デート・ア・ライブ 風見サンフラワー 作:文々。社広報部部長 シン
いやぁ、書きたくて書いちゃいました。許してください。
もう一つの作品と一緒にやっていくので更新は遅いと思います。
それではどうぞ
『精霊』
人間の少女の様な外見をしているそれは、空間震という災害を発生させながらこの世界に現れる特殊災害指定生命体。そして、その戦闘能力は強大であり、対処法である武力での殲滅は非常に困難。それでは手の打ちようが無いではないか?---否。対処法はもう一つある。
デートしてデレさせる。
精霊に対抗できる力を持つたった1人の青年、五河士道。彼は精霊とデートしてデレさせ、キスをすることで彼自身に精霊の霊力を封印する力を持っている。彼は多くの精霊の力を封印し、精霊を救ってきた。
しかし、今回は彼と精霊とのお話ではなく、彼ととある大妖怪のお話。
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「はぁぁぁ…寒い」
いつも買い物に来ている商店街を歩いている士道は口元に両手を寄せ自分の吐息を当てる。クリスマスから1日過ぎ、商店街に蔓延っていたサンタやトナカイなどの洋風な装飾は消えて門松やしめ飾りなどの和風な装飾に変貌を遂げている。まるでクリスマスでかかった魔法が解けたかのようにガラリと雰囲気が変わった。
「これなら検査の時に手袋を持ってくればよかったかな」
と言って手を擦り合わせた。
士道は検査と言ったが、彼は彼が力を封印した精霊の検査に行ったのではなく、士道自身の検査であった。何故彼が検査を受けたかのかと言うと、士道は半月前に暴走してしまったのである。暴走してしまった原因は精霊の力の封印にあった。士道はこれまで十香、四糸乃、琴里、夕弦、耶倶矢、美久、七罪、折紙の8人の精霊の力をその身に封印してきた。通常、士道と精霊たちは見えない
「それにしても、半月は長かったなぁ」
とボヤきながら商店街を歩く士道であった。
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「待ちなさい真那ぁ!」
怒気のこもった中学生くらいの少女の声が<ラタトスク>の保有する地下施設の廊下に響く。
「待てと言われて待つ馬鹿なんてどこにもいねーですよ!」
続けて先ほどと同じくらいの年齢の少女の声が廊下に響く。赤い髪の少女が青い髪の少女を走って追っている。追いかけている少女は五河琴里、士道の義理の妹で赤い髪が黒いリボンで二つに括られている。追いかけられている少女は崇宮真那、自称士道の実の妹で青い髪が一つに結われている。何故こんな追走劇が行われているのかというと…
「真那!あなた士道にも検査はちゃんと受けろって言われてたじゃない!」
「うっ…でっ、でも私は<ナイトメア>を追わなけきゃいけねーんですよ!」
真那は戦闘時に負った怪我や
「…っあなたねぇ!このままやっていたら体が持たないわよ!」
「分かってなかったらやってねーです!だからこそ早く奴を追わなきゃいけねーんですよ!」
何を言っても聴く耳を持たない真那を追いかけている琴里はそろそろ体力の限界が来ていてしまっていた。それもそうだ。相手はDEMの元No.2であり、こっちは<ラタトスク>の司令官ではあるが体力も身体能力もただの中学生。体力や脚力で勝てるはずがない。琴里は足が止まってしまい、また逃げられるのかと内心諦めかけていたが、通路の先から部下である中津川宗近と椎崎雛子が歩いてきていることに気づいた。
「しめた!中津川、椎崎!理由は後で話すから真那を捕まえなさい!」
「わ、分かりました!」
中津川と椎崎は戸惑いながらも琴里の命令を遂行しようと、走ってきた真那に掴みかかろうとする。
「私をあんまり舐めねーで下さい!」
そう言うと真那は捕まえようとしてきた2人の肩に手を置き、ハンドスプリングの容量で2人を飛び越え、一回転して華麗に着地した。
『なッ……!?』
琴里たちは予想外の避け方に驚きを隠しきれずに体が固まってしまう。その隙をついて真那は走り去ってしまった。
数分後、琴里と中津川と椎崎は一緒に歩いていた。琴里は真那が逃げた後少し休憩し、中津川と椎崎になぜ真那を追いかけていたのかを説明した。
「まさかあんな避け方をされるとはね…」
「すみません五河司令…私たちが不甲斐ないばかりに…」
「いいのよ。元はと言えば私がちゃんと捕まえとけばよかったんだから」
そう言って琴里は士道から貰ったチュッパチャプスを舐め始めた。
「そうですか…。あ、士道くんからチュッパチャプス貰ったんですね」
「ああ、これ買ってきてくれたのよね、ありが--」
「五河司令!」
琴里の言葉は椎崎とは違う女性の声に遮られた。
「ん?どうしたの箕輪。そんなに慌てて」
箕輪と呼ばれた女性は大きく息を切らしながら言う。
「霊波反応が…確認されました…。しかも、霊力値がマイナスを示しています!」
「何ですって!?それは本当!?」
そこにいた3人は目を見開き、そのうち琴里は声を張り上げた。
「本当です。場所は、《天宮ひまわり園》です」
「そう…。反転した精霊が静粛現界…そんなことあり得るの…?考えても無駄ね。士道に連絡は?」
「それが、士道くんとは連絡が取れてないんです」
「チッ、何やってんのよ…。兎に角、みんな行くわよ!」
『はいッ!』
そうして琴里たちは通路を走って行った。
「ふふっ」
誰もいなくなった通路に
◆
「あれっ?ここ何処だ?」
士道はぼーっとしながら歩いていたため、いつの間にか知らない場所に来てしまっていた。
「俺、商店街を歩いてなかったっけ?…まぁいいか。ところでここは…《天宮ひまわり園》か。ここにはまだ1度も来てなかったな。でも、冬だからな向日葵なんて咲いてるわけ…」
そう言った士道が徐に園の中を覗くと、そこには季節外れも甚だしい向日葵が1本、少しも枯れることなく立派に咲いていた。
咲いてるんかい!と心の中でツッコミをいれ、何故こんな冬に向日葵が咲いているんだ?と思っているとそこに
そして士道の方をを向き、
「人間、ここはどこなの?」
と問いかけてきたのであった。
どうでしたか?
もっと会話文と地の文のバランスが良くなるように精進しますのでよろしくお願いします。
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