目が覚めたら巨人のいる世界   作:フリードg

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原作5巻の半分


29話

 

 朝から夕方までの大掃除も無事に終了して 夜のミーティングの最中、アキラはぶっきらぼうな表情をして、頬に手をついていた。

 

 何がきつかったかと言うと大掃除の合間の尋問が一番と言えるだろう。

 正直 ぺトラの剣幕も相当なもので 蛇の様にしつこいから流石に堪えた。

 時折リヴァイが見回り? に戻ってきたりしてその度にぺトラは背筋をぴんっ と伸ばしつつ掃除を再開させていたのが、何処か面白おかしく笑ってしまう事だけが救いかもしれない。

 更に最悪なのが掃除をサボっている様にも見える事から、エルドやグンタにまで怒られてしまったアキラとぺトラ。ペナルティで夕飯の準備から 片付けまで指定されてもう大変。

 

「………ふん」

「はぁ 何時まで怒ってんだよ」

「うっせ! オレはオレでちゃんとやる事やってんのに、なーんで怒られにゃならんのだっ、て今更ながらムカついてきただけだ! それに リヴァイやハンジと違って、お前らに怒られたら、オレ マジで悪い事したって気分になるし」

「ああ……、確かにオレらがアキラの事を叱るのは、珍しい事ではあるな。判らなくも無い」

 

 グンタは ただただ苦笑いをしてアキラにそう言った。

 アキラの言う様にリヴァイ兵長やハンジ分隊長とのやり取りは空気を吸う様に当たり前だから、何とも思わない様だけど その他の面子に色々と怒られるのは堪えるのだろう。

 

「――ふっ(ほんと、中身はまだまだ子供なんだな。怒られて拗ねるなんて……)」

「おいコラ、エルド。何か失礼な事考えてないか?」

「おおっ、アキラの読心術。今日も絶好調だな」

「お前らは表情に出過ぎるんだよ! んなもん使わんでも判るわ!」

 

 ぺトラは、ゆっくりと紅茶を喉に通した後。

 

「あはは…… アキラごめんね? あの時は正直私に原因があったしー。それに その……ちょっと気になって仕方なかったから」

 

 頭が冷えた様子のぺトラだった。

 ぺトラの尋問の内容についてはこの場の全員が知っている。(・∀・)ニヤニヤと笑いながらつづけて言うのはオルオ。

 

「此処にイルゼがいりゃ、もっと悲惨だったかもしれんよな? アキラ。もれなくパンチが飛ぶ所だ」

「止めてクレ。考えたくもない」

「それにしてもまぁ、ピクシス司令は生粋の変人って呼ばれてるが そこまでとはなぁ。話半分に、って思ってたが 色々と注意が必要か?」

「おおー、そーだそーだ。あの爺さん、ぜーーったい飢えてるんだって、特に女型の巨人が大好物だって言ってる。それに巨人は全裸だ、今度やっぱ見かけたらとっ捕まえて持って帰ってくるか? ボーナスくれるかもしれんぜ」

「もう、馬鹿な事言わないで」

 

 アキラの煽りをぺトラが頭をはたいて止めた。

 そんなぺトラの隣にいるオルオが。

 

「巨人にまでヤキモチすんのか? ぺトラ」

 

 と耳打ちをしてくるものだから、逆の手を使ってオルオの顎目掛けて アッパーカット。更に捻りを加えてのコークスクリューだから、威力も突き抜けてダメージ大。

 

「ぷげらっ!!!」

 

 

「そろそろリヴァイ兵長とエレンが来る時間だから、静かにしてよ」

「うぁ………、あれ 絶対痛そう……」

 

 オルオは普段から舌を噛んで血反吐を吐いているが、それよりも遥かに痛そうなナックルを受けてしまっているのを目の当たりにしたアキラは引き攣った笑みを浮かべていた。

 

 女性部門。

 ここ一番の攻撃力がトップクラスなのは ぶっちぎりでぺトラとイルゼだろう。次いでミカサやアニ、リコ、サーシャとかが続くのかな、と順位付けをしてみたが 割と正しい気がする。

