バカと9人の女神と召喚獣 バカテス×ラブライブ!   作:星震

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Sisters。複数形です。
今回は一人ですが……
前編後編に分けてるので急いでもう一話投稿します。

新たに高評価をくださった
Green Greensさんありがとうございました!!


僕と会長とSisters(前編)

「会長、これがオープンキャンパスの

 資料です。

 ついでに過去の資料も持ってきました。

 あとこっちのが学園祭の資料です。」

 

「そ…そう……早いわね…

 ありがとう…………」

 

今日は休日であるにも関わらず朝早くから生徒会に出勤している。

なんでも、オープンキャンパスのときの計画と学園祭の資料を完成させたいんだとか。

学園祭なんて六月現在からすればまだまだだけど今年は例年の学園祭と違うらしく、いつもより早く準備をするそうだ。

朝食は作り置きしておいたから雄二たちの朝食の心配はない。

………寝坊さえしてなければ。

 

「しかし………

 生徒会が休日だからって僕たちしか

 集まらないっていうのは一体…?」

 

「土屋君と木下君は部活。

 坂本君は補習。

 希は神社の手伝い…

 他の子は………分からないけど

 皆それぞれ用事があるのよ。

 仕方ないわ。」

 

秀吉たちは分かるとして事あるごとに

補習に送られる雄二、哀れなり。

そういえば昨日鉄人に喧嘩売ってたな…

もしかしてこの学園に来てから僕より

補習してるんじゃ…

 

「まぁ、生徒会が揃わないこんなときに

 これだけの仕事があると辛いけどね…

 一応作業は午後までって伝えて

 あったとは思うけど大丈夫かしら?」

 

「僕は大丈夫ですよ。

 予定も空いてますし、ちゃんとお昼

 だって_______!?」

 

持ってきた荷物を確認する。

荷物の中にはある筈の物が入って

いなかった。

僕の体からサーッと血の気が引いていく。

僕は冷や汗を掻き始めた頃にようやく自分が忘れ物をしたという事実を

理解したのだった。

 

「よ…吉井君?」

 

「か…会長………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕、お昼家に置いてきたみたいです…」

 

「えぇっ!?」

 

やってしまった……

まさか雄二たちの朝食を用意しながら

作っていたお昼を置いてくるなんて………

 

「すいません…

 来て早々で申し訳ないんですけど

 今から僚に取りに行ってきていい

 ですか…?」

 

「あ、待って!!」

 

弁当を取りに戻ろうとドアを開けようとしたが会長に止められる。

 

「その…良かったらだけど……

 私のお弁当…食べる……?」

 

「え……?

 いいんですか?でも会長は………」

 

「大丈夫よ!!

 今日は偶然…たまたま……

 じゃなくて間違ってお弁当を二つ

 作っちゃったから!!」

 

間違えてお弁当を二つ作るなんてこと

ありえるのかな……?

気を使わせないために言ってくれてるのだろうけど余計気を使わせてしまっている気がして申し訳ない気持ちになるからなぁ…

それに僕にも男としてのプライドってものがあるからね。

自分の失敗くらい自分で………

 

「嫌ならいいのよ…?

 別に強制はしないし…

 本音を言ってくれても……」

 

「めちゃくちゃ食べてみたいです!!

 お願いします!!」

 

「ちょっ…吉井君!頭上げて!!」

 

おっと…本音を言えって言われたから

言っちゃったよ……

そして今は人生で一番美しいであろう

土下座をしている。

プライド?何それ食べれるの?

ボク、バカダカラワカラナイヤ。

とりあえず会長に言われて頭を上げる。

 

「どうしたのよ…

 いきなり土下座なんてして……」

 

「すいません…

 つい心の底からの本音がですね…」

 

「もう……

 私から言い出したことだから

 土下座なんてしなくていいの。」

 

「はい……」

 

「じゃあ、まずは仕事を終わらせましょ。

 お楽しみはそれから……ね。」

 

「は…はい!!」

 

よし、やる気出てきた!!

人がいない分、いつもの5倍くらいの

速さで終わらせよう!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だか本当にあれだけの量の仕事を

 終わらせたとは思えないわね…」

 

「……正直僕もそう思います」

 

本気を出した結果、予想していたよりも早く片付きました…

そしてまだお昼前なんだよね…

 

「まぁちゃんと終わったことだし…

 少し早いけどお昼にしましょ。」

 

「待ってました!!」

 

このために頑張ったんだっけ…

途中から忘れかけてた…

ようやく体力が回復できる………

 

「今回は日本食にしたから吉井君の

 口に合うと思うんだけど…

 あれ……?」

 

「会長?

