目を覚ました時そこは病院だった。
なぜ病院にいるのかは思い出せない。
近くでは小町が泣いていた。何をしていたの?って怒られたりしたが本当に何も覚えていないのだ。何日か経って金髪の女の子と警察官が来たのだが部屋間違ってますと言って追い返した。なぜなら金髪の女の子などと関わったことがないからだ。
そして、分かったことがある。それはここ一ヶ月の記憶が無いことだ。しかし何か大事なことを忘れているような気がするが思い出せない。
医師によれば強く頭を打ったせいでエピソード記憶などが無くなったらしい。しかし、俺には関係ない。なぜならボッチだからだボッチの記憶には何も残らないのだ。あら言ってて悲しい。
そらから何日か経ち退院した。
家に戻ればなにか思い出すかもしれないと思ったが……黒歴史を見つけてしまった。
俺の赦さないリストに『折本かおり』の名前が入っていた。しかも告白してフラれていじめられたなどとも書かれていた。
おい!記憶をなくす前の俺何してくれてるの?どういう状態で学校に行けばいいの?
あ、いつも通りでいいのか。ボッチだもの。
いつも通りにボッチライフを満喫した俺は帰り道に寄り道をした。そうMaxコーヒーことマッカンを買うためだ。
自販機にお金を入れてマッカンを買う。
あっ当たった。一本GETだぜ!
近くのベンチに座る
プルタブを開けてまずは匂いを嗅ぐのがマッカンソムリエの掟。マッカンソムリエってなんだよ。そして口に含み喉を通す。
何故か涙が溢れてくる。
「Maxコーヒーってこんなに涙の出る飲み物だったか?」
なにか大事なことを忘れているような。忘れてはいけないなにかを……
すると、自販機を利用しにきたのか金髪の女の子が来た。ん?病院で見たような。気のせいか。女の子はオロオロしている。
もしかしてお金を持ってくるの忘れたのか?
どんだけ忘れっぽいんだよ。あ、俺も記憶なくなってた。
しかし、なんだろうこのデジャヴ。
ま、考えていてもしかたがない。てかあの子ずっとマッカンをみてるけど興味あるのか?
これは布教するしかないな。
俺は立ち上がり女の子に話しかける
「な、なあもしかして貴女お金もってないんでしゅか?」
噛んでしまった。くそ、ここでボッチスキル『カミカミ君』発動してしまったか。
てか、外人だから日本語とか分かるのか?
「……すいません。お金持ってきてないです」
日本語が通じた。しかも日本語が喋れる。
改めてよく見ると……凄く美人だな。
「なら、これ当たったので一本あげます」
そうやって美人さんにMaxコーヒーを渡す。
このあいだ小町にもやったが評判は良くなかった。でも、仕方ないMaxコーヒーを買ってしまったから……
そして、美人さんはMaxコーヒーを口に含む
眼を見開きこちらを見てくる。
なんて綺麗な碧眼なんだろうか……
やっぱりなにか……
「おいしい!」
「同士!」
気付けば俺と美人さんは握手していた。
あれ?やっぱりデジャヴ感がすごい。
「もしかして……前に1度こういう出会いしませんでしたか?」
なに言ってるんだ俺は……こんなナンパ見たいなことを……黒歴史を作ってしまったようだ
「病院で間違えてあなたの部屋に入ったことがあると思う」
なるほど、だから見たことあるのか
「そうだ、私最近この町に来てここの事あまり知らないの。だから教えてくれないかな?」
この子はどこに何があってなど地理を聞いているのだ。勘違いしたらいけない。美人にお願いされたからと言って勘違いはダメ絶対。
「……分かった。出来るだけ俺の知っている範囲で教える……え~と」
ボッチである俺は初対面の相手の名前を聞くことに抵抗があるのだ。まったくボッチスキルはたまに発動するから嫌なんだよ。
しかし、向こうは俺の考えてていることが分かっているかのように答える
「私の名前はホワイト・アルナリス。ホワイトで良いわ」
「俺の名前は比企谷八幡」
………………
…………
……
…
これにてこの物語は終わりです。
この後のお話は……
読んでくださりありがとうございました。