 と勝手に頭の中で納得していた丁度その時、扉が開いてリヴァイとエレンが入ってきた。 

 

「……揃ってるな」

「失礼します」

 

 ぺトラの言う事がピタリと的中して、何処かドヤ顔をしている様にも見えたが、それよりもまずは やる事あるだろ、という事でアキラが『……オルオを起こしてやれ』と小さく言って 起こした後に全員着席。

 

 エルドの今後の予定についての話から始まった。

 

「我々への待機命令はあと数日は続くだろうが、30日後には大規模な壁外遠征を考えていると聞いた。それも今季卒業生の新兵を早々に混じえると」

「エルド、そりゃ本当か? ずいぶん急な話じゃないか。ただでさえ今回の巨人の襲撃には新兵には堪えただろうによ」

「……ガキ共はすっかり腰を抜かしただろうな」

 

 話しを訊く限りじゃかなり急な話だと思える。

 今までの遠征では協議を重ね 万全を喫して行っていたのだ。だが今回は急行ツアーも良い所だ。事故が起きかねない程に。

 

 ところで オルオさんは普通に会話に加わってますが(『ガキ共は~』 のセリフです)先ほどのダメージは無いのでしょうか? と言う疑問はスルーで宜しく。

 

「訳はあるだろうな。まず間違いなく。今回のこれ、発案者はエルヴィンだろ?」

 

 アキラがリヴァイにそう聞くと、肯定する様に直ぐに頷いた。

 

「ああ。ヤツの事だ。オレ達よりずっと多くの事を考えてるだろう」

「……頭の良さと回転の早さはダントツだからなぁ。アイツの頭ん中はどーなってんのか 一回くらい見てみたい」

 

 リヴァイ班は脳筋パーティの様なもの、……とまでは言わないが、考える事においては、エルヴィンに敵わないから 考える大部分の所は結構エルヴィンに丸投げしてる自覚はある。

 でも その分しっかりと戦っている、その分の働きをしている自覚もあるから持ちつ持たれつだ。

 

「確かに、これまでとは状況が異なりますからね……。順調に見えていたマリア奪還ルートも、例の超大型巨人がいつ現れるか判らないと言う現状であるのなら、正直な所 最適の解とは言えません。ですが、もう1つ 突然全く別の選択肢も出てきた。手が多い事に越したことはない、と判断できる現状でもあります」

 

 エルドは、エレンの方を向いた。

 

「信じられない、とは言わない。ウチには既に1人同じような(・・・・・)人材がいるから。だが、訊いてみたい。『巨人になる』と言うのはどういうことなんだ? エレン」

 

 アキラは、エルドのセリフ、色々と一括りにされている、という事には何処か不満を覚えるが、『巨人になる感覚』と言うのは正直な所自分自身も訊いてみたかった事だから、一先ず口を挟まずエレンの方を向いた。

 他のメンバーも同様だ。

 

「えっと……、その時の記憶は定かではないんですが…… とにかく無我夢中で…… でもきっかけになるのは自傷行為です。こうやって手を噛み切って――(あれ?)」

 

 エレンは、この時初めて自分自身の大きな疑問に気付いた。

 それは、巨人になる為の方法を何故知っているのか? と言う所だ。

 

「(……わからない。なんで こうやったら出来るって、オレは……)」

 

 無我夢中だったから、勢いでなれた、と言っていいかもしれない。

 当たり前の事だが、そんな事で巨人になれるとは到底思えないから。

 

「ふーむ。そりゃ難儀だな。噛み切るか…… それも痛そうだ」

「いつでもどこでも 3秒でパワーマックスに出来るアキラと比べたら、確かに扱い辛いかもしれんな」

「なんだ3秒って。てきとーか?」

 

