ブラックワンサマー   作:のんびり日和

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まだ本編が始まってもいないのに300人以上ものお気に入り登録していただきありがとうございます。
今回から本編が始まりますのでこれからもお願いします。

では本編をどうぞ


本編
1話


一夏と束が再会して数ヶ月が経ち、その間に束が一夏がISに乗れることを世界中に発表した。だがその男性の名前などをすべて秘密にした状態でだ。世界中は騒然となりその男性の詳細を探ろうと必死になったが分からずじまいだった。そして一夏がIS学園入学前日となった。一夏は入学前日までにISの動かし方やその知識を蓄えた。そして今ラグーン事務所の前で送迎の車を待っていた。

 

「それにしても遅いな。」

 

ダッチがそうボヤいていると一台の車が事務所前に止まり運転席からボリスが降りてきた。

 

「遅くなって済まない。」

 

「いえ、今日は無理を言ってすいません。」

 

一夏はそう言って衣類などが入ったキャリーケースを車に積んでいった。すると三合会の車が2台事務所前で止まった。降りてきたのは張とバラライカと暴力教会のシスター、エダとヨランダだった。

 

「あれ、エダ姉にヨランダおばあちゃん?なんでここに。」

 

「今日一夏坊やが学校に通うためここを離れるって聞いてたからね。入学祝いを渡すのと見送りをしようと思ってね。」

 

ヨランダは微笑みながらそう言った。

 

「おばあちゃん。ありがとうね。」

 

そう言ってヨランダを抱きしめた。ヨランダも抱きしめ返し、坊やに神のご加護があらんこと。と呟いた。

そして離れると張とバラライカが一夏に近寄った。

 

「さてヨランダ婆さんが言っていた入学祝いだがこいつだ。」

 

そう言って張は部下に車のトランクを開けさせるとそこには

 

「え!M4CQB-RにP250じゃん。もしかしこれが入学祝?」

 

一夏がそう言うと張とバラライカは首を縦に振って肯定した。

 

「M4は私から、P250は張からよ。」

 

一夏はそう言われありがとう。とお礼を言うとふと気になったことを聞いた。

 

「ところでどうしてP250が2丁もあるの?」

 

そう、トランクにはP250が2丁あるのだ。

それを答えたのは張だった。

 

「そりゃあ、お前がこっそり2丁拳銃の練習をしていることを俺たちが知らないとでも思ってたのか。」

 

張はにっこりとそう答えると一夏はバレてたのかと言った顔になった。

 

「この2丁はバレルなどを換装して9㎜パラベラム弾対応にしてあるから装弾数は多い。逆に今お前が持っているOPERATORは.45弾対応だから装弾数が少ないからな。まぁもちろんOPERATORも換装すれば9㎜を使えるがそれでも装弾数が少ないからな。」

 

「そうだったんだ。ありがとうね張兄さん。」

 

「一応他の換装パーツも一式あるから自分好みでやってくれ。」

 

そして一夏はトランクに入っているM4とP250をISの拡張領域に入れた。

 

「そろそろ出発の時間だ。」

 

ボリスにそう言われた一夏は分かりました。と言って車に乗り込もうとする前に束が近寄ってきた。

 

「いっくん、向こうに付いたらちゃんと電話してね。そうじゃないと束さん心配で心配で仕方なくなっちゃうから!」

 

「あははは・・・、分かってますって。くーちゃん、束さんの言うことをちゃんと聞いていい子にするんだよ。」

 

「はい、お父様!」

 

一夏がくーちゃんと呼んだこの女の子、名前はクロエ・K・天ノ川。天ノ川は一夏の新しい名字だ。ある日一夏と束が夜空を見上げた際に綺麗な天の川が出来ていたため、この名字を思いついたとのこと。

 

「それじゃあ行ってきます。」

 

そう言って一夏は束にキスをして車に乗った。

 

「気をつけてな。」

 

「向こうでもちゃんとメシ食うんだぞ。」

 

「ちゃんとここに帰ってくるんだぞ。」

 

張達に見送りの言葉を送られ一夏が乗った車は出発した。

 

一夏が乗った車が見えなくなるまで見送っていると張があることを束に聞いた。

 

「ところでIS学園には一夏の姉がいるって聞いたんだが本当か?」

 

「うん。何を考えているのか分かんないんだけど教師をしているみたいだよ。」

 

