魔法少女リリカルなのは×銀魂~侍と魔法少女~   作:黒龍

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2020年明け 7:アイテムが役立つ物ばかりとは限らない

 罰ゲームが終わり、次にサイコロを投げるのはチーム沖楽の神楽。

 

「ほいっと」

 

 神楽が軽く投げたサイコロの出た目は2。

 

「「あぁ……!」」

 

 一番低い出目ではないがまたあの野球マスに行く事になって露骨に落胆の声を出す二人。

 そしてそんな運の悪い結果を示すようにチーム沖楽のコマが、

 

『コフッ!』

 

 と口から血と酢昆布を吹き出す。

 しかしさすがに三回目なので特に笑う者はいなかった。少しだけ笑いを我慢する者はちらほらいたが。

 

『ミッションマス――野球』

 

 天下無双のバーサーカー投手の球を打てる人間(バット)がいるはずもなく、また2マス下がって元の位置に戻るチーム沖楽のコマ。

 その光景を見て銀時はとぼとぼ待機席に戻って来る神楽と沖田さんを見ながらなんとも言えない表情でコメントする。

 

「アレどうやったらクリアできんだよ……」

「あの球打つバットか、もしくは2以外を出さん限り無限ループじゃな……」

 

 とノッブも相槌を打ち、1回休みが終わった銀ノッブが三回目のサイコロを振る。

 

「とりあえず2以外が出てくれよ……」

 

 銀時もチーム沖楽と同じマスに止まっているので、2を出すとムリゲー野球に挑まなければならなくなる。

 銀時が出したサイコロの目は……1。

 

「2以外が出ろつったけどよー!」

 

 とても喜べない結果に悔しそうに腕を振り、サイコロは1マス進みマスの内容が発表される。

 

『スカマス』

 

「「ん?」」

 

 また新しい種類のマスに銀時とノッブは疑問の声を漏らし、フェイトが説明する。

 

「スカマスは……特に何も起こりません」

 

 拍子抜けしたような表情となる銀時とノッブは一拍置いてからコメントする。

 

「……まー、いいんじゃね?」

「そう、じゃな。特にメンドーなことするワケでもないしの」

 

 特に不満も喜びもなく待機席へと戻る二人と交代してサイコロを投げるのはチームメガメガの新八。

 

「よっと」

 

 出た目は……5。

 

「よし!!」

 

 良い目が出て拳を握りしめる新八にネプテューヌが「よくやったぱっつぁん!!」と背中をバシッと叩き、新八が痛がる間にコマは進んで止まり、マスの内容が発表される。

 

『ミッションマス――カード。

成功した場合:7マス進む』

 

 アナウンスと共にディスプレイに表示された文字を見て新八は不思議そうに眉間に皺を寄せる。

 

「あれ? 成功条件と失敗条件が書かれてない?」

「そこは俺が説明するぜ!」

 

 すると突如としていきなり白い両扉の方から声が聞こえてきた。

 

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 声に反応して全員が反射的に白い両扉の方へと顔を向ければ、扉は両側が開き、中から一人の男が姿を現していた。

 開いた扉から放たれる光を背に受けながら現れる人物にいの一番に反応するのは万事屋の面々。

 

「お、お前は!?」

「いやうそ!? マジで!?」

 

 ゆっくりと歩き姿を現すのは頭がまるで星のように見える影。それを見て銀時と新八は口をあんぐりと上げ、神楽が目を輝かせながらその人物の名を告げる。

 

「武藤遊戯アル!!」

 

 現れた人物――武藤遊戯のもう一人の人格として名を馳せた通称闇遊戯がゲストとして現れたのだ。

 余裕綽々の笑みを浮かべる闇遊戯はポケットに右手を入れながら歩いており、その姿を見てネプテューヌは興奮気味に鼻息を荒くさせる。

 

「うっそマジで? マジで闇遊戯!? アテムじゃん!! すげェェェェ!!」

「いやホントよくまーこんな下らんイベントに闇遊戯さん呼べましたよね……」

 

 新八は呆れた声を出し、闇遊戯を知っているであろうノッブと沖田さんも呆れと驚きが混ざった声を漏らす。

 

「いやよくまー呼べたもんじゃな……」

「いやホント、カード界のファラオですよあの人……」

 

 闇遊戯はやがて足を止めてチームメガメガへと声を掛ける。

 

「分かっていると思うが、これから俺とお前たちでゲームをする。……コレを使ってな」

 

 遊戯がポケットから右手出して上げれば、彼の手に握られているのはデュエルモンスターズのカードの束。ようはカードデッキである。

 すると新八が「あのー……」と言っておずおずと手を上げる。

 

「あの遊戯さんとデュエル出来ることは大変栄誉なことですし、こっちとしてもどんとこいなんですけど……僕デュエルモンスターズのカードは全然持ってなくて……」

 

 続いてネプテューヌもおずおずと軽く右手を上げる。

 

「デッキは持ってるけど、家に置きっぱでー……」

 

 と二人がデュエルが出来ない理由を説明すると遊戯はフッと薄く笑みを浮かべる。

 

「なーに、デュエルと違ってそこまで時間は取らせない。簡単なゲームさ」

「っと、言いますと?」

 

 と新八が聞くと遊戯はデッキの一番上のカードを一枚引きながら説明する。

 

「このデッキのカードを一枚引き、より攻撃力が高いモンスターを引いた方が勝ちと言うゲームだ」

「あー、なるほど」

 

 と新八はうんうんと頷き、ネプテューヌも腕を組みながら同意を示す。

 

「まー、そう言う感じの方が時間取られないしね」

「先行はそっちに譲るぜ。まずは公平を期す為にあんたがデッキをシャッフルしてくれ」

 

 闇遊戯にデッキを渡され素直にシャッフルする新八。

 新八はシャッフルし終わったデッキを闇遊戯に返してからネプテューヌに告げる。

 

「……とりあえず、僕が引くよ」

 

 新八が闇遊戯が手に持つデッキのカードの一番上を引こうとするが、

 

「…………」

 

 相方の顔をジッと見つめる女神の視線に気づいて手を止め、新八は顔を向けつつ反応する。

 

「いやなにその……『お前大丈夫か?』って言いたげな顔? 今回の僕、出目に関しちゃ結構運が良かったでしょ?」

 

 新八に諭され、ネプテューヌは少し口を尖らせながら不満そうに顔を逸らす。

 

「……よし」

 

 小さく気合いの言葉を漏らして新八は一枚のカードを引く。

 

「あッ……ゴキボール引いちゃった……」

 

 新八が見せた攻撃力1200のモンスターを見て銀時とノッブが吹きそうになるが耐える。

 するとすかさず闇遊戯が新八の胸倉に掴みかかり、

 

「HA☆GAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」

 

 ありったけの声で叫ぶ。

 

「ええええ!? えッえッえッ!? ちょッ!? な、なに!? こ、こわいッ!?」

 

 いきなり豹変した闇遊戯に新八は怯えて戸惑う。

 

「「「……アハハハ……!」」」

 

『銀時、ネプテューヌ、アウト。

銀ノッブ:6ポイント

メガメガ:0ポイント

※0ポイントのチームがいますが引き続きミッションは進行します』

 

