比企谷八幡、提督に着任する!?   作:しーや(厨二全開)

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沢山の方がこの作品を待っていてくださっていて歓喜しております。
ただ久しぶりの執筆のため、八幡のキャラが掴みきれていない感が凄いので…あと2、3話は暖かい目で見守って欲しいです。


彼に兄弟(笑)ができる?

会議も終わり俺達も帰ろうと席を立とうとした時。

 

達磨「よぉ。」

 

八幡「なんすか?」

 

今1番絡みたくないヤツが来てしまった。如月を後ろに下げ、返答する。

 

達磨「そう邪険にすんな。何個か聞きてぇ事があってよ。」

 

八幡「俺じゃなきゃダメっすか?葉風さんとかいるでしょ。」

 

達磨「アイツじゃダメだ。考え方がヌルすぎる。嫌いじゃねぇんだがな?」

 

八幡「はぁ…。で、何の用ですか?」

 

ここは素直に聞いといた方が早く済みそうだと思い、聞く姿勢を見せる。

 

達磨「悪ぃな。」

 

そう一息つき、問いかける。

 

達磨「お前、俺と同じタイプだろ。」

 

八幡「…はぁ?」

 

トンチンカンな質問に素っ頓狂な声が出てしまった。後ろにいる如月も何言ってんだこいつ?見たいな顔してるし。

 

達磨「勘だがな。でも確信してる。お前は俺と同じタイプだろ。」

 

八幡「少なからず、艦娘を囮にしようだなんて思ってないっすよ。」

 

達磨「嘘だな。状況次第ではお前は絶対にする。」

 

コイツ…。何が言いたいんだ?本当に…。

 

達磨「言葉足らずだったな。お前は自分の艦娘の為なら、他の鎮守府の艦娘を囮にするって言いたかったんだ。」

 

八幡「…。」

 

ここで言葉が詰まった…。

 

達磨「功績とか、勝利とか、んなもんどうでもいい。ただ自分の周りの艦娘が無事ならそれで良い。その為なら非人道的な事でもするだろ?」

 

不思議とコイツが言った言葉が心にスッと入ってきた。コイツの言ってる事は何一つ間違っていないだろう。あの時の言葉の意味がわかった。

 

『お前もこっち側だったのか。』

 

過激派なのかと思ったがそうでは無い。自分と同じタイプという意味で言ったのだ。

 

八幡「多分、そうだと思います。」

 

如月「ちょ、ちょっと!」

 

八幡「如月…悪いな。俺は多分お前ら以外どうでもいい訳では無いが、天秤にかけられたら間違いなくお前らを選ぶ。」

 

普段捻くれている彼とは思えないくらいな素直な言葉。だからこそ、本心だと理解出来た。

 

達磨「はは、だろーな。お前とは仲良く出来そうだわ。そこの如月は元々お前の所の艦娘だから助けた訳だ。何処の誰だか分からんやつを助けるわけがねぇ。それで大本営に脅しをかけるってんだから、お前は相当ヤベェ奴だ。」

 

八幡「1つ…勘違いしています。」

 

達磨「あん?」

 

八幡「俺は出来るだけ努力して無理だと判断したら切り捨てます。そこだけ貴方と違うので、覚えておいてください。」

 

達磨「そうかよ。ま、精々頑張れや、兄弟。」

 

急に馴れ馴れしいな…。距離感バグってやがる。

 

如月「今日は随分と素直なのね。」

 

八幡「いつだって俺は素直だぞ。素直過ぎて嘘がつけないまである。純粋無垢な好青年だからな。」

 

如月「帰るわよ。」

 

え、無視?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りもすやすや寝てやろうかと思ったが、肝心の如月が爆睡かましやがったので、今日貰った資料を見ていた。

 

塚本「あの…。」

 

八幡「は、はい?」

 

そうしていると、運転手の塚本が話しかけてきた。最近噛まなくなって来ているけど、心の準備が出来るから噛まないだけなんだから、急に話しかけないで欲しい。

 

塚本「こ、怖くないですか?」

 

八幡「怖い、ですか?」

 

バックミラー越しから如月を見つめているのが分かった。

 

塚本「すいません。悪気があるわけじゃないんです!ただ、1度人類の敵となった艦娘を隣に置いて、怖くないのかなと…。」

 

オドオドと申し訳なさそうに語る塚本。

 

八幡「怖い…か。」

 

ひとつ間を置いて答える。

 

八幡「そりゃ最初は怖かったですよ。起きたら砲身向けられてるんですから。」

 

塚本「い、今は?」

 

八幡「怒った時以外は差程ですね。」

 

塚本「わ、わからないです。何故そう言う考えに至ったのか…。」

 

何故…か。

 

八幡「コイツらは、俺の意思なんて関係なく無理矢理距離を詰めてくるんですよ。元々は距離を取って仕事をする予定だったんですけどね。最近では諦めて俺も普通に接するようにしてます。」

 

塚本「その結果怖くなくなったと?」

 

八幡「俺からすれば如月と他の艦娘達の違いはそこまでないですからね。どんな艦娘であろうと、簡単に人を殺せる。1度裏切ったからと言って、他の裏切ってない艦娘が牙を向かないとは限らない。」

