これは人外ですか?いいえ、ただの人間です(凍結)   作:爆走ボンバー人間

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どうも天然パーマ同盟です

遅くなり申し訳ございません

新年で課題やテストに追われ執筆
できずにいました

その分長く書いたのでお楽しみください



だからこその闇討ちじゃないか

 

人間でいえば仕事で残業をしたり社会不適合者たちが

遊びまわり、大人の遊びの時間である

 

そして同時に太陽の光が落ち暗闇の中唯一月の光だけが

輝き人間たちの時間だけでなく裏の者たちが動きだす

時間でもある

 

悪魔や妖怪等の異形の類は古来より夜の闇の中に紛れ込み

ひっそりと静かに人間たちを手にかけ喰らうものとされている

 

怪しげな事があるとすればそれはたいてい夜である

 

 

 

まぁそんなことはどうでもいいとして

 

お久しぶり もしくははじめまして

 

普通の人間で高校生の星上院 志希です

 

 

 

 

さて皆さん問題です

 

俺は今何をしているでしょうか?

 

 

家で家事?学生らしく勉強?ゲーム等の娯楽?

恋人とイチャイチャ?

 

 

残念だがどれでもない

 

 

 

では何をしているか

 

 

 

 

 

それは……

 

 

 

 

 

ボオォォォォォ

 

 

 

絶賛廃教会で火遊び中です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミドリさんが成仏してから次の休みの日

 

俺とユーはデパートで買い物をしていた

 

ユーもずっと家の中に居たら体に良くないだろうし

たまに買い物に付き合ってもらうという形で

一緒に外出するのだ

 

実際ユーがあまり家から出ないのはユーが他の勢力などに

見つかると厄介なことになるので結界に迎撃トラップ、

強制退去トラップ等を設置してありもはや要塞となっている

家で身を潜めているのである

 

でもさすがにずっと家では窮屈だしそんな閉じ籠るような

生活をしてほしくなくてこうやって外に出すのだ

 

ちなみにユーの恰好、銀髪に西洋の鎧に紫の服は目立つため視覚を

誤認識させ周りの人たちからはいたって普通でかわいらしい女の子に

見えるようにしている

 

「ユー、今日の晩御飯は何がいい?」

 

『今日は鍋がいい』

 

「鍋か、ならキムチ鍋か水炊きどっちがいい?」

 

『キムチで』

 

「わかったキムチだな」

 

必要な食材を見て回り品質を買い物で鍛えた観察眼で見極め

質のいいものを選んでいく

 

「そういえばユー、何か欲しい物はないか?」

 

『そろそろお茶が切れるからお茶とせんべいで』

 

「それだけでいいのか?遠慮しなくても良いぞ」

 

『今のままで十分私は満足している。だから別にいい』

 

ユー・・・

 

なんて優しいんだ!

天使や!ここに天使がおる!!

 

(また何か変な事考えてる)

 

若干顔に邪念が出てしまいユーはそんな志希の内心を完全に

読んでいた

 

 

 

 

 

 

そして晩御飯と足りないものを買って補充し終えた

志希だがさっきの事でまだ納得できてはいなかった

 

(さっきはユーの可愛さで邪念が出てしまっていたが

やっぱり何か納得できないな。でもユーはあまり物を

欲しがらないからな。何か良い物はないものか…)

 

何ならユーは喜んでくれるか考えていながら

歩いているとあるものに目が入り良い案が浮かぶ

 

(あれならユーも喜ぶかな。やりがいがあるな)

 

ユーを喜ばせようとある事をする事をひそかに決意する

志希でありそのためにもある事を決行する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数日後の休日

 

リビングでユーと一緒にテレビを見ているとあるものから

念話がきて呪符を取り出すと呪符が光っていた

 

〈志希様、今よろしいですか?〉

 

「ん?ああ、良いぞ」

 

念話の相手に許可を出し詠唱する

 

【我と契りを結びし十二の獣よ 我の導きに応え馳せ参じよ

 

 十二支の子 ラット!】

 

