スカアトリー   作:ルア君は気まぐれ

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戦争…戦争ってなんだっけ…?

あ、そうだ……じつはこのスカアトリーには色々元ネタになったキャラがいるから……それを当てていくのも面白いかもね!


戦争とは名ばかり

ある男は眠る直前に思っていた

 

戦争を止めるって…そもそも戦争状態って名ばかりで……殆どしてない様な…まぁいっか…

 

と……

 

「戦争を止めるつっても…今戦争してるとこなんか殆どないってのに…何言ってんだろ…師匠って…」

 

男は考えるが…すぐさま思う、あの師匠だし…考えるだけ無駄か…と

 

そして男は寝る事にした。

 

 

 

 

 

 

少女は走っていた……戦争を止めるために…

 

小一時間ほど走っただろう…彼女の足は止まり大声で叫ぶ

 

「……戦争なんかどこもしてないじゃんかー!弟子の嘘つきー!全く!」

 

彼女、フローラは叫ぶ、何故かというと、戦争が行われてないから……いや、その事自体、事態は悪くない……ただ、彼女は走っている理由を考えたら少しムカついてしまったのだ。

 

そもそも戦争を止めると言い始めたのは戦争を止めたいから…まぁ正確には無駄な命は散るべきではないと思っていたとかそんな所だろう、彼女には別に深い理由はない、ただ戦争がいい事では無いということは知っていた、だから走り始め止めようとしていたのだ…のだが

 

「うがぁー!弟子め!戦争なんてどこもしてないじゃん!これじゃ私が無駄に体力を使っただけじゃん!無駄足だよ!あほー!」

 

彼女が腹を立てていたのは、ただ弟子が言っていたことを思い出し、騙されたと思ったからだ。

 

因みに弟子に言われた言葉は

 

「このスカアトリーが平和……ですか?いや……僕はそうは思いませんよ……だって戦争はまだありますし……え?ちょ、師匠!?待ってください……突然部屋に籠るって!いつも通りですけど、どうしたんですか!?…………まぁいっか……」

 

と、突然部屋に籠る少女を見つめたまま、いつもの何かの思いつきかと判断した弟子が悪い……訳ではなく勿論最後まで話を聞かなかったフローラが悪いのだが、当の本人は知る由もない。

 

更に言えば、世間知らずで余り外に出なかった彼女が悪いのだが

 

「うがぁーー!最近外に出なかったからって……嘘つくことはないでしょ!嘘つくことは!……はっ!?まさか……私を外に出すための策!?……弟子…恐ろしい奴!」

 

と、なにかに気付いた様子で彼女は軽く青ざめる……が、勿論弟子はそんな事を思っているわけでもない、ただの思い過ごしである。

 

「……戦争……やっぱりしてないんだね!平和だ平和!良かった良かった!」

 

まぁ、取り敢えず彼女は自分に考える事は向かないと思い、とりあえず戦争が無いということに喜ぶのだが、そんな時に背後から声を掛けられる。

 

「ははは……さっきから1人で百面相の如く顔やテンションを変えて……どうしたんだい?」

 

声を掛けられたフローラは驚く

 

「ひゃわぁ!?えっ!?いつの間に!?」

 

驚かれた青年はその驚きように更に笑いながらこう言う

 

「ははははは…ごめんごめん、あまりにも一人騒いでたから、近付いてきてたのが分からなかったんじゃないかな?」

 

「さ、さいですか……どうも、騒いでしまってすいません……」

 

フローラは頭を下げその青年に謝ろうとする……が、その前に止められる

 

「あ、大丈夫だよ……面白かったし……何かテレビでも撮ってるのかと思ったよ……」

 

「テレ……ビ?」

 

聞いたこともない言葉にフローラは頭を傾げる……

 

「何それ!テレビって何!?」

 

「うわぁ……凄い食いつき……え、えっと……漫画みたいなものだよ……うんうん!」

 

「へぇ〜……」

 

漫画というものはフローラも知っていた……この前聞いた事もあり、納得する……私が家に篭ってた間に知らないものも出来たんだなぁ……と

 