 はぁ とグンタの冗談なのか本気なのか判らないトコを訊いてため息吐くアキラ。

 この手のやり取りと言うか、戯言の言い合いと言うか 何度も経験しているが、それでもハンジやリヴァイには どうしても耐性が出来ないのは何故でしょうか? アキラさん。

 

「知るか!!」

「え、ええ!? ど、どうしたんですか? アキラさん」

「あー…… なんでもない……」

 

 突然の大声に驚くエレンと頭を何度か叩いて正気を取り戻そうとするアキラ。

 ……妙な声が頭に聞こえたのだろう多分。

 

「おい。エレンについては報告書以上の話は聞き出せねぇ。判るだろ? それより アイツ(・・・)を御する方法でも考えた方が幾らか有意義じゃねぇか。下手にいじくりまわされて死なれても困るだろ?」

「あー…… そりゃあまぁ……」

 

 アキラは、ちらりとエレンの方を見た。

 いったい何のことか? と首を傾げるエレンを見て。

 

「オレは生きてるし、大丈夫だろ。うん。多分」

「え、えと どういう事でしょう……?」

「あー、オレ的には ちょっとだけ期待してるエレン。アイツをオレから遠ざけてくれ」

「??? あ、あいつ?」

 

 一体誰の事を言ってるのか? とエレンがまた疑問に想ったが 直ぐに疑問は解かれる。

 

「こんばんはー リヴァイ班の皆さんー お城の住み心地はどうかな?」

 

 入り口がガチャリ、と開いて誰かが入ってきたから。

 そして、入ってきた瞬間 アキラの表情が明らかに変わったから。噂の人物なのだ、という事が容易に連想出来たから。

 そして。

 

「あいつだ」

 

 とリヴァイが言ってくれたから。

 

「あ、ハンジ分隊長」 

「やぁ エレン。私は今 街で捕らえた2体の巨人の生態調査を担当しているんだけど、明日の実験にはエレンも協力してもらいたい。その許可を貰いに来た」

「実験……ですか? オレが何を……?」

 

 新たな疑問が頭を過ぎり、その答えを求めようとアキラを見たが。

 

 

―――ちーん…… ぽくぽくぽく……

 

 

 と、お経でも読むのか? 木魚でも叩くのか? と連想出来る仕草で お手ての皺と皺を合わせて幸せ……ではなく、合掌していた。

 

「あ、あのー…… アキラさん?」

「知りたい!? それはも本当に滾るヤツをだよ。最高にね!」

「え、ええ?」

 

 興奮を仕切っている様子で、顔が全体的に赤く、更に鼻息も荒い。

 まだまだ ハンジの性質を理解していないエレンだから仕方ないが 普通に応対をするエレン。

 

「あの……、許可については自分では下せません。自分の権限を持っているのは自分ではないので」

「ああ、そうだったね。監督はリヴァイとアキラで アキラの上司がリヴァイ。と言う事でリヴァイ? 明日のエレンの予定は?」

 

 数秒、リヴァイが考え込み、直ぐに答える。とても重要な予定(リヴァイのみ)を。

 

「庭の掃除だ」

 

 その答えを訊いた瞬間、ハンジは一気に笑顔になる。

  

「よし。ならよかった決定! エレン! 明日はよろしく」

「あ……、はい……。ええと、巨人の実験とはどういうものですか?」

「!!」

  

 ハンジは巨人フェチ。ある意味はピクシスより変態である、という忠告。それをしておけば良かったかな? と少しだけ後悔をした瞬間だった。

  

「エレン」

「はい?」

「ご愁傷さま。頑張ってな」

「え、ええ!?」

 

 アキラがエレンの肩を掴んでそう言ったのと殆ど同時に、リヴァイ班の皆は席を立った。

 

「そうだよね。聞きたいよね? あぁ、やっぱり聞きたそうな顔してると思ったんだ。そんなに聞きたかったのはしょうがないな。聞かせてあげないとね」 

 

 さぁさぁ、待ってました! と言わんばかりのマシンガントークの始まりだ。

 