詠唱をし霊力を流し込むと呪符はその場で浮き一瞬力強く光る

と呪符は小さな銀色の体毛に鉢金をしたネズミが現れる

 

「志希様、連絡がありますッチュ!」

 

言葉を話しこちらに敬礼をするこのネズミはラット。

 

俺の式神の一体であり戦闘能力はお世辞にも高いとは言えないが

こいつの長所は

 

「志希様の学友である兵藤が堕天使の目的であるシスターが

堕天使の女に襲撃にあい、堕天使はシスターを連れて例の

教会に帰還しましたッチュ!」

 

高度な陰形能力を生かした情報収集能力と

 

「教会の監視班から神器強奪の儀式を今夜決行するようですッチュ!

仕掛けはいつでも作動出来ますッチュ!」

 

統率された集団能力にトラップ等の多彩な仕掛けだ

この家に施されている術式以外の罠もラットのものだ

 

ラットに侵入出来ない所などなく結界が張られていても

よほどの術者でない限りラットの侵入には気付かない

こと潜入や情報収集ならラットの右に出る者はいない

 

具体的にどれぐらいの陰形かといったら例の

堕天使共とその手下の有り金を全部気付かれないまま

すり取り金目の物を目の前で奪っても気付かれない

ぐらいだ

 

そのおかげでこの前の甘味代と家計の足しになり

懐が大分温まった(^_^)v

 

 

 

「さすが仕事が早いな、わかった。

今夜堕天使共にあいさつしに行くか。他の奴にも伝えて

準備しといてくれ。後悪魔どもが動こうとしたらすぐに

知らせてくれ、また邪魔されたらさすがにウザい」

 

「分かりましたッチュ!」

 

『ラットはおりこうさん』

 

ユーはラットを指の先でなでラットはそれに目を細めて

気持ちよさそうにしていたがすぐにハッとなり

恥ずかしそうに出て行った

 

ユーはもう少し可愛がりたかったようで残念そうに

していた

 

ユーは可愛い動物が大好きだからな

 

代わりにミニ琥徹を出してモフモフさせると

表情に変化はないように見えるが嬉しそうだった

 

 

 

 

 

 

ラットには兵藤が悪魔になってから堕天使の動向と目的を探らせ

そして手に入れた情報を聞いたときは落胆した

 

少し気になっていた堕天使の目的は教会の聖女として崇められ、

最近魔女として追放されたシスター、アーシア・アルジェントの神器聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)

らしいが堕天使が開発した神器を強制奪取する儀式を行い、その力で

アザゼルとシェムハザの愛とやらを受ける事を企んでいるらしい

 

これだけ聞けば人外共にとっては面倒である人間にしか宿らない

神器を己の物にする事ができ、さらにそれが回復系のレアものであれば

出世間違いなしのように聞こえるがそう甘くない

 

宿主の命に深く密接している神器を強制的に奪取すれば宿主は

死ぬし神器自体も元の持ち主の物でないため能力も下がるという

デメリットがある

 

なによりここは魔王の妹が管理(笑)している町だ

 

こんなところに堕天使が侵入し行動を起こす事は最悪、

三大勢力の戦争の火種になりかねない

 

戦争嫌いのアザゼルにとっては迷惑極まりないことだろう

 

仮に戦争が起きなかったとしても堕天使が悪魔の領地(笑)で

行動を起こしたことで堕天使側に賠償を求められるし、

そんなことになればトカゲのしっぽ切りで簡単に見捨てられるだろう

 

素直にそのシスターを堕天使の加護化に入れておけば

神器マニアのアザゼルにとっては良い収穫になるし愛とやらは

受けられるかは分からないが報酬はもらえるだろうし上手くいけば

少しは地位も上がることだろう

 

全くバカなことである

 

だがチャンスでもある

 

そろそろ堕天使とはコンタクトを取りたかったところだしこのバカどもを利用するか

 

悪魔や天使みたいな能天気な奴らはどうにでも出来るが堕天使は別だからな

 