 ノッブは銀時の尻を叩く。

 

「くらえーいッ!!」

「いっだッ!! 五秒も笑ってた!?」

 

 ネプテューヌは相方のぱっつぁんが遊戯さんに胸倉掴まれたままなので余計に1ポイント失う。

 ようやく胸倉を離された新八は闇遊戯から少し離れる。

 

「ちょッ、こ、こわッ……なにこの王様怖いんですけど……」

 

 さっきまで怒鳴っていたのにスッと真顔に戻っている闇遊戯に新八は少し怯えているが、名もなきファラオは構わずゲームを進める為にデッキの上に二本の指を置く。

 

「いくぜ! 俺のターンドロー!」

 

 闇遊戯は勢いよくカードを引くとフッと笑みを浮かべ、新八とネプテューヌは闇遊戯の態度を見てえッ? という表情になる。

 闇遊戯は自身が引いたカードをチームメガメガに見せつける。

 

「俺の引いたカードは……クリボー!」

 

 クリボー――攻撃力300。

 

「「アハハハ……!!」」

「「「「ンフフフ……!!」」」」

 

『銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌ、神楽、沖田さん、アウト。

銀ノッブ:4ポイント

メガメガ:-2ポイント

沖楽:8ポイント』

 

 3チームは笑い、なのは、ひかる、ララはなんとか笑わないように顔を背けて耐えている。そして銀時が笑いながらコメントする。

 

「今の恥ずいなー……!」

 

 新八が若干笑いながら闇遊戯に告げる。

 

「お、王様……ぼ、僕たちの勝ちですね?」

「ち、違う! クリボーが勝手に!!」

 

 ノッブが更に笑い声を漏らす。

 

「か、勝手にって……お、お前が引いたカードじゃろ……!」

 

 自身の敗北の事実に対し王様は、

 

「うわァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

 頭を抱えぶんぶん振り回しながら一目散に白い両扉に向けて走り出す。

 

『※情緒不安定な名もなきファラオ』

 

 闇遊戯が白い両扉の中に入って姿を消すとアナウンスが流れる。

 

『チームメガメガ勝利:7マス進む』

 

 ミッションが終わり、新八と銀時がコメントする。

 

「いやー……凄まじかったー……」

「カード界のレジェンドにあんなことさせるとは思わなかったなー……」

 

 そして0ポイントになってしまったチームたちにフェイトが告げる。

 

「では、0ポイントになったメガメガは罰ゲームを受けてもらいます」

 

 もう何度目か分からない罰ゲーム執行にメガメガは嫌そうな表情を浮かべながら渋々罰ゲームを受ける。

 フェイトがガラガラを回すと黒い玉が出てくる。

 

「あッ……」

 

 フェイトが出た玉を見て声を漏らし、新八とネプテューヌはえッ? と若干困惑している。

 フェイトが見せる玉の数字には赤い数字で5と書いてある。それを見て新八とネプテューヌは顔を引きつらせる。

 

「うわー……」

「嫌な予感……」

 

 そしてアナウンスと共にディスプレイに文字が表示される。

 

『罰ゲーム5:闇』

 

 するとすかさず白い両扉が開き奥から、

 

「オイラァ!!」

 

 という凄まじい声が聞こえてくる。

 

「えッ!?」

「なになに!?」

 

 ビビり困惑する新八とネプテューヌ。声に反応して他の面々の視線も両扉に向く。

 そして扉の奥から大柄で筋肉質なナマモノ――グラブルのビィ(マッチョ)が出てくる。

 

「うわァァァァァァァッ!?」

「なんか凄いの来たッ!!」

 

 新八と銀時は驚きの声を上げ、

 

「うわうわうわうわッ!?」

「わわわわわッ!?」

 

 ネプテューヌとなのはは正体不明の存在に戦々恐々し、さすがのひかるとララもドン引きしている。

 

「ゆ、ユーマ!? う、宇宙人!?」

「なに星人ルン!?」

 

 ゆっくりと新八とネプテューヌの前までやって来たマッチョなビィ(?)はその無機質な目で二人を見下ろす。

 

「ようやくオイラの出番だなァ。待たせちまったな」

「「待ってない! 待ってない! 待ってない! 待ってない!!」」

 

 チームメガメガは首を横にぶんぶんと振るがビィ(?)は鋭い爪が生えた人差し指を二人に突きつける。

 

「おめェらのどちらかに与える罰ゲームはオイラの――〝ビンタ〟だァ!」

「「ウ゛ェッッッッ――――!?」」

 

 罰ゲームの内容を知った二人は凄まじい表情で驚き声を上げる。

 

『※スペシャル罰ゲームはオイラビンタ』

 

 罰ゲームの内容を知った新八とネプテューヌはやがてお互いの顔を見た後、

 

「「さいしょはグーッ!!」」

 

 鬼気迫る勢いでじゃんけんを始める。

 

「「じゃんけんぽんッ!!」」

 

 新八がグー。ネプテューヌがパー。

 

「うわあああああああああああああああああッ!!」

「しゃおらァァァァアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 新八は絶望の悲鳴を上げ、ネプテューヌは両手を上げてガッツポーズ。

 

「おめェかァ……」

 

 ビィ(?)はそのデカい手で新八の肩をガシっと掴んで逃げられないようにする。

 

「ちょちょちょちょッ!! 待って待って待ってッ!!」

「さァ……歯ァ食いしばるんだぜェ……」

 

 怯える新八にマッチョビィは構わずビンタの構えに入る。

 新八は涙目になりながら必死に命乞いし出す。

 

「ちょっと待ってちょっと待ってちょっと待って!!」

「なんだァ?」

 

 一応律儀に話を聞くビィ(?)に新八は怯えながら震える手でネプテューヌを指さす。

 

「あ……あっちの……め、女神の方が……ビンタし、しがい、あります……!」

「ファッツッ!?」

 

 とネプテューヌは驚きの声を上げる。

 

「「「ブフッ……ハハハ……!」」」

 

『銀時、ノッブ、沖田さん、アウト。

銀ノッブ:2ポイント

沖楽:7ポイント』

 

 銀時とノッブは笑いながらツッコミ入れる。

 

「ちょッ、ビンタしがいありますってなんだよ……!」

「み、見苦しいのー……!」

 

 沖田さんは神楽のケツ叩きを受ける。

 

「そいやッ!!」

「あうちッ!!」

 

 新八の命乞いを聞いてネプテューヌが怒声を浴びせる。

 

「さっさと受けろぱっつぁん!!」

「折角じゃんけん勝ったんだしな……」

 

 と銀時がコメントするとビィ(?)はグイッと新八の顔を自身の顔の近くに引き寄せる。

 

「罰ゲームを受けるのはおめェだァ!!」

 

 新八の命乞いなどまったく聞き入れられるワケもなく、大声を浴びせられた新八は更に怯える。そしてマッチョビィは手を振りかぶり罰ゲームを執行する。

 

「ビィィィィイイイイイイイイイイイイッ!!」

 

 その筋肉質な腕から放たれたビンタが新八の顔に直撃する。

 

「ブッッッ!!」

 