束がそう言うとバラライカや張たちの顔に笑顔が消えた。

 

「一夏の姉は弟が生きていたと分かったら確実によりを戻そうとするだろうな。」

 

バラライカは葉巻に火をつけてそう言った。

 

「なぁ~に、その為にある奴に一夏を陰ながら支えてくれと頼んでおいたから大丈夫だろ。」

 

張がそう言うと周りは?でいっぱいになった。

 

「張、ある奴っていったい誰なんだ?」

 

バラライカがそう聞くと張は笑顔でそれに答えた

 

「あそこで一番権力がある奴だよ。」

 

 

 

一夏はボリスが運転する車に乗ってしばらくし、空港に着いた。そのまま空港で待っていた張の部下たちに荷物を預け張が用意したプライベートジェット機に乗り込んだ。暫くして日本に到着した。空港をからでた一夏は学園が指定したホテルに向かい翌日の準備をしてから眠った。

 

翌日、一夏は制服の下に脇用のショルダーホルスターにP250を両脇に入れホテルを出発した。学園の門まで行くと初老の男性が立っていた。一夏はその男性に近付くと男性も一夏のことに気が付いた。

 

「初めまして、天ノ川一夏君。私がここの学園長をしております、轡木 十蔵(くつわぎ じゅうぞう)と言います。」

 

「初めまして。3年間よろしくお願いします。」

 

そう言って一夏は轡木と共に学園に入った。

 

「君のことは張さんから聞いております。彼の弟分らしいですね。」

 

「なんで張兄さんのことを知ってるんですか?」

 

「彼とはある仕事で知り合ったんですよ。偶に連絡を取り合ったりしているんですよ。昨日彼から連絡があって君のことを任されているんですよ。」

 

一夏はそうですか。と答え、轡木の後に続いた。すると曲がり角から2人の教師が出てきた。1人は緑髪の童顔巨乳でもう1人は黒髪でキリッとした顔つきの人だった。2人は轡木に気づき挨拶をした。

 

「おはようございます。織斑先生、山田先生。」

 

一夏は織斑という単語を聞いた瞬間ピクッと体が動いた。そして轡木を壁にしてその2人を見た。そして黑髪の教師は自分の元姉貴だと分かり、内心苛立ちが募った。

 

「おはようございます。ところで後ろにいる生徒は?」

 

「あぁ彼は今日からこちらの学園に通う男子生徒です。」

 

「え?!今噂の男子操縦者ですか?!」

 

真耶は驚きながら教師として挨拶をしておかないとと思った。

 

「えっと初めまして。1組の副担任をしている山田真耶と言います。何か困ったことがあったらいつでも相談に乗りますからね。なんたって私は教師ですから。」

 

そう言って真耶はえっへんと胸を突き出すとプルンと胸が動き、一夏はすげぇーーー!と心の中で喜んでいた。そしてもう一人の教師が挨拶しようとした。

 

「織斑千冬だ。よろし・・・く・・・。もしかして一夏なのか?」

 

そう言って千冬はまじまじと見てきたが一夏はすぐに

 

「自分は確かに一夏ですが、何か?」

 

「い、いや私の弟に似ていてもしかして?」

 

「人違いですよ。自分は天ノ川一夏です。」

 

そう言って一夏はすぐにこいつから離れないとまずいと思い、すぐに2人と別れ学園長に教室まで案内してもらった。

 

暫くして1年2組と書かれたプレートの掲げられた教室に着いた。

 

「ここでしばらくお待ちください。」

 

轡木はそう言って教室に入った。

 

「あれ?学園長どうかしたんですか?」

 

「いえ、今日からこちらのクラスに入る男子生徒を案内してきました。呼んでも構いませんか?」

 

そう轡木が言うとクラスが騒然となった。噂の男子操縦者がこのクラスに入るんだから騒然とするのは当たり前だった。

 

「では呼びますね。天ノ川君入ってきてください。」

 

「分かりました。」

 

そう言って一夏は教室に入った。

 

「では自己紹介をお願いします。」

 

先生がそうお願いすると一夏は分かりました。と答えた。

 

「天ノ川一夏だ。好きなものは銃で、嫌いなものは女尊男卑の屑と気に食わないとすぐに暴力を振る奴だ。特技は銃の改造と家事だ。いろいろ迷惑をかけると思うがよろしく頼む。」

 

そう言うとシーンとなっていたクラスの女子は急に叫んだ。

 

