魔法少女リリカルなのは×銀魂~侍と魔法少女~   作:黒龍

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リアル事情で2カ月以上更新が遅れてしまい申し訳ございません。
今回はあとがきと、あとがきにちょっとしたおまけ話を載せています。


第四十六話:苦悩の始まり、決意の強さ

 時空航行艦アースラの食堂。

 そこでテーブルの一角を囲んで集まっているのはアースラ勤務の管理局員ではない。新八、神楽、近藤、土方、沖田、山崎、九兵衛、東城、なのは、アリサ、すすか、ユーノといった非管理局の者たち。

 もちろん、大半の局員が捜査の為に出払っているので食堂には新八たち以外誰もおらず多くの人間が賑あう場は彼ら同様にしんと静まり返っている。

 新八たちは管理局の事件捜査が進展するまでの間はゆっくりしていてどうぞ、とやんわりとした感じに食堂を勧められ渋々此処にいるわけだが、そもそも誰もかれもが今の心情でゆっくり落ち着けるはずもない。ただただ、沈む感情や混乱する思考を整理しているだけに過ぎないのだ。

 新八に至ってはさきほどクロノにアルフの問題を聞いたばかりとあって気が気ではない。

 とは言え、結局のところ事件の捜査は管理局に任せざるおえない状況なので、今に至るまで誰一人言葉を発さず、下を俯くか、腕を組んで目を瞑るか、椅子の背もたれに寄り掛かるか、タバコ吸っている者しかいない。

 

「どうやら……」

 

 そしてそんな重い空気の中、開口一番に口を開くのは柳生九兵衛。彼女は真剣な表情で言葉を紡ぐ。

 

「僕たちがいない間に色々と大変な事態になっているようだ……」

「九兵衛さん……」

 

 新八が沈んだ表情を下へ向けたまま口を開く。

 

「いつまでブリーチなんですか?」

 

 俯きながらもエセ死神スタイルの眼帯少女にツッコミ入れるツッコミ担当の新八。

 すると、

 

「それで……結局どうだったの? あんたら一応、事件現場に行ってきたんでしょ? 強引に」

 

 本題の口火を切ったのはアリサ。『強引に』の部分から金髪の少女はジト目を向けながら聞く。

 

「なにか分かった事とか、手がかりになったことなかったの?」

「う、うん……。まぁ……特に分かったことは……なかった……かな……」

 

 なのはたちの不安を煽るだけだと言う事でクロノに口止めされている新八は歯切れの悪い答えしか出せなかった。そもそも銀時とアルフの問題をどう説明していいか分からないのが実情である。

 アリサは新八の答えを聞いて「そう……」小さく言葉を返し、神楽の方へと顔を向ける。

 

「神楽、あんたは何か気づいた?」

 

 質問を受けた神楽は腕を組んでう~んと唸った後、口を開く。

 

「あったネ……」

「……なにが?」

 

 まさか手がかりが? と思ったのか、アリサは真剣な表情で聞き返す。

 神楽はまじめな顔で。

 

「――ゲロが」

「わかった。もうあんたは喋んなくていいから」

 

 アリサは冷たく返し、ため息を吐いてより表情を暗くさせる。

 

「なんだヨー。私が頑張って見つけた手がかりが不満アルかー?」神楽は不服そうに頬杖を付き、文句を垂れる。「もっと時間があれば私はもっと多くの手がかりを見つけられのにナー」

「おめェはクロノを怒らせて発狂させただけだろうが」

 

 と言った土方の言葉を聞いてすずかとなのはとアリサは「あぁ……」と何かを察したような声を漏らす。

 

「だから神楽ちゃん土方さんに引きずられてたんだ……」とすずか。

「神楽ちゃん、クロノくんたちの邪魔しちゃダメだよ……」となのは。

「神楽を捜査現場に参加させちゃダメって事が分かっただけでも収穫ね」とアリサ。

 

 自分より年齢が下の少女たちに呆れられ、挙句の果てには皮肉をもらう始末。

 だが我らが神楽ちゃんはどこ吹く風。

 

「まったく、融通の利かないポリ公共ネ。折角私の明晰な頭脳を駆使した名推理でズバリと銀ちゃんだろうがアルフだろうがクリスマスの尻尾だろうが掴んでやろうと思ったのに」

「んで、明晰な頭脳を持つ迷探偵殿はともかくとしだ」

 

 手に黒い携帯ゲーム機を弄る沖田が視線を液晶画面に向けたまま口を開く。

 

「あんた……さっきあんな事あったばっかなのによくゲームしてられるわね……」

 

 そんな呑気な姿の沖田を見てアリサは呆れた表情で告げるが、沖田は構わず言葉を続ける。

 

「結局手がかりなんてもんはほとんどなしでさァ。コナンや金田一みてェに都合よく手がかりあるなんてことはないってことですかねェ」

 

 タバコの代わりにコーヒーを飲んで口の寂しさを紛らわしていたであろう土方はため息を吐く。

 

「どうやら、管理局の連中も今のところは有力な手掛かりを掴めてはなさそうだな。まぁ、予想通りって言えば予想通りだが」

 