 頬に衝撃を受け、勢いのあまり後ろに倒れる新八。

 新八は頬を抑えながら痛みによって口を閉ざしつつ恨めしそうにネプテューヌを睨みつけている。

 そんな新八の姿に銀時、ノッブ、沖田さん、神楽は笑いそうになっているがなんとか耐えている。

 

「オイラァ!!」

 

 仕事を終えたビィ(?)はよくわからない鳴き声を上げながら白い両扉の奥に消えていく。

 ビィ(?)をジッと見ていたララは汗を流しながらコメントする。

 

「なんかさっきの謎の生物……神楽やノッブに声が似ていたルン……」

 

 罰ゲームが終わったことでネプテューヌが新八に近づきながら手を差し出す。

 

「それじゃ、罰ゲームも終わったしもど――」

 

 言葉の途中で新八がネプテューヌの差し出した手をバシッと叩いて払いのける。

 

「…………」

 

 新八は頬を手で抑え、口をギュッと一文字に結びながらネプテューヌを睨みつける。

 ネプテューヌは払いのけられた手を撫でながら悲しそうな表情で呟く。

 

「新八……」

「「「フフフ……!!」」」

 

『銀時、ノッブ、沖田さん、アウト。

銀ノッブ:0ポイント

沖楽:6ポイント』

 

「笑うんじゃねェ!!」

「あァうッ!!」

 

 神楽が沖田さんのケツを叩き、銀時とノッブは笑いながらコメントする。

 

「な、なんのドラマ繰り広げてんだよ……!」

「なんでそこで即興の寸劇始めるのかのー……!」

 

 そして0ポイントになってしまった銀時とノッブも立ち上がりつつ不満の声を漏らす。

 

「あークソ! 0ポイントじゃねェか……!」

「あー……道連れにされた……」

 

 待機席へと戻るメガメガと入れ替わるように前へと出る銀ノッブ。不満全開なその姿を見て新八はしてやったりといった顔をしていた。

 そしてチーム銀ノッブがなんの罰ゲームを受けるかの抽選が始まり……なんと金色の玉が出現する。

 

「あッ……」

 

 とフェイトが声を漏らし、銀時が声を漏らす。

 

「あッ、金玉出た」

「ちょッ……フッ……」

 

 ノッブは不意打ちとばかりに吹き出してしまい、沖田さんと新八はなんとかギリギリ笑うのを堪えた。

 

『ノッブ、アウト。

銀ノッブ:-1ポイント』

 

「もォ! 銀時笑わすなッ!」

 

 ノッブが文句を言う中、フェイトは金色の玉を摘まみ上げて見せながら説明を始める。

 

「罰ゲーム抽選で1枠だけ用意されている特別玉の7です」

 

 フェイトの言う通り玉には銀色の文字で7と描かれている。

 

「コレが出た場合はアイテムを選ぶことができます」

「えッ?」

「マジかッ!?」

 

『罰ゲーム7――アイテム選択』

 

 まさかの罰ゲーム回避に銀時とノッブは安堵と共に喜びの声を出す。

 

「よし、よしよし……!」

「あー、ついに運が向いてきたー……」

 

 そんなチーム銀ノッブを新八は射殺さんばかりの鋭い視線で睨みつけており、なのはとひかるはそんな眼鏡の青年の顔に気付いて汗を流している。

 

「じゃあ、番号を選んでください。ちなみに一度選ばれた番号は選べません」

 

 フェイトの言葉を受け銀時とノッブは少しの間話し合う。やがてお互いにうんと頷き合った後、銀時が告げる。

 

「じゃあ、7で」

 

 そしてアナウンスと共にディスプレイに文字が表示される。

 

『アイテム7――ステーキ』

 

「「おッ……!」」

 

 銀時とノッブが声を漏らし、白い両扉が開くとワゴンカートを押すのは銀魂側の沖田総悟。そのカートの台には二人分のステーキ定食が用意されていた。

 

「へ~い……ステーキお待ちでさァ」

「「おおッ……!」」

 

 鉄板に乗った厚みのある肉にソースが既に掛かったステーキを見て銀時とノッブは嬉しそうに声を漏らす。

 

「では、待機席で好きな時に食べて下さい」

 

 とフェイトが言っているうちに銀ノッブの待機席の前には親切に学習机が地面から出現していた。

 沖田は出現した学習机の上にステーキ皿とライスの皿を置く。ステーキはアツアツで湯気が立つ鉄板の上に乗ってジューと言う音を鳴らしている。

 仕事を終えた沖田はワゴンカートを押しながら白い両扉の奥へと消えていく。

 銀時とノッブは待機席に向かいながら満足げな声を出す。

 

「いや~、マジで運が向いてきたな」

「みたか! これぞ幸運準Aランクの実力よ!」

 

 罰ゲームを回避しステーキまでゲットした二人を新八は呪いそうなほどの眼差しで睨む。

 銀時とノッブはステーキを一切れ切って口に入れて満足げな声を出す。

 

「モグモグ……おッ、中々味付けは良い感じだな」

「ふむ……悪くない……」

 

 銀ノッブが食べている間に次はチームプリなの。なのはがサイコロを投げる。

 出た目は……3。

 

『ハズレマス――ポイント-5』

 

「「「えッ!?」」」

 

 チームプリなのはマスの内容を見て驚きの声を上げ、銀時がナイフとフォークを持った手を止めてコメントする。

 

「うわ、単純だけどエグイのきた」

「では、プリなのは0ポイントになりましたので抽選を行います」

 

 とフェイトは言ってガラガラを回す。

 出た数は2。

 

『罰ゲーム2:握手』

 

 さきほどの電撃握手を思い出してか浮かない顔になるなのは、ひかる、ララ。そして白い両扉からさきほどのエジソンよりも二回りくらい小柄な人物が出て来て軽く右手を上げる。

 

「どうも」

「えッ? ライオン丸じゃねェぞ?」

 

 と銀時が戸惑いの声を漏らし、新八が「あッ」と声を出しつつ出てきた人物の名を言う。

 

「御坂美琴ちゃんだ」

 

 なぜか出てきたのは『とある魔術の禁書目録』のヒロインであり、『とある科学の超電磁砲』の主人公である『御坂美琴』でった。

 御坂はなのはたち前まで歩くと右手を出す。

 

「それじゃ、私と握手して」

 

 御坂の出された手を見てチームプリなのは戸惑い互いに顔を見合わせるが、やがてララがおずおず右手を上げながら一歩前に出る。

 

「じゃ、じゃあ私がー……」

 

 するとすさかさずひかるが待ったをかける。

 

「こ、ここは公平にじゃんけんをした方が……」

「だ、大丈夫ルン。だってさっきの異星人ではないからきっと電気は――」

 

 と言いながらララは戸惑いつつも御坂の手を握る。

 

「いだだだだだだだだだだだだだだだだッ!!」

 

 やっぱり電撃握手だったのでララはめっちゃ痛がる。しかも前のエジソン同様に手を離そうとしているが御坂がギュッと手を握り締めているので離そうとしても離れない。

 するとララが、

 

「ルンルンルンルンルンルンルンルンルンッ!!」

 

『※痛みのあまり変わった悲鳴を上げるララ』

 

