悪と正義の波紋&幽波紋(スタンド)使い、変化する者の幻想入り   作:(´鋼`)

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考え方

ここは紅魔館の庭。

そこに二人の人物。

紅魔館のメイド長 十六夜咲夜

波紋&スタンド使い 五十嵐京谷

そして、庭が見えるバルコニーからは、

紅魔館の主 レミリア・スカーレット

京谷の付き添い 東風谷早苗

 

咲夜「………ねぇ一つ良いかしら?」

京谷「なーにー?」

咲夜「何故勝負を仕掛けようと思ったのか聞かせてもらえないかしら?」

京谷「……それは推測でお願いします。」

咲夜「あら、そう。じゃあ良いわ。」

早苗「………何でしょうこの感じ?」

レミリア「あら、早苗も気づいてたの。」

早苗「レミリアさんも、ですか。」

レミリア「ええ。何故か、

 

 

 

 

   『あの人間が勝つ運命しか見えない』

 

 

 

 

早苗「………やっぱり京谷さん、何か仕掛けてるのかな?」

レミリア「どうやってよ?ずっとあの京谷とかいう人間を見てるけど、何もしてないわよ。準備運動以外何も。」

早苗「うーん、なーんか引っ掛かるんですよねー。」

咲夜「そろそろ準備運動も終わったかしら?」

京谷「終わったけど一つ良いかな?」

咲夜「………何よ。」

京谷「いやね、ちょーっと聞きたくてさ。」

咲夜「さっさと言いなさいよ。」

京谷「えっとね、

 

 

 

     『隠してる秘蔵写真集』

 

 

 

         っていうのが気になってて…」

咲夜「今すぐぶち殺すわよ。」

京谷「あーごめーん。さっきの冗談冗談。」

 

京谷と咲夜は深呼吸をすると、表情を変える。

 

レミリア「……………」

早苗「……………」

咲夜「……………」

京谷「……………」

 

咲夜はナイフを数本構え、京谷は何時ものDIOのジョジョ立ちをする。

 

早苗「……………」

 

辺りには緊張感が走る。その静かさは心臓の音が聞こえそうなぐらい静かであった。

 

咲夜「……………」

京谷「……………」

 

そこに一枚の葉が空中に漂っている。

その葉は、ひらりひらりと空中を漂い、

地面に落ちる。

 

京谷「!!」

咲夜「『幻象 ルナクロック』」

 

咲夜は葉が落ちた音と同時に時を止める。がしかし!

 

咲夜「……ん?動かないわね。まぁ良いわ、片付ける手間が省け……ッ!?」

 

何と咲夜は!

 

      『動けなかったのだ!』

 

 

咲夜「なっ!?何故?何故動けない!?何故ぇッ!?」

 

すると五秒後、時が動き出す。

しかし京谷には傷一つ付いていない。

咲夜は動いていない。

その様子を見たレミリアと早苗は驚きを見せる。

 

レミリア「なっ!?」

早苗「なっ!?」

レミ・早苗「動いていない!?」

レミリア「バカなッ!咲夜は時を止めた筈。なのに!何故その場から一歩も動いていないの!?しかも二人とも!!」

早苗「それに京谷さんも動ける筈なのに!何故…何故!?」

咲夜「ガッ!!(バカなッ!動こうとしても何かに抑えられる感覚が出てくる!それも首だけじゃあ無い!体の間接全てに!圧迫感がある!一体こいつは!?)」

京谷「………………フッ。」

咲夜「

 

 

 

   (『こいつは一体何をしたんだ!?』)

 

 

 

京谷「………フフフフッ。」

咲夜「!?(こいつ、今笑った!?)」

京谷「

 

       フフフフフフフフッ

 

 

        フハハハハッ!

 

 

 

 

     アーッハッハッハッハッハ!!

 

                    」

咲夜「!?」

レミリア「!?」

早苗「!?」

 

京谷はその場で笑った!笑い続けた!その笑い声は不気味な程に!三人の心の中に抉りながら入ってくるかのように!

