やはり俺が入隊するのはまちがっている。   作:ユンケ

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比企谷八幡は1ヶ月ぶりに学校に向かう

退院してからの俺は割と忙しかった。退院すると同時に三上とチームを組んで、その翌日に辻をチームを引き入れる為交渉したり、照屋をチームに引き入れたり、照屋と模擬戦をしてちょっとした事故が起こったりと色々と濃厚な休日だった。

 

そんな訳で俺にしては珍しく忙しい休日を終えて、遂に初登校となる月曜日を迎えたのだが……

 

「お兄ちゃん。今日は小町いるから事故らないでね?」

 

現在俺は小町を後ろに乗せて自転車を漕いでいる。いや、まあ中3の時も自転車に乗せていたけどさ、退院して2日でパシるか?気にしてないから良いけど。

 

「わかってる。無茶はしない」

 

そう言いながらも自転車を漕いでいると遂に小町が通う中学校に到着した。

 

「ほらよ」

 

「行ってくるであります!ありがとねお兄ちゃ「鞄を忘れるなバカ」えっ?あっ……てへっ」

 

小町は鞄を忘れたまま校門に向かおうとしたが、俺が指摘すると事態に気付きテヘペロをしてから自転車の籠から鞄を取った。このアホが……鞄を忘れるとは、兄として頭が心配だ。

 

若干、いや……かなり呆れながら俺は小町が見えなくなるまで見送り総武高に向けて自転車を漕ぐ。HRが始まるまで40分近く時間はあるので問題ないだろう。……入学式の様な事が無ければ。てか起こるな。流石に退院して2日で再度入院なんて絶対に嫌だからな。

 

そんな事を考えながら自転車を漕ぐと総武に向かう途中の道にある小学校の近くで知っている顔を見つけたので、俺は自転車の速度を遅めて話しかける。

 

「よう三上。奇遇だな」

 

俺が後ろから話しかけると三上は足を止めて振り向き笑顔を見せてくる。朝から癒されるな。

 

「あ、おはよう比企谷君。奇遇だね」

 

「ああ。てかお前土曜はチャリだったのに何で今日は歩きなんだ?パンクでもしたのか?」

 

「ううん。私の弟2人と妹はそこの小学校に通ってるんだけど、平日は3人を歩いて送ってて、自転車を使うのは小学校が休みの土曜日だけなの」

 

なるほどな……って事は三上は総武まで歩くのか。総武までチャリで10分とかなりある。

 

そう考えていると……

 

 

「……乗ってくか?」

 

思わずそんな事を口にしていた。

 

「え?」

 

三上は変な声を出す。もう言っちまったし再度聞いてみるか……

 

「だから後ろに乗っていくかって聞いたんだよ。流石にチームメイト放っていくのもアレだし」

 

「良いの?」

 

「ああ」

 

てかチームメイトにして俺の心のオアシスである三上を放って1人で学校に行ったら俺の胃が罪悪感で穴が開きそうだし。

 

「じゃあ……乗せて貰うね」

 

「はいよ」

 

「失礼します」

 

そう言って三上は後ろに座り、俺の腹に手を回して抱きついてくる。

 

(ヤバい……自分で誘っておいてなんだがドキドキしてきた)

 

小町も同じように抱きついてくるが妹だからと直ぐに慣れたが、三上は家族じゃないので話は別だ。

 

三上の綺麗な手が俺の腹に当たり、三上の良い匂いが微かに鼻を刺激してくる。少し気になっている女子だからか?

 

「じゃあ行くぞ」

 

「お願い」

 

三上がそう言ったので俺は自転車を漕ぎ始める。舌を噛みながらチャリを漕ぐことで三上が無意識にやってくる誘惑に耐える。

 

「どうもありがとうね」

 

「チームメイトだから気にすんな。それより今日は6時から防衛任務だったよな?」

 

「そうだよ。時間に余裕はあるけど比企谷君は一旦帰る?」

 

「俺はそのまま本部に行く。お前は?」

 

俺は訓練をする為に他の隊の作戦室にいるだろう。例の通り、辻にデータを見せない為だ。

 

「ちょっと中央オペレーターの方に顔を出すかな。訓練頑張ってね」

 

「ああ。辻を逃すつもりはない」

 

「あ、その辻君なんだけどさ……私に加えて照屋さんが入ったけど大丈夫かな?」

 

それは俺も悩んでいる。女子限定とはいえボーダーに入る前の俺よりコミュ障の奴なんて初めて見たし。仮に俺が辻を引き入れることに成功しても、照屋と三上に自己紹介をする時に間違いなく話す事が出来なそうだ。

 

それだけならまだ良いが、このままだと防衛任務やランク戦にも悪影響が出そうだ。照屋が弧月を持ってる時は連携に支障が出そうだし、ランク戦で香取みたいに女隊員と相対したら何も出来ずにベイルアウトしそうだし。

