはいるけど、残りは全て飯!ピンクの悪魔もびっくりしちゃうくらい飯!
八幡「飯が…食いたいのか。」
赤城「はい!」
いや待てよ?これを上手く使うことによって、コイツを制御できるのでは?
八幡「よし分かった。夕飯の時だけは満足させてやれるよう配慮する。」
赤城「本当ですか!?」
八幡「あぁ。ただ条件がある。」
赤城「じ、条件ですか?」
八幡「当たり前だ。アイツらと同じ量しか働いてないお前が、アイツらの数倍食べるなら、その分働いてもらう。」
働かざる者食うべからず。あれ?もしかしてブーメラン?
赤城「それは一体…なんでしょうか?」
珍しくキリッとした表情している。似合ってはいるが、なんか違うんだよなぁ…。
八幡「つまみ食い禁止。」
赤城「…なんのことでしょう?」
八幡「そうか。ならいいんだ。カメラの映像やら、暁やら、加賀やらの証言、お前の部屋から見つかった菓子達とか…知らないなら仕方ない。」
証拠は掴んでいるんだぞアピールをしていると、キリッとした表情のままタラタラと汗をかきはじめる。
赤城「そ、それは、見過ごせませんね!」
ここまで来てシラを通す肝は心底感心するが、ここは俺も引けないのでな!
八幡「犯人を見つけ次第、メシ抜きの刑にするとしよう。」
赤城「ど、どのくらい?」
八幡「え?あー、2週間くらい?」
やべっ、具体的に考えてなくて適当言った。まあ2週間水さえ飲んでりゃ大丈夫だろ。
そこからの赤城の行動は早かった。
赤城「申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁ!!!」
八幡「うるさい。」
赤城「はいすいません。」
そう。土下座だ。滑からな動きすぎて、土下座プロを名乗っても良いくらいまである。俺でもそのレベルには達していないぞ?
八幡「とりあえずつまみ食い禁止、お菓子の持ち出し、後は加賀の執務を手伝う。こんな所か。出来そうか?」
赤城「一航戦の誇りにかけて!!!」
八幡「だからうるさいって…。」
大淀のやつ…コイツをどうにかして欲しくて寄越しやがったな?電に頼んでお仕置をしてもらおう。よしそうしよう。
八幡「ま、働いてくれるならそれでいい。明日から加賀を手伝ってやってくれ。そんじゃ話したい事は終わりだから帰っていいぞ。」
赤城「あ、ありがとうございます。それでは失礼いたします。」
そう言い赤城は部屋を後にする。
八幡は知らなかった。赤城がご飯を大量に摂取する理由を。前任が嫌がらせの目的で、一時期赤城だけに食料を与えていた事を。赤城にとって食とはトラウマなのだ。食を逆手に取り、無茶な攻略、雑務、ストレスの捌け口、性欲の発散、サンドバックと呼ぶには生易しい程の仕打ちを受けていた。
だからこそ今回の面談に赤城が選ばれたのだ。反動により食欲増進が起き、きっと八幡ならば上手く収めてくれると信じて。
結果は見ての通り半分成功、半分失敗に終わったが、過去を考えれば上々であろう。
八幡「さて…今日はこれで終わりか?」
そんなことは露知らず、自身のスケジュールを確認する八幡。
八幡「何故空き時間の所に可愛い文字で、見学って書いてあるんだ?」
犯人は想像つくが…八幡は考えるのを辞めた。
八幡「まあ約束しちまったからな…。行くか。」
八幡「それで?お前は何やってんだ?」
長門「いや…皆の成長を思い出に残しておこうとな?」
いやソレ盗撮…。俺の鎮守府にはどうして変なやつしか居ないんだ…。
長門「そんなことより、電の様子がいつもと違うのだが…何かあったのか?いや、悪い意味では無いのだ。ただなんと言うか、可愛らしかった電がまるで提督のような目をしているのが気になる。それなのに無理をしているようにも見えなくてな…。」
分かる…。分かるぞ。俺もそうだった。
八幡「面談で色々聞いてな。なんかよく分からんがああなった。」
長門「そ、そうか。という事は聞いたんだな?」
真面目な表情に戻り、真剣な声色で問いかけてくる。
八幡「ああ聞いた。薄々勘づいていたからそこまで驚かなかったがな。ただ色々話していたら…ああなったんだよ。」
長門「私でも解かすことが出来なかった電の心を…。流石だな。是非私にも伝授して欲しいものだ。」
八幡「そんな大層なもんじゃねぇよ。おかげで夢に出てきそうだし。」
あとヨダレは拭いとけよ?全部台無しだから。
そんな話をしていると、演習が終わったのかこちらに戻ってくる電達。
響「おや、珍しいね。司令官がここに来るだなんて。」
天津風「ちょ、ちょっと!電に何したのよ!目が怖くて訓練に集中できないじゃない!」
八幡「あー、悪い。諦めろ。」
電「司令官!お疲れ様なのです!本当に来てくださるとは思わなかったのです!」
おー…。キラキラしている。俺が言うには似合わないだろうが、嬉しさ満点のワンコを見ているようだ(目は見ない)そこまで喜んでもらえたら来たかいがあったな(目は見ない)
八幡「まあ約束してたからな。じゃあ俺は行くぞ。お前らも程々にな?」
そう言って立ち去ろうとするが、
大淀「あ、提督!ここにいましたか!」
八幡「どした?そんな慌てて。」
そういえばコイツの仕置メニュー考えてなかったな。如月に良い案ないから聞いておこう。
大淀「先程入電がありまして…。他の鎮守府から視察が来るようです。」
八幡「また急だな。そんで毎度の事拒否権は無いのね。」
この様子だと葉風さんじゃないのか。そうするとこの前の達磨って人か?
八幡「んで?誰が来るんだ?」
大淀「志村大将…です。」
八幡「誰ソレ。」
その名前を出した瞬間のコイツらの顔は一致してした。
「「うへぇ…」」
声にも出ちゃってんじゃん。一応相手は提督なんだから少しは隠そうよ。これから俺が相手するんだぞ?憂鬱になっちゃうじゃん。元々初対面だから憂鬱なんだけど。
八幡「そんなにヤバいやつなのか?」
この前の会議には参加してたのだろうか。クラスで顔と名前が一致しないあの感覚懐かしいなぁ…。
大淀「ヤバいと言うよりは…めんどくさいと言った方が正しいでしょうね。良い方なんですが。」
長門「何度か我々のために動いてくれた事もある。恩も感じていのだが…如何せん癖が強い。」
暁「私は、すこーしだけ苦手。レディでもちょっと無理かも…。」
あの暁ですら虚勢を張れないだと!?そうとうヤバいやつなのか…志村さんとやら。
八幡「大淀。一応葉風さんに一報入れておいてくれ。」
大淀「かしこまりました。」
はぁ…。今日も嫌な一日になるのが決定したな。
電「司令官…。もし何かあれば呼んでくださいなのです。」
八幡「あぁ。そうならない事を願うがな。」
目、怖ぇぇ!!!子供がしていい目つきじゃないからね!?
その内後書きに、軽く艦娘の日常的なサムシング書いていこうかな?サブストーリー的な?
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