 一体どうしたんですか?」

 

「ないのよ……」

 

「え…?」

 

「お弁当がないのよ……

 確かに持ってきた筈なんだけど…」

 

「さいですか…………

 ははは………」

 

「ちょっ!?

 吉井君!?しっかりして!!」

 

ぐふっ……

体力使い果たしたよ………

もう立てる気力もないです……

会長もお弁当を忘れてしまうなんて…

ミイラ取りがミイラになったということか…

ん?少し意味が違うかな……?

 

『あの……

 生徒会室ってここで合ってますか?』

 

「「………え?」」

 

僕たちは第三者の声でドアの方を向いた。

そこにいたのは会長と同じ金の髪を持つ女の子だった。

そしてその女の子は…

 

「あ、いた!!お姉ちゃん!!」

 

「あ…亜里沙!?」

 

「Sisfer!?」

 

会長の妹であった……

驚きすぎて変な口調になっちゃったよ…

そして女の子がくたばっている僕に気づいた。

 

「あぁっ!!貴方は…

 そう!ナンパ(?)の人ですよね!」

 

「違ぁぁぁぁぁぁぁう!!!

 僕には吉井明久っていう名前が

 あるんだよ…?」

 

何と……

まだ誤解を受けていたのか……

高坂さんの妹さんは一体何を吹き込んだんだろう…

 

「吉井君、亜里沙と面識あったのね…」

 

「えぇ…まぁ…………

 前に映画館で…………」

 

「あぁ…

 じゃあ亜里沙がいつも言ってた

 ナンパの仮面を被ったヒーローって

 吉井君のことだったのね……」

 

ナンパの仮面?

それはナンパっぽいけどとかそんな意味なのかな…?

っていうかナンパしてる時点でヒーローじゃないでしょ!!

 

「も…もう!!お姉ちゃん!!」

 

「でも亜里沙…

 どうしてここに…?」

 

「これ!!

 忘れていったでしょ?」

 

「それ…お弁当………

 どこにあったの!?」

 

「お姉ちゃんの部屋だけど…」

 

「でもどうして私の部屋に…」

 

「自分の部屋で一人で

 『これ受け取って欲しいの!』

 とか『貰ってくれる…?』なんて

 キャラに合わないこと言ってたとき

 に忘れたんじゃない?」

 

「あ…亜里沙っ!!」

 

「むぐっ!?」

 

妹さんの口を防ぐ会長。

本当は誰かに渡すつもりだったのかな…?

お弁当………

 

「何で亜里沙はそういう恥ずかしい

 ことを言っちゃうのよ…

 変な子だって思われちゃうじゃない…」

 

「お姉ちゃんだってさっき亜里沙の秘密

 ばらしたよ!!」

 

「一番内緒って言われてたことは

 言ってないじゃない!

 いつもいつも吉井君に再開したときの

 練習してたってことは!!」

 

「あぁ!!言った!!

 言ったねお姉ちゃん!!

 だったら今日のことも言っちゃうから!」

 

あの…二人とも……

その辺にしておいて………

もう聞いてるこっちが辛いの!!

そして僕も恥ずかしいの!!

 

「今朝だって明久さんが好きな物が

 分からないからって昨日の夜から

 ずっと男の子が好きな物調べてたの

 知ってるもん!!」

 

「いきなり名前呼び!?

 だったら昨日書いてたポエムのことを…」

 

「お姉ちゃん何で知ってるの!?

 あれは秘密で書いてた筈なのに…」

 

「お願い!!

 もう止めて下さい!!

 一番恥ずかしいの聞いてる僕なんです!!」

 

その後も二人の羞恥暴露大会を聞くことになるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……お腹空いた




次回、もう一組のシスターズが明久を襲う!!

後編なので今週中には投稿します。
そしてキャラのセリフが多くて小説じゃない。台本形式だ。
とご指摘されましたので出来るだけ
地の文を増やしていきます。
つまりまた長くなってしまうんです…
一話から修正してますのでそちらもどうぞ!!


今回もありがとうございました!!

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