 どうやら、クリミナルの連中が裏のような世界で仕事をこなすプロであるなら自分たちが不利なるような手がかりを残さないであると土方は予想していたようだ。

 

「あッ……」とそこでなのはが声を漏らす。「もしかして沖田さんと土方さんはワザと外に出たんですか?」

「やっと気づいたか?」

 

 沖田はゲーム機を弄りながら答える。

 

「うじうじ悩んでるより、少しでも情報を集めとけって話だしな」

 

 そこまで言って沖田は「ね? 近藤さん?」と真選組局長の名を出す。

 

「ん?」

 

 名前を呼ばれ近藤はしばしの間沖田を見つめた後に自信たっぷりに頷く。

 

「うむ……」

「じゃあ、近藤さんの指示だったんですか?」

 

 すずかが驚いたように近藤の顔を見つめる。

 

「あぁ……」

 

 静かに自信に満ち溢れた顔で頷き、アリサはちょっと意外そうな表情で。

 

「普段かなり頼りないって思ってたけど、やる時はやるのね。さすがはリーダーじゃない」

 

 近藤はニヤリと笑みを浮かべた後、クワッと表情を変えて告げる。

 

「ゲームは情報収集が命だからなッ!!」

「ちげェェェェよッ!!」

 

 と新八が即ツッコミまくる。

 

「誰もゲームの話してねェから!!  沖田さん見てテキトーなこと言ってんじゃねェよ!! つうかあんたまったく話についてきてねェじゃん!! なんでそんなに自信満々に頷けんだよッ!!」

 

 アリサの表情はすぐさま呆れたものへと変わる。

 

「関心して損した……」

 

 すると近藤は涙目で土方に顔を向ける。

 

「トシィィィィィ!! なんで俺に相談してくれないの!? 俺ちょっとショック!!」

「自己判断だ自己判断」

 

 トシは真選組のリーダーに顔を背けながら答えるのだった。

 

「土方さんや沖田さんて、凄いですね……」

 

 ポツリと呟くように話しかけてきたなのはに名前を呼ばれた二人はん? と声を漏らして反応し、沖田は少しだけ眉間に皺を寄せる。

 

「やぶから棒に何言ってんだ?」

 

 沖田の問いかけになのはは「えっと……」と声を漏らしてから答える。

 

「だって、あんなことがあってまだ全然時間も経ってないのに、お二人はすぐ次に繋げようと動いているのが凄くて……」

 

 「私はただ、ここで俯いてるだけだったし……」とそこまで言った所で言葉が続くかなくなったのか、顔をまた俯けてしまうなのは。

 なのはの言葉を皮切りにまた彼らの間で暗い雰囲気がどんより染み渡りだし、深く落ち込む少女の姿を見て沖田はため息を吐いた後、土方へと視線を向ける。

 沖田のジトッとした生意気な眼差しははまるで「フォロー頼みまさァ」と言わんばかりであり、その視線に気づいているだろう鬼の副長は疲れたようにため息を零している。

 ひとしきり息を出し終えてから、土方は顔をなのはへと向ける。

 

「おい、なのは」

「えッ? ……あッ、はい……」

 

 心ここにあらずであったなのははピクッと顔を上げてから反応の遅い返事をし、土方は腕を組みながら言葉を続ける。

 

「俺だってまぁ、何も思わんワケじゃない。まったくショックを受けてない……と言えば嘘になる」

「そう、ですよね……」

 

 なのははぎこちない表情で頷き、呟く。

 

「だけど土方さんは大人で、なにより警察官さんですもんね。ひどい事が起こったからって、うじうじなんか……してられませんよね……」

 

 まるで自分に言い聞かせているかのように言葉を紡ぎ出すなのはを見て、土方はまたため息を吐く。

 

「なのは。……そもそもだ。俺らは無関係な出来事に首突っ込んでるワケでもねェ。なのにダメージ受けるなって方が酷な話だろ。警察だろうが大人だろうがショックを受ける時は受けるんだよ」

 

 土方の言い分に異議を唱えるようにでも、とアリサが言って言葉を掛ける。

 

「あんたも沖田も全然気落ちしてるように見えないけど……」

「そりゃー土方さんは人でなしだからな」と沖田。

「それはおめェだ」

 

 と青筋浮かべる土方は話を戻す。

 

「俺はじっとして頭悩ませてるよりは木刀で素振りしたり、捜査したり……まァようは体動かしながら悩む方が性に合っているだけのことだ」

「そう……だったんですか……」

 

 土方も土方で悩んでいる。クールの表情の裏側では彼なりに心を整理しようとしているのだと理解したのだろうなのは。彼女は納得したような安堵したような表情となる。

 土方の言葉を聞いてアリサ「なるほど」と頷き、沖田へと顔を向ける。

 

「ならあんたも同じ感じなの?」

「さァてねェ……」

 

 と言って沖田は椅子の背もたれに背中を預けながら天井を見上げる。

 

「そもそも、分からねェことだらけなのに頭悩ます方がバカらしいと俺は思うけどなァ……」

「ッ……」

 

 沖田の言葉になのはは思わず声を漏らし、栗色髪の青年は独り言のように言葉を続ける。

 