 今回 捕まえた巨人は4mと7mの巨人で それぞれ『ソニー』と『ビーン』と名付けた所から始まり。

 

 仲間達の制止を振り切って、磔にしているとはいえ 鼻息荒くしてる巨人の口許にまで近づくハンジ。過去何度か行ってきた意思疎通の検証をしようとしていた。

 

 ハンジは何度も話しかけるが、『話す事ない、食わせろ!』と言わんばかりに 愛称を付けた巨人に何度も何度も齧られそうになったのだから。

 

「以前はねぇ、ほんとやばかったんだ。巨人の歯がね、私の頭に当たった瞬間も判った。いやぁ あの時は走馬燈が走ったんだよ。マジで」

「え、ええと……。よく無事でしたね?」

「そこは、親愛なる友のアキラのおかげさ」

 

 寒気がする様なセリフを臆面も無く言うハンジ。

 まず間違いなくアキラは今悪寒が走っている事だろう……。

 

「頭に喰いつく瞬間、噛み切る瞬間にさ。ビーンの口の中に手をツッコンでくれて閉じない様にしてくれた、って訳だよ。でも アキラってば そのまま 勢い余ってビーンの顎を取っちゃったから やりすぎだ! 可哀想だろっ! って注意したりね」

「…………」

 

 助けなければ良かったか? と恐らくアキラの頭の中で何度も自問自答した事だろう、とこの時は簡単に想像が出来て、エレンもハンジの人物像が理解でき出してきた。

 

 その後も 巨人に対する愛情まで感じるハンジの物言いに、エレンは訊かずにはいられなかった。

 

「なんで……、巨人を前にしてそんなに陽気でいられるんですか?」

「え?」

 

 巨人に対する認識が、他とは違う。圧倒的に違う。ピクシスの事もエレンは知っているが、それでも エレンの目にはそれ以上に感じられたのだ。司令は兵団の頭。巨人と接する機会自体は前線で戦う部隊程は持ち合わせていない筈だから。

 

「その……巨人はオレら人類を全滅寸前まで追い込んだ天敵で……、ハンジさんだって その脅威を数多く体験してるはずなのに……」

 

 エレンの言葉に ハンジは頷いた。

 

「そうだね。ここ数年で調査兵団の技術や能力、全てが向上して 絶対的な死者数は減った。それでも 過去を無かった事に出来る訳じゃない。同じ調査兵団の仲間を何度も目の前で殺されたのを見た事がある。調査兵団に入る前も、その後もね。だから憎しみを頼りにして巨人と戦ったりもしてきた。でもそんなある日、私は気付いたんだ」

 

 ハンジは一呼吸を置いてつづけた。

 

「切断した3m級の生首を蹴っ飛ばした時だった。アキラがいとも簡単に巨人の身体をぶっ飛ばしてるから ちょっと感覚が最近はおかしくなっちゃってるけど、今でもはっきりと覚えているよ。……異常に軽かったんだ。巨人の身体が」

「え?」

「ああ、だと言っても 普通生身でぶっ飛ばせたりは出来ないよ? 間違っても生身では真似しない様にね」

「し、しませんよ!」

「はは。それなら安心だよ。ん――巨人の身体についてだけど、普通ならあの巨体が2本足で立って、歩く事なんて無理なんだ。身体の構造上ね。どの巨人もそうだけど、切断した腕はその体積にあるべき質量には到底達してなかった。……エレンが巨人になった時も、何も無かった所から巨人の身体が現れたと訊く」

「ぁ……」

 

 エレンは、それを訊いて今更だが思い返していた。

 巨人の身体が何処から来ているのか、自分の身体の中から出てきているのか、 疑問に思う所は幾つもあるんだ。

 そして それを ハンジは調べているんだと改めて理解した。

 

「私は思うんだ。本当は私達に見えているものと実在するものの本質は……全然違うんじゃないかってね。それに憎しみを糧にして攻勢にでるなんてことはもう何十年も試されている。今は違う視点から見てみるのが一番だと思った。……それに今が人類史上最も幸運な時代だと確信しているよ」