「「「「「ハハハハハ……!!」」」」」

 

『銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌ、沖田さん、神楽。アウト

銀ノッブ:8ポイント

メガメガ:6ポイント

沖楽:4ポイント』

 

「はい、終わり」

 

 ようやく手を離す御坂。

 

「ル゛……ン゛……」

 

 そしてララはカエル座りになって左手を上げながら悶えている。

 御坂は白い両扉に向かいながら歩いていると思い出したように「あッ」と声を漏らして待機席の面々に顔を向ける。

 

「とりあえず一応、とある科学の超電磁砲Tよろしく」

 

 そう言って白い扉の奥に消える御坂であった。

 消えていった御坂を見て新八がコメントする。

 

「結構おざなりでしたけど、完全に番宣してきましたねー……」

「今アニメやってる最中だしな……」

 

 と銀時が相槌を打ちながらステーキを切り分けており、罰ゲームが終わったララは涙目になって左手を摩りながら待機席へと戻る。途中でひかるとララが励ましの言葉を送っており、そんな三人の姿を見たノッブは感慨深そうに告げる。

 

「ホントあのチームが一番平和じゃな……」

「他のチームは足の引っ張りばっかアルからな……」

 

 と言って神楽が立ち上がりながらジト目を沖田さんに向けるが相方は立ち上がりつつ顔を背ける。そして神楽がサイコロを投げれば、出た目は3。

 

「ようやく野球から解放されたネ」

「なんとかバーサーカーから脱しましたね……」

 

 そしてコマがマスへと到着。アナウンスと共にディスプレイに文字が表示される。

 

『アイテムマス――ダブル』

 

「ん?」

「えッ?」

 

 アイテムマスなのだが、ダブルと言う文字を見て神楽と沖田さんは疑問の声を漏らす。するとフェイトが説明する。

 

「このマスは二回アイテムの番号を選ぶことができます」

「マジでかッ!」

「おぉ……」

 

 神楽は喜びの声を上げ、沖田さんは声を出しながら何度か首を縦に振る。今までアイテム系は良い感じのヤツが出ていることもあってか、さほど危険を感じていない二人は話し合い始める。

 やがてお互いにうんと頷き沖田さんと神楽が声を出す。

 

「じゃあ2でお願いします」

「あと3もお願いネ!」

「……ではまず、こちらをどうぞ」

 

 と言ってフェイトが沖田さんに一枚のカードを手渡す。

 それには白いドラゴンの絵柄が描かれており、

 

「ん? ……わッ!」

 

 カードの絵柄を見て沖田さんは驚きの声を漏らしつつ待機席の面々にカードを見せつける。

 

「コレ、ブールアイズですよ! しかも初期の超レアそうヤツ!!」

「ソッジー!! 良い物もらったアルなーッ!!」

 

 神楽は羨ましそうに沖田さんが持っている青眼の白竜(ブルーアイズホワイトドラゴン)を眺める。

 沖田さんはブルーアイズを見せつけた後にカードしげしげと見ながら告げる。

 

「帰ったら早速売りにいきましょう。コレ絶対良い値段で売れますよ」

 

 沖田さんの言葉を聞いて銀時はノッブに呆れた声で告げる。

 

「記念にとっとくとかしないんだな」

「まー、あいつはデュエリストどころかリアリストなところあるしの……」

 

 ノッブが言葉を返すと新八が銀時に呆れ気味な視線を向ける。

 

「あんただって絶対売る側のリアリストでしょ……」

 

 そして次にフェイトは白い右手用の手袋と一枚の半分に折れた紙を取り出して神楽に渡す。

 

「ん? なにアルかコレ?」 

 

 神楽は受け取った手袋を訝し気に見ており、沖田さんが覗くように手袋を見て言葉を漏らす。

 

「……なんか手袋に令呪みたいな紋章がありますね……」

「手袋の説明については紙を見て下さい」

「え~っと……」

 

 神楽はフェイトからもらった紙を開いて読むが、眉間に皺を寄せている。たぶん紙に書いてあることを理解するのに時間が掛かっているのだろう。

 

「神楽。その紙、ちょっと私に見せてくれませんか?」

「ほい」

 

 神楽は素直に相方に紙を渡し、沖田さんは紙をじっくり見ながらやがて口に出して内容を説明し出す。

 

「え~っとなになに……『あなたが受け取ったのは無限令呪手袋。この手袋を嵌めた者が笑った場合、装着者がチームメイトに指示を飛ばして他のチームの誰かの尻を叩かせればチームのポイントが減ることを防ぐことができます。これは無限令呪なのでいくらでも使うことが可能です』……って、マジですか!?」

 

 説明を読んで驚く沖田さんに続き、銀時と新八も驚きの声を上げる。

 

「うっそマジで!?」

「うわうわうわッ!!」

「ちょッ! ズルいぞそれは!!」

 

 ノッブが文句を告げる一方で説明を聞いても理解できていないであろう神楽が沖田さんに問いかける。

 

「つまり、どういうことアルか?」

「じゃあ神楽。分かり易く説明しますのでこれから私の指示通り動いて下さい。まず、その手袋渡して下さい」

「ほい」

 

 と神楽が沖田さんに手袋を渡し、沖田さんは右手に無限令呪手袋を嵌める。

 

「そして、笑います。アハハハハ!」

 

『沖田さん、アウト』

 

 わざとらしい笑いでアウトになる沖田さん。そして幕末剣士は待機席に人差し指を向ける。

 

「それでは神楽、ノッブのケツを叩きなさい」

「ちょッおまッ!?」

 

 驚くノッブをよそに神楽が黒い棒を握って敬礼する。

 

「イエッサーッ!!」

 

 神楽はノッブに近づいて小さな魔王を立たせてケツを思いっきりぶっ叩く。

 

「おりゃァーッ!!」

「い゛っだいッ!!」

 

 夜兎族渾身のケツ叩きがヒットし、ノッブは悲鳴を上げながら尻を抑える。

 ノッブの尻を叩き戻って来た神楽に沖田さんは満足顔で教える。

 

「私は笑いましたが、私たちのチームのポイントは減りません。つまり、私が笑っても神楽が私が指示した人間のケツを叩けばポイントは減らないってことです」

「おー、なるほど」

 

 ようやく手袋の効果が分かった神楽は感心したように頷く。

 

「なるほどじゃないッ!!」

 

 ノッブは尻を抑えながら沖田さんに文句をぶつける。

 

「沖田貴様!! わしに恨みでもあるのかッ!!」

「いやステーキ当ててイラっときたので」

「なんじゃとこのクソ幕末剣士!!」

 

 すると沖田さんは睨みつけるノッブを見て腕を組みながらワザとらしく告げる。

 

「む、言いやがりましたね? では、アハハハハハ!」

 

『沖田さん、アウト』

 

「ちょちょちょちょ!!」

 

 ノッブは焦り声を上げ、沖田さんは神楽に指示を飛ばす。

 

「神楽、標的はノッブです」

「任せるヨロシ!」

「待て待て待てッ!! 理不尽過ぎるじゃろ!!」

 

 両手を出して反論するが神楽は止まらずまたノッブの尻を黒い棒で叩く。

 