「えっと……それより、君は1人で何を騒いでたんだい?」

 

青年は気になっていたことを聞くことにした

 

「えっとね!えっとね!戦争がわー!でそれを止めようとしたけど……わー!って来たら戦争なかった!だからやったーってなってた!」

 

と、フローラは初対面の人には絶対に分からない……いや、初対面じゃなくても分からない様な発言をする。

 

「成程……戦争を止めようとしたけど……無かったから無駄足だー!と思ったけど戦争なくてやったー!って喜んでるんだね……」

 

少し呆れた感じで青年が言う

 

「良く分かったね!ビックリ!弟子にも師匠は落ち着いて話せって言われるのに!」

 

分からないと自覚はあったようだ……ならそれを飲み込んで落ち着いて欲しい……と言った顔を青年はしながら

 

「いやぁ……5歳児の相手を良くしてるから……分かるんだよ」

 

と、返すと、フローラは少し傷つく

 

「ご、5歳児!?……私5歳児と同じくらい……?」

 

青年はフローラがそうこぼした事に驚き慌てて訂正をしようとする

 

「あ、いや!そういう訳じゃなくて!ほら、えっと……」

 

が、正直青年も5歳児程の喋り方だなぁ……と思ったため、何も思いつかずに言葉に詰まる

 

「ふふん!別にいいよ!5歳児か……まぁいいや……」

 

フローラは正直まぁ、それでもいいや……初対面に言われるのはムカつくけど……と落ち着いていたところ、青年は苦笑いをして誤魔化そうとする……それにまた少し腹が立ってしまう

 

「苦笑いじゃ誤魔化されないからね!ふん!」

 

フローラはもうこいつの言う事は知らん!そもそも初対面にその態度は失礼だ!と思い、もう去ろうと思う

 

「えっと……ごめんなさい……」

 

「別にいいよ!5歳児だもん!」

 

5歳児が何だってんだ!5歳児でも頭がいいのはいるもんね!そうだ!私は5歳児並でもその五歳児の頭のイイほうだもん!とフローラは思う

 

5歳児でも良いのかよ……と突っ込まれる気がしてその事を考えないことにする。

 

「それで、用は何?特に無いの?」

 

「え?あぁ……特に無いです……けど……戦争は無いわけじゃない……と思います」

 

「……?でも戦争無かったよ?住人もそんな感じの顔じゃなかったし……」

 

フローラの言う通り、フローラが街を見た感じじゃみんなは戦争に怯えていたり、他の侵攻を怖がった様子ではなかった、なのでこの青年の話に違和感を持つのだ

 

「あ、いや……確かに今は冷戦と言うか……大きな戦争は無いですけど……戦争が起きそうな時は一軒一軒家のポストに手紙が来ますよ……?先々週も鬼と半獣が戦ったって手紙が……見なかったんですか?」

 

「……え?でも私の家には今まで1回も……」

 

そこで彼女は思い出す……最近の手紙は弟子に見させて自分で見ることは無いと……

 

「師匠……戦争ですって…」

 

「へー、そうなんだー」

 

そして、弟子が言ってたのを……自分は聞き流した記憶がある

 

「手紙読んでなかった……!」

 

「まぁ……そんな気はしたよ……」

 

「何それ!?私が文字を読まないと言いたいの!?」

 

「あ、いや!?……そんな事は無いです……」

 

「自分の好きなのしか読まないよ!」

 

「……あ、そうですかー」

 

フローラは何故か胸を張ってすぐさま纏められた手紙を見ようと、そして戦争の場所を探って戦争を止めよう!……と決意して自分の家に歩き始める

 

「え?あ、ちょっ……行っちゃった……凄い子だなぁ……」

 

呼び止める青年の声も聞こえず、自分の決めた事に真っ直ぐ……それがフローラという女の子であった

 

「……適当に言ったけど……馬鹿な子で良かった……」

 

青年が最後にポツリと呟いた言葉も彼女には聞こえていなかった




以上……5話?……4話かな?うん、おつかれー

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