鉄血のオルフェンズ好きな俺がIS世界に転生した結果がこれだよ 作:アインスト
ちょっとしたアクシデントが起きます‥‥‥。
では、どうぞ。
深夜、それは学園生徒が寝静まる時間帯。
そんな時間帯に職員室でカタカタとキーボードを叩いている職員が一人。
途中でキリがよくなったのか、キーボードを叩く手を止める。
ゼハート「‥‥‥ハァ、慣れない事はするものではないな」
そんな独り言も虚空に消えるかと思いきや。
千冬「こんな夜遅くまで残業とは、感心しませんねミューゼル先生?」
ゼハート「‥‥‥織斑女史」
背後から現れ、缶コーヒーを手渡される。
味はもちろん、ブラック。
千冬「その呼び方はよしてくれミューゼル先生。せめて先生と」
ゼハート「‥‥‥それで、織斑女史は何故此処に?」
千冬「ふふ、さあ何故だろうな?」
ゼハート「発言が不明瞭過ぎる」
千冬「‥‥‥私は覚えているぞ?お前の事を」
ゼハート「さて、何の話だ?」
千冬「六年と少し前に起きた白騎士事件。その当時に現れた白騎士とは違う正体不明機‥‥‥通称"黒騎士"。それはお前だろう?」
千冬がにやりと妖艶な笑みを浮かべ、ゼハートに問いただす。
しかしゼハートは表情を変えずこう答えた。
ゼハート「‥‥‥その黒騎士とやらが本当に俺だった場合、どうするつもりで?」
千冬「なに、別に取って食ったりしないさ。だがその声質、動き、ISを身に纏った時の構え‥‥‥何処からどう見ても黒騎士にそっくりでな?」
ゼハート「‥‥‥人違いだ」
千冬「本当か?」
ゼハート「‥‥‥」
千冬「図星か」
ゼハート「‥‥‥なら一つ聞きたい。何故織斑女史は白騎士を纏っていたので?」
ゼハートはもはや黒騎士である事を認め、千冬に一つの疑問を問いかける。
千冬「‥‥‥さぁな。私にもわからない。その時の私の考えなんてな」
ゼハート「‥‥‥そうですか」
千冬「‥‥‥さて、ミューゼル先生。残りは私がやっておこう。貴方はさっさと寝た方がいい。隈が目立つぞ?」
ゼハート「‥‥‥お気遣い感謝する」
そう言ってゼハートは受け取った缶コーヒーを手に、職員室を後にした。
千冬「‥‥‥やれやれ。あの時私が惚れた剣技を使ったヤツはこうも奥手だったのか。まぁ、悪くはないな‥‥‥」
虚空に呟き、ゼハートの残した仕事をやり始めた千冬だった。
‥‥‥その頃。
ゼハートは自室に戻り、睡眠を取っていた‥‥‥が。
女神『や、久しぶり』
ゼハート「‥‥‥実に八年振りだな、女神」
女神『貴方も変わらないようで良かったよ』
ゼハート「それで?わざわざ寝ている時に精神世界を作って、何の用だ」
女神『いやぁその‥‥‥ちょっと言いづらいんだけどね?』
ゼハート「何だ。さっさと言ったらどうだ」
女神『え、えっとねぇ‥‥‥貴方に、もう一度依頼をしたいの』
ゼハート「‥‥‥依頼?」
女神『そう。今貴方の頭の中にある人物の情報を送ったんだけど‥‥‥どう?』
ゼハート「‥‥‥また面倒な仕事だな。まさかとは思うがお前またしでかしたな?」
女神『うぅ‥‥‥ゴメン。でも頼めるのは貴方ぐらいで‥‥‥』
ゼハート「‥‥‥仕方ないな。つまり、まずはその"藤原 一真"とやらにコンタクトを取ればいいんだな?」
女神『うん、お願いね。じゃあ私これから忙しいからまた今度ね』
その女神の声を最後に、精神世界というものは崩れ去った。
崩れ去った瞬間、丁度目覚めてしまった。
ゼハート「‥‥‥まともなヤツだといいのだが」
そんな願望を言っても、内心ではやはりまともなヤツではないだろうなと、思っていた。
次回に続く!!
さて、ここいらで補足を。
まず千冬とゼハートの関係。
ゼハートは本作主人公"楠上 刃"がやってくる八年程前にIS世界に転生しています。
時系列的にはまだ原作が始まってませんね。
で、そこから一年程経った後に白騎士事件が発生。
この時にはゼハートはISコアを用いずに造り上げたパワードスーツ、いわゆるISの前者を完成。
黒いグレイズを造り上げていました。
白騎士事件発生直後に造り上げたグレイズを纏い、現場へ。
そして、白騎士もとい千冬の援護をします。
つまり、白騎士が"織斑 千冬"で黒騎士が"ゼハート ミューゼル"という訳です。
続いて最後に出てきた"藤原 一真"という人物について。
ぶっちゃけて言いましょう、彼はクズ転生者です。
ろくな事をしませんです、はい。
性格としては自己中心的。
手に入れたい物は何が何でも手に入れる性格。
ぶっちゃけイカレてます、はい。
という訳でいかがだったでしょうか?
楽しんでいただけたなら幸いです。
では、次回の更新でお会いしましょう。
感想、質問等いつでもお待ちしてます。
ではでは(´・ω・`)ノシ