 

塚本「な、なるほど…。」

 

俺はコイツらの事を信頼も信用もしているのだろうか…。昔の俺だったら考えられないな。裏切るに決まってる。今までそうだったのだから…。でも、コイツらは裏切られ続けてきた。自分達もそれをしてしまったら同族になってしまう、だから信頼も信用もしなかった。

 

似てるんだ…俺達は。同じとは言えない。だけど心の在り方が皆似ている。だから上手くやれてるんだろうな。

 

塚本「すいません…。変な事を聞いて。そしてご苦労様でした。鎮守府に到着です。」

 

八幡「いえ、ありがとうございました。」

 

そう言ってさっきの仕返しで頬を引っ張ろうとしたら、

ガシッと腕を掴まれた。

 

如月「ナニしてるのかしら?」

 

八幡「す、すいません…。」

 

はちまんこわいよぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大淀「おかえりなさい。早かったですね。」

 

八幡「殆ど作戦内容が固まってたからな。共有と細かい部分の修正だけで終わった。」

 

如月「はぁ、疲れたわ。夜ご飯まで寝るわね。」

 

八幡「おう。あんがとな。」

 

如月「ん。」

 

そう言って室内に入って言ってしまった。

 

八幡「これ、今回の作戦資料。」

 

大淀「え、あ、はい。」

 

八幡「俺も疲れたから、全員に共有して欲しいんだが…。」

 

大淀「え、嫌ですけど?」

 

ですよね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「コレで全員か…。」

 

大淀「はい。それではよろしくお願いします。」

 

八幡「とりあえず資料を見てくれ。今回の作戦内容が記載してある。それ以外言うことは無い、解散。」

良し、部屋に戻って仮眠を…。

 

長門「ダメに決まっているだろう。」

 

八幡「実際マジでそこに書いてある通りなんだがなぁ。書いてあること説明しても仕方ないだろ?」

 

あと疲れてるし…。

 

時雨「確かに、いつも以上に目が死んでるね。」

 

天龍「けどよぉ、分かんねぇこと出てきて後で聞かれるのも二度手間だろ?」

 

え、あのアホっぽい天龍がマトモなことを言っている…だと?明日は大雪だな。出撃は止めておこうか。

 

大淀「各自読んでみて不明点が出ましたらこの場で質問してください。」

 

加賀「私達の編成は決まっているのでしょうか?」

 

早速答えにくい質問が来やがった…。

 

八幡「具体的なのは決まってない。一応決まってる部分は2~3部隊編成なのと、構成としては索敵に重きを置いたものになる。」

 

響「もし漏れがあって、後方部隊の私達が接敵した場合は?」

 

だよな。やっぱりその部分に目が行くよな?

 

八幡「そこは特に対策と言った案は出てこなかった。」

 

時雨「やっぱり…。」

 

いつも通りってか…。イレギュラーは言ったらキリがない。だが、それらを精査して行き、予め対策をするからこそ大規模作戦なのでは無いだろうか。

 

八幡「だからコッチで勝手に判断する。」

 

龍田「ふぅん。どうするのかしら〜?」

 

八幡「接敵次第別の後方部隊と無理矢理合流してくれ。最悪中衛と合流してもいい。それと念の為別働隊も出撃させて、援護が出来るようにする。」

 

良いか悪いかは別として、大規模作戦中に他の艦娘達を出撃させるのはダメなんてルールは無いはずだからな。

 

時雨「それは…いいのかい?」

 

八幡「葉風さんが良いって言ってたから平気だろ。ただバレないようにな?」

 

バレてなんか言われるより、バレずに何事もなく終わった方が良いに決まってる。

 

長門「もし前線の部隊が壊滅した場合はどうするのだ?」

 

八幡「そうなったら作戦続行不可能になるだろうから、撤退だ。出来るだけ援護をしながらな?ただ、自分達も危ないと思ったら即座に撤退していい。」

 

睦月「本当に司令官さんって、たま〜にクズ発言しますよね〜!」

 

八幡「心外だ。俺ほどに紳士な人間は中々いないぞ?」

 

睦月「そんな司令官さんの事も睦月ちゃんは大好きですよ〜♪」

 

八幡「…っうぇっ…。」

 

ユー「大丈夫…ですか?」

 

加賀「睦月の発言に対しての拒絶反応ね。」

 

睦月「流石の睦月ちゃんもショックです…。」

 

ハッ!なんだ?一瞬気を失っていた…。何が起きたんだ。とか頭がクラクラするんだけど…。ユーサン?そんなに揺らしたらダメでしょ?メトロノームもびっくりしちゃうくらい揺らしてるよ?

 

八幡「ユー。もう平気だから、そんなに揺らさないでくれ。」

 

1人はなんか絶望した顔をしていて、何人かは作戦について話し合っていて、1人は無表情で議事録取っていて、1人はヨダレ垂れていて、1人はホケーっとした顔で俺の体を揺らしてる。

 

八幡「…夕食まで、外にいよ。」

 

もう色々考えるのをやめた。




真面目会は一旦終了です!

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