「連中の言う通り俺らの知っていることなんざ毛の生えた程度。事件の全貌どころかフェイトのことまでまるで分ってない。これじゃー道化もいいとこですねェ」

 

 沖田の自分たちの状態を的確についたキツイ言葉に新八は「うッ……」と苦々しい声を漏らし、アリサ、すずかは暗い表情を浮かべている。少女たち三人の中でなのはだけは深く俯いてしまったので表情こそ分からないが、より深く悩み始めていることだろう。

 一方、柳生家の二人は話の内容に付いて来れないようなので怪訝な表情を浮かべるばかりだ。

 沖田は腰の鞘から刀を引き抜き、光る刀身を色のない瞳で眺める。

 

「斬らなきゃならねェ奴が分かりづれェと、憂いなく刀を振れねェなァ……」

 

 平然とブラックな発言する沖田にアリサとすずかは頬を引き攣らせて冷や汗を流す。

 土方は一度息を深く吐いてから沖田を親指で指す。

 

「まァ、まとめるとだ。そこの人斬り腹黒ドSは言う通り、今のところはさっきのやりとりだけでフェイトが良い奴か悪い奴か決めつけてどうこうするほど短慮な考えは起こさねェってことだ」

 

 沖田はジト目を土方へと向ける。

 

「なに言ってんですかィ? 土方さんは短慮でしょ? 普段からめっちゃキレてるじゃありやせんか」

「それはテメェが普段から俺をキレさせるからだろうが」

 

 と若干青筋を浮かべてキレ気味の土方。

 

「折れたナイフ土方という異名で呼ばれてるくせに」

「なんだその出川〇郎みてぇな異名。俺一度もそんな間抜けな異名聞いたことないんだけど? つうか折れたナイフってなんだ? 俺の気がめちゃくちゃ短いって言いてェのか?」

「あとチ〇コも」

「なんなら今からテメェのナイフも折ってやろうか! あん?」

「土方さん沖田さん!! 小さい女の子もいるんですから下ネタもほどほどに!!」

 

 おちおち落ち込んでもいられず慌てて新八が二人の口喧嘩をいさめる。

 沖田は刀を鞘にしまい、口を開く。

 

「しっかし、ことここまで来るといろいろ臭いますねェ、土方さん」

「そりゃ私の指にはまたゲロが付いているからナ」と神楽。

「ちょッ!? きたなッ!!」

 

 少しテカった人差し指を立てる神楽に対してアリサはすぐさま嫌悪の表情を露にし、「とっと手を拭きなさい!!」と怒鳴りながら神楽の顔に手拭きタオルを投げつける。

 また話しがどうでもいい方向に逸れ始めたので土方「んん!」と強めに喉を鳴らしてから、

 

「まァ……あのバケモン連中がきなくせェのは自明の理だろ。んなこと口に出さなくてもここの大半の連中が感じてることだ」

 

 そう言って土方はコーヒーを啜る。

 

「まったく、きな臭くて仕方ねェですぜ」

 

 と相槌を打つ沖田に合わせて土方は頷き自身の考えを口にする。

 

「あのまるで台本が用意されたかのようなセリフ回しにしろ、お前が気づいた緑のドロドロと連中の関係にしろ……どう考えたって、全ての真実が明るみ出たなんてワケがねェしな」

「スイッチの品薄売り切れはどう考えてもきな臭いですぜ」

「「いやなんの話ィィ!?」」

 

 まさかの沖田の答えに土方と新八は思わずツッコミを入れ、

 

「どっからスイッチ出てきた!? お前の言うきな臭いってそっち!? いくらなんでも関係なさ過ぎてな上に唐突でビックリだわ!! そもそもスイッチ品薄の話題なんてとっくに過ぎた話だろうが!!」

 

 と土方は更にツッコム。沖田はゲーム画面を眺めながら平然とした声で告げる。

 

「だってしょうがねェでじゃねェですかィ。ここ最近までメンタル豆腐作者が精神病んでやろうと思ってもできなかったネタ――」

「おいやめろォォォ!! そこら辺のリアル事情を持ち出すんじゃねェ!! マジそこら辺はディープな内容だからな!!」

「沖田さん!! 話を戻しましょう!! 話を!!」

 

 慌てて新八も土方をフォローする。

 

「スイッチはやっぱり転売屋や業者の大きな思惑が動いて――」

「誰がスイッチの話に戻せっていったよ!!」と土方。

「FGOのガチャってェ――」

「だからディープな話に入ろうとすんじゃねェェェ!! お前なに!? 作者と一緒にお前までいつの間にか精神病んじゃったのか!?」

「つうか沖田さん! いちいちシリアスぶっ壊すの止めてくれません!?」

 

 新八がツッコミ入れ、東城が「まったくですな」と言って腕を組み眉間に皺を寄せながら告げる。

 

「スイッチ品薄による業者の陰謀など考えるよりも、新しい携帯ゲーム機種がどんなものであるか想像し胸躍らせる方が有意義ではありますまいか?」

「おめェも話に乗っかるな!!」と新八。

「いやいや」と近藤は腕を組んで首を横に振る。「そもそもスイッチが3DSに代わる新しい携帯ゲーム機種と言う分類で良いではなのか? 少々大きめだが持ち運びでき、いつでもどこでも遊べる時点で携帯ゲーム機としての利点を全て兼ね備えているぞ。値段もリーズナブルだしな」