悪魔や天使なんかは貴族悪魔や教会の上層部を少し突っつけば不正や違法の所業が

ほいほい出てきて簡単に脅せるが堕天使はそう上手くいかない

 

他の勢力に比べて上層部がしっかりとしているため隙がない

 

悪魔や天使はいくらでもスキャンダルのネタが出てくるが堕天使はそれがない

 

堕天使は統率に力を入れてるし神器所有者に関してもほとんどは同意の下で

勢力に入れてるから今回みたいに強引な方がまだ少ない方だ

 

こういう末端の奴らの暴走はあるがそんなもんはなかった事のように消されるからな

 

だが今回は悪魔の妹の領地で問題を起こしたからな

 

そう上手くもみ消せるものでもないし簡単に済む話でもない

 

だから俺がその手助けをしてやる

 

その代償にちょっとした頼みごとをするだけだ

 

お互いに得しかないからアザゼルも提案に乗るだろう

 

後、あの堕天使共はむかつくという私情も入ってる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夜

 

ユーに晩御飯の用意をして少し早めの食事を取ってから

黒いローブと狐のお面をかぶり廃教会の近くの麓に

向かいラットと他のネズミ達は会議をしていた

 

「いいかッチュ!今回の我らの目的はシスターの救出及び

堕天使たちの捕獲ッチュ!くれぐれもつい殺したなんて

事がないように注意する事ッチュ!分かったかッチュ!」

 

チュチュー!!

 

「良い返事だッチュ!では先程伝えた通り動き何かあれば

すぐに連絡するようにッチュ!何か質問がある奴はいるかッチュ!」

 

「チュチュー!」

 

「何だ?言ってみろッチュ!」

 

「チュ、チュチュチュー・・・」

 

「バカやローッチュ!!トイレは先に済ませておくように

言っただろッチュ!仕方ないすぐに済ませて来いッチュ」

 

「チュチュー!」

 

「他に何か質問がある奴はいないかッチュ!」

 

・・・

 

「いないッチュね。なら作戦開始ッチュ!」

 

チュチュー!!

 

ラットの号令とともにネズミ達は敬礼しすぐに

散り散りになり持ち場へと向かった

 

 

 

 

 

 

 

そして廃教会へと向かうと雑な結界が張ってあったが

簡単に解除し気付かれないように侵入した

 

途中三匹の堕天使に出会ったが俺に槍を向け

投げようとした瞬間、ネズミ達が暗闇から姿を

表し薬で闇討ち(殺していない)し慣れた手つきで

運んで行った

 

え?戦闘能力は高くないんじゃなかったかって?

すごく低いですよ

 

だからこその闇討ちじゃないか ニヤアアア

 

 

 

そんなこんなで廃教会の前までたどり着きました

 

あまりにも簡単にたどりついたので正直拍子抜けだった

見張りもさっき拉致った堕天使だけだったし

 

「ラット、悪魔たちはどうしてる?」

 

「監視班からの連絡ではもうそろそろ動くそうですッチュ!」

 

「なら動く前に終わらせるぞ」

 

「はいッチュ!聞いたかお前ら!悪魔どもが動く前に

さっさとやってしまうッチュ!救出班はどうだッチュ!」

 

「チュチュ!(今しがた救出したとのことです!)」

 

「よしなら遠慮はいらないッチュ!

 

 

 

 

各自火を放てッチュ!焼き払えッチュ!」

 

チュチュー!

 

俺がラットに命じた例の仕掛けはいたってシンプル

 

教会の至る所に火薬を巻き一気に火をつけることだ

 

そして次の瞬間、廃教会は瞬く間に燃えだし炎に

包まれた

 

 

 

 

 

 

良い子は真似しちゃだめだぞ!

 

 

 

 




いかがでしたか?

主人公の外道っぷりは結構頑張りました

本当は今回で堕天使の話は終わらせたかったんですが
予想より長くなったのでここで区切ろうと
思います

それでは読者の皆様

質問、誤字、苦情など遠慮せず送ってきてください

次回もお楽しみに

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