「あ゛う゛ッ!!」

 

 ノッブは悲鳴を上げ、沖田さんは満足げにうんうんと頷く。

 

「いや~、良い物当てました」

「最悪じゃ……最悪な奴に最悪なモンが行き渡りおった……」

 

 ノッブは尻を抑えながら恨み言のように呟き、フェイトが沖田さんに告げる。

 

「笑うのを我慢する必要はないですが、ワザと笑うような遅延行為はあまりしないでください」

「はーい」

 

 と沖田さんは素直に右手を軽く上げて返事をし、神楽と共に待機席へと戻る。

 待機席の近くまで戻ってきた沖田さんに銀時はジト目で告げる。

 

「つうか神楽が受け取ったモンをおめェが使うってどうなんだ?」

「あッ、そうアル! 銀ちゃんの言う通りネ!」

 

 と言って神楽は沖田さんに右の掌を出す。

 

「ソッジー! その手袋私が貰ったモンアル! 返すネ!」

「ですけど、基本的に私ばっか笑っちゃてんですから、罰ゲーム回避の為にも私が使う方が良いのでは?」

「チームの足引っ張てる事実を恥ずかしげもなく言うんですね……」

 

 と新八が呆れ声を出し、神楽は腕を組んでうんと頷く。

 

「なるほど。確かにソッジーの言う通りアル」

「あッ、納得しちゃったよ」

 

 と銀時がツッコミ入れるとすかさず神楽が沖田に食ってかかる。

 

「だったらそのブルーアイズ寄越すネ! 手袋と交換アル!! つうかそっちの方が良いアル!!」

 

 神楽が沖田さんが手に持ったブルーアイズを奪い取ろうとするが相方はカードを持つ手を高く上げて抵抗する。

 

「い~や~で~す~! コレはカルデアに帰ったらダヴィンチちゃんに鑑定してもらって高く売るんです~!」

 

 ブルーアイズをどちらの物にするかで揉める二人をジト目で見る参加者たち。

 銀時とノッブは呆れたようにため息を吐きながら立ち上がる。

 

「……銀時。とにかく、あのガキ共より早くゴールするぞ」

「あぁ、だな」

 

 ノッブの少し気合いの入った言葉に銀時は頷き、サイコロを投げる。

 出た目は6。

 

「よしみたか主人公の力!!」

 

 銀時が拳を握って気合いの声を上げ、銀ノッブのコマは6マス進む。

 そしてマスの内容は、

 

『スカマス』

 

「「またかよッ!!」」

 

 と銀時とノッブは特に何も起こらないマスに止まったことにツッコミ入れる。

 

「アハハハ……!」

 

『沖田さん、アウト』

 

 まったく笑う事を躊躇するどころかワザと笑ってる節すらある沖田さんがまたアウトになる。そして無限令呪装備した彼女は神楽に指示を飛ばす。

 

「では、神楽……銀時で」

「わかったアル!」

「ちょッテメェッ!!」

 

 怒る銀時に構わず彼のケツを神楽が豪快に叩く。

 

「いっだッ!! 無駄にいたッ!!」

 

 痛がる銀時を見ながら新八は立ち上がりつつコメントする。

 

「うわー……マジで腹黒幕末剣士だよあれじゃ……」

「とにかく、目を付けられないようにしよ。下手に関わったら被害に遭うし」

 

 とネプテューヌが助言しながら新八にサイコロを手渡す。

 

「そうだね。……ん? あれ?」

 

 ネプテューヌからサイコロを受け取りすごろくステージを見た新八は目をパチクリさせつつじっくりとゴール辺りを見渡す。

 

「なんかー……あと二回くらいサイコロ振れば……僕たちのチーム……ゴールできるんじゃない?」

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 待機席の面々は驚きの表情となり席から立ちあがり、

 

「えッ!? マジでッ!?」

 

 驚くネプテューヌもすぐさま自分たちのコマとゴールマスまでの距離を確認しに小走りでゴールの方まで近づき、マスの数を数える。

 

「1、2、3、4…………うわッ! ホントだ! あと9マスじゃん!!」

「おいおいおい! あいつらもうゴールまでリーチかかってたのかよ!?」

 

 と銀時が驚きの声を上げ、なのはが思い出したように告げる。

 

「確か新八さん達って途中のミッションで大分歩数を稼いでましたもんね……」

 

 ノッブが腕を組みながらすごろくステージを眺めて驚きの声を出す。

 

「広い上にマスがデカい。その上色々あり過ぎて気付かんかったが、このすごろく30マスくらしかないぞ」

「まー、そもそもこんな険しいすごろくは長く続くよりはあっさり終わった方が楽でいいですけど」

 

 サイコロを両手で持つ新八の意見を聞いて銀時は席に戻り頭をボリボリと掻く。

 

「あークソ、まずいなー……駄眼鏡&駄女神に負けるとかよー……」

「もう仕方あるまい。ゴールはともかく最下位だけは回避することに専念するべきじゃ」

 

 とノッブが銀時に告げ、一方素敵なアイテムをゲットをしながらいまだに進み具合が悪い神楽と沖田さんは汗をダラダラ流し青い顔をし始める。

 ゴールが近いと分かった途端、ネプテューヌは新八の背中をバシッ! と叩く。

 

「ぱっつぁーん!! 3以上!! 3以上出せばゴールまであと一息ィーッ!!」

「うっしゃオラァーッ!!」

 

 と新八がサイコロをぶん投げる。

 勢いよく転がったサイコロが出た目は……5。

 

「「よっしゃキタァァァァァァッ!!」」

 

 チームメガメガは喜びの雄たけびを上げる。

 ゴール目前まで進むコマを見て銀時は焦りの声を漏らす。

 

「あーまずいまずいまずい……」

「どう考えてもあと2回くらいでゴールいくアル……」

 

 神楽も焦り声を漏らす。

 そしてネプテューヌと新八がコマが移動したマスの内容は。

 

『アイテムマス』

 

「よしよしよし……!」

「いいぞいいぞいいぞ!」

 

 酷い目に遭わない順当なマスで新八とネプテューヌは喜びの声を出す。もう既に何をするかは何度も見ている二人は話し合いを始める。

 

「えー、大丈夫……?」

「うん、今日の僕はツキがある。ならあの番号ならいけるはず!」

 

 話を終えた二人。そして新八は自信満々の顔で人差し指を立てながら告げる。

 

「志村新八の8で!」

「……わかりました」

 

 フェイトは頷き、ある物を取り出す。それはどうやら何かをやわらかい布で包んだ大きな物のようで。

 

「こちらをどうぞ」

 

 フェイトはある物を両手に抱えながら新八へと手渡す。

 

「…………」

 

 新八は渡された物を見て無言となり、ネプテューヌは渡された物を覗き込んで、

 

「アハハハハッ!!」

 

『ネプテューヌ、アウト。

メガメガ:5ポイント』

 

 新八は受け取ったモノをすかさず床に置いてからネプテューヌのケツを叩く。

 

「ッいたいッ!!」

 

 だがネプテューヌは叩かれた後も半笑いのまま笑みを浮かべて続けている。一部始終を見ていた待機席の面々は新八が受け取った物に興味示し始める。

 