「おめェも乗っかってくるな!! つうかなにこれ!? スイッチの宣伝!?」

「お待ち下され近藤殿!」と東城は食って掛かる。「スイッチは確かに持ち運びができ、いつでもどこでもゲームができますが、元々は据置ゲームがテレビがなければ遊べないという概念を覆し考案された物! つまり据置ゲームと言う分類として扱わなければその魅力が半減してしまう!! なによりスイッチライトと言う存在をお忘れか!!」

「しまった! 俺とした事が!! 大事なところを失念していたァ!!」

 

 と近藤は頭を抱えて自身の失言に後悔している。

 

「あんたは年中失念だらけだけどな」

 

 と真選組副長は冷ややかなツッコミを入れ、沖田は近藤へと顔を向ける。

 

「そもそも注目すべてき点はスイッチ品薄の原因ですぜ」

「うん。お前はまずゲームの話題から焦点ずらせ。いくらなんでもしつけェから。つうかもう終わったって言うか解決した話題だからな? ゲーム屋行ってみろ。すぐにスイッチ購入できるぞ」と土方。

「でもよく考えてみてくだせェ土方さん。当時話題だったマリオオデッセイにしろ最近発売されたスマブラにしろ、肝心の本体は品薄状態で転売されるという事例。こんなことを今後許せば、もし周りの奴らが最新作をプレイして盛り上がっている中、自分だけで買えるはずの本体買えずにいまだにその面白さを体験できない悔しい思いを味わうってことがまた起こるかもしれないんですぜ? なにより土方さんは販売元に金が行き渡らず、転売連中が私腹肥やす状態を良しとするんですかィ」

「……なるほど、確かにそうだな」

「土方さんんんんんんん!?」

 

 まさか回答に仰天する新八。いきなりツッコミがボケに回ったのだから仕方ない。確か土方はマリオファンであり弁天堂好きだったので、マリオを登場するするゲームをプレイできないことで納得しちゃったのかもしれない。どうでもいいことだが。

 

「なるほど」と近藤が腕を組んで頷く。「今なお着任できない提督というワケか」

「私はいつになったら天龍殿のフフ怖が聞けると言うのだ!!」

 

 バン!! と悔しそうに東城はテーブルを叩き、ガバっと隣に座る九兵衛へと顔を向ける。

 

「こうなれば若!! 少々お胸が足りませんが、若が天龍殿となり私の秘書艦に――!!」

 

 言い切る前に九兵衛の裏拳が東城の顔面に炸裂する。

 

「ちょっとちょっとちょっとォ!! なんなのこのボケ率!? 前回のシリアスの反動!?」

 

 いくらなんでも見ていられなくなった新八が物申そうとすれば、神楽も「まったくアル!!」と怒鳴り声を出す。

 

「艦これもスイッチもいまの私たちにはどうでもいいネ!! どっちも終わった話題ネ!! 問題視すべき点は他にアルある!!」

「神楽ちゃん!」

 

 普段ボケまくりの神楽から真面目な発言が出た事に新八は意外そうに彼女の名を呼び、チャイナ娘は机をバン!! と叩く。

 

「銀魂乱舞!! 私たちが語るべきはこっちアル!!」

「「確かに!!」」

 

 と近藤と東城が納得し、

 

「ちげェェェェよ!! 誰が宣伝商品変えろって言ったよ!! そしてそっちももうホットの話題じゃねェし!!」

 

 新八は力強くツッコミすれば神楽は顔を向けて、

 

「そもそも新八はおかしいと思わないアルか!! なんで冴えない眼鏡のお前があんなに敵キャラばったばった無双してるアルか!! 違和感バリバリネ!! まさか制作陣に賄賂でも渡したんじゃねぇだろうナ! 見損なったネ!!」

「そこは別にいいだろうが!! ゲームでくらい活躍したっていいだろうが!! 僕だって一応人気キャラなんだぞコラ!! バン〇ムさんはちゃんと僕のこと理解してるじゃん!! 正しい性能じゃん!!」

 

 神楽はビシッと新八の顔に指を突きつける。

 

「お前はJスターズで眼鏡だけ映ってツッコミ入れてた記憶を忘れたアルか!!」

「それを言うならおめェだって操作キャラじゃなかっただろうが!!」

「眼鏡だけ映って、敵千人倒した時に『お前こそ真の銀魂無双よ!!』と言うセリフは誰が言うつもりネ!!」

「止めろォォ!! 確かに同じ無双ゲームかもしんないけど、メーカー元ちげェから!! ごっちゃになっちゃってるから!!」

「ええッ!?」と近藤は驚く。「無双ってバンナ〇さんが作ってるんじゃなかったっけ!?」

「ちげェェェェよ!! いや確かに無双系はバ〇ナムさんも出してるけども!!」

「バ〇ナムって言えば有名なクソゲーがー―――」

「おィィィィ!! だからそういう話止めろ!! どんだけ闇を持ち込めば気が済むんだテメェは!!」

 

