アキバ神拳伝承者の異世界譚(ハイスクールDxD+A)   作:グリムリッパー02

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ダンガンロンパV3尊すぎて……心が痛い。



今回すこし真面目


しょうがないにゃあ

俺は基本、夜の部活には参加していない。

というのも、あれは悪魔的な活動が主になるので俺は自由参加となっている。

もちろん森沢さんから指名された時は俺と小猫で向かったりすることはあるし、差し入れで夜色を持っていくこともある。

 

しかしまぁそこは自由参加なので、基本俺は夕方の部活が終われば家に帰り、晩飯を作ったりアニメ見たりゲームしたりで過ごしてるわけだ。

 

週末も勿論俺に部活は無く、そもそもオカ研の部活動なんてこれといって決まったものでもないため集まってゲームする程度。

偶には1人でやりたいゲームもある。

そんなこんなでグータラと過ごした週末が開けた月曜日のことだった。

 

 

「ん?イッセーいないな」

 

 

学校に来るとイッセーがいなかった。

イッセーの登校時間は大体俺より早いか同じぐらい。以外寝坊とかはない。

なんでも日替わり萌シチュ目覚まし時計を使ってるらしい。聞いて俺も同じの買ったら朝起きるのがめちゃくちゃ楽になったよ。

やっぱ萌って偉大だわ。

 

 

「イッセーなら今日は休みだぞ」

 

「ん?元浜。それに松田か」

 

 

教室に入ると松田と元浜がいた。どうやらイッセーは休みらしい。

アイツが風邪をひくとは。明日は槍でも降るのだろうか。

…というか悪魔って基本風邪とか引くのだろうか。

 

 

「まぁアイツはエロを拗らせ過ぎたんだろうな」

 

「最近麗しのグレモリー先輩や姫島先輩。塔城小猫ちゃんとお付き合いしてたんだから当然の報いだ!」

 

「その通りだ元浜よ!」

 

「お前らなぁ…」

 

 

酷い言いようだけれど、こいつらも本気で言ってるわけじゃないんだろう。なんだかんだ、こいつらの友情は本物だと思う。

 

 

「時にお前ら。金髪のシスターさんの噂は知ってるか?」

 

 

金髪のシスター?と言われればこの前イッセーが送っていったシスターさんのことだろうか。

 

 

「フフフ…当たり前だろォ?この街の外れにある教会に赴任してきたってシスターさんだろ?」

 

「さすがだな松田」

 

「当たり前だ。俺は情報と脚の速さには自信がある」

 

 

そう言って気持ち悪いドヤ顔をかます松田。

聞くところによると中学の頃は写真部だったとか。

そのまま続けてれば………いや、なんかセクハラ写真のとる口実を与えるだけな気がしてきた。

どっかのフォト部みたいに。

……もう1回やりたいなぁ、フォト〇ノ。

 

 

「んで、そのシスターちゃんと一緒にいたのを目撃されてるのが、アンタと兵藤なのよねぇ」

 

「桐生か」

 

 

現れたのはメガネと三つ編みが特徴的な少女、桐生 藍華だ。

女子のにしては比較的イッセー・元浜・松田の三馬鹿トリオに絡んでいく変わり者で、本人自体も自他ともに認める変態。

女版元浜みたいなやつだ。

 

 

「そう、それなんだよ!おいコラナナシィ!イッセーもそうだがお前らはまだ美少女が足りないとでも言うのか!!」

 

「そーだそーだ!!俺らにもエロエロライフを味合わせろ!!」

 

 

いや、イッセーはどうかしらんが俺は別にエロエロってわけじゃ……

……小猫のパンツ、可愛かったな。

 

 

「まぁまぁその辺にしときなよ。噂はそれだけじゃないんだからさ」

 

 

騒がしい元浜達を桐生が窘める。しかしそれだけじゃないとはいったい?

 

 

「なんでもそのシスターちゃんが赴任してきた教会って何年も前に潰れちゃってるらしいのよ」

 

 

教会が、既になくなっている?

 

 

「しかもその子、つい最近兵藤にあってるらしいのよねぇ…」

 

「それはついては間違いない。俺がゲーセンに行ってた時に見たからな。あの野郎グレモリー先輩だけじゃ飽き足らず……!!」

 

「それ、他に誰かいたか?」

 

「え?……………………………………1人だが?」

 

「お前じゃねぇよイッセーとそのシスターさん以外誰かいたかって聞いてんだ」

 

「いや、いなかったと思うぞ。側からみてもあれはで、でででで……デートしてるように見えたからな。ゴフッ」

 

「元浜、よく頑張ったな」

 

 

……イッセーがシスターさんと二人でデート?

あんだけ部長さんに絞られといてあいつがそんな軽率な真似するか?

それよりもシスターさんの教会が既に潰れているってどういうことだ?