「なんだなんだ?」

「なに貰ったんじゃ?」

 

 床に置いた物を再び拾い上げ両手で抱える新八に席を立って近づく面々。

 やがてゆっくりと新八が振り向くことで彼が受け取った物の正体がようやく分かる。

 それは『新八に顔がそっくりな赤ん坊の人形』だった――しかも布に包まった体だけ赤ん坊で顔はシリアスな顔の青年新八と言うアンバランスな体躯の赤ん坊だった。

 冷めた視線でこちらを見つめてくる赤ん坊新八を見た銀時たちは、

 

「「「「「アハハハハハハッ!!」」」」」

 

『銀時、ノッブ、なのは、ひかる、ララ、沖田さん、神楽、アウト。

銀ノップ:6ポイント

プリなの:7ポイント

神楽:2ポイント』

 

「…………」

 

 無言の新八とは対照的にノッブと沖田さんと神楽が笑いながらコメントする。

 

「アハハハッ!! しゅ、シュールじゃなーッ!!」

「ハハハハッ!! な、なにか達観したような顔がまたッ!!」

「アハハハハッ!! か、可愛くない赤ん坊アルなァーッ!!」

 

 銀時は新八が抱っこする人形を笑いながら指さす。

 

「そ、それ前に近藤の奴が作った捏造写真の赤ん坊にそっくりじゃねェかッ!! ブハハハッ!!」

 

『※近藤が作った捏造の赤ん坊写真が知りたい人はアニメ銀魂204話、もしく銀魂34巻のハガキ回をチェック』

 

「アハハ……あッ、神楽……叩くの忘れてた……」

 

 と沖田さんは20秒以内に叩くの忘れたことに気付いて声を漏らし、半笑いになりつつ神楽に指示を飛ばす。

 

「フフ……とりあえず私の分は……ノッブで」

 

 と無限令呪手袋装備した沖田さんがケツを叩く人間を指さす。

 

「ほいきた!」

「とりあえずってなんじゃッ!! いったいッ!!」

 

 ノッブが悲鳴を上げる。ちなみに神楽は無限令呪手袋装備してないので笑ったらポイントが引かれている。

 

「…………」

 

 一人だけ笑ってない新八は自分の顔そっくりと言うかまんま新八顔の赤ん坊が笑われている現状に不満なのか赤ん坊を握る手に力が入る。

 すると、

 

「オンギャァバァーッ!!」

 

 赤ん坊新八が物凄い声で鳴き声を上げる。

 

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 驚く新八と銀時たち。

 新八が何が起こったのか確かめようと赤ん坊人形のお腹を強く押す。

 

「オンギャァバァーッ!!」

 

 とても赤ん坊とは思えない鳴き声を出す赤ん坊新八。

 

『※赤ん坊新八はお腹周りを押すと声が出る特別仕様』

 

「「「「「アハハハハハハッ!!」」」」」

 

 新八がまた赤ん坊を床に置いて無言でネプテューヌのケツを叩く。

 

「いったいッ!!」

 

 尻を叩かれる必要のない銀時とノッブが笑いながらコメントする。

 

「アハハハハハッ!! き、きたねェ鳴き声だなァ!!」

「ブハハハハハッ!! に、人間のじゃないアル!!」

「ば、バケモノの子じゃろそいつッ!! アハハハハハハハッ!!」

「コファハハハハハッ!! 腹痛い腹痛いッ!!」

 

 沖田さんに至っては吐血しながら笑い続ける。

 

「…………」

 

 みんな笑い続ける中、新八だけが赤ん坊と同じなんとも言えない冷めた表情をしている。その顔がより一層全員の笑いのツボを刺激するのだった。

 そして20秒立つ前に沖田さんは笑い収まらぬうちに珍しく神楽のケツを叩く。

 

「さ、さすがに次は忘れません!!」

「いったッ!! この私がァー!!」

 

『銀時、ノッブ、ネプテューヌ、なのは、ヒカル、ララ、沖田さん、神楽、アウト。

銀ノッブ:4ポイント

メガメガ:4ポイント

プリなの:5ポイント

沖楽:1ポイント』

 

 ちなみに沖田さんの代わりに尻を叩かれる対象はと言うと、

 

「あッ、じゃあネプテューヌで」

「またーッ!! また私叩かれるのォーッ!! あうちッ!!」

 

 

 

 新八赤ん坊からようやく笑いが収まってきた参加者一同。とは言え、また吹き出そうになるのを避けてか新八が抱っこする赤ん坊の方を見ないように努めている。

 次のサイコロを回すチームであるプリなのを見ながら銀時が疲れたようにコメントする。

 

「あー、キツイわー……アレマジで殺戮兵器だろ……」

「あぁ……あの見た目とあの声は反則じゃ……」

 

 脱力するノッブも銀時の意見に同意を示しながらひかるが投げるサイコロを見つめる。

 

「大きい数字こい!」

 

 そして有言実行か、ひかるは4を出す。

 

「よし! 悪くない!」

 

 ひかるが喜ぶ中、コマは進む。

 

『ハズレマス――1回休み』

 

「あぁ~! 大きい数字出たのにィ……!!」

 

 さいころを投げたひかるはあからさまにガッカリしてしまい、なのはとひかるは慰める。

 

「どんまい」

「まだまだチャンスはあるルン」

 

 その光景を見てノッブは腕を組みながらコメントする。

 

「あぁ……なんて平和なチームじゃ……」

「ハハ、いやまったく、私たちと比べると平和なもんですね」

 

 沖田さんは自嘲気味に苦笑いを浮かべる。

 

『沖田さん、アウト』

 

 沖田さんは「あッ……」と声を漏らす。

 もちろん苦笑いも笑ったうちになるでアウトになりノッブが立ち上がりながら怒声を浴びせる。

 

「苦笑いするなァーッ!! 緊張感持てェーッ!!」

「あちゃ~……」

 

 沖田さんは軽い態度でしまったーと言う感じに頭を掻き、ノッブに視線を向ける。

 

「じゃー、ノッブで」

「おまえふざけんなもォーッ!!」

 

 とノッブは文句言うが神楽にケツはぶっ叩かれる。

 

「いっだい!! あーもォーッ!!」

 

 もう黙っていられないのかノッブは尻を抑えながら沖田さんに指を付きつけ文句をぶつける。

 

「お前いい加減にしろォーッ!! そのパチモン令呪使うのやめんかァーッ!!」

「だって無限令呪ですも~ん」

 

 と沖田さんは無限令呪手袋をこれ見よがしに見せつける。

 

「もんじゃない!! 腹立つなコイツ!!」

 

 沖田さんとノッブのぐだぐだコンビが喧嘩する中、銀時は頬杖付きながら問う。

 

「とりあえず次、どのチームだ?」

 

 と銀時が聞くと新八が答える。

 

「あッ、次は沖田さんたちですよ」

「では、いきますか……」

 

 ペナルティを受けずに済んでいる沖田さんは余裕の表情で立ち上がり神楽がサイコロを投げる。

 そんなチーム沖楽、と言うか沖田さんの後姿をノッブは恨めしそうに見ながら告げる。

 

