比企谷八幡は失踪することにした。(渋滞中)   作:amedama

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比企谷達哉左遷決定後の話。




比企谷歩美(旧姓 岸部)
八幡と小町の母親。達哉の妻。
四菱カープラザ千葉幕張店勤務(四菱自動車本社採用)。
八幡と小町のことをわりかし平等に扱う。
八幡の失踪について何とも思わない達哉に失望し、手紙と離婚届を家に置き、小町と共に鳥取の実家に帰る。
岸部一輝
歩美の弟。四菱商事人事部長。
達哉の左遷を伝えに来る。




歩美、一輝の岸部と言う旧姓は、テレビ見てたときに岸部一徳が出てる全保連のCM見てそこから出てきた感じです。


#12 比企谷家崩壊

歩美side

千葉市美浜区幕張 達哉左遷決定の5分後

私は比企谷歩美。幕張にある四菱カープラザ千葉幕張店と言う千葉県最大の自動車販売店に勤務している。

今日は昨夜から事務所に缶詰め状態で、今日の正午には解放される。

うー・・・早く帰って休みたい。

そんなことを考えながら仕事していると、ある人が来た。

「姉さん、大変なことになった」

弟の一輝だ。四菱商事で人事部長になっている。

本社にいなきゃいけないはずの彼が来たのだ。一大事に違いない。

「わざわざ丸の内から人事部長が出てくるんだもの。そりゃ大事が来るわ。何?達哉が転勤でもするの?出向?それとも出張?流石に本家3男のクビは無いわよね?」

「2個目。それもかなり質が悪い。左遷だよ」

・・・・・・は?左遷?マジで?

「大マジ。ド田舎に左遷だよ」

「心の声が読めるのか弟よ・・・。で、達哉は何やらかしたの?」

「八幡君が失踪して行方不明。それにたいして、達哉さんは親でありながら気にもせず小町ちゃんだけしか気にしない。捜そうとせず、本家が何とかするだろうとしか言わなかった。良司さんが『ネゴシエーションに長けて有能な奴でも、家族を見捨てる様な奴は必要ない』って言って新函館北斗の四菱石油の営業所に左遷されたんだよ」

 

 

 

 

 

 

・・・・・・八幡が、失踪・・・?

 

 

 

 

「ちょっと待ってよ、八幡が失踪てどういう事よ!」

「・・・総武高校で他の生徒から汚れ役を押し付けられ、スケープゴートにもされ、いじめられていたそうだ。奉仕部とか言う部活の生徒からも、そいつらは何もせず依頼を八幡君に押し付けてあげくのはてに拒絶され、置き手紙を残して逃亡した。今は京都にいるそうだ」

「京都・・・そう、雄大君の所にいるのね。しかし、達哉、見捨てるなんて・・・私も、小町に構いすぎな所あったけど、見捨てたりはしないのに・・・」

・・・もう、別れましょうか。

「一輝、ここまで報告ありがとね。もう仕事あがって市役所行ってくるから」

「・・・何しに行くんだ?」

「決まってるでしょう。私と小町の分の転出届と、離婚届を貰いに行くのよ」

「いや、職場どうするの」

「私は本社採用だし、秀一郎さんに謝罪して、四菱自動車の鳥取支社に異動させてもらう様に頼むわ」

「そうか。まあ、異動は俺の方で手配しとくから、帰る準備しときなよ」

「うん、ありがとね」

そう一輝にお礼を行って、店長に訳を説明し、私服に着替えた私はタクシーで市役所に向かい、転出届と離婚届を受け取り、小町の学校に向かった。

そして私は、小町の担任と、小町を呼び出して話す。

「実は、夫と離婚して、小町と鳥取の実家に帰るので、小町を転校させたいんです」

「え?離婚するの?で、鳥取?」

「そうよ。小町は?お父さん左遷だよ?息子を見捨てたんだよ?北海道まで行くの?あの糞野郎についてくの?」

「うわぁ・・・ないよ、そりゃ。お母さんについてく」

「と言う訳なので、お願いします」

「わかりました。事情が事情ですしね。生徒にはうまく説明しますので」

「助かります」

そうして、私と小町は家に帰り、支度をして、

「もうこことはお別れね。さよなら」

小町と私は、離婚届と置き手紙を残して家を出た。

 

 

 

達哉side

歩美たちが出ていってから20分後

 

 

 

家に帰った俺は目の前にある物に絶望していた。

 

 

 

「歩美・・・何故だ・・・?・・・・・・何でなんだよッ!」

 

 

 

 

 

目の前には、置き手紙と、離婚届があったのだから。

 

 

 




比企谷家崩壊!達哉大絶望!
次回もお楽しみに。

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