スカアトリー   作:ルア君は気まぐれ

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やっほー…ルア君は気まぐれです、今回は僕が主人公と思う2人を出していこうかと思います。それでは…


ある少女と少年の出会い

戦争が起きてから1000年ほど経ったスカアトリーは神の思惑通り人口は減少し、沢山の人が死に…地上も海も空も荒れ果てていた

神は傍観し続ける態勢を止め、戦争に介入、その為に天使を作り地上の種族達を治めようと動き始めた

 

しかしそのどれもが失敗、更に沢山の命が枯れ果てた

 

そこから更に4000年が過ぎた世界

戦争は少なくなっていった…だが事態が治まった訳ではなくただ人口が減って収縮されているだけの時代

 

そんな時代にあら少女が言った…

 

「戦争ばっかりして……つまらないなぁ、皆仲良くすればいいのに…」

 

その発言は…誰に聞いても分からない程昔から、このスカアトリーで起き続けている種族間での戦争についての感想だろう、少女は本を読みながら小さく呟くのだった。

 

「戦争何て…戦いなんて痛いだけなのに…」

 

昔を思い出しながら再びポツリと…その思い出は…他種族に理由もなく襲われ、毒やその他の攻撃を一方的にされた記憶。そのせいか、彼女には殆どの毒に耐性ができ、大抵の毒が効かないと言う皮肉な身体になってしまった。

 

「……そうだ!!」

 

突然なにかを思いついたのか、彼女は机を思い切り叩き立ち上がる

 

「んぁ…?どうしたんだ師匠…いきなり……」

 

彼女を師匠と呼ぶ男が、突然立ち上がった彼女を見て眠そうな顔をしたまま起き上がりフローラの方を見る

 

「……戦争が自然に止まらないなら……止めればいいんだよ!!」

 

「……へ?……あ、うん、そうだね…」

 

彼女が大声で男の方を見て言うと、眠そうな男はまた彼女が適当に思い付いた何かをしようとしてるのだろうと思い、適当に返事をすると再び眠りにつこうとソファーに横になり始める。

 

「…なんで寝ようとしてるの!起きてよ!朝だよーー!!」

 

彼女は、何処から取り出したのか、拡声器の様な物を男の耳元に近付けると大声で喚く。

その大声にもあまり驚かず男は瞼を擦りながら顔を起こす。

 

「朝じゃねーよ…」

 

男が窓の方を見る。窓にうつる外は赤く染まり、陽が落ちる少し前の時間帯を表している。

 

「よし、起きたね…じゃあ会議を始めよう!」

 

「って…聞けよ…」

 

男が眠そうな目で元気な彼女に目を向ける。

 

「……え?」

 

彼女はまるで知りませんと言った顔で男の方を見る。その顔に男は何かを察した顔で諦め彼女の話を聞く事にする。

 

「あー…分かったから…会議ね…それってさっき言ってた、戦争を止めるって奴と関係あるのか…?」

 

「うんうん!その通り…さすが我が弟子…察しがいいね!!」

 

「あ、はい、ソウデスネ…」

 

拍手して褒めてくる師匠と、それを呆れて見返す弟子の構図は、何かがおかしいと思わなくもない。

 

「……それで、なにか意見ある!!?」

 

「あー…全世界を昼寝大国にし…昼寝を全員が貪れる世界にしたら…平和になると思います」

 

「却下!そんなんじゃ戦争が無くなっても、大問題ばっかり起きるに決まってるよ!」

 

適当に、しかし本音をぶつけるも却下され、やはりかと思う男

 

「…じゃあ師匠には何か案があるんですか?」

 

そう男が彼女に返すと、突然女の表情が崩れ、満面の笑みを浮かべる。

 

「ふふふ……よくぞ聞いた!」

 

「あ、やっぱり良いです…変な予感がしますので」

 

嬉しそうに言おうとすると、即座に話を切り捨てようとした男に彼女は驚く。

 

「ええっ!?な、何で!?聞こうよ…師匠の意見だよ!!?」

 

「……全種族の生き物全員を仲良くして戦争を無くそう…平和だ!ピースピース…とか言う気でしたよね?」

 

「…なぜ分かった弟子…さては貴様…エスパー!?」

 

「魔法使いという種族でありながら僕が魔力が全然使えない事は魔法使いの天才である師匠は分かってるよね…!」

 

と、男が言うと

 

「いやー、冗談だよ、冗談……さてと…」

 

「冗談か…なんだ……ん?」

 

彼女が笑顔で言うとすぐさま何かの支度を始め、男は不思議に思う。何故なら、彼女は外に出るのは、とても久し振りだからだ。

 

「あの、師匠…?何をし「それじゃ弟子よ…留守番頼んだぞ!!」…… 速っ!?」

 

身支度をしている彼女に話し掛けようとすると、既に身支度を終えており、猛ダッシュで家から出て行き、男を置き去りにした。

 

「…まぁいいや…寝るか」

 

男は特に何も思わず寝る事にした。

 

―――――――――――――――――――――――

 

一方…弟子を置き去りにした彼女は、人間の住む街に来ていた。

 

「わー…凄い人…人間が一杯いる…」

 

沢山の人を見て女が呟く彼女に、背後から迫る影があった。

 

『ねぇねぇ!!君可愛い!』『僕の名前はクマー・マクラ!君の名前は何ていうの?』『パンツの色は?』『裸エプロンと手ぶらジーンズ…どっち派?』『ジャンプとマガジンなら?』『やっぱりジャンプだよね!!いやぁ、気が合うなぁ…今からお茶飲みに行かない?』

 

「…え?」

 

突如現れたこの世界では珍しい真っ黒な学生服を着た珍客に話し掛けられた彼女は目を白黒させる

 

『どうしたの?そんなに目を白黒させて』『あっ!もしかしてパンダが好きなのかい?そうだね、じゃあお茶じゃなく動物園に行こうよ!』

 

「…えっ、動物園?楽しそう!」

 

普通ならここでお断りするのだが、魔法使いであり、人と余り接してこなかった彼女は…ズレていた。

 

『でしょでしょ!!じゃあ今から行こうか!』『あ、そう言えば君の名は…?』

 

そう聞かれた彼女は答えた

 

「え?私…?」

 

『君だよ』『君以外に誰かいるように見えたのかい?』『え、君幽霊見えるの!?』

 

「…見えないよ!?あ、えっとね…私の名前は…フローライト・ガーネット…フローラって呼んでね!魔法使いだよ!!」

 

『うんうん…じゃあよろしくね…フローラちゃ…え?』

 

「え?」

 

フローラという名前を聞いたクマーは、少しの間頷くと、その名前を言おうとした時に何かを思い出したかの様に固まった。

 

その様子を見たフローラも不思議に思い、固まる真似をした。




はい、今回はここまでだぜ…それじゃあ……アディオス♪

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