「あいつ絶対いつか酷い目に遭うぞ……」

 

 神楽がサイコロを投げる。出た目は2。なのでイベントマスに行く。

 

「またジョーカーさん見せられるのかー……」

 

 銀時は落胆したように言う。たぶん笑わない、もしくはタイキック宣言されるかもしれない時間が無駄に取られる三度目の上映回がメンドクサイのだろう。

 だが、

 

『特殊イベント発生』

 

「「「「「えッ!?」」」」」

 

 アナウンスとディスプレイの表示を見て参加者一同が驚きの声を上げる。すると司会進行役のフェイトが説明する。

 

「特殊イベントはある特定のアイテムが出た時にイベントマスを踏むと発生します」

「「へー……」」

 

 銀時とノッブがテキトーに相槌を打っている時、

 

『――沖田総司。おまん、いい加減にするぜよ!』

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 突如謎の女性の声がナレーションとして聞こえてきた事に驚く参加者一同。

 そしてシュピーン! シュピーン! と言う謎の音まで聞こえ始め、なのはと新八は戸惑いの声を出す。

 

「なになに?」

「なんかどっかで聞いたことあるような?」

 

 沖田さんとノッブは声の方に反応する。

 

「えッ? 土佐弁? 人斬りさんですか?」

「いや、さっきの声女じゃぞ。しかも聞いたことあるぞ」

 

 困惑する一同をよそに白い両扉が開き、一回りも二回りも時代が古い黒いセーラー服を着た女性が出てくる。

 そして突如現れた黒い手袋を嵌め、ヨーヨーを構えた女性を見て銀時とノッブと沖田さんは驚きの声を上げる。

 

「うおッ!? なんだなんだッ!?」

「マジで!? えッ!? マジで!?」

「ここで来ますか!?」

 

『スケバン刑事――マシュ・キリエライト参上』

 

 短く切りそろえられた薄紫色の髪、そして片方が長く垂れた前髪に眼鏡をかけた女性――FGOからのゲストであるマシュ・キリエライトがスケバン刑事として突如登場。

 

「うわ、なつッ……!」

 

 と銀時が一番にマシュの恰好がなんであるか理解したようで声を漏らし、驚く一同をよそにスケバン刑事がヨーヨーを構えながらゆっくり沖田さんに近づきつつ語りだす。

 

「鉄仮面に顔を奪われ……とお……とお……」

「ん? ん? ん?」

 

 スケバン刑事のセリフが止まった事で銀時が疑問の声を漏らし、他の面々も少し困惑する。すると一旦セリフが止まったマシュは強くセリフを言い放つ。

 

「とお! …………鉄仮面に顔を奪われ、何の因果か〝トッポ〟の手先……」

 

『※スケバン刑事、決め口上をド忘れしてやり直すがセリフが飛ぶ上に間違える』

 

「「「「「アハハハハ……!」」」」」

 

『銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌ、沖田さん、神楽。アウト。

銀ノッブ:2ポイント

メガメガ:2ポイント

沖楽:-1ポイント

※0ポイントのチームが出ましたがイベントは続きます』

 

 チームプリなのが笑いを堪える横で銀時、ネプテューヌ、ノッブが笑いながらツッコミとコメントする。

 

「と、トッポってお前、お菓子の手下なのかよ……!」

「も、元ネタ分からないけどセリフ間違えてるの分かった……!」

「トッポはあかんじゃろトッポは……!」

 

 そして笑いが収まり始めた沖田さんがディスプレイの表示を見て疑問の声を漏らす。

 

「あ、あれ? 私まだ指示飛ばしてないのにポイントが減ってるんですけど?」

「悪党沖田総司!!」

 

 そこでスケバン刑事が食い気味に沖田さんに言い放つ。少し気圧される沖田さんにスケバン刑事は語りつつ言い放つ。

 

「おまんの令呪はもう無効ぜよ!!」

「えッ? そ、そうなんですか?」

「いやまー、流れ的にそうだろ……」

 

 驚き気味に言う沖田さんに銀時は冷めた口調で告げ、スケバン刑事は口上を続ける。

 

「人の心を無くし、悪逆三昧の悪党沖田総司!! お天道様が許しても……このスケバン刑事!! マシュ・キリエライトが許しません!!」

 

 そこまで言ってスケバン刑事マシュが腕を前に出せばヨーヨーの側面部が開いて桜の代紋が姿を現す。

 

『※セリフがうろ覚えのスケバン刑事』

 

「「「……ハハハ……!」」

 

『銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌ、沖田さん、アウト。

銀ノッブ:0ポイント

メガメガ:0ポイント

沖楽:-2ポイント』

 

 そして沖田さんはいつも通り神楽にケツを叩かれるようになる。

 

「いっだッ!!」

 

 銀時、新八、ネプテューヌ、ノッブは半笑いになりながら疲れ気味にコメントする。

 

「ハハハ……あーもーめちゃくちゃじゃねェか……!」

「いかんいかんいかん……完成度低すぎて逆に笑う……」

「やるならちゃんとやってよもー……」

「しかも最後素が出るしのー……」

 

 スケバン刑事は桜の代紋を見せつけながら沖田さんに近づき食い気味に言い放つ。

 

「極悪非道の沖田総司! あなたはこのマシュ・キリエライトが裁きます! 覚悟するきに!!」

 

 半歩下がってのけぞりながら戸惑う沖田さん。

 

『※スケバン刑事マシュが桜セイバー沖田総司を裁く』

 

 そんな光景を見ながら銀時とノッブと新八はコメントする。

 

「素が時々出てくんなーあのスケバン刑事……」

「セリフほとんど抜けてるじゃろあれ……」

「なるほど、アイテムによってはこういうイベント起こるんですね……」

 

 一方、沖田さんはこれから自分が制裁されることを知って周りをみながら戸惑いの声を漏らす。

 

「えッ? ちょッ、えッ? なんで? そんな……」

 

 困惑する沖田さんとは対照的に銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌは当然とばかりに冷めた声で告げる。

 

「いやー、手袋手に入れてからすげー調子乗ってたしな」

「散々好き勝手やってたじゃろ」

「来るべき時が来たんですよ」

「横暴だったしねー」

「いや、横暴って……無限令呪使ってただけなのに……」

 

 まったく助け船来ない沖田さんにスケバン刑事は強く言い放つ。

 

「悪党沖田総司ッ!!」

「あッ、はい……」

「……好きな食べ物は、なんですか?」

 

 また素の口調で沖田さんに問いただす。

 銀時は笑いそうになるの我慢しながらコメントする。

 

「あれ、絶対セリフ飛んでるだろ……」

 

 沖田さんは戸惑いながら弱々しく答える。

 

「え、えっと……お、お団子です……」

「お団子!?」

 

 とスケバン刑事は大げさ気味に反応を示し、背を向けて歩きながら語り出す。

 

「……沖田総司の癖して女になってマスターたちから金を巻き上げお団子三昧!!」

「「「ブフフフ……!!」」」

 

 銀時とノッブと新八が吹き出して笑うがスケバン刑事の口上は続く。

 

「いざ戦えばるろうに剣士をパクったインチキ剣技!! ……この、大詐欺師!!」

「「「「アハハハハッ!!」」」」

「悪党沖田総司!! 絶対許さんぜよ!!」

 