見た感じ、あの子にそんな様子はなかったかのように思えたが……

 

 

「……それっていつの話だ?」

 

「確かあの後1日中お宝DVDを見てたから……土曜日だな。…どうしたんだ?そんな険しい顔して」

 

 

土曜日…そういえば金曜も土曜も小猫の帰りはいつもより遅かった。

なにかあったのかとは思っていたが…どうもきな臭くなってきたな。

今夜は部活に顔を出してみるか。

 

 

「……いや、なんでもない。それよりもしイッセーの見舞い行くんだったら明日にしてくれ。今日は多分部活メンバーで行くことになるからな」

 

「なっ!?グレモリー先輩達がくるなら俺達も行くぞ!!」

 

「そうだ!せっかくの美少女とお近づきになれる貴重な機会だろうが!それを奪おうってのか!?」

 

「考えてもみろ。お前ら病気で苦しむイッセーの世話を甲斐甲斐しく焼く部長さん達なんてみたら、どうなるか考えなくてもわかるだろ」

 

「…………死ぬな」

 

「あぁ、きっと絶望のしすぎで死ぬだろうな」

 

「分かってくれたなら何よりだ」

 

 

それはそれで見てみたい気もするけど…とにかくこれでこいつらが今日イッセーの家に行くことはなくなった。

もしかしたら重症を負ってるかもしれないからな。

病気で休んでるなら、それは見ない方がいいだろう。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

チャイムが鳴り担任が教室に入ってくる。

とにかく今日は部長さん達に話を聞こう。

それにしても嫌な予感がする。

 

こういうのはフラグが立つから嫌なんだけどなぁ……

 

 

 

 

 

 

〜〇✕△□〜

 

 

「部長、ちょっと話が …」 パンッ!

 

 

夜、話を聞こうと部室を訪れたら目の前でイッセーがビンタされていた。

ありがとうございま……ってちげぇ。なにこれどういう状況なの?イッセーは出てきて大丈夫だったのか?

つか俺が部室に来る度にアイツ怒られてない?

 

 

「……ナナシ先輩?」

 

「よぉ小猫。今日も遅くなりそうだな」

 

 

伏し目がちになる小猫。黙っていたことが少し申し訳ないといった表情だ。別段気にしなくてもいいのだが。

 

これで…状況はある程度理解出来た。

 

 

「なんど言ったらわかるの。あのシスターの救出は認められないわ」

 

 

部長さんの声が響く。明らかに怒気を孕んだその声にも、イッセーは臆することなく前を向く。

 

 

「なら俺1人でも行きます」

 

「行けば確実に殺されるわ。それにあなたの行動が私や他の部員にも多大な影響を及ぼすのよ!」

 

「なら俺を眷属から外して下さい」

 

「そんなことできるわけないでしょう!」

 

「俺はアーシアと友達になりました。友達は見捨てられません!!」

 

 

何よりも…自分の信念と困っている人を味方する。

イッセーのこういう姿は初めて見たはずだが、どこか懐かしい既視感があった。

きっと、こいつもアイツらと一緒なのだ。

なら……

 

 

「行かせてやればいいじゃないか」

 

「…ナナシ」

 

「…あなたいつから」

 

「イッセーの頬に強烈な一撃を御見舞したあたりからだ。お説教に夢中だったみたいだからな」

 

 

ポリポリと頭を掻く。

重なってしまった。なら仕方ない。

 

 

「ナナシ、あなた勝手に……」

 

 

怒りの矛先が俺に向いたところで、姫島先輩が部長に耳打ちする。

 

 

「大事な用事ができたわ。私と朱乃これから少し外に出るわ」

 

「ッ!部長、まだ話は…!」

 

「イッセー、あなたに話すことがあるわ。あなたは兵士の駒を1番弱いと思っているわよね?」

 

 

その言葉にイッセーは無言で頷く。

確かに兵士は弱い。前にしか進めない。

捨駒、足軽。そんな代替品が兵士だ。

 

しかし、部長は言葉を紡ぐ。

 

 

「それは違うわ。兵士にはプロモーションという特殊能力があるわ。それともう一つ神器は想いの力でうごくわ。これだけは忘れないで兵士でも王は取れるのよ」

 

 

それだけを言い残し部長と姫島先輩は魔法陣で姿を消した。

イッセーは先ほどの言葉の真意を図れてないのか、何を言っているのかわからないと言った様子だ。

 

やれやれ。俺が動くか。

 

 

「おい、イッセー」

 

「なんだよナナシ」

 

「チラシ配り手伝ってやる」

 

「は?」

 

 

突然の言葉に首を傾げるが、やがて意味がわかったのか口の端を吊り上げる。

良い顔するじゃないか。主人公の顔だぜ。

 

 

「んじゃ、半分よろしくな」

 

「あいよ」

 

「それより四人でやった方が効率が良くないかい?」

 

「…そうですね。その通りです」

 

 

木場、小猫も立ち上がる。

なんだみんなついてくんのかよかっこつけて損したぜ。

 

 

「いいのかよ。ビラ配りは新人悪魔の仕事だろ?」

 

「初心忘るべからず、ってね。それに僕にとっても彼らは好きじゃなくてね。それこそ憎いまでに」

 

 

一瞬、木場の瞳から何か嫌な感情が漏れた気がした。

こいつの過去にも色々あったんだろうか。

 

 

「小猫はいいのか?正直、手伝うだけ骨折り損のくたびれもうけだぞ?」

 

「…いえ、私だけいかないのも悪いですから。

それにナナシ先輩がいくなら誰が今日のご飯を作るんですか?」

 

 

……ぷっ、

 

 

「はははははっ!おーけ。今日は少し豪華にいこうな」

 

「…楽しみです」

 

 

さて、役者はそろった。

後は舞台に乗り込んでハチャメチャに暴れてやるだけだ。

 

部長さんのツンデレサービスには悪いが俺達(夜咬)の聴覚を舐めちゃいけない。

 

 

「んじゃ、四人でパパッと終わらせちまおうぜ!!そんで、最後には皆で打ち上げだ!!」

 

「「おう!(はい!)」」

 

 

こうして、俺達の四人は教会に向かって動き出した。


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