 そんなこんなでああだこうだとボケとツッコミの合戦をしている時。

 

「いい加減にせんかァァァァァァァァいッ!!」

 

 耐えきれず、新八は力の限りドカン!! とテーブルを叩きながら怒声を上げる。

 この場に居る全員の視線が怒声の主である新八へと向けられる。

 

「さっきまであんなことがあったばっかなんですよ!! アルフさんはすごくショックを受けて!! フェイトちゃんはあんなことを言って!! 銀さんはアルフさん連れていなくなっちゃうし!! ちょっとはあんたら空気読んで下さいよ!! なのはちゃんやアリサちゃんやすずかちゃんに気を使いましょうよ!!」

 

 もうとにかく思いついた言葉を次々と口から発していき、声を荒げ、感情を露にする新八。

 

「ちょっと新八! 落ち着いて!」

「私は大丈夫ですから!!」

 

 アリサとすずかは慌てて新八をなだめようとする。

 なんとか新八を落ち着かせようとしてかアリサは説明し出す。

 

「いや、確かに沖田や神楽たちのノリは空気読めないかもしれないけど、別にあたしそれで傷ついてないし。そもそもいつものことだから気にしてないし」

「うんうん!!」

 

 とすずかも首をぶんぶん縦に振って相槌を打つ。

 どうやら新八のあまりの剣幕に二人は逆に冷静になって気落ちした感情すら吹っ飛んでしまったようだ。

 だが少女二人がなだめようとも怒髪天となった青年は止まらない。

 

「いいや二人が許しても僕が許さない!!」

「そもそも私たち怒ってないけど!?」とアリサ。

「なのはちゃん為にも僕は心を鬼にして言わせてもらいます!!」

「特に気にしてない私たちの為に怒るんですか!?」とすずか。

 

 少女たちにツッコミ受けながら新八が怒鳴り声を上げている途中でなのはは「ちょっと、お手洗い行ってくるね……」と言いながら横にいるすずかにどいてもらって席を立つ。

 なのはの様子など全く目に入ってない新八は説教を始める。

 

「そりゃいつも通りの僕らならこのノリでもいいでしょうけど、ここは江戸でも歌舞伎町でもないんです!! 別世界なんです!! 海鳴市なんです!! リリカルなのはなんです!!」

 

 と新八が力説している間になのははとぼとぼと食堂から廊下に繋がる扉へと向かって行くのをすずかとアリサは眺めている。

 

「内輪ネタとかメタネタやってる場合じゃないんですよ!! もっとマジメに!! シリアスに!!」

 

 と新八が熱く語っている間になのはは廊下に出て姿が見えなくなってしまう。

 

「僕は前々から言いたかった!! あんたらいくらなんでもこっちの世界に銀魂のノリを持って来すぎ!! ギャグじゃねェんだよこっちは!! シリアスなんだよこの世界は!!」

「あの~……新八……」

 

 とアリサが捲し立てる新八に話しかけようとするが、怒る眼鏡は止まらない。

 

「いつも通りじゃダメなんです!! もっと気を使って!! 知的な会話繰り広げて!! なのはちゃん傷つけないで!!」

「新八さん……あの……なのはちゃんは……」

 

 すずかも話しかけようとするが感情の赴くままに怒鳴り散らす眼鏡の耳には入らないず、なのはがさっきまでいた空席を席を両手を使って指し示す。

 

「そう! なのはちゃん!! ほら見て!! なのはちゃんを見て!! あんたらが無神経な会話繰り広げるもんだからなのはちゃんめっちゃ落ち込んで――!!」

 

 とここで新八がさきほどまでなのはのいた場所に顔を向け、言葉が止まる。

 

「………………」

 

 新八は少しの間黙りこくり、やがてすずかへと顔を向ける。

 

「…………なのはちゃんは?」

「えっと……お手洗いに……」

「……いつから?」

 

 すずかの代わりにアリサが答える。

 

「『なのはちゃん為にも僕は心を鬼にして言わせてもらいます』あたりから」

「そっか……」

 

 と言って口を閉ざし、少ししてから新八は再び口を聞く。

 

「なのはちゃんは僕の話とかは?」

 

 新八の問いにアリサは少し視線を逸らしてから真顔で告げる。

 

「……たぶん、まった耳に入ってないんじゃないかしら? 反応している様子すらなかったし。そもそも、チラっとあの子の様子見たけど土方の言葉聞いてからずっと思い悩んでるみたいで、周りの音なんてほとんど耳に入ってないはずよ。だからそもそも傷ついているもなにもないわけで……」

「僕が怒った意味とかは?」

「ねェだろ」

 

 と沖田に冷たく一蹴される。

 そして新八は遠くの方を見つめながら思う。

 

 ――なにやってんだろ……僕……。

 

 とても頭が冷えた新八であった。

 

 

 

 

 ――私は……どうしたら……。

 

 座って思い悩んでいても仕方ないと思ったなのはは気分転換の為にアースラの廊下を歩いていた。

 リンディやクロノには食堂で待機しているように言われてはいたのだが、じっとしていてもネガティブになっていくだけ。だから土方の言葉を見習って少しは体を動かしてもみたが気分も悩みもまったく晴れることはなく、良い考えがもまったく浮かばない。