 

京谷「アーッハッハッハッハッハ!!」

咲夜「貴方………一体………何を……した……の……」

京谷「実に愉快ッ!愉快過ぎて笑いが込み上げてくるなぁ!フハハハハ!」

咲夜「こた……え……なさ……い……」

京谷「おっと失礼。つい、な。」

 

京谷はそのテンションのまま、咲夜に近づく。

もし普通の人間なら、この場で気絶しているだろう。

しかし咲夜は別の事を感じていた。それは、

 

 

『心が抉られる程の恐怖!!』

 

『安心!!』

 

その二つの感情が駆け巡っていた!

 

京谷「俺が何の策も無しに貴様に挑むと思ったのか?」

咲夜「!?で、でも!仕掛けた様子は…」

京谷「『見えなかった』だろう?」

咲夜「!?」

京谷「それもそうだ。『貴様らには見えぬ者を使用』したからなぁ。」

咲夜「見え……ない……もの……」

京谷「そうさ、外に出る前に俺のスタンドを変化させておいたのさ。『法王の緑《ハイエロファントグリーン》』になぁ!!」

早苗「ハイエロファント!?まさか、結界を!?」

レミリア「早苗!知ってるの!?」

早苗「京谷さんが扱う『者』は私たちには見えず、触れることさえ出来ない。つまり、その『者』が何かしたとしても気づく事は決して無い!!」

レミリア「何ですって!?それじゃあ、あの人間には勝てないじゃない!」

京谷「そう!俺はスタンドを変化させ、貴様の間接部全てに!結界を絡ませておいたのさッ!」

咲夜「バカ……な……こんな……事が……」

京谷「そしてッ!お前は最初に『何故勝負を仕掛けようと思ったのか』と聞いたなッ!」

咲夜「!?」

京谷「答えは単純だッ!」

 

京谷は咲夜の左足にあるナイフを仕舞う場所からナイフを一本取りだし、

結界で動かせない咲夜の二の腕を、

 

     『ナイフで切った!!』

 

咲夜「ッウ!!」

 

咲夜の二の腕から血が滴る。

こぼれ落ちていく血を京谷は、手を受け皿のようにして血を集める。

 

京谷「強者となるためだぁ!」

 

京谷は何と!自分のスタンドに!

咲夜の血を当てた!

スタンドに着いた血は即座に吸収される!

 

京谷「おぉ、おぉぉぉお!!こ、この感覚はッ!この高揚感はッ!」

レミリア「い、一体、何が!?」

早苗「わ、分かりません。でも、何か……ヤバい!!」

京谷「実にッ!実に素晴らしいッ!貴様の血で時を止める時間がもっと伸びたぞッ!」

咲夜「!?」

レミリア「!?血で!?」

早苗「まさか!共鳴を利用したぁ!?」

京谷「こんなに晴れ晴れとした良い気分は久しく味わったッ!最高にハイッ↑ってヤツだッ!」

 

京谷は笑い続けた!だが、それは直ぐに止まった!

 

京谷「さて、どれぐらい止められるか実験してみようではないか。『世界《ザ・ワールド》』!!時よ止まれッ!!」

 

その後!周りの色が失われる!

 

京谷「…1………2…………3…………4…………5…………6…………7……」

咲夜「!?」

京谷「………8…………9…………10秒経過。」

咲夜「(こいつ!大幅に増えてるッ!)」

京谷「11………12…………13…………14…………15秒経過。」

咲夜「(一体、どこまで!?)」

京谷「16…………17…………18…………19…………20…………21秒経過。」

 

二十一秒経った途端!周りの色が元に戻る!

 

京谷「フハハハハ!!二十一秒だ!二十一秒時を止められる事に成功したぞッ!!」

早苗「に、二十一秒ゥ!?DIO様よりも長いじゃあないですかッ!!」

レミリア「人間が二十一秒も止められるなんて……あの人間、一体何者なのッ!?」

京谷「さてッ!もう終わりとしようではないかッ!」

咲夜「(不味いッ!やられる!!)」

京谷「『世界《ザ・ワールド》』!!時よ止まれ!!」

 

そして再び、周りの世界は色を失う!

 

京谷「先程手に入れたこのナイフを使おうか。」

咲夜「ッ!!」

 

京谷は刃の部分を持ち、構える。

 

京谷「無駄無駄無駄無駄無駄 無駄ァ!!」

 

言い終わると同時にナイフを投げる。

投げた先には

先程切った二の腕!