 

「……とりあえず入った場合はランク戦が始まるまでにある程度改善させてみる。元々俺もコミュ障だったし色々考えとく」

 

「困った事があったら手伝うよ?」

 

「気持ちはありがたいが、辻の場合逆効果になる可能性もあるから遠慮しておこう」

 

「それは……そうかもね」

 

チームを組むのって結構大変だな……まあ分不相応だが隊長なんだし頑張らないないとな。

 

そんな事を考えながらも俺は三上と他愛ない雑談をしながら総武高に向けてチャリを走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから15分後。総武高に着いた俺は駐輪場にチャリを置いて三上と共に自分の教室に入る。すると教室に居た連中は一斉に俺と三上を見てヒソヒソと話し始める。大方『誰だあいつ?』とでも話しているのだろう。

 

しかしそれは予想の範疇なのでシカトして三上に話しかける。

 

「で、三上。俺の席は何処だ?」

 

「席はあいうえお順で比企谷君は左から2列目で前から3番目」

 

「んっ、サンキュー」

 

言いながら自分の席に着くと……

 

「ん?お前は隣なのか?」

 

「そうだよ。よろしくね」

 

「ああ。にしてもお前とはつくづく縁があるな」

 

車に轢かれた時に救急車を呼んで貰ったり、入院中にプリントを持ってきてくれたり、席割りが隣だったりと高校に進学してからは三上とかなり一緒にいる気がする。

 

「そうかもね。あ、1時間目は比企谷君の苦手な数学だけど頑張ろうね」

 

三上がイタズラじみた笑顔でそう言ってくる。そう、1時間目から俺の嫌いな数学があるのだ。まあ学校に行く以上避けては通れないから仕方ないっちゃ仕方ない。

 

しかし……

 

「悪い三上。ちょっと頭が痛いから保健室行ってくる」

 

退院初日の1時間目から受けたくはない。ちょっと保健室に行ってズルや……自主的に休もう。

 

そう言って立ち上がり保健室に行こうとするも三上に腕を掴まれる。

 

「ダメだよ比企谷君。1時間目からサボるなんて」

 

「サボりじゃない。自主的に休むだけだ」

 

「いやそれサボりだよね?!」

 

「自主的に休むだけだ。じゃあ三上、隊長命令だ。俺が保健室に行くのを見逃せ」

 

「比企谷君前に隊長になりたくないって言ってたよね?!なのに隊長権限を使うなんてどんだけ数学が嫌いなの?!」

 

「三輪が近界民を嫌うぐらいだ。じゃあな」

 

そう言って俺は三上の制止を振り切って保健室に行こうとした時だった。

 

「それ数学を不倶戴天の敵と思ってるよね?!って、行っちゃダメー!」

 

自身の腕から俺を逃した三上は後ろから俺の腰に抱きついてきた。瞬間、辺りからは騒めきが生まれ、俺の頭に登校中の出来事がフラッシュバックして顔に熱が溜まるのを自覚する。

 

「わ、わかった!サボらない!サボらないから抱きつくな!もしも知り合いに見られたらヤバ「歌歩ちゃんいる?英語の辞書を貸して欲しいんだけ……」…….Oh」

 

狙っていたのか違うクラスの綾辻が教室に入ってきて、俺と三上を見た瞬間ポカンとした表情を見せてくる。端から見たら三上が俺の背中に抱きついているように見えるだろう。

 

綾辻は目をパチクリしながら俺と三上を見て……

 

「……失礼しました」

 

ペコリと頭を下げる。待て!頼むから待ってくれ!マジで誤解だからな!

 

俺が慌てて止めようとするが綾辻はそのまま教室から出て行った。

 

こうして俺の学校生活は初日から頭痛がするものであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから6時間後……

 

「ではHRを終了する。部活のない者は寄り道しないで帰るように」

 

担任の平塚先生がそう締めくくり教室から出て行くと、俺は息を吐く。

 

「クソッ、初日から疲れたぜ」

 

「比企谷君が1時間目からサボろうとするのが悪いんじゃない」

 

三上がジト目でそんな事を言ってくる。それについては紛れもない事実なので否定はしない。否定はしないが……

 

「だからって抱きついて止めようとするのは止めてくれよ……てかいきなり抱きつかれるとは思わなかったぞ」

 

おかげで休み時間になった瞬間、三上の友人の女子達が関係を聞いてくるので逃げまくったし。その際三上は何とか説明しといてくれたようだがマジで済まん。

 

「そ、それはごめん」

 

「別に怒ってる訳じゃないんだが……それより早く本部に行って綾辻に説明しないと」

 

昼休みに誤解を解きに綾辻のところに行ったら、綾辻のクラスメイトの宇佐美から綾辻は4時まで防衛任務と言われた。今からボーダー基地に行けば4時前なので綾辻に会えるだろう?