 

 ――こんな時……。

 

 別の誰かならどうするか? 自分以外の誰かならこんな状況の時どうするか? という問いかけをしてみた。

 そしてふとある人物のことを思い出す。

 

 ――そう言えば、銀時さん……。

 

 あの銀髪の気だるげな眼をした人物の顔を思い浮かべる。

 あんなことがあった後でも即座に予想外の行動に出た人物は何を思い、何をしようとしているのか。

 それがとても気になり始めるなのは。

 

 ――銀時さんは、フェイトちゃんのことをどう思っているんだろう……。

 

 なにか目的があるからあのような行動に出たはずである。だが、その理由は皆目見当も付かない。

 自分ではどうやったってあのやることなすこと予想できない人物の行動理由を考えることなどできないだろう。

 だが彼がどういう人物なのか、そしてフェイトに対してどのような答えをだしているのか無性に気になっている。

 だから彼を知っているだろう誰かに聞こうと思い、食堂に戻る為になのはは踵を返そうと振り返ると。

 

「こんなとこでなにやっているアルか?」

 

 赤毛チャイナ娘の顔面がドアップで目に映り込んでしまうのでなのはは「うひゃーッ!!」と悲鳴を上げて尻もちをついてしまう。

 

「か、かかかか神楽ちゃん!? どどどどどどうして!!」

 

 あまりの不意打ちの出来事に動揺しまくるなのはに対し、神楽は腕を組んでむすっとした表情で告げる。

 

「あの説教眼鏡の話なんか聞いてられないからなのはの様子を見に来たネ」

 

 と言ってから神楽はなのはに手を差し出す。

 

「そ、そっか……」

 

 なのはは「ありがとう」と言って神楽の手を取って立ち上がり、ポンポンと尻に付いた埃を叩き落とす。まぁ、そもそも転んだ原因が目の前のチャイナ娘なのでありがとうもクソもないのだがお人よしのなのはにはまったくそんな考えは浮かばない。

 なのはを立ち上がらせた神楽は眉間に皺を寄せる。

 

「そもそもトイレと廊下を間違えるなんて、なのはは思い詰めすぎもいいとこアル」

「あ、アハハ……。ごめん……」

 

 頬を掻きながら苦笑い浮かべるなのは。そもそも気分転換の為に廊下に出たのであって、決してトイレと廊下の場所を間違えたワケではない。まぁ、すずかにお手洗いに行くと言って出て来たので神楽の言葉は無理からぬことだが。

 

 ――思い詰めすぎ……か……。

 

 とは言えだ。神楽の言っていることも決して的外れではないので、なのはは複雑な気持ちになる。

 確かに家族でも親友でも友達でもないフェイトの為にここまで思い悩む自分はちょっとおかしいのかもしれない。だが、悩まずにはいられないのも正直な気持ちである。

 

「あの……神楽ちゃん!」

「ん?」

 

 だから思わず聞かずにはいられなかった。

 

「神楽ちゃんは、分かる? 銀時さんの考え。なんでアルフさんを連れていったのか。これからどうするのか?」

 

 もしかしたら自分の答えも見つかるかもしれないからと、自分よりもフェイトと確かな繋がりが有ったであろう人物のことを聞かずにはいられなかった。

 

「あのチャランポランの考えることなんて私にはさっぱりネ」

 

 両手を頭の後ろに組む神楽の答えを聞いてなのはは少し残念そうな声で。

 

「やっぱり……そう……だよね……。ごめんね……無理なこと聞いちゃって……」

「ただ、分かんなくても分かることもあるネ」

「えッ?」

 

 よく意味の分からない言い回しになのはは声を漏らし、神楽は少し顔を上げ、廊下の天井を見上げながら呟くように声を漏らす。

 

「他人の言葉にはいそうですかって従うほど、あの腐れ天パは素直じゃないってことアル」

 

 

 

 ズガン!! とフェイトの拠点していた一室を揺らすほどの鈍く重い音が響く。

 アルフの握りしめた拳は銀時の顔へとまっすぐ直撃しており、ポタリと赤い滴が床へと滴り落ちる。

 銀時の体は前へも後ろも一切動かずにいた。

 拳を振り被ったままの狼の使い魔はその鋭い犬歯をギリィと軋ませる。

 悔しさと悲しみがない交ぜになったような表情のアルフの目に映るのは、

 

「なんで……あんたは……」

 

 倒れもせず、意識も失わず、拳を額で受け止め血を垂らしながら歯を食いしばる男の姿だった。

 強い意志が宿る瞳で自身を睨み付ける銀髪はガシっと自身の腕を掴み取る。

 

「気は済んだか……コノヤロー……」

 

 まるで退くと言う意思を感じさせない銀時の姿にアルフは徐々に拳から力が抜けていき、目に涙を溜めてしまう。

 

「そこまであたしに……構うんだよォ……!」

 

 漏らすように絞り出したような声を出すアルフ。

 血まみれのボロボロになりながらこうまで自身を止めようとする――今までフェイトや自分と一緒に行動してくれた男に問いかけてしまう。

 

