比企谷八幡は失踪することにした。(渋滞中) 作:amedama
本年も宜しくお願いします。
さて、これから暫く更新ペースが落ちる場合があります。
作者は学年順位を大きく落としてしまいました。
学生の本業は勉強ですので、そちらを優先していきます。
ご理解の程、宜しくお願いします。
私は比企谷君が残した手紙を読んでいた。
私はそこに書いてあることが信じられなかった。
比企谷君が比企谷本家の直系であったこと。
比企谷君が一族で最高傑作とも言える官僚候補生だったこと。
そして・・・
比企谷君が修学旅行で受けた依頼で、雪乃ちゃんとガハマちゃんに拒絶されたこと。
その依頼で二人は特に何もしてなかったこと。
隼人が自分のグループを守るために比企谷君に犠牲になるように言ったこと。
海老名?ちゃんの本当の依頼に二人が気付けなかったこと。
その他色々と、信じがたい事柄が続々と出てきた。
実際、雪乃ちゃんは自分から変わろうとする気無しで周りに変わろうとさせる辺り、雪乃ちゃんの事は本当なのだろう。
ガハマちゃんも本当、隼人も言うまでもなくあいつはそういう人間。
そっか・・・。雪乃ちゃんもガハマちゃんも、歪んできてるなぁ。隼人はもはやダメかもしれない。
手紙を読み終えると、秀一郎さんは言った。
「手紙に書いてあることは全て本当だ。雪乃さんは、この後書類送検の上釈放。後日略式起訴され、指定日に千葉簡易裁判所に出頭し、略式裁判を受けて、判決通りの科料又は罰金を支払うか、1カ月以内は拘置所に拘留される。ご両親と都築さんは、身柄ごと送検、起訴、裁判といって刑罰を受ける。ここまではわかるな?」
「はい。わかっています」
「あなたの事で、八幡は言っておった。あなたは、厳しかったり、魔王の様な感じでもあるが、妹想いで優しい人間でもあると。なので、陽乃さんには被害が及ばないようにしてほしいとも頼まれておる」
・・・あんなにひどいことをして、比企谷君が嫌われる原因を作ったのに?
「私は善人じゃありません。妹も、妹の周りの人も困らせて、壊してしまう。私も罰を受けるべきなのに」
「でも妹さんの事を大切にしていたことに変わりは無いのだろう?それに、ご両親が捕まった以上、雪ノ下家と雪ノ下建設は危機に陥る。私は雪ノ下建設の技法や伝統を守りたい。そのためにも、陽乃さんには協力してほしいし、頑張ってほしい。それは、私も八幡も変わらんのだよ」
秀一郎さんはお茶をすすり、続けて言う。
「陽乃さん、あなたに提案があります。一旦、京都の四菱大学京都キャンパスの経営学部に転学しませんか。勿論今の大学の成績をベースにしますので再履修の必要はない。そして、四菱地所に来てほしい。同時に雪ノ下建設の買収を進めて、四菱地所を中心に再建を進めます。ゆくゆくは四菱地所から独立して、雪ノ下建設を復活させるのです。どうでしょう。私からすれば、雪ノ下側にとっても悪い話では無いと思いますが」
雪ノ下家の未来を左右する大事な質問を投げ掛けられた。
「・・・私、は・・・・・・」
はいここまで。
次回をお楽しみに。