もう一つの未来   作:蒲鉾侍

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魔導師 バビディ

 

 

第四試合のトランクスと悟飯の戦いは見事トランクスの勝利となり、天下一武道会は第二次試合にまで進んだ。

そして、第五回戦はMrサタンとキビトの戦い。

結果を先に言えば、サタンの勝ちであった。

この戦いで一番の驚きだったのは、サタンの技量だ。

 

サタンはセルゲームが終わってから更に修行を積んだ。

まず、彼が訪れた場所は武天老師……そう、悟空やクリリンの師匠として天下一の武道家とまで言われた男。なんキロとある亀の甲羅を背負っていることから別の名を亀仙人と言われる。

しかし、武天老師は 『お主の格闘センスは悟空達…いや、それ以上じゃろう。よってお主に教えられることなどワシにはない』と断られたが そこをなんとか と何度も頼んだ所 かめはめ波は修得できななかったが、気功波と舞空術を使えるようにはなった。

 

そして、彼が武天老師に言われ 次に訪れたのは神の神殿。

カリン塔を一週間かけ登り、仙豆で腹を満たし 神殿に繋がる如意棒に掴まり また一週間かけ神殿に到着する。

カリンに貰っていた仙豆を食べ、地球の神 ポポに話しかける。

『ポポ、お前に教えることない。蝶のように舞って蜂のように刺す…も出来るみたい。精神と時の部屋に入る。お前強くなれる』

と言われて、精神と時の部屋に入った。

最初は10倍の重力に立つことも出来なかったが、3ヵ月でそれに慣れ6ヵ月修行した。

そして9ヵ月……地上での1日にも満たない間に出てきてしまった。

サタンによると 『これ以上修行しても強くなれる気がしない』との事だ。

 

元から、格闘センスのある彼が精神と時の部屋で手に入れた技は相手の心を読む と言うものでMrサタンが身に付ければ、相手の行動を見切る 神業にも匹敵するものとなった。

しかし、彼自体の戦闘力は上がっているとはいえ、今の平均からすれば決して強いとは言えぬほどであった。

それでも、一般人から見ればとても強い。近い戦闘力を持つ者で例えれば 悟空の兄ラディッツの1500という数値とほぼ同じだ。

 

そんな彼に対して、キビトも油断しているわけではなかった。

何万倍も戦闘力が上でも格闘センスはサタンの方が上。

キビトは全力で攻撃をしかけた。

 

次の瞬間にはキビトが場外に倒れていたのには、トランクス一同は驚きで声も出なかった。

 

しかし、サタンを見慣れている観客達は当然だと言わんばかりに拍手を送る。

 

心をよむ力と格闘センスだけで、キビトとの戦闘力の差を埋めたのはやはり驚きである。

 

Mrサタンの準決勝は確定した。

 

いよいよ、シンとトランクスの試合が始まるというとき 異変が起きた。

 

「ええい!!いつまで無視するんだい!界王神!せっかく正々堂々勝負してやろうってのに!腹のたつやつだな、もーっ!」

 

脳に直接語りかけてるように声が聞こえてくる。

シンはそれに顔を歪め、キビトもそれを見てため息をもらす。

 

「はぁ、トランクスさん、悟飯さん 私についてきてもらってよろしいでしょうか」

 

観客達が、今の声の主は誰なのか辺りを見渡しているとき シンが二人を誘ってどこかに向かって飛び始める。

 

「あ、あの武道会は…?」

 

「そんなものあとです」

 

実況者が質問するが、簡単に切り捨てられトランクス達はどこかに消えた。

サタンの不戦勝。

そう観客が察したときで一気にブーイングが始まる。

それに見かねたサタンがマイクを奪い取る。

 

「わかるぞ、これでは不完全燃焼だ!ならば!予選で落ちた者達よ!一斉に私にかかってこい!全員相手してやる!」

 

予選で苦しくも落ちてしまった選手達がその言葉を聞き、舞台に走ってくる。

総勢200名を越える選手達が舞台の周りを囲む。

 

「さぁ!こい!」

 

サタンなりのパフォーマンスだ。

これにより、観客達は機嫌を直し 歓声をあげた。

 

 

 

そして、シン達は。

 

「さっきの声は誰なんですか?」

 

「声の主は魔導師バビディ。おそらく魔人ブウを復活させるために地球に来たのでしょう。奴はずっと私に話しかけてきていましたが無視していました」

 

シンと戦いたかった気持ちを抑え、先程の声の主の話を始める。

 

「魔人ブウ…?」

 

「はい、トランクスさんの界王拳を使った超サイヤ人2よりも遥かに強い魔人です」

 

「ええ!?そんなのも無視していたんですか!?」

 

悟飯がそれに驚き、正気か と訪ねるほどに困惑していた。

 

「魔人ブウを復活させるには大量のエネルギーが必要になります。悟飯さんやトランクスさんのエネルギーが吸収されない限り復活させる難しいでしょう。天下一武道会にもバビディの部下達が来ていましたが私とキビトが倒しました」

 

「今からそいつを倒しに行くんですか?一体どれ程の力を」

 

「いや、バビディ自体は弱いがその魔術が厄介なのだ」

 

トランクスがバビディの実力を恐れていると、キビトがそれに答えた。

 

「悪意のある人間を操ることができるです、気をつけてくださいね」

 

シンが注意をし、スピードをあげ、バビディの元へ向かう。

 

 

─────────。

 

トランクス達がバビディのいる場所へつくと、そこには魔人ブウが封印されていると思われる球体と3人の戦士とバビディが立っていた。

 

「やっときたな、界王神め!」

 

「暗黒魔界の王ダーブラ……そして"フリーザの兄 クウラ" ナメック星人の汚点 スラッグ" 随分と豪華な面子ですね」

 

「フリーザの兄……!?」

 

そこに立っていた戦士はダーブラ、クウラ、スラッグと言われる強者達。

バビディによって眠った力も引き出され、強化されている。

 

「では……さっそく遊ばせて貰おうか…!出てこい我"分身"達よ!」

 

クウラが体を銀色染め、光沢を見せると同時 メタルクウラと呼ばれる分身がこの平地を多い尽くすほど軍勢が表れる。

 

「「「私達に勝て───「ヘルズフラッシュ!!」

 

メタルクウラ達が喋ろうとしたとき、凄まじい熱量の気功波がそれを阻止する。

それによって20体ほどが破壊される。

 

「まだ、生きていたか」

 

スラッグが口を開くと技を放った本人がでてくる。

 

「じゅ、16号!?」

 

トランクスは思わず、声をもらす。

過去にセルに吸収されたはずの、16号がそこに立っていた。

 

 





次回あたりに、バビディ側の説明をいれようかな。

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