「あんたが優先すんのは……元の世界の仲間たちだろ……?」

 

 目の前の男――坂田銀時は寝食を共にし、今まで一緒に過ごし行動してきた仲間なのかもしれない。だがしかし、そんなのはたかが一カ月から二カ月くらい程度の関係だ。だが自分とフェイトの関係は深く、とてもじゃないが日数や年月だけでは表せないモノがあると自負できる。だからこそ、アルフにとって彼女の為に命を掛けることにすらなんの躊躇いも生まれないのだ。

 しかし銀時にとって自分たちの存在など長い年月で培ってきたは仲間たちの存在に比べれば大したものではないはず。

 ましてやここまで傷つき体を張る理由など……。

 

「あたしはあんたにとって――」

「大したモンじゃねェから……放っておけってか?」

 

 力の弱まったアルフの腕を掴みながら銀時は平然とした顔のまま言葉を投げかける。

 

「背負うモンがデカかろうが小さかろうが、優先順位を決められるほど手際よくねェし、ましてや一回背負っちまったらほいほい簡単に下ろすことができるほど利口じゃねェんだよ、俺は」

 

 今までのダメージからか肩で息をしながら言葉を吐き出す銀時。

 

「まァそんなだから色んなモン背負って耐えきれず、にっちもっさっちもいかなくなっちまうのかもしれねェがな」

 

 そこまで言って自嘲気味に口元を薄く吊り上げる銀時。だがすぐさま表情は真剣なモノへと移り変わり。

 

「だけどよ、フェイトを〝助けよう〟ともがいているテメェを放っておいちゃならねェってことくらい今の俺にも分かんだよ」

「ッ!?」

 

 ――たす…ける……?

 

 銀時の口から出た言葉に唇を震わせるアルフ。

 なぜ『捕まえる』や『止める』と言った言葉ではなく『助ける』という言葉が出たのかアルフは分からず呆然としてしまう。

 狼狽するアルフの様子を見て銀時は「やっぱりな」と言って口元を吊り上げる。

 

「フェイト助けてェなら、まずは自分の命も優先しな。考えなしに無茶しておめェが先におっちんじまったら、助けるもクソもねェだろ。なにより……」

 

 そこまで言って深く息を吐いてから銀時ははっきりと告げる。

 

「――フェイト(あいつ)が一番悲しむだろうしな」

 

 アルフは瞳を揺らし、混乱する思考の中、必死に言葉を絞り出す。

 

「なんで……どうして……」

 

 だが目の前の男の発言はどう考えても事情を知っている。フェイトが置かれている状況を知っているからこそ出る言葉のはずだ。

 

「あんたが……」

 

 そもそも念話すら使えない人間が一体どうやってフェイトから事情を知れるというのだ。いや、そもそも念話で事情を話すことすらできない状態にフェイトは置かれているのである。

 もうワケがわからず、アルフは言葉を漏らしながら左手で頭を抑える。

 アルフの様子を見て銀時はため息を吐く。

 

「だから話聞けっつったろ」

 

 銀時は大人しくなったアルフの手を離し、ポケットに手を入れるとおもむろに何かを取り出す。

 銀時が摘まむように取り出したのは折り畳まれた白い紙片だった。

 

「それって……」

 

 アルフの漏らした声に呼応して銀時は紙片を揺らしながらまざまざ見せつける。

 

「――おめェのご主人様の……置き土産だ」

 