「「「「きゃーーーーー!!」」」」

 

一夏は耳栓をしていたので無事だったが担任の先生はもろ喰らって耳を塞いでいた。

 

「男よ!しかも凄いイケメンよ~~!」

 

「あぁ~、お母様私を産んでくださってありがとうございま~す!」

 

「制服の上からでも分かるくらいのマッチョじゃん!その腕で私を抱いて~!」

 

「はいはい。みんな静かに!」

 

そう言って担任の先生が手を叩きながら静かにさせた。

 

「ふふふふ、今年はこのクラスは楽しい生徒が集まりましたね。さてシルヴィア先生もご挨拶をお願いします。」

 

そう轡木に言われた教師は自己紹介をした。

 

「私が2組の担任のシルヴィアよ。よろしくね天ノ川君。」

 

一夏はよろしくお願いしますと答え自分の席に着いた。その後シルヴィア先生が次の授業の準備をしておくようにと伝え教室を出ていった。教師が出て行った後にクラスの女子たちは噂の男子生徒にどうやって声を掛けようか相談し始めた。一夏はカバンに入れておいた小説を読みながら授業開始のチャイムを待った。

 

学園長とシルヴィア先生が廊下に出ると丁度1組から出てきた千冬、真耶と共に職員室に向かっていた。すると

 

「山田君、先に行って次の授業の準備をしておいてくれないか?私は学園長と少し話がある。」

 

「あ、わかりました。」

 

そう言って真耶とシルヴィアは職員室に向かった。

 

「して、話とは何ですか織斑先生。」

 

「天ノ川のことです。何故事前に我々のところに連絡が入っていないのですか。」

 

そう千冬が言うと学園長は苦笑いでそれに答えた

 

「仕方がありません。篠ノ之博士が詳細を発表されていないので私も今日初めて彼に会ったのですから仕方がありませんよ。」

 

そう言われた千冬はしかめっ面になっていた。

 

「貴方が言いたいことは分かります。しかし彼はあなたの弟ではありませんからね。それと彼に関することで詮索することは禁止です。いいですね?」

 

轡木にそう言われた千冬は驚愕の顔となった。

 

「先ほど篠ノ之博士からメールが届き内容が『天ノ川君のことを詮索しないように。もし詮索していることが分かったらお前らの学園にあるIS全部止めるからな。』と書いてあったからです。」

 

そう言われ千冬は渋々了承した。そして轡木はそのままどこかに去って行った。千冬はあれは自分の弟だと思っているが調べてもしばれた時のリスクが大きすぎると考えもう少し時間をおいてから調べようと考えた。

 

一夏side

次の授業までまだ時間があったからこっちに来た時に空港の売店で売ってあったこの小説なかなか面白いな。それにしても

 

「あれが例の男子?すごくイケメンじゃん。」

 

「ほんとほんと。あぁあの腕で後ろからだきしめてほしい。」

 

「私は腕枕がいいなぁ~。それで耳元で愛の言葉を囁いてほしいなぁ~。」

 

なんか廊下からも覗いてくる生徒が大勢いるな。もしかして休み時間いっぱいまでいるつもりなのか?すると教室の前の扉が開いた。そこにいたのは黒髪ポニーテールの生徒だった。チッ、何でこいつがここにいるんだ?

 

「久しぶりだな一夏、憶えているか?」

 

「誰お前?」

 

そう返すと驚いた顔になって詰め寄ってきた。

 

「な、なにを言ってるんだ!私だ、幼馴染の篠ノ之箒だ!」

 

「悪いがお前みたいなやつ知らない。と言うかそろそろチャイムが鳴るし帰れば。」

 

「チッ。また後で来る。」

 

「二度と来るな。」

 

そして授業が始まった。はぁ、なんで糞姉貴と糞モップがここに居るんだか。

 

イチカside end




まさかの1組ではなく2組wwwwww
これで1組代表決定戦は無くなりました。理由は早く鈴ちゃんと一夏の感動の再会書きたいと思ったからこうなりました。


次回予告
無事に2組に入った一夏。そんなある日1組から金髪ドリルがケンカを吹っ掛けてきた。もちろん無視したが織斑がいらないことをして、ISバトルで勝負することになった。はたして一夏は勝てるのか?そして一夏のISはどんなやつなのか

次回
金髪ドリル叩き潰す、慈悲はなし

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