ブラックワンサマー   作:のんびり日和

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今回はちょっと短めになってます


6話

1組と2組が列になり前には1組の担任である織斑千冬がいた。

 

「ではこれより1組と2組の合同実習を行う。鳳、オルコット前に出ろ。」

 

呼ばれたセシリアと鈴は前に出てくる。ちなみに鈴の内心は

 

(なんでこいつが教師なんかしてるのかしら?ただの暴力女なのに。)

 

そう心の中で愚痴っていた。

 

「それで一体何をするんですか?もしかして鳳さんと模擬戦をするのですか?」

 

セシリアがそう千冬に聞くと千冬はニヤリと笑い。

 

 

「まぁ待てもうすぐ来る。」

 

そう言うと何処からともなく悲鳴がこだました。

 

「きゃぁーーーーーー!どういてくださ~~~い!?」

 

そう聞こえ全員上を見上げるとラファールを身にまとった真耶が墜ちてきた。それに気づいた1組と2組は全員アリーナの端に慌てて退避し始める。もちろん一夏も。そして真耶はそのままアリーナの地面に激突しクレーターを作った。

 

「・・・・お前たちの相手は山田先生だ。」

 

そう言われたセシリアと鈴は心の中で

 

 

((あれで先生よくなれたわね。(ましたね。))

 

「山田先生早く上がってきてください!」

 

「は、はい!」

 

そう言ってクレーターから真耶は這い上がってきた。

 

「ではお前たちはタッグを組んで山田先生の相手をしろ。」

 

「それだとタッグの方が有利では?」

 

セシリアがそう聞くと千冬は

 

「山田先生は元日本代表候補生だ。なぁにお前たちに負けるような奴じゃないさ。」

 

そう言われセシリアはムッとなるが鈴はふぅ~んと言った顔となる。

 

「では始めろ。」

 

千冬がそう言うと3人は空中に上がる。

 

「ではその間にデュノア、山田先生のラファールについて説明しろ。」

 

そう言われシャルルはラファールの説明を始めた。しばらくすると

 

「そこまででいい。もうすぐ終わるぞ。」

 

千冬がそう言うとセシリアと鈴が降りてきた。セシリアは肩で息をしているのに対して鈴は全く息が乱れていなかった。

 

「さすが元代表候補生だけあるわね。なかなか攻撃が当たらなかった。」

 

鈴がそう言いながら次戦う場合の戦法を考えていると真耶も降りてきた。

 

「凄いですね鳳さん。ロックオンアラームが鳴らないからちゃんと目で監視しておかないと危なかったです。」

 

「それはどうも。」

 

そう言って鈴は列に戻り、セシリアも列へと戻る。

 

「これでわかるように代表候補生二人で相手にしても勝った。これからは尊厳をもって対応するように。」

 

そう言われ生徒たちははい!と答えた。

 

「では今回は専用機持ちごとに分かれてISの歩行練習などをしてもらう。」

 

そう言って専用機持ちはそれぞれ分かれると一夏のところにきた生徒はほとんどが2組の生徒だった。出席順でならぶとこうなったらしい。すると1組のデュノアの列にいた篠ノ之が恨めしそうな目線を送ってきたが一夏はそれを無視して実習を始めた。

 

何の問題もなく実習は終わり一夏は使用したISを片付けて更衣室に戻り着替えて鈴と共に食堂へと向かった。

 

~放課後~

一夏と鈴がアリーナで訓練をしようと向かっていると

 

「あ、天ノ川君。ちょっといいかな?」

 

そう呼ばれ2人は後ろを向くとシャルルがいた。

 

「何か用か?これから鈴と訓練するから急いでいるんだが。」

 

「僕もその訓練に参加してもいいかな?君の実力も見てみたいし。」

 

そう言われ一夏と鈴はどうするか考えた。

 

「まぁ別に俺は良いが。」

 

「私も別にいいわよ。」

 

そう言われシャルルは笑顔になり

 

「ありがとう。それじゃあアリーナに行こ。」

 

そう言ってシャルルは2人と一緒にアリーナへと向かった。

 

~アリーナ~

「参加してごめんなさい。」

 

そう言いながらボロボロになっているシャルルは頭を下げた。その理由は一夏と鈴の訓練の内容だ。一夏と鈴の訓練は主に自分が得意としている事を踏まえたほぼ実戦同様の訓練内容だったからだ。代表候補生たちとは違い、2人は生きるか死ぬかの世界を体験したことがあるため教科書などに書いてある訓練内容などでは満足しないため、自分たちでアレンジしている。

 

「まだ半分もやってないのにもうへばってるのかよ。」

 

「仕方ないわよ。私たち用に組んだ訓練内容なんだからすぐにへばるわよ。」

 

そう言っているとアリーナの入り口付近にいた生徒たちがざわめき出した。

 

「ねぇあれって。」

 

「うん。」

 

「まだ本国だとトライアル中だって聞いてるわよ。」

 

そう聞こえ一夏と鈴は目をそっちに向けると1組のラウラが立っていた。

 

「天ノ川一夏、私と勝負しろ。」

 

「はぁ?」

 

一夏はメンドクサイやつに目を付けられたと思いながら

 

「断る。今はこいつらと訓練中だから他の奴を誘え。」

 

そう言って鈴と続きをしようとすると

 

「なめた口で!」

 

そういってラウラはキャノンを撃ってこようとすると

 

「そこの生徒何をしている!学年と名前を言え!」

 

アリーナを監視していた先生からの怒号が響きラウラはISをときピットに向かい

 

「興が冷めた。」

 

そう言って帰って行った。

 

「何だったんだろうなあいつ。」

 

「もしかして友達いないんじゃないの?いわゆるボッチっていう奴。」

 

「そ、それは言い過ぎじゃ・・・?」

 

一夏の疑問に鈴が推論を言うとシャルルはそれに突っ込んでいた。

 

 




次回予告
訓練が終わり寮へと戻ると束からシャルルの正体について知らされる。一夏と鈴は警戒することにした。そして数日が経ちシャルルは一夏にハニトラ紛いの行為でISの情報を引き出そうとしてきた。だがその行為は自分の人生を終わらせるに等しい行為だとは知らずに。
次回迷惑行為

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