 

京谷「時は動き出す。」

 

その発言で周りは色を取り戻す。

それと同時に、

ナイフも動き出す!

 

咲夜「グアァァァア!!」

レミリア「咲夜ッ!」

 

京谷の投げたナイフは咲夜の二の腕を貫通させた!

 

京谷「………さて、おいレミリア!!」

レミリア「!!な、何よ!」

京谷「この勝負、俺の勝ちだッ!もう終いにしようではないか。」

レミリア「なっ!?何ですって!?」

京谷「だーかーらー!俺の勝ちで良いよねー!?」

レミリア「うぇ!?え、ええ。い、良いわよ。」

京谷「はーい、しゅーりょー。お疲れー咲夜ちゃーん。」

咲夜「…………………あれ?」

 

京谷はスタンドを解除させ、咲夜を解放する。

対する咲夜とレミリアは、何が何だか分かっていなかった。

 

京谷「『クレイジーダイヤモンド』ちょっと動かないでね。」

咲夜「???」

 

京谷は貫通した部分に手を当てる。

すると、穴がみるみる塞がる。

 

咲夜「えっ!?な、何で!?穴が、塞がった!?」

京谷「あー驚いてる所悪いけど失礼。」

咲夜「ひぁっ!!」

 

京谷は咲夜を抱え、持ち上げる。所謂『お姫様抱っこ』で。

 

咲夜「な、ななななな何をしているの!?早く降ろして!!」

京谷「はーい、駄目でーす。」

咲夜「な、何でよ!?」

京谷「僕が償いきれない。」

咲夜「えっ?」

京谷「自分が傷付けたのに治療も無しで、怪我人の世話も無し。そんなの人間って言える?」

咲夜「……………」

京谷「これは、僕の償い。そうやって受け取ってもらえば良いさ。さて、咲夜ちゃんの部屋は何処?」

咲夜「………二階に上がって左から五番目の部屋。」

京谷「分かった。それじゃあ行くよ。」

 

途中、妖精たちに見られてはいたりしたが部屋に到着。

到着して京谷が咲夜をベッドに降ろしていると、京谷はちらっと咲夜が赤面しているところが見えた。何故赤面していたかは京谷にも分かっていない。

 

 

 

『キングクリムゾン!!』

 

 

 

京谷「いやー、お騒がせしてすいません。」

レミリア「…………貴方、何時もこうなの?」

京谷「いえ、今回は何時もよりテンション上がってました。」

レミリア「そ、そうなのね(困惑)」

早苗「まぁ、あそこまでハイになること見たこと無いですもんね。」

京谷「お詫び、といっては何ですが、今夜ここでお手伝いをしたいのですが。」

早苗「ちょっ!京谷さん!」

レミリア「……良いわ。咲夜も休んでいるし、今夜は貴方の手を借りる事にするわ。」

早苗「レミリアさんまで……」

レミリア「その代わり!」

京谷「???」

レミリア「私の話し相手も勤めてもらうわよ。」

京谷「御意に。」

早苗「はぁ、じゃあ私帰りますね。」

レミリア「はい、京谷執事。早速客人を門に案内して頂戴。」

京谷「分かりました。では早苗様、こちらでございます。」

早苗「あ、どうも。」

 

レミリアは京谷を見る。その目は何故か京谷が『安心』できる人物であるという『確証を得た目』をしていた。何故していたかはレミリア自身にも分からなかった。

 

 

 

 

 

 

『スティッキーフィンガーズ!!』

 

 

 

 

 

 

?3「………友以上になってしまったか、

 

 

 

        『息子』よ。

 

 

と言っても僕にはもう、あの子に親と呼ばれる資格も、あの子を息子と呼べる資格も、もう何処にも無いがな。」

 

そう言って男は歩き出す。悲しみの目をしながら。

 

 




どうも皆さん。うぷ主の鬼の半妖です。
なんと!なんとなんと!京谷君が21秒も時止めができることに成功しました!DIO様がちっぽけに見えてしまう、この差!もうえげつない!後、京谷君がハイになってやらかしたようです。咲夜ファンの皆様ご免なさいm(_ _)m。
次回は戦闘無しになります。
では次回もお楽しみに。

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