 

「あ、そうだね。じゃあ行こうか」

 

「はいよ」

 

鞄を持って教室から出る。そして昇降口に向かって歩き出した時だった。

 

「あっ……ヒッキー!」

 

近くから叫び声が聞こえてくる。予想外に大きい声なので辺りから騒めきが聞こえる。誰だか知らんが今は精神的に疲れているから騒がないでくれ。

 

「ヒッキーってば!」

 

しかしそのヒッキーとやらがいないのか女子は叫び続ける。ちょっとヒッキーさん?無視は良くないですよー?

 

「ねぇ、ヒッキーって比企谷君じゃないの?」

 

三上がそんな事を言ってくる。確かに俺の苗字はひきがやと読むから三上がそう言うのも仕方ないが……

 

「いや、違うだろ。ヒキタニやハッチ、エイトマンと呼ばれた事はあるがヒッキー呼びはないぞ」

 

ちなみにエイトマンは王子先輩が呼んでいる。前に初めて一緒に防衛任務をした際に俺が名乗ったら、「比企谷八幡……なるほど。よろしくねエイトマン」と言ってきた時は張り倒したくなった。

 

「てか俺ボーダー以外の女子の知り合い居ないし、聞き覚えのない声だから違うだろ?」

 

「うーん。じゃあ一度振り向いてみたら?それで彼女が反応しなかったらそれで良いんじゃない?」

 

まあそうか。振り向いて違うならそれで終わりだし。三上の意見に納得した俺は振り向くと……

 

「あー、やっと振り向いた!」

 

ピンク色に染めた髪を振り回した女子がこっちにやって来る。予想はしていたが俺かよ……

 

「やっぱり比企谷君じゃん」

 

「俺も予想外だわ。……おいお前、一応聞くがヒッキーって俺か?」

 

「え?うん。比企谷だからヒッキー」

 

初対面でアダ名かよ……まあ宇佐美や王子先輩も初対面でアダ名呼びだから特に怒ってないけどよ、人によっては馴れ馴れしいと怒る奴もいるから止めた方が良いぞ。

 

「まあ良い。で、お前は誰だ?」

 

俺の覚えている限り目の前の女子を知らない。中学時代の連中は殆どが海浜に行ったし、ヒッキー呼びする女は目の前の女子以外会った事ないし。

 

「あ……えっと、私は由比ヶ浜結衣って言うんだけど……」

 

「由比ヶ浜……あー、お前がね」

 

それを聞いて思い出した。こいつ入学式の日に俺が助けた犬の飼い主だ。お袋が見舞いに来た時に聞いて変わった苗字だと思ったし。学校で礼をするとか言ってたがソレだろう。

 

とりあえずこんな場所で話すのはアレだし……

 

「場所変えるか?」

 

「あ、う、うん」

 

「はいよ。三上受け取れ」

 

「え?」

 

言いながらポケットからチャリの鍵を投げ渡す。すると三上はテンパりながらも受け取る。

 

「待つのが怠くなったらそれ使って先に行ってて良いぞ」

 

「え?!いや、良いよ待ってるから!」

 

「別に気にしなくて良いんだが……」

 

「気にするよ!とにかく、私は駐輪場で待ってるから」

 

三上は鍵を投げ返してそのまま昇降口に走って行った。相変わらず律儀な奴だな。

 

(っと、先ずは場所を変えないとな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって校舎裏、ここなら余り人がいないから大丈夫だろう。

 

「で、大体わかるが用は何だ?」

 

まどろっこしいのは嫌いなのでさっさと本題に入る。てか早く基地に行って訓練をしたい。

 

「あ、うん……えっと……」

 

そう言うものの由比ヶ浜は口をモゴモゴしてマトモな事を口にしない。大方俺が入院した事を気にしているのだろう。別に気にする必要なんてないのに。

 

(このままじゃ長引きそうだし俺から言うか……)

 

「大方事故の事を気にしているのだろうが、そんな必要はない」

 

「えっ?」

 

「アレは俺が勝手にやっただけで、お前が気にする事はないんだよ」

 

「……怒ってないの?」

 

「怒ってねーよ」

 

寧ろ感謝してるし。あの事故のおかげで俺は三上という最高のオペレーターをチームに引き入れることが出来たんだし、1ヶ月学校をサボれたのもあって感謝しかねーよ。

 

(まあ流石に馬鹿正直に「事故に遭わせてくれてありがとう」とか言わないが)

 

幾ら俺でもそれはマズいって事くらいはわかる。

 

「そもそも俺の中ではこの話は終わってんだよ。だからお前も気にしなくて良い」

 

「で、でも……」

 

でも何だよ?俺は別に気にしてないのに何で蒸し返そうとしてんだよ。

 

「デモもストもテロもねーよ。俺が良いって言ってんだからこれで終わりで良いだろうが」

 

「じゃ、じゃあお礼を……」

 

「どら焼き貰った時点でお礼は貰ってる。美味しかったから充分なお礼だ。治療費も車の持ち主が出してるしこれ以上謝罪を要求するつもりはない」

 

「で、でもそれじゃあ私が……」

 

私が何だよ?俺が気にしてないって言ってんのに……こいつマゾか?