 再びスケバン刑事マシュは桜の代紋をビシッと見せつける。

 

『銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌ、神楽。アウト

銀ノッブ:-2ポイント

メガメガ:-2ポイント

沖楽:-3ポイント』

 

「いったッ!!」

 

 沖田さんが笑う神楽の尻を叩く。

 銀時とノッブが笑いながらツッコミ入れる。

 

「いやー、そこら辺のセリフはちゃんと覚えてるんだなー……!」

「今のアドリブだったらわしマシュの見え目変わるんじゃが……!」

 

 スケバン刑事は桜の代紋を沖田さんの顔に近づけつつ言い放つ。

 

「無限令呪を悪用する悪逆非道の沖田総司!! …………あ、あてぇの正義のヨーヨーがあなたさばフフッ……!」

 

 マシュが我慢できずに吹き出して口元を抑える。

 

「「「「アハハハハハハッ!!」」」」」

 

『全員アウト。

銀ノッブ:-4ポイント

メガメガ:-4ポイント

プリなの:3ポイント

沖楽:-6ポイント』

 

 銀時、ノッブ、新八、ひかるが半笑いなりながらツッコミ入れる。

 

「セリフめちゃくちゃだし笑うしでひっでェなこのスケバン刑事……!!」

「もうちゃんと進めてくれ……!!」

「スケバン刑事さんそこら辺はもうビシッと決めましょう!!」

「笑うのズルい笑うのズルい!!」

 

 スケバン刑事は落ち着いてからセリフを再開する。

 

「もうこれでは埒があきません!! あなたにはこんな最後がお似合いぜよ!!」

 

 そうスケバン刑事マシュが言ったと途端、タイキックさんのBGMが鳴り出す。それを聴いて沖田さんは慌て出す。

 

「えッ? えッ? えッ? えッ? えッ!?」

「あー、そうきたかー……」

 

 銀時は冷静になってなるほどと頷く。

 そして白い両扉から鉄仮面を付け体を黒いマントで覆った人が現れる。姿を隠した謎の人物を見て銀時となのはは疑問の声を出す。

 

「んッ? 誰だ?」

「妙キックさん……じゃないですね?」

 

 スケバン刑事マシュは謎の鉄仮面の人物に近づく。

 

「覚悟するぜよ!」

 

 マシュが鉄仮面の頭をポンと叩くと仮面が二つに割れて素顔を晒す――その顔は初代仮面ライダー1号。

 

「「「「「うわッ!?」」」」」

「「「うわァァァァアアアアアアッ!!」」」

 

 まさかのゲスト登場にビックリする一同。

 沖田さん、新八、ネプテューヌに至っては悲鳴まで上げる。

 

「か、仮面の下に仮面被ってた……!!」

 

 と新八が驚きのツッコミする中、ライダー一号はマントを脱いでプロテクターに覆われた体を見せつける。

 

『※お仕置きは仮面ライダー1号によるタイキック』

 

「いやいやいやいやァァァァァァアアアアアアアアッ!!」

 

 沖田さんはこれから何を受けるのかもう分かって悲鳴を上げながら後ろに下がって逃げようとするが、銀時とノッブとネプテューヌと新八が取り押さえる。

 

「ほら覚悟決めろ」

「黙って受けろ」

「逃げちゃダメだから逃げちゃダメだから」

「制裁受けてください」

「でもアレ改造人間じゃないですか!! キック力何トンあると思ってるんですか!! 無理無理無理無理!! 無理です!! 私の尻が持ちません!!」

 

 沖田さんは必死に抵抗するが結局無言の1号ライダーの誘導の元にタイキックを受ける準備をさせられる。

 タイキックを待つ沖田さんはビビりながら命乞いし出す。

 

「せ、正義の味方なんですから優しくしてェーッ!! お尻は乙女!! わ、私びょうじゃ――!!」

「ライダー……タイキックッ!!」

 

 改造人間渾身のケリが沖田さんの尻にヒット!!

 

「いっだァァァァァァァッ!! ゴッッッファァァッ!!」

 

 悲鳴を上げながら吐血し横向きに倒れ、

 

「いだだいだいだいだいぢ%&%&@$**#`’$%$*+>Q+`%&※$%&ッ!!」

 

 尻を抑えながら暴れるエビのように謎の悲鳴を上げ続ける。

 

「「「「アハハハハッ!!」」」」

「「ブハハハハハハハハッ!!」」

 

『銀時、ノッブ、新八、ネプテューヌ、神楽。アウト

銀ノッブ:-6ポイント

メガメガ:-6ポイント

沖楽:-7ポイント』

 

 顔を背けるなのは、ひかる、ララ以外は笑いまくり、神楽は尻を叩くはずの沖田さんが倒れているのでポイントをさらに失う。

 そして痛がる沖田さんを見ながら言い放つ。

 

「成敗完了!!」

 

 そして白い両扉の奥へと帰って行くスケバン刑事マシュと仮面ライダー1号。

 一方、帰って行く二人など気にせず沖田さんは笑う五人を睨みつける。

 

「ちょっとォーッ!! あなたたち血も涙もないんですかッ!! 私こんなに痛がってるのに!! 特にノッブと神楽ァ!!」

 

 実はノッブと神楽だけ指差して腹抑えながらめちゃくちゃ笑っていたりする。ネプテューヌと新八と銀時は笑いながら言い返す。

 

「だ、だってそのリアクションはズルいって!」

「い、いやそれもうギャグですって!!」

「つうか後半なんつってんだよ!! アハハハハハッ!!」

 

 するとなのはがおずおずと近づきながらなんとも言えない表情で沖田さんに声を掛ける。

 

「だ、大丈夫ですか……?」

「ほらーッ! なのはちゃんは心配してくれてますよー!」

 

 沖田さんはすぐさま立ち上がり尻を抑えながらながらなのはを指さす。すると銀時がある指摘をする。

 

「いや、なのはどころかプリキュア共も顔を背けて笑うの我慢してたぞ」

「えッ?」

 

 と沖田さんが声を漏らすとチームプリなのの面々はまた顔を背ける。

 沖田さんに文句言われた面々はまったく反省の色はなく、既に白い扉の奥に引っ込んでいったスケバン刑事の話をしている。

 

「しっかし、可愛いスケバン刑事でしたねー」

「迫力全然なかったしのー」

「しかしまさか今回の特別編も1号来るとは思わなかったなー……」

 

 新八とノッブと銀時の会話を聞いて沖田さんは露骨に不満そうな表情を浮かべる。

 

「うわー……あなたたちこそ人の心ないでしょ……」

 

 するとララとひかるが沖田さんにジト目を向ける。

 

「散々アイテム使って好き勝手してた人が言えるセリフじゃないルン……」

「うん……」

 

 アイテムによるイベントが一通り終わるとフェイトが告げる。

 

「それでは、0ポイントになったチームは罰ゲームの抽選を行います」

「「「「「あッ……」」」」」

 

 罰ゲームのことをすっかり忘れていた五人は声を漏らす。

 そんなこんなで笑いまくった3チームが罰ゲームを受けることになった。


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