『ちょこっとリリ銀』

『フェイトちゃんの様子が最近おかしい1』

フェイト「…………」ボケ~

アルフ「どうしたんだいフェイト? なんかボケっとしちゃってさ?」

なのは「最近のフェイトちゃん、なんかボーっと遠くの空を見て心ここにあらずって感じだよね」

アリサ「考え事してるんじゃない? フェイトって集中力とか凄そうだし」

沖田「いやアレはブラック企業クリミナルに心壊されたせいでたまに頭カラッポにして遠くの景色見てるだけ。特に意味ある行動してないぜ」

なのは「そうだったんだ……」

アルフ「えッ? フェイト歳いくつ?」

神楽「…………」ボケ~

すずか「神楽ちゃんも空見てボケっとしてる!! まさか!!」

沖田「あいつはただ単に元から頭がカラッぽなだけだな」




『フェイトちゃんの様子がおかしい2』

フェイト「…………」ボケ~

死んだ目で意味なくアリの様子を眺めるフェイトちゃん。

クロノ「くッ!! なんてことだッ!! まさかフェイトの心がいつの間にかブラック企業に壊されていたとは!!」

沖田「聞くところによると~……」

トランス『フフフ~、フェイトちゃァ~ん♪ 今日もかわいいわね~♪ ペロペロペロ~』

パラサイト『うォらァ!! 給料泥棒!! とっととこの資料も片付けろおらァ!! 残業はサービスだ!! ありがとうございます!!』

 小さい上司には撫でられ舐めまくられ背の高い上司からは資料の束で頭をバンバン叩かれながら涙を流しつつ仕事をこなすフェイト。

沖田「って感じでセクハラとパワハラのサンドイッチだったらしいぜ」

クロノ「なにィーッ!? 管理局とさほど変わりないぞ!! どういうことだ!!」

アリサ「あんたの職場もおかしいわよ」



『フェイトちゃんの様子がおかいし3』

フェイト「…………」ボケ~

 死んだ目でお花と蝶を眺めるフェイト。

アリサ「なんとか元気づけてあげらないかしら……」

なのは「とにかくなんでもいいからフェイトちゃんが笑顔になれるように頑張ってみよう!!」

アルフ「まずはあたしから!!」

アルフは後ろからフェイトをギュッと優しく抱きしめる。

アルフ「フェイト……辛いことがあったら泣いたっていいんだよ。全部吐き出しな」

フェイト「うぅ……うわァァァァォヴぇェェェ!!」

泣きながら吐くフェイトちゃん。

『フェイトちゃんの様子がおかしい4』

アリサ「美味しいモノ食べて元気出しましょう」

フェイトに焼き肉をご馳走をしてあげるなのはたち。

フェイト「モグモグ……」

食べながらフェイトは思った。
おなかは減っているのに食欲が出ない。
味を感じるのに美味しいと感じない。
胸や喉が苦しくて箸が進まない。
なんで普段当たり前に感じられる喜びが感じられなくなっちゃったんだろうと……。


『かみさま』

 涙を流しながら布団で横になるフェイト。

フェイト「ハァ……今日もご飯が美味しく感じられなかったなァ……」

???「フェイト……」

突如フェイトの部屋の窓が光り輝く。
杖持って白いなんか布を巻いて白いひげ生やした人が現れる。

神(銀時)「わたしは……神だ」

フェイト「えッ? かみさま?」

神(銀時)「今日はお前に助言を与えよう。なにか一つで良い。誇れるモノを持ちなさい」

フェイト「でも……なにをしたら良いのか……自分には特に趣味も特技ないし……」

神(銀時)「なんかそう……アレ。手頃にスマホできるゲーム。それのガチャが最高レアの神引きしない。まぁ、下手に排出率良い奴だとドヤれないから相性から考えてやっぱ偉人とか召喚できて最高レアの排出率は1%のガチャ。それで神引きしてSNSで自慢して――」

フェイト「あの神様……私は確かにフェイトですけどソシャゲのガチャと相性が良いワケじゃ……」

神(銀時)「ああん!? グダグダ言わずとっととガチャんだよ!!」



フェイト「あッ、10連で最高レアが三体出た……」

まさかの超絶神引きをフェイトがSNSで呟けば……。

トランス「あああああああああああああああああ!! 私は100万課金しても狙いの最高レア出なかったのにチクショォォォォォオオオオオオオオオオ!!」

 セクハラ上司はショックのあまり爆発してクリミナルは崩壊しました。
 おしまい。


『あとがき』

銀時「あ~あ……夏終わって秋になっちまったよ……」

新八「まぁ、しょうがないんじゃないですか?」

銀時「それにあのネタも旬が過ぎちまったしな」

新八「ネタ?」

銀時「FGOの確定ガチャの奴」

新八「あぁ……そう言えば作者は一応はマスターでしたね。ストーリー全然進んでないですけど」

銀時「そうそう。んでそのFGO(ファッキンゴッドオールド)でな――」

新八「おィィィィィィィ!! 正式名称一単語も合ってねェよ!! それようはただ年老いた神を罵倒してるだけじゃん!!」

銀時「それでだ、そのFGOのなんか1年に2回やってる高レアが出るヤツ。それ引いたらなら、すんごいことが起こったらしいぞ」

新八「えッ? まさかの最高レア2枚抜きですか?」

銀時「いや、なんだっけ……スカスカスカンクとか言うのが1枚出たらしくてな」

新八「いやいねェよ!! そんなくっさそうな英霊!!」

※スカサハ・スカディでした。

新八「なんか訂正入った!? つうかもしかしてと思ったけどやっぱスカアハじゃねェかェか!! そしてFGOでも人気キャラの名前をめっちゃひでェ間違い方してるし!!」

銀時「んで、そのスカを今回の確定で出したんだよ」

新八「なんか大当たり引いたのにハズレ引いたみたいな言い方……。まぁでも、確かに良い引きですし、スカディ引けたのはすんごいことですけど……」

銀時「いや、ここからが凄くてな。今回の確定ガチャの前の確定ガチャも作者は引いたんだよ」

新八「あー、約10カ月くらい前の奴ですか? なんで今更……」

銀時「そこでなんとスカを引いたらしい」

新八「はッ? ダブったんですか? しかも確定で? 全然最高レア持ってないのに? それ逆に運がないんじゃ……」

銀時「いや別のスカを引いたんだよ」

新八「はェッ!? 別のスカって……それ槍の方のスカ様ですか!? うっそッ!? マジで!?」

銀時「マジらしいぞ。作者もビックリしてた」

新八「いや……えッ? 作者って確定以外で最高レア持ってませんよね? つまり確定限定で連続でスカキャラ当てたってことですか? うっそ……マジで? どんな確率……」

銀時「だから活動報告(ハーメルン限定)でスカ顔ダブルピースって報告したらしいぜ」

新八「やりたかったネタってそれかよッ!! 引きに反比例してネタがしょうもなさすぎる!!」

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