 

 ハンジが思い浮かべるのは 練度の高い仲間達は勿論の事、アキラの存在についてもだ。

 巨人を捕らえる事。それは簡単に言うが、難易度は殺すことより遥かに高い。昔も弱点を知る為に、何度も何度も試されては多大なる犠牲者を出し続けてきたのだから。

 でも、今は違う。人類史上最強の男達が揃っているこの時代においては。

 だからこそ、この時代に生まれた事をハンジは強く感謝していた。

 

 そして―― 彼をこの世界に降り立たせてくれた神の所業についても。

 

「空回りで終わるかもしれない。それでも 私はやる」

 

 ハンジの目は……とにかく真っ直ぐだった。迷いがまるでないのを直に感じた。

 

 

「(調査兵団に入ってから、本当に驚かされてばかりだ。巨人の力、異常な力だけじゃない。……考え方。物事の捉え方。それは ハンジさんだけじゃない。……変わり者だらけ。……まさに変人の巣窟)」

 

 訊かれたら、拳骨が飛んできそうな事を思い浮かべるエレン。

 

 その後 エレンは直ぐに首を振った。

 

「(でも、変革を求める人間の集団なんだ。そして、それこそが調査兵団なんだ。………でも)」

 

 1つだけ、まだ判らない事がある。

 それは、アキラのハンジに対する警戒心。エレンへの同情のそれだった。

 

 確かに、ハンジの話は無茶苦茶な所はある。

 その無茶に付き合わされたアキラはたまったものじゃなかった事だろう。でも 今のエレン自身には 特に何もない。巨人の実験も気になる事はある。でもハンジは自分の身を顧みず、無茶ばかりをしてて 大変なヤツ、困ったヤツ、というだけのことだと思えるのだ。

 

 何を注意する必要があるのだろう? と思えるが 今はそれ以上に気になる所があった。

 

「ハンジさん。よかったら実験の話をもっと聞かせていただけませんか?」

「………えっ!? いいの??」

 

 何故だか、顔を赤らめるハンジ。理由は簡単だ。エレンの様に、こう言ってくれる人間なんて 今まで殆どいなかったから。

 

 

「はい。明日の実験の為にも詳しく知っておいた方が良いかと思いますし」

 

 

 この時――人類(エレン)は思い知る事になった。

 

 巨人に対する愛が深すぎて、 時をも忘却の彼方。人間の三大欲求まで忘却出来るハンジ分隊長の本当の脅威を――。

 

 

 

「そ、そうだね。うん。……今の話じゃ省略した部分も多かったし……。もっと詳細に話すとするよ。ちょっとばかり長くなるけど……」 

 

 

 

 

 勿論ちょっと(・・・・)な訳ない。

 

「……明日、エレンは大丈夫だと思う? ぺトラ」

「うーん……、目の下にクマ作ってるのは確実だね」

「ふぁぁぁ…… ま、自分から首ツッコんだんだし、仕様がないよなぁ。これぞ自業自得……、ってか 一度は経験しとくのがベストか。今後の為にも」

 

 部屋の様子を盗み聞きしている2つの影。

 ぺトラとアキラである。盗み聞き~と言うか、部屋へと戻る際に少しばかり用事があってたまたま通りかかっただけだったりする。ハンジの声は大きいし、エレンの反応も少しばかり気になったから。

 

 

「さぁて……、オレらは寝るか? ぺトラ」

「ふぇぇっ!? ね、ねるっっ!?」

「……んん? なに驚いてんの? 寝ないのか?」

「い、いやっ 寝る……よ?(紛らわしい……っ)」

 

 

 ハンジばりに顔を真っ赤にさせるぺトラだが もう暗いし顔見えないから判らない。

 

 

 

「で、何で頬を抓るんだよ……。眠気が飛ぶだろぉ……くあぁ……」

「や、何でもない。……大丈夫じゃん。十分眠そうだよ(……アキラが悪い!)」

 

 


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