 

ともあれ俺は気にしないと言っても平行線だろう。大分面倒になってきた。

 

(てか早く基地に行って訓練したいし逃げるか)

 

そう判断した俺は……

 

「ところでよ、アレなんだ?」

 

「えっ?アレって何?」

 

俺が後ろを指差すと由比ヶ浜は簡単に引っかかり後ろを向いた。……今だ!

 

「じゃあな。俺はもう行くが今後事故の事は気にしなくて良いし口にしなくて良い」

 

そのまま全力疾走して校舎裏を後にする。

 

 

「え?!ちょっと待つし!」

 

後ろからそんな風に呼び止める声が聞こえてくるが気にしない。気にしたら時間がかかり三上を待たせてしまうし。

 

そう思いながら俺は全力疾走を続けて駐輪場の元に走る。そこに居た三上は全力疾走をする俺を見て驚きの表情を浮かべる。

 

「比企谷君?!そんなに急いでどうしたの?」

 

「話は後だ。さっさと乗れ」

 

言いながら自転車の鍵を外して椅子に座り、後ろの席を叩く。

 

「あ……う、うん」

 

三上は戸惑いながらも後ろに乗って俺の腹に手を回してくる。それを認識した俺は内心ドキドキしながらも三上が落ちないギリギリの速度で自転車を走らせる。

 

校門を抜けて右に曲がると同時に「ヒッキー!」って声が聞こえてきたが恐らくバレてないだろう。このまま広い道を使わず入り組んだ路地を使って回り道をすれば捕まらないだろう。

 

「ねぇ、さっきの由比ヶ浜さん?、が呼んでるみたいだけで良いの?」

 

「良いんだよ。俺の中では話は終わったし」

 

「いや、それはダメでしょ……というより何を話したの?」

 

「ん?例の事故の時の話。あいつが犬の飼い主なんだよ。てかお前は救急車を呼んだ時にあいつを見たんじゃないのか?」

 

「え?彼女がそうなの?髪の色が違ってたから分からなかったよ」

 

あー、由比ヶ浜は多分高校で髪を染めてる奴が多いからと真似をしたんだろう。それなら三上も気が付かなくても仕方ない。

 

「そうだったのか……まあ、それはともかく、俺は事故の事を気にしてないんだが、あいつは気にしているみたいだ。俺が気にしてないって言ってんのに礼をするとか言って聞かなかったんだよ」

 

「それで平行線だから逃げた、と?」

 

「まあな。ちなみに三上はどう思う?」

 

「難しい質問だね……。比企谷君が気にしてないって思っていても、由比ヶ浜さんからしたら簡単に割り切れる事じゃないからね……」

 

「そりゃそうだがよ……で?結局俺はどうしたら良い?」

 

「うーん……由比ヶ浜さんがお礼をしてきたら受け取れば?」

 

俺としては別に要らないんだがな……

 

(面倒くせぇな……まっ、大したことじゃないんだしなるようになるか)

 

そんな事を考えながら俺は三上を乗せてボーダー基地に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

それから20分経ち、現在は3時45分。俺達はボーダー基地の入口に到着した。そしてゲートをくぐり基地の中に入った。

 

「じゃあ防衛任務開始15分前に作戦室で。訓練頑張ってね」

 

三上はそのまま中央オペレータールームに行ったので俺はエレベーターに乗って目的の階に向かう。

 

到着した俺はそのまま目的の部屋に向かう。その場所は入院する前には週一のペースで行っていたので場所は把握している。

 

そして目的の部屋の前に着いたので……

 

「比企谷です。約束の件で来ました」

 

インターフォンを押してそう告げると間髪入れずにドアが開くのでそのまま中に入る。

 

「おう、時間前に来るとはな。久々に会ったが相変わらず真面目だな比企谷」

 

作戦室に入るとその部屋の主が好物の餅を食べながら挨拶をしてくるので俺は頭を下げる。

 

 

 

 

 

 

「どうもっす……太刀川さん」

 

そこにいたのはボーダーA級1位にして、個人総合ランク1位とNo.1攻撃手の称号を持つ太刀川隊隊長の太